北の佐川の"音曲捕り物帖"

candle 連載 第十二回
"年末恒例の・・・"

第九ひろしま2003vs広島大学グリークラブ定期演奏会
(2004.01.02up)

・クリスマス関係については既にこの欄で記述したとして、その他の年末恒例といえば、ベートーヴェンの”第九”。
・今年の”第九ひろしま2003”は、12/14(日) いつものように広島サンプラザホールで開催された模様です。
・一週間後の12/21(日)にRCCのTVでその演奏が放送され、つい先日も、真夜中に再放送していたようですが、残念ながら聴き逃してしまいました。
・最近はこの”第九ひろしま”には参加しておりませんが、RCC主催のこの演奏会が広島で始まった初期(’88年)のころ、何度か歌ったことがあります。
・当時、私は合唱から遠ざかっていたため歌うことが新鮮でもあり、それまでオーケストラと一緒に演奏する機会も無かったため、このフルオーケストラ+ソリスト+大合唱団による演奏会に非常に興味深く参加したことを記憶しています。
・合唱自体は、”第九”を歌うのも初めてであったため、ベートーヴェンの器楽的な音の動きに苦労しながら絶叫する一方で、余りにも大人数のためこの中で歌う自分の存在意義に疑問を抱いていた自分を思い出します。  

・もうひとつ、個人的に年末恒例の演奏会として、12/20(土)に広島大学グリークラブ 第43回定期演奏会を広島市南区民文化センターホールで聴きました。 最近は毎年この時期に定演をやっており、毎年聴きに行っています。
・上述の”第九ひろしま2003”の合唱人数約千人?に対して、こちらは現在の団員数、何と13名!の男声合唱です。学指揮を除いたら各パート平均3人となります。
・全部で4部構成でした。 1ステ:民謡による『北国の歌』(高田三郎)。2ステ:男声合唱組曲『雪と花火』(北原白秋、多田武彦)。3ステ:”合唱団 そら”(混声合唱)の賛助出演ステージ。4ステ:男声合唱曲『やさしい魚』(川崎洋・新実徳英)。
・皆、綺麗な声で、細部に気を配った丁寧な演奏でした。少人数だからこそ、一生懸命練習を重ねてきたのでしょう。  直立不動で歌っていました。
・しかし、なぜこの少人数で、3ステ共こういった重ための合唱曲を選曲したのか疑問が残ります。 一生懸命頑張って歌えば歌うほど、人数の少なさに悲壮感が伝わってくるような気がしてなりませんでした。 なぜ、もう少し、小編成向けの軽い選曲が出来なかったのでしょうか。 
・ぶきっちょで頑固ではあるけれど真面目に男声合唱に取り組もうとする若者の姿を垣間見たようで懐かしくもあり、複雑な気持ちになりました。  

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・ところで、広島テレビのHPに、第421回広島テレビ放送番組審議会(報告)という記事が掲載されているのをたまたま見つけました。
・内容は、9/27にTV放送された広島テレビ制作番組(音楽ドキュメンタリー)「ひろしま歌い継ぐ平和“復活”ROAD TO PEACE」に関する審議の概要です。
(この音楽ドキュメンタリー番組は、広響+市民合唱団によって9/7に広島厚生年金会館で演奏された、マーラー作曲の交響曲第2番ハ短調『復活』をTV放送したものです。)
・演奏会そのものについては、以前この連載でも取り上げておりますが、私自身このTV放送は見ませんので、放送でどのように表現されたのかはわかりません。
・ということで、敢えてコメントはしませんが、この審議内容の概要、色々な意味でなかなか面白いです。ご覧あれ。
広島テレビ プレスリリース

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手