連載 第117回
『 カント イタリアーノ クリスマス 2007(第55回イタリア音楽の夕べ) 』
・”カント イタリアーノ”恒例のクリスマスコンサート。 一昨年&昨年に引き続き、バックコーラスメンバーとして演奏会ステージに立ちました。
(2007.12.30 up)
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KANTO ITALIANO
第55回イタリア音楽の夕べ
クリスマス 2007
Il dolore…la morte…Perche? (苦しみ…死…なぜ?)
2007年12月22日(土) 18:30 開演
広島県民文化センター ホール
主催:カント イタリアーノ
企画・指導 ルチアノ・ベルタニョリオ
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◆”カント イタリアーノ”恒例のクリスマスコンサート
・”カント イタリアーノ”はエリザベト音楽大学名誉教授”ベル先生”の門下生で構成され、今回の出演者は、歌22人。これにエレクトーンとパーカッションが付きます。 私は全くの素人ですが、マツダ合唱団を指導していただいている門野先生つながりで、人数の足りない合唱部分の男声パート要員として一昨年&昨年に引き続きステージに立ちました。
・ベル先生の今回の企画は、タイトルにあるようにこのクリスマスの時期に改めて生きることの意味を問うという趣旨で、非常にメッセージ性の高いクリスマスコンサートです。 曲は全てベル先生がチョイスされたイタリア語の曲ですが、元歌はポップスや流行歌風の新しい曲で、これを:カント イタリアーノ所属のメンバーが一曲ずつ独唱するわけです。 全部で19曲。
・練習用として事前に頂いた元歌の演奏コピーは、それぞれかなり個性的な演奏ですが、これらの元歌を今回の独唱者がそれぞれ自分に合うようにキーやテンポを変え、エレクトーン伴奏の音色も吟味して、全く違う曲のように仕上げて行く、その変化が非常に面白いです。
・当日のゲネプロでは、エレクトーン、パーカッションの方にソリストの声が聴こえないということで、マイクや返しのスピーカーを付けたりの試行錯誤。 最終的に、エレクトーン用のPAにソリストの声が混じる形になりましたが、はたして客席ではどのように聴こえたのでしょうか。 コーラスも当日になって部分的な変更指示が入りました。
◆18時半から本番。 私の出番は、ソリストのバックコーラス5曲と、ソロの無い合唱曲のテナーパート2曲の合計7曲です。 後ろのほうで、ソリストの邪魔をしないように盛り上げる気楽な役割ですが、ソリストは自分の持ち歌のことで頭がいっぱいで他人の曲のコーラス部分はあまり練習が出来ていない様子で、コーラス隊の頑張りどころです。 しかしイタリア語の歌詞が大変。 楽譜を持って歌うとは言うものの、文字は小さいし、早いパッセージはなかなか言葉がついて行かず苦労しました。 本番中、皆さん色々あった様ですが、成功裏に本番終了。
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◆演奏会後は恒例の打ち上げ。 後半、人も減り 酔いが回ってきて皆が本音でしゃべるようになると興味深い話が聴けました。
◎左利きの人の指揮法談義・・・「難しくても右手で振ること。相手は左手の振りに慣れていないから戸惑う。右手で4拍子、左手で3拍子を振る、みたいな練習を重ねて、右手の振りを鍛えるべし。 左手は伝家の宝刀として、いざという時表情をつけるために取っておく事。」(なるほど)
◎パーカッション・・・「他の演奏会では力いっぱい叩けばよいのに、この演奏会ではソリストの声を掻き消さないように限りなく音量を抑えて演奏するのが大変。 バスドラムを叩く足は緊張で固まりそうだった。」(大変ですね)
◎エレクトーン・・・「ソリストの声は聞こえないし、指揮も無いし、タイミングを合わせるのに苦労した。 特に××(曲名)では、どうにもあわせようが無いので適当に演奏した。」(そうだったんですか)
◎バックコーラス・・・(佐川)「実は、この曲の前半ソロ部分の楽譜を目で追っていると拍子が合わなくなってコーラスに入れなくなるので、前半は楽譜を見ないようにしているんです。」→(Aさん)「私もです。」(それを聞いて安心しました)
◎原曲の演奏について・・・「自分なりに解釈し直し、新しい音楽として演奏するが、オリジナルの演奏をまったく否定するのでは無く、その重みを尊重して自分の演奏に生かさなければならない。」(勉強になります)
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◆ 今回演奏した19曲の中にお客さんが知ってる曲は1曲も無いと思います。 私が参加した ここ3回のクリスマスコンサートはすべてこのパターンです。 良くこれで、お客さんが集まるものだと不思議でなりません。
(!斬捨て御免!、!問答無用!)