leaflet 連載 第114回

『 広島流川教会のメサイヤ 』


・演奏会ではなくクリスマス音楽礼拝です。
(2007.12.09 up)
  
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  2007年度 第60回 クリスマス音楽礼拝  -ヘンデル作曲「メサイヤ」を中心に-     
    日時:2007年12月8日(土)18:30pm   
    場所:広島流川教会礼拝堂(中区上幟町8-33)   
    指揮:内田陽一郎、 オルガン:玉里照子   
    ソプラノ:池田真理子、アルト:八川浩子、テノール:原大介、バス:高橋健   
    弦楽:プロテウスアンサンブル(ヴァイオリン:白井朝香・市山信子、ヴィオラ:吉本千恵、チェロ:川内真理子)   
    トランペット:松崎祐一、 コントラバス:玉里美穂   
    合唱:広島女学院大学クワイヤOG・市内教会聖歌隊有志・一般参加者        
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  ◆師走の土曜日、マツダ合唱団でも活躍しておられるソプラノ”Tバナ”さんと、ベースの”U田”さんが出演されるというので、メサイヤを聴きに行きました。   
  ・場所は、広島流川教会。 初めての場所なので早めに行ってロビー?でプログラムを眺めました。   
  ・60回記念のせいか、これまでの歩みがいろいろと書いてあり、年表を見ると、1951年、52年に浅井拡先生がバスのソリストとして、1960年に益田遙先生が同じくバスのソリストとして出演されていることがわかりました。 それぞれ、学生時代の恩師として深く尊敬している先生方で、このごろからご活躍されていることに、改めて驚かされました。   
  ・そうこうしている内に礼拝堂が開場。 そう広くはない礼拝堂で、正面のひな壇に合唱団、上手角に有るパイプオルガンを背にして器楽合奏、さらに上手側にソリストという配置です。 指揮者はその間を行ったり来たり。   
  ・私はちょうど合唱と合奏の間に陣取りましたが、ベース”U田”さんの真正面。 ”U田”はメサイヤ初デビューで緊張の面持ち。 独唱者も真近でかぶりつき状態です。    
  ◆メサイヤの演奏会だと思い込んでいましたが、座ってびっくり、これは礼拝(クリスマス音楽礼拝)とのこと。 演奏開始前に、平和祈念の献鐘や聖書朗読&祈祷?が有りました。   
  ・演奏に先立ち神父さんが、「この場は演奏会ではなく音楽礼拝なので、演奏が終わっても拍手をしないで下さい。」、と一言。 もちろん途中の各独唱部分での拍手は禁止でしょう。 さらに、有名な”ハレルヤ”の箇所は起立して聴くよう指示がありました。(別にかまいませんけれど・・・。)   
  ・そのくせ、公式カメラマンらしき人が、望遠レンズ付の大型カメラを構えて、フラッシュ焚き放題、シャッター音お構いなして、演奏中に前から後ろから写真をバシャ、バシャと撮るのには少々閉口しました。 が、そうした邪気に惑わされること無く音楽に集中するよう心がけました。   
 
  ◆閑話休題   
  ・ヘンデル作曲「メサイヤ」の演奏について私的コメント。   
  ◆独唱者は、皆さん美声でした。   
  ・ソプラノソロは、明るく伸びやかでしかも正確な歌唱でした。 演奏中の横顔もはつらつとした雰囲気が伝わってきました。   
  ・アルトソロは、こちらも落着いた説得力の有る歌唱で、聞き手に安心感を与え、好感が持てました。   
  ・テノールソロは、私など絶対真似の出来ないような均整の採れた美しい高音ですが、ココというポイントが無く、何か訴えかけるものに欠ける気がしました。   
  ・バスソロは、驚くほどの声量を持ったすばらしいバリトンですが、まだお若いようで、もう少しバランスを考えないと声が勝りすぎて音楽が伝わりにくかったように思います。   
  ◆そして合唱。 プログラムによると、ソプラノ27人、アルト17人、テノール7人、バス9人。 実際には何人がステージに上がられたかは数えていませんが、少なくとも、テノールは3人しかいませんでした。 女声は相当数参加されていたようです。   
  ・女声(ソプラノ、アルト)は、広島女学院大学クワイヤOGの方が中心だと思いますが、ソプラノ、アルト共に、前向きに音楽を展開していてメサイヤの演奏にぴったりだったと思います。   
  ・テノールは3人で孤軍奮闘でしたが、ギリギリのところで理性を失うことなくコントロールされた演奏を維持されていたと思います。(私だったら、思わず力んで叫んでしまうところです)   
  ・ベースも、細かいパッセージなどをよく処理されていました。 ベースも10人足らずでし、高齢の方など幅広いメンバー構成で大変であったと推察します。  
  ◆歌以外の器楽合奏については門外漢でよく分かりませんが、少なくとも、弦楽合奏が各パート一人ずつというのは、画期的にすばらしかったと思います。 何せ、弦楽合奏でいつも気になるパート内のピッチやタイミングのずれがまったく無い訳で、たいへんスッキリとした良い合奏でした。   
  ・しかも、弦楽器奏者は全員若い女性でした。(別に、だからどうだという訳ではありません)  
  ◆意識して内田先生の指揮を見たのは初めてですが、大変的確な指揮であったと思います。   
  ・やる気満々の合唱団を上手くセーブしながら、実力にあった演奏が出来るよう誘導されているように見えました。 合唱、合奏共に、人数バランスが良かったとは言えませんが、それを上手く補いあいながら、無理をせず思いやりのある演奏が出来ていたように思います。    
  ・結果として、音楽礼拝にふさわしい心に残る「メサイヤ」が演奏できたのではないでしょうか。 今回参加された、”Tバナ”さんと、”U田”も、その良さを実感されたことと思います。  
  ◆細かなところでは色々あったようですが、そこは生演奏の魅力。 スタジオ録音の演奏では決して味わえない感動を与えてもらいました。 こういう演奏に接すると、思わず応援したくなりますね。   
  ・これまでの活動に敬意を表すると共に、今後の発展を祈念いたします。   
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  ◆私はまだ一度もメサイヤを歌ったことがありません。 いつか歌ってみたいものです。   
  ・しかし、テナーパートは音が高くて苦しそうだし、16分音符の速い動きには付いて行けそうにないし、英語は読み難そうだし、、曲数は多くて覚えられないし・・・。 私にとってハードルは高いです。

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手