血圧に対する温泉の効果
昭和31年昆布川温泉
加藤広三:
温泉浴の循環機能に及ぼす影響
日本温泉気象学会雑誌 24:
258−273、1960 より
| 本題に入る前に、加藤広三君の写真提供によって、当時の調査の状況を説明します。この調査は、鳥居敏雄教授の指導のもとに、加藤広三、田辺福徳、川崎武、木下眞二、是永(旧姓:小田)道子、山本一雄の6人で行いました。
昭和31年から、3年間、夏休みの期間です。ニセコアンヌプリを見渡せる蘭越町昆布町の蘭越駅前旅館に泊まって調査を行いました。
昭和31年の夏に昆布川のすぐ近くに温泉が発掘されました。8月7日のボーリングによる自噴した湯は、41.5度で、無色透明異臭味の無い、含重曹炭酸泉でした。
そのすぐ後の温泉に、私たち6人が調査のために昆布町に入りました。湧き出たばかりの温泉を古材木で覆った「掘っ建て小屋」でした。昆布川温泉と名づけられました。
地域住民の方々に、その温泉に入ってもらい、血圧などの測定は、その近くにあった町の施設で行いました。上の写真の左側の建物です。
「ほったて小屋」の温泉の隣にある、町の建物には「私たちは心臓や血圧と温泉の関係を調べに参りました。色々な器械を使用してくわしく検査しますから、心臓や血圧に御心配のある方は御遠慮なくお出でください。費用は一切無料です。」と、達筆の川崎先生の筆字で張り紙がされています。
調査は、健康相談、血圧、心電図、循環時間、バリストカルヂオグラム、心拍出量、指尖光量容積脈波などの測定を行いました。詳しい内容については、加藤広三君が論文としてまとめたものを、次のページに解説してあります。 |