leaflet 連載 第155回

広島グリークラブ 第13回 ファミリーコンサート


日時:2010年11月21日(日)14時開演
会場:ゲバントホール
指揮:山路進朗

・第1ステージ (新作ミサ曲)
  退院ミサ 〜男声合唱と小オーケストラのために〜
    作曲 大魚信頼
    賛助出演:『広島ターフェルオーケストラ』有志
・第2ステージ (ソロ演奏)
  久保幸代 ソプラノ ガーシュウィン「サマータイム」
  飯田真理子 ピアノ ショパン「ノクターン 第2番」、「エチュード 第12番」、リスト「愛の夢 第3番」
・第3ステージ (男声カルテット から 混声コーラス まで)
  「少年時代」、「瑠璃色の地球」、「夢の中へ」、「心もよう」
    賛助出演:合唱団『WARAOUYA〜』
・第4ステージ (男声合唱の愛唱曲)
  「自由の歌」、「希望の島」、「ふるさと」、「この道」、「赤とんぼ」、「ソーラン節」

                       (2010.11.28 up)
   
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   ◆久しぶりに 広島グリークラブの演奏会を聴きに行きました。  これまでも何度か演奏会に足を運んだことはありますが、他の用事との関係で、途中までしか聴いたことがありませんでした。   
   ◆1ステは、ちょっと変わった趣向でした。  心臓の大手術をした団員の退院復帰を祝って、ターフェルオーケストラの団員でもある大魚さんが作曲した”退院ミサ”。  全6曲からなるラテン語のミサで、最後の Agnus Dei の途中に3拍子?が有ったりして個性的なところもありましたが、ミニオケ付きの堂々とした男声合唱曲でした。   
   ・全曲が完成したのが演奏会直前だったそうでオケと合わせも十分に出来なかったのでしょうし、また人数も十数名と少なく、今回の初演は少し余裕が無さそうでした。  響きの良い教会で演奏したら聴き栄えのする良い曲だと思いました。   
   ◆2ステは、専属ボイストレーナーと専属ピアニストのステージ。   
   ・ソプラノの久保さんの”サマータイム”はなかなか情緒的で上手でした。あそこまでやるのなら、もっともっと粘っても良かったように思います。 ピアノの飯田さんも大曲を堂々と、且つ繊細に演奏されて、良かったです。   
   ・それにしても、ソプラノ歌手が男声合唱団員のボイトレをどのようにするのか、大変興味があります。   
   ◆3ステは、クヮルテットから始まってゲスト合唱団との混声合唱共演まで、楽しいステージでした。   
   ・井上陽水と松田聖子の曲で構成されており、歌い手の年齢層が推測されます。   
   ◆4ステは、男声合唱定番の愛唱曲ステージ。   
   ・全体の曲作りは、イメージしていたのとは少し異なり、わりとさっぱりした演奏でした。  無理をしてノンブレスでフレーズを繋げることも無く、テンポも余り揺らさず、カッチリ・スッキリとした演奏でした。指揮の山路さんはターフェルオーケストラを指揮されており、大編成のオケを振っていると、こうした感じになってくるものなのでしょうか?   
   ・演奏の淡泊さに対して、ターフェルオーケストラの平尾さんが法被姿で司会を務めて場を盛り上げていました。   
   ◆アンコールの最後にお楽しみ抽選会というのがあり、『食協』の提供でお米やそばが配られました。  私も最後にジャンケンに勝って賞品をゲットできました。   
   ・最初はちょっと、内輪の学芸会を窓の外から眺めているような感じもしましたが、休憩時のワインの振舞いや、アンコール、お楽しみ抽選会、ストーム、などサービス精神も旺盛で、途中からは皆さんの楽しそうな雰囲気に交わることが出来ました。    
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   ◆全体としては、絶対的に合わせ練習の時間が足りていないという印象で、サラリーマン合唱団の宿命ですかね。  個人個人は非常に高い実力をお持ちなので、少々残念です。   
   ・しかし、限られた時間の中でメンバーがお客さんと一緒に目いっぱい楽しもうという姿勢が良く伝わって来る、誠実で楽しい演奏会でした。

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手