北の佐川の"音曲捕り物帖"

maria 連載 第十九回
"カラオケ"

マツダ合唱団の休日強化練習の後、転勤で広島を去るメンバーの壮行会をカラオケでやりました。
(2004.06.06up)

・マツダ合唱団の休日強化練習の後で、転勤で広島を去るメンバーの壮行会をカラオケでやりました。個人的には、久しぶり(今年になってはじめて)のカラオケでした。
・”シダックス”のパーティールーム。参加者は、遅れてきた人を含めて総勢何と19名。この人数でひとつのカラオケを奪い合うわけですから、ひとり1〜2曲歌うのがやっとですが、さすがは、合唱団員、皆さん大変お上手でした。抑揚もたっぷりに、リズムもノリノリです。
・・・・と言うか、カラオケがこんなに上手なのに、どうして合唱は下手なの?、というのが率直な感想です。(失礼!)  

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・カラオケの場合、比較的和音とリズムのハッキリした伴奏に乗っかって他人に邪魔されることなくひとりで歌うわけですから、歌いやすいのは確かです。
・合唱の練習でも、ピアノ伴奏付きの曲は、カラオケのノリでなんとかこなせますが、無伴奏曲となると大変です。周り(他人)がしっかりしていれば、なんとかそれに乗っかれるけれども、自分ではハーモニーもテンポもをリード出来ない。要は、初めての曲は調性が掴めないため和声感を見いだすことが出来ずガタガタになるようです。
・移動”ド”で読めば、長調の曲ならば大体、ド、ミ、ソ、のどれかで始まって、最後は解決して、ド、ミ、ソ、のどれかで終わる。短調の曲ならば、ラ、ド、ミ、のどれかで始まる。
・しかし、最近は”固定ド”で歌う人が多いようですが、それでは調性が分からないので、ハーモニーがつかめない(和声感を見いだすことが出来ない)のではないでしょうか。自分が、和声の根音を歌っているのか、五度上を歌っているのか分からないではないでしょう。
・まあ、理屈は抜きにして、覚えてしまえばハーモニーを感じて歌えるわけですが、それでは、何のために、五線譜の左端に♯や♭の調号を示してあるのでしょうかね。合唱の場合、和声を大切にするためには、やはり”移動ド”で楽譜を読む癖をつけてなければだめですよね。  

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・などと言いながら、今年のコンクールの自由曲用に今練習している曲の楽譜を眺めてびっくり。
・何と、♯や♭は全て曲の途中の音符の直前に臨時記号として付記してありました。五線の左端の調号はまったくありません。この曲は、、昨年出版されたばかりの東欧の作曲家の新しいミサ曲ですが、途中に転調は有るものの、はっきりとした調性があります。決して、近代フランス音楽のような複雑な転調や現代音楽風の不協和音を多用した曲ではありません。それなのに、どうして、臨時記号で指示するのでしょうか。
・これが、世の中の流れなのでしょうか?
・純正律はどこへ行ってしまったのでしょう。皆、平均律で合唱するのでしょうか。
・『合唱は移動”ド”だ!』と、叫びながら今回は終わります。  

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(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手