連載 第139回
『 「和泉市混声合唱団 第26回定期演奏会」 ”碑”演奏 』
〜 大阪府和泉市で行なわれる 同合唱団の レクイエム「碑」の演奏を聴きに行きました 〜
(2009.04.28 up)
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『 和泉市混声合唱団 第26回定期演奏会 』
日時 2009年4月26日(日) 開演 PM2:00
会場 和泉シティプラザ 「弥生の風ホール」
第1ステージ:Missa brevis in G kv49 (作曲:W.A.Mozart) 指揮 松浦周吉
第2ステージ:混声合唱のためのレクイエム「碑」 (作詞 薄田純一郎 作曲 森脇憲三) 指揮 谷 幹夫
第3ステージ:世界音楽の旅 〜イタリア編〜 指揮 宮崎 剛
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◆大阪府和泉市を本拠地に活躍されている「和泉市混声合唱団」の定期演奏会を聴きに大阪まで行きました。 今回の演奏会では、広島観音高校音楽部OB合唱団が毎年祈念演奏会で歌っている、レクイエム「碑」を演奏されました。
・話せば長い話になりますが、昨年春に同合唱団の方から広島メンネルコールさんからの紹介で私のメールに、「次の定演で”碑”を演奏したいので、参考に観音OB合唱団の混声合唱版「碑」の演奏録音CDを送って欲しい」と連絡が有りました。
・それをきっかけに、昨年度の観音OB合唱団の第7回祈念演奏会には、同合唱団の代表者の方が聴きに来て下さいました。 また、11月には同合唱団の指揮者を始め有志二十数名が広島へいらっしゃり、平和公園の慰霊碑や資料館を見学された後、広島二中の慰霊碑前で観音OB合唱団の有志と共に「碑」の終章を演奏し、さらに懇親会で交流を深めました。
・こうした経過を経て、今回 和泉市混声合唱団 第26回定期演奏会の招待状を頂き、観音OB合唱団の指揮者の益田遙先生他 合唱団メンバー数名と共に大阪まで聴きに行ってきました。
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◆「和泉市混声合唱団」は4半世紀を越える歴史を持つ立派な合唱団で、今回の定期演奏会も、上記のそれぞれ素晴らしい指揮者の下、総勢60名を超えるメンバーがしっかりとした演奏を聴かせてくれました。
◎1ステ、モーツァルトのト長調の小ミサ。
・混声四部合唱+SATBソロ+ピアノという構成での演奏でしたが、松浦先生の端正な指揮でモーツァルトらしい上品な演奏でした。 見た目と違って(失礼)すっきりとした歌声で、個人の生の声が無く合唱としてまとまりの良い演奏でした。 ソロもバランスよく溶け込んで音楽に一体感が感じられました。
◎2ステ、レクイエム「碑」
・端正な1ステとガラッと変わって かなり情緒的な演奏でした。 ダイナミックレンジの広いドラマチックなピアノ前奏から始まって一転して早めのテンポで合唱に移るあたり、これまで自分達が歌ってきた演奏とは一味違う新鮮さを感じましたが、「和泉市混声合唱団」としての解釈による素晴らしい演奏でした。 指揮者の個性と共に、ピアニストの個性がかなり全面に出ているように感じました。 ソプラノ&テナーの音色が比較的軽めに感じられましたが、歌詞も明瞭に聴き取れ、演奏者の思いが伝わってくる大変説得力のある演奏でした。
・この大阪のホールの客席に座って「和泉市混声合唱団」の歌うレクイエム「碑」の終章、「広島を思う人あれば・・・広島は永遠にあり」という演奏を聴いていると、何か「本来自分達がやらなければならないことを代わりにやってもらっている」、そんな焦りにも似た感情が湧いてきました。 私も広島観音高校音楽部OB合唱団のメンバーとして広島の地で「碑」を歌っていますが、地元で原爆のテーマを取り上げて演奏するというこれまでの活動は、何か内向きの取り組みのように思えてきました。
・今回の「和泉市混声合唱団」のレクイエム「碑」の演奏は「ヒロシマ」を外に向けて発信する大変意義深いものでした。 以前からの課題ではありますが、観音OB合唱団も 積極的に外へ出向いて「碑」を演奏していくことの必要性を改めて感じました。
・ただし、演奏中でも平気でペチャクチャと会話する「大阪のおばちゃん」に今回の演奏が何処までアピール出来たかは少々疑問ですが・・・。
◎3ステ、世界音楽の旅
・ドラえもんの案内で、イタリアを旅するという構成のステージ。 どうも、「和泉市混声合唱団」の真骨頂はこうした楽しい演奏にあるようです。 イタリア国旗の赤、白、緑のTシャツを着て、立ち位置を変えたり、パフォーマンスも有る楽しいステージでしたが、基本の音楽のところはキッチリと押さえてあり、音程・ハーモニー共に正確でよく練習を積んだ演奏でした。
◆「碑」演奏のだけでなく1ステ、3ステも含めて、勢いや思い入れによって音楽が崩されること無く、音楽としての質の高さが保たれており大変参考になりました。 最後のアンコール曲は、全員がそれぞれのパートの歌詞にそって手話をしながら歌うというものでしたが、ここでも にわか作りではないはっきりとした手話としっかりとした演奏が両立しており、感動のうちの終演となりました。
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・打ち上げにちょっとだけ参加させていただき、「碑」の終章を皆で合唱してから中座して広島に帰りました。 素晴らしい演奏会、有難うございました。
(!斬捨て御免!、!問答無用!)