連載 第133回
広島県立広島観音高等学校音楽部OB合唱団
第7回祈念コンサート
〜 レクイエム 碑(いしぶみ) 〜
(2008.08.06 up)
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広島県立広島観音高等学校音楽部OB合唱団
第7回祈念コンサート レクイエム 碑(いしぶみ)
日時 2008年8月3日(日) 13時30分開演
場所 広島県民文化センターホール
指揮 益田 遙
ピアノ 鶴岡三恵 前田桂子
プログラム
第一ステージ
広島二中校歌、観音高校校歌、サリマライズ(オランダ民謡)
夢みたものは(木下牧子曲)、鴎(木下牧子曲)、AVE MARIA(Caccini曲)、Were You There(スピリチュアル)
小さな空(武満徹曲)、死んだ男の残したものは(武満徹曲)
第二ステージ
混声合唱組曲「水のいのち」(高田三郎曲)
1 雨 2 水たまり 3 川 4 海 5 海よ
第三ステージ
混声合唱のためのレクイエム「碑」(森脇憲三曲)
1 序章 2 点呼 3 爆発 4 川の中で 5 時間割 6 まさちゃん お母さんよ 7 船の中で 8 全滅 9 終章
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◆いくら私的発言と割り切っても、自分が出演した合唱の演奏会は、自分自身が演奏を冷静に聴けていないだけにその出来栄えについてコメントするというのはなかなか難しいものです。 合唱団の中で懸命に歌っている当人には、客席で聴く音楽の表情やバランス、ピッチやタイミングの微妙なズレなどなかなか判りません。
しかし、皆がフォルテシモの音を止めた後に、ひとりだけ余分に一声を発すると、それは間違えていることが明白に判ります。 明らかに音楽を乱してしまいます。 私は何故こんなミスを犯してしまったのだろうか・・・。
◆そんなこんなで、演奏会後の打ち上げの席では思ったことが一言もしゃべれなかったので、この場を借りて一言。
(1)今回、ピアニシモに対する益田先生の強いご指導がありました。 カッチーニの”アヴェマリア”や「水のいのち」の第1曲では、これまでの観音OBには無い、繊細でつやのある美しいピアニシモの演奏が出来たのではないかと思います。
今までは、どこもかしこもフォルテ&フォルテシモで、高校のクラブの勢いばかりが感じられていましたが、皆卒業後、20有余年を経てやっと大人になれたような気がします。
逆に、若いOBやOB二世が演奏に加わったりして、音色が若返って?います。 色々な意味で、これからが楽しみです。
(2)演奏会の前、ある人にチケットを渡したときのこと、「観音OB合唱団は今回も歌うだけ?」と聞かれました。 原爆の日を前にして、各地で色々な催しが行なわれ、TVや新聞で報道されていました。ボランティア、外国からの招聘やジョイントなどなど。 これらに対して、7回目になる観音の「碑」コンサートは、今回も今まで通り淡々と演奏するだけなのですかと言いたかったようです。
その場では何の反論も出来ませんでしたが、第7回の演奏会を終えた今思うのは、逆に奇をてらうことなく気持ちを込めて「碑」を歌い続けることの大切さです。 ”広島の夏には「碑」の演奏がある”、と言われる様になるまで、今後も歌い継いで行かなければならないと感じました。
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◆自らの演奏ミスのため少々気が重くはありましたが、それでもコメントをHPにアップしようと、表紙をスキャナーで読み取るためにプログラムを手にとって表紙を眺めてみると、最上段に”広島県立広島観音高等学校OB合唱団 第7回祈念コンサート (混声合唱)”と書いてあります。
あれ? 確か、音楽部OB合唱団だったはずですが・・・、”音楽部”の3文字がありません。 今年から団名を変えたのかなと中を見てみると、プログラムの他の箇所は全て、”音楽部OB合唱団”となっています。 チラシとチケットの同じ箇所が間違っていました。 チラシ/プログラムの担当者がミスをしてしまったようです。
かくかように、失敗というものは誰にでもあるものです。 合掌。
(!斬捨て御免!、!問答無用!)