≪ 北の佐川の音曲捕物帖 連載100回超記念 夏季特別報告 ≫

leaflet 連載 第101回

『 北の佐川の”ジョッキ片手にドイツ紀行”≪音楽編≫
< その1:バイエルン州立歌劇「フィガロの結婚」> 』


・故有って、7月末にドイツに遊びに行きました。 せっかくなので、音楽に関係した内容を書き止めます。
・<その1> ミュンヘン・オペラ祭:バイエルン州立歌劇「フィガロの結婚」  
(2007.8.3 up)

********************************************************************************
   ◆ミュンヘン・オペラ祭:Munchner Opernfestspiele、   
   ・バイエルン州立歌劇「フィガロの結婚」Bayerische Staatsoper "Le nozze di Figaro"、   
   ・ミュンヘン バイエルン州立歌劇場:Bayerische Staatsoper   
   ・作曲:モーツァルト/指揮:L・ツァグロゼク/演出:D・ドルン/   
   ・主な出演:〈アルマヴィーヴァ伯爵〉S・キーンリーサイド、〈伯爵夫人〉A・ハルテロス、〈小間使いスザンナ〉H・G・マーフィー、〈従者フィガロ〉H・ミュラーブラッハマン、〈小姓ケルビーノ〉M・ボーモン/演奏:バイエルン州立管弦楽団&合唱団
********************************************************************************
  ◆7/23、バイエルン州立歌劇場でモーツァルト作曲のオペラ「フィガロの結婚」を観ました。  6月末から7月末にかけて開催されるミュンヘン・オペラ祭の一部です。  旅行の日程に合わせてインターネットで演奏会を探し出し、この「フィガロの結婚」に決めました。  これが、立派なオペラハウスの外観。
leaflet    
  ・続々と集まってくる観客はドレスアップした紳士淑女ばかり。  ネクタイにジャケット姿で行ってよかった。  正面奥に見えるのが貴賓席の入り口。  3階に相当します。   
leaflet    
  ・当然場内は写真撮影禁止ですが、上演中以外はカメラを構えている人が沢山いたので、私もここぞとばかりに座席から場内を撮影しておきました。   
leaflet    
  ・事前にインターネットで座席を予約しましたが、席は後方の3階席(=日本で言うところの4階席)を選びました。  下の写真の立像の間が貴賓席ですが、私が座ったのはその斜め上の方の席です。  一度このタイプの席に座ってみたかった。  おお、良い眺めだ。     
  ・19時開演、30分の休憩を挟んで22時45分終演予定。  後ろにある立見席の人は4時間近くも立ちっ放しとなります。  ご苦労様。   
leaflet    
  ◆お馴染みの序曲でスタートし幕が上がると、そこは小道具もほとんど無い限りなくシンプルな白い部屋。ゴチャゴチャと豪華な舞台を想像(期待)していた私にとってはちょっと拍子抜けの設定です。   
  ・幾度となく上演されてきたオペラなだけに、個性的で印象に残る上演を目指すとこういう演出に行き着くのかもしれません。   
  ・周囲がシンプルであるからこそ、出演者一人一人の演技が浮き立ちます。部屋の中で繰り広げられるかくれんぼの様なだまし合いの場面は、白い床に敷いた白いシーツの中に隠れるという斬新なもので効果的でした。   
leaflet    
  ◆イタリア語の上演でドイツ語の字幕が上に出ていましたが、私には何の役にも立ちませんでした。 事前にストーリーを予習してきたので各場面の物語の流れは理解できましたが、周囲の人が思わず笑い声を上げる場面で自分だけ反応できないのは少々寂しいものを感じてしまいました。   
  ◆出演者などは冒頭の通りです。 残念ながら私は誰も知りませんが、インターネットで調べるとあちこちで活躍しているソリストぞろいのようです。 指揮者も昨年来日しN響を指揮したようです。   
  ・総じて素晴らしい歌唱力と演技力でした。タイトルロールのフィガロ役のH・ミュラーブラッハマンはホール中に鳴り響くバスだったし、伯爵夫人役のソプラノ A・ハルテロスは心に染み入るような素晴らしい歌唱でした。   
  ・お客さんの耳も肥えていて、歌い手の出来の良し悪しは拍手の大きさの差としてはっきりと現れていました。   
leaflet    
  ◆終演後のカーテンコールでは聴衆総立ち。俗に言うスタンディングオベーションというやつです。日本のクラシックの演奏会ではなかなかこうは行かない。本場ならではのオペラを楽しむことが出来ました。
********************************************************************************   
  ◆以上、偉そうに書いていますが、いったいお前は今までに本物のオペラを見たことがあるのか!・・・と問われそうですが、実は、ほとんど見たことは有りません。   
  ・しかしながら、合唱団員の一員としてですが、オペラに数回出演しています。 ですから、その面白さや難しさについて多少は理解しているつもりです。   
    @直立不動で歌うことに慣れている私から見ると、ソリストがくつろいだ格好をしたり、壁にもたれかかって平然と歌っているのを聞くと感心する。   
    A合唱といえども演技をしているので、指揮者を直視しないように歌う必要があるが、よそを向いて歌うのは難しい。   
    B歌っている以外のときも、ソリストの動きや演技や意味不明のイタリア語の言葉にわざとらしく反応する仕草するのが難しい。   
    C意味の判らない外国語の歌詞を丸暗記することが出来ない。   
    D練習時、その場に参加しているソリストに合わせて飛び飛びに練習するので、何がなにやらわからなくなる。   
    E薄暗いステージの上で、手摺も無い階段を上り下りするのは危険だ。   
    F指揮者はほとんど合唱のことなど眼中に無い中、合図も無く、遅れずに歌いだすことが難しい。   
    Gお化けみたいな厚化粧をするのが嫌だ。   
    H女性と手をつないだり、顔を見合わせていっしょに微笑む仕草をするのは恥ずかしい。   
    Iド素人の私に横から注文をつけてくる(文句を言う)オペラ通の”オバサマ”達といっしょに歌うのが嫌だ。   
  ・等など、私にとっては難しいだらけなので、最近はオペラに出ることは辞めました。
********************************************************************************

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手