北の佐川の"音曲捕り物帖"

ガッショウレンメイ 連載 第五回
”広島県合唱コンクール雑感”

(2003.09.07up)

・8月24日(日)、合唱連盟の合唱コンクール広島県大会が開催されました。 我がマツダ合唱団も、いつものように職場の部に参加し、なんとか中国大会へ参加できることになりました。 今年の中国大会は湯田温泉・・・じゃなかった山口市民会館です。 まずはめでたしめでたし。

・しかしながら、我がマツダ合唱団、広島県大会では万年2位(最下位?)で中国大会へ進出し、中国大会では毎回3位(最下位)で敗退という状態を繰り返しております。それでも、毎年懲りずにコンクールに参加しているのは何故なのでしょうか?

個人的には、下記の5項目くらいが参加の動機ですかね。
@毎年下位だからこそ、次回こそはと密かな闘志を燃やして技術を磨きチャレンジし続けている。
A結果はどうであれ、毎年初秋に中国大会で中国5県を順番に回り、旨い酒と肴で打ち上げをするのが楽しみ。
B夏場には他にこれといったイベントが無く、コンクールにでも参加しないとなかなかメンバーが集まらないので参加している。
C実力的には、なかなか単独で大きなステージを持つチャンスが無いので、こういった場を借りて人前で歌って愉しんでいる。
D最近の刺激の少ない世の中で、とにかく、このコンクールで歌うという緊張感が好き。

県大会後の打ち上げの席で、我が指揮者である門野先生から、これに関連したキツイ一言がありました。
曰く”マツダ合唱団は、学生に比べて、「コンクールはこれで最後だ」と言う部分が少なくなってきている。以前に比べて新鮮さが少なくなってきている。中国大会出場で満足しないでほしい。新しい気持ちで目標を持って歌おう!”というものです。
ソプラノも充実してきたし、マツダ合唱団もそろそろ本気を出しますかね・・・なんちゃって。

・最後に本題。
今回も審査員の先生方5人が、各部門ごとに1位、2位、または1位から4位までを順位付けられました。
部門によっては評価が分かれて、ある審査員は1位に入れているのに他の審査員は選外となっている団もいくつかありました。

個人的には、このように評価が分かれて順位がばらばらになるのを見ると安心します。
評価が分かれるということは、色々な合唱団の色々な表現に対して、審査員の先生方が異なった感性を持って、それぞれに目を向け共感して下さっているということですよね。
この多様性に対する寛容さが維持されるのであればコンクールもまんざらではないと思います。 自分たちの音楽をぶつけてみて、自分たちの想いがどのように受け止められるのかチャレンジしてみる価値があると思います。
近年、広島県では大学の合唱団のコンクール参加が皆無です。それぞれの事情、考え方で判断してのことでしょうが、何か殻に閉じこもってしまっているように感じます。

先日、夜中にTVで放送していた”世界陸上”では、ストップウォッチやメジャーで測って順位を決めるため、誰が見ても1位は1位となり、審判員によって順位が異なることは無いでしょう。(合唱コンクールをあえてスポーツに例えれば、芸術性を持った団体競技であるシンクロナイズドスイミングに近いかもしれませんが)
合唱コンクールにおいても、優れた技術をもちいた高い芸術性に対して総合的に評価されます。しかし、最終的には多数決で順番を決められるにせよ、決して絶対順位というものは存在し得ないと思います。

誤解を恐れずに言うならば、合唱コンクールの順位は好き嫌いの割合の世界です。

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手