連載 第三十回
『広島大学グリークラブ 第44回定期演奏会』 (2004.12.25up) |
・12/18(土)、広島市東区民センターホールで、広島大学グリークラブ 第44回定期演奏会がありました。
現在団員数はなんと7人!ですが、学校に残った院生や近郊のOBも加わって演奏会を盛り上げました。
私もOBとしてメインの合同ステージに立ちました。
・第1ステージは、現役部員(学指揮を除いて歌うのは6名)の演奏による“合唱曲集「空とぶうさぎ」”。
実はこの曲集、10曲からなるピアノ付き女声合唱曲集です。今回この中から5曲抜粋し、2人ずつ3つのパートに分かれてそのまま(といっても1オクターブ下げて)演奏したようです。
ていねいなピアノ伴奏に乗って、男性が心を込めて歌う歌声は本当に素晴らしく感動してしまいました。男声で女声合唱を歌うというこの路線、なかなか味があって面白いと思います。少人数なりに肩に力の入らない上質な音楽ができたように感じました。
・第2ステージは、現役+院生?約10名の演奏でブリテン作曲のピアノ伴奏付き合唱曲。
このぐらいの人数になると何とか男声合唱曲らしく聞こえてきます。英語の歌詞で頑張っていたようですが、はっきり言ってよくわかりませんでした。
・そして、休憩を挟んだ後のメインの第3ステージは、さらにOBが加わって総勢20余名による、男声合唱組曲「アイヌのウポポ」。あの「月光とピエロ」で有名な清水修の作曲です。指揮は広グリOBにして合唱団「そら」指揮者の難波憲二先生。私もトップテナーの一員として参加しました。
曲は全部で6曲からなり、「イヨマンテ」、「ピリカピリカ」など聞いたことのあるタイトルはつくものの、歌詞はすべてアイヌ語で、聴いているだけではまったく意味がわからないでしょう。カラスの鳴き声や掛け声が入ったりと大変な曲でした。
トップテナーは上のG、A連発!Hまで有りました。いえいえ、ハイC(ファルセット)まで有りました。終曲もフォルティシシモのAの全音符で終わるという、トップテナー冥利に尽きる曲でした。やはり歌うのは男声合唱のトップテナーに限りますね!
・以上、普通の人がまったく知らない曲ばかりで構成された広大グリーの定演、私の在籍していた30年前とスタイルのまったく変わらない硬派な演奏会でした。まあ、ここらが、大学の合唱団として衰退してきた原因かも知れませんね。
団員も少ないですが、観客も少ない。私は妻と娘を強制動員しましたが、聴いてしまえば「なかなか良かった」とわかりますが、この曲目では普通の人は聴きに行こうとは思いません。
・終演後は、ホールの出口となる中庭に並んでお決まりのストーム。愛唱曲を立て続けに歌っていました。私もところどころ歌いました。凛と澄んだ夜空と吹き抜けの豊かな響きの中で聴く愛唱歌、これが一番良かったと言うのがもっぱらの評判でした(失礼)。
この中庭、別途使用料が要るそうです。ただし4時間借りて千円。最初からこの中庭で屋外コンサートを企画するのも面白いですね。照明、天候、座席等いろいろ問題もあるでしょうが、開放的、よく響く、安い。
・そして、打ち上げ会場となる街中のレストランへ移動。貸切の店で、いつものように飲んで語って歌いまくって無事終了。皆様お疲れ様でした。来年は第45回定期演奏会です。
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(!斬捨て御免!、!問答無用!)