北の佐川の"音曲捕り物帖"

leaflet 連載 第二十三回
『’04 サマーファイトシリーズ 第2弾 “レクイエム2題”』

8/1(日)原爆慰霊の為の2つの”レクイエム”演奏会へ参加しました。
(2004.08.07up)

@レクイエム「碑 -いしぶみ-」:薄田純一郎 詞、森脇憲三 曲
広島県立広島観音高等学校音楽部OB合唱団 第三回 祈念コンサート
2004.8.1 13:30- 広島県民文化センターホール

・我が母校の音楽部OB合唱団の演奏会で、音楽部でなかった私も昨年度から参加させてもらっています。 今年は、レクイエム「碑」に加えて、ある合唱団員がこの詞をモチーフに詩を作り新聞に掲載されたのをきっかけに、委嘱曲としてこれに曲をつけて初演しました。 「うたってください 〜碑の願い〜」という曲で、碑の中に眠る広島二中の魂が、私たちに語りかけてくる作品です。
・今回も、私の所属するマツダ合唱団のメンバーが何名か聴きに来てくれました。
昨年に引き続き家族で聴きに来てくれた方からは、「娘と一緒に聞きにいきました。 すてきな、歌声をどうもありがとうございました。 昨年も、聞いたのですが、今回は、歌詞が、胸に迫るようで、涙がでそうでした。終章のうたのように、広島と、永遠(とわ)にあれと思いました。」というメールを頂きました。
また今年初めて聴きに来てくれた人からは、「すごい演奏でしたね!」と言ってもらいました。一昨年、私が第一回目の演奏会を客席から聴いたとき、「すごい!」と感じたのを思い出しました。
・そう、この演奏は、上手とか綺麗とかではなく、すごいのです。 労働奉仕に出かけた広島二中(現 観音高校)生の被爆の惨状を題材にした鎮魂歌を、その後輩である我々が演奏する姿勢の中に、“すごさ”の源があるように思います。  

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A原爆死没者のための REQUIEM :G.FAURE
第376回 パイプオルガン定期演奏会
2004.8.1 16:00- 世界平和記念聖堂(カトリック幟町教会)

・引き続き、雨の中をタクシーをとばして幟町教会へ向かい、フォーレの「レクイエム」を歌いました。
・この演奏会、7月に入って、マツダ合唱団で指導をしていただいている門野光伸先生から、エリザベト音楽大学同窓会の歌う同演奏会の男声が少ないのでと、応援を頼まれました。 久しぶりに歌うフォーレの「レクイエム」。 しかも、幟町教会の聖歌隊席でパイプオルガンと共に演奏するということで、他の有志と共に喜んで参加することにしました。
・練習3回、しかも楽譜がジョン・ラッター編曲版という今までと違う楽譜でしたが、なんとかこなしてステージへ立ちました。 急な参加決定、しかも直前に観音高校OB合唱団の演奏があったため、ゲネプロにも欠席して本番の直前からの参加でしたが、いい曲だなと思いながらフォーレの「レクイエム」を歌い終えました。
西洋音楽のレクイエム(死者のためのミサ曲)は、教会の響きを生かすことを前提に作曲されているのでしょう。 フォーレ独特な微妙なハーモニーが厳かな響きとなってホール中を満たしていたように思いました。  

・が、家に帰ってパンフレットを読んでみて、しまったと思いました。 ちょうど50年前にこの世界平和記念聖堂が献堂され、その「献堂式」の後、原爆死没者のために“フォーレの「レクイエム」”で追悼ミサが執り行われ、そのとき演奏したのが、エリザベトの人たちだったのです。 今回、エリザベト音大同窓会の関係者が、世界平和記念聖堂献堂50周年を記念して、思い出深い“フォーレの「レクイエム」”の演奏会を主催したわけです。
そのことを全く知らずに、同じ聖歌隊席に立って歌っていた能天気な自分を思い出すと、恥ずかしいやら情けないやらでどうしようもありません。 他の参加者に失礼なことをしたと本当に反省しております。

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・さて次の『’04 サマーファイトシリーズ 第3弾』は、8/22(日)に行われる合唱コンクール広島県大会への参加です。 こちらもいろいろ輻輳しており大変なことになりそうです。 
請うご期待。  

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手