北の佐川の"音曲捕り物帖"

フッカツ ポスター 連載 第四回
マーラー”復活”

もう、チケット手に入れましたか?
(2003.08.13up)

昨年に引き続いて今年も9月7日に広島の厚生年金会館でマーラーの交響曲第2番”復活”の演奏会が開かれます。

8/10付けの中国新聞にも紹介記事が載っていました。 それによると、秋山和慶指揮の広島交響楽団にイタリアの女性ソリスト2人とロンドン交響楽団のトランペット&ホルン吹きが加わるそうです。

この曲の最終第5楽章には合唱が入っており、その合唱団員募集の話が以前ありました。合唱団員は基本的にオーディションで選ぶとの事でした。ただし、合唱連盟所属団員はフリーパス、それにエリザベト音大生が加わるというものです。
結果、新聞によりますと、公募した市民50人、広島県合唱連盟所属団員120人、エリザベト音大生30人の総勢200人の大合唱団だそうです。

昨年、この演奏会を聴きに行ったあるマツダ合唱団員が、”大変すばらしかったので、来年は是非参加して歌いたい!”と言っていたので、私も興味がありました。 が、いくつかの理由で参加するのはやめました。

  理由 @ :忙しい。・・・ちょうど1ヶ月前には、前述の”碑”演奏会の本番あり。またこの”復活”の演奏会を挟んで合唱コンクールの県大会と中国大会が行われ、所属するマツダ合唱団も参加するので、そちらの手を抜くわけにいかない。
  理由 A :暗譜必須。・・・私、自慢ではないが記憶力ゼロ。
  理由 B :オーディションがある。・・・合唱連盟所属団員はフリーパスとは言うものの、選抜された人しか参加できない"上手すぎる”合唱団に加わりたくない。 しかも、上手い下手は別としても専門家であるエリザベト音大生も加わっています。 えてして、こうゆう中には”私は上手いんだぞ!”という姿勢が見え見えの人がいて、個人的には居心地が良くないのです。 この平和の願いを込めた演奏には選ばれた人しか参加できないのでしょうか! ひがみかもしれませんが、基本的な姿勢として万人が参加できる市民参加の”第九”の方が包容力があって好きです。 しかし、より高い演奏を目指し、しかも高い入場料を取るとしたらオーディションもやむなしといったところでしょうか。
  理由 C :歌うところが少ない。・・・1時間半近くかかる大曲ですが、合唱の出番はその最後の15分弱のそのまた一部。合唱団がいつ入場するのかわかりませんが、じっと待つのに耐えられそうにありません。最後の第5楽章だけでも35分以上かかります。
  理由 D :フィナーレ部分は合唱なし。・・・合唱が歌い終わった後に、しばらくオケだけの演奏が続いて曲を閉じます。音楽全体としてはそれでよいのでしょうが、合唱団員からしてみると、なんとなく盛り下がって終わるような気がしませんか?
  理由 E :音域に無理がある。・・・聞いた話だと、テナーの上はBかB♭まで有るそうです。私、そんな高い音、まともには出せません。高音を出せる人の横であえぎながら結局歌いきれずに欲求不満で終わりそうです。ベースなんて、下の下のAかBから上はFかGくらいまであるそうです。ほとんどの人は声が出ないらしいです、ほんと!

以上、言い訳をダラダラと書き並べましたが、所詮、参加しない私が何を言っても負け犬の遠吠えのようなものですな。
おそらく、9月7日にこの演奏会を聴きにいって、知った顔の人が一生懸命歌っているのを聴いたら、やはり参加すればよかった、来年は私も歌うぞ!と思うことになるのでしょうね・・・。

皆さん、このマーラーの”復活”、すばらしい曲です。是非、生演奏を経験することをお勧めします。
このような大編成の曲は、情報量が多すぎて、少々のステレオでは演奏の細かいところまで表現しきれません。生の演奏を聴くと、あれ、響きがぜんぜん違う、こんな音あったかなと驚くはずです。
第四楽章のアルトソロ絶品です。
満を持して最終楽章の最後の最後に登場するソプラノソロと合唱部分。限界を超えた合唱の叫びが感動を呼ぶ(はずです)。

もう、チケット手に入れましたか?

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手