北の佐川の"音曲捕り物帖"

leaflet 連載 第七十二回

『 広島ターフェルオーケストラのメンバーによる室内楽のコンサート 』


7/8(土)弦楽4重奏曲&6重奏曲を聴きに行きました。
(2006.07.09up)

  ◆3月に安芸区民文化センターホールであった広島ターフェルオーケストラを聴きに行ってアンケートに答えたら、今回の室内楽コンサートの案内状が届きました。
  ・私の好きな、ベートーヴェンのラズモフスキー第3番とブラームスの弦楽六重奏第1番が演奏されるからには聴きに行かないわけにはいきません。

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  広島ターフェルオーケストラのメンバーによる
  室内楽のコンサート
    2006/7/8(土) 18:45開演
    エリザベト音楽大学 ザビエルホール
    (入場無料)
   プログラム
     ハイドン
     ・弦楽四重奏曲 第76番 ニ短調「五度」
     ベートーヴェン
     ・弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調「ラズモフスキー第3番」
     ブラームス
     ・弦楽六重奏 第1番 変ロ長調

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  ◆休日出勤を終えて、会場のエリザベト音大ザビエルホールへ。  2百人あまり入れそうな響きの良いホールです。
  ・開場直後の18:15過ぎに入ったらガラガラでしたが、演奏が始まる頃にはかなりのお客様が来られていました。

  ◆1曲目は、ハイドンの弦楽四重奏曲。  知らない曲でしたが、ハイドンらしい?品格を備えた良い曲でした。  出始めこそちょっと指が滑ったところがあったようですが、冷静さを失わず4つの楽器がしっかりと手を組んで音楽を織り成していく様子が良く分かりました。
  ◆2曲目は、ベートーヴェンの「ラズモフスキー第3番」。  ここからは、よく知った曲なので、見る目が厳しくなります。  しかも、レコードやCDで超一流の演奏ばかり聴いているのでハードルが高いです。
  ・この曲、目の前で実際に演奏する姿を見ると物凄く難しい曲だなというのが良く分かりました。  家でCDを聴いていると、滑らかにメロディーが繋がって聞こえてきますが、実際には4つの楽器が凄いやりとりををしながら1つの音楽に仕上げているのですね。
  ・という事で、細かい点はいろいろ有るのでしょうが、ベートーヴェンらしいちょっと癖のある雰囲気は良く出ていたし、最後の第4楽章フーガへ突入してからの演奏は生演奏に接した人でなければ分からない手に汗握るスリリングな演奏でした。  本当に私は手のひらから汗が出てきました。  ”ブラボー!”
  ◆10分の休憩を挟んで、最後の3曲目は、”因縁の”ブラームス 弦楽六重奏 第1番です。  1stバイオリンが交代し、2人増えて、バイオリン2、ビオラ2、チェロ2の六重奏曲です。
  ・何が因縁かというと、この曲の第2楽章部分は、冒頭に書いた3月の広島ターフェルオーケストラの演奏会の始まる前に、前座(余興?、ウェルカムイベント?)としてロビーで演奏されたものです。  私は途中から聴いたのですが、このときの印象は、はっきり言って ”気持ちは分かるけど、イマイチ。 前座といえども、どうせやるならもっとしっかりとした演奏を!” というものでした。
  ・そういう意味で、今回の演奏は、大いに期待して聴きました。
  ・結果は、Good。  ピッチも良くそろっていて安心して聴けました。  4重奏とは違う6重奏の厚みのある牧歌的なこの曲の良さが良く伝わってきたと思います。

  ◆今回、オーケストラとは違う繊細な室内楽の楽しさを堪能することが出来ましたが、各曲共30分前後、トータルで1時間半を超える立派な演奏会でした。
  ・それにしても、実際に弦楽4重奏&6重奏の生演奏を聴くのは初めてでしたが、各楽器の役割やメロディーの受け渡しが良く分かって非常に面白かったです。  特に内声のビオラや2ndバイオリンの活躍を目のあたりにして楽しむことが出来ました。  (何せ、最初は客席がガラガラだったもので、ついつい前に進んで2列目に座ったもので・・・。)   

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  ◆私は、管楽器やピアノの加わらない弦楽器だけのアンサンブルが好きでよく聴きます。  無伴奏合唱曲や男声クァルテットの響きに通じるものを感じるからでしょうか。
  ・次回はメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲や北欧&東欧系の弦楽曲を期待しています。

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手