世界最初のカラー表示
医用画像診断装置

カラーベクトル心電図

(2010年1月記載)

木下眞二

 

1971年米国医学雑誌Circulationに発表

 上の図は、木下眞二と小林正が発表した、カラーベクトル心電図です。

Kinoshita S, Kobayashi T: "Color vectorcardiogram" recorded by a specially designed apparatus for spatial representation by coloring. Circulation 44:534-538,1971

 医用画像診断装置では世界最初のカラー表示です。米国および日本の特許を得ております。(詳細は、前のページカラーベクトル心電図を参照してください。)

 その後、1980年代以降、ドプラー診断装置、コンピュータ断層撮影(CT)装置、MRI装置などの医用診断装置のカラー表示が行われるようになっています。

 なお、カラードプラー診断装置は、1982年、日本のアロカ社の滑川孝六氏によって開発されました。
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小林正先生の大きな協力によって完成

 40年も昔のことです。私の家でも、やっと、カラーテレビを購入することができました。
幼稚園の子供たちと、アニメの漫画を見ているうちに思いつきました。心電図にもカラー表示したら、立体的表現ができるのではないかと。

 早速、北海道大学病院の中央検査部に居られた、小林正先生に相談しました。
絶大な小林先生の協力で、試行錯誤の末、数か月かかって、上の写真のようなカラーベクトル心電図を撮影する装置を開発することができました。1971年にCirculationに発表しました。
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報奨金は1500円

 しかし、Circulationから、1000ドル以上の投稿料の請求がやってきました。当時、1ドルは360円の固定相場の時代です。それに、米国と日本の特許申請に要する費用の捻出に、非常に苦心しました。
当時は、安月給の助手の身分で、研究費もほとんど無い状態の時代でした。しかも、その結果得た特許は、職務発明のため、日本国のものとなるとのことでした。

 暫らく経って、文部省から日本銀行の小切手で、「国有特許発明補償費」が、私たちに送られて来ました。その額は1500円でした。
私も小林先生も、換金はせず、記念として保存してあります。

 絶大な協力を得た小林正先生が、2009年3月25日、72歳で永眠されました。小林先生の協力が無ければ、世界最初のカラー表示・医用画像診断装置は完成しなかったと思っています。


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