現在、私たちが使っている暦は、グレゴリオ暦です。
春分の日付が、できるだけ3月の21日になるように、ローマ法王グレゴリオ十三世が400年前の16世紀末に制定したものです。
つまり、1700年、1800年、1900年は、4で割り切れる数の年ですが、うるう年でありませんでした。 ところが、2000年は、このような補正が行われず、うるう年のままだったのです。この結果、春分の日付が3月21日から、次第に大きくずれていきます。
現在は、4年毎に,20、20、21、21日となっています。しかし,19年後の2024年からは、20,20,20、21日と、4年に1度しか21日の日付が無くなります。
さらに、51年後の2056年からは、21日の春分が、まったく無くなります。今世紀末には、さらにずれて、19日の春分も出現してきます。
このことは、グレゴリオ暦が、「春分の日付をできるだけ一定にする」という所期の目的に適合しなくなったことを意味しているものと考えます。
3月21日春分を、できるだけ保持するために、永続的で、新しい合理的な暦「キノシタ暦」を、ここに提案したいと思います。
ユリウス暦からグレゴリオ暦へ
キリストの復活祭は、3月21日の後の、初めての(キリスト教の暦での)満月の日以後の、最初の日曜日に行われます。
グレゴリオ暦の前は、ローマのユリウス・シーザーが制定したユリウス暦を使っていました。
ユリウス暦でも、今と同じように、4年に1度、うるう年があって、2月が平年より1日多く、29日となっていました。
しかし、1000年を越す長い間に、春分の日付が3月21日から十数日もずれてしまい、16世紀末には、3月11日にまでになってしまいました。
このことは、復活祭などのキリスト教の行事に、大きな支障を来たすようになりました。
そこで、ローマ法王グレゴリオ十三世は、16世紀の終わりごろ、暦を改正し、春分の日を、西暦323年に協会が定めた3月21日になるようにしました。
さらに、400年に3度、これまで、ユリウス暦で定められていた、うるう年を平年とすることにしました。
世紀の終わりの年で、1700年、1800年、1900年のように、400で割り切れない(400の倍数でない)数の年は平年とすることにしました。
春分の日付の循環
最近では、春分の日付は、ううる年は20日;続いて20日、21日、21日となっています。4年間に21日が2回あります。
このような、20日、20日、21日、21日の4年毎のリズムは、13年前の1992年のうるう年から、19年後の2024年のうるう年まで、32年間、規則正しく続いています。
この後、2024年から2056年の32年間は、20日、20日、20日、21日と、4年毎のリズムが続きます。4年間に21日が1日だけとなっています。
さらに、2056年から2088年の、次の32年間は、20日、20日、20日、20日の4年毎のリズムが続きます。21日が1日も無くなっています。
なお、これらの3つの32年周期の前の、1960年から1992年の32年間では、20日、21日、21日、21日のリズムが繰り返されています。4年間で、21日が今より1日増えて3日ありました。
さらに、その前の1928年から1960年の32年間では、21日、21日、21日、21日のリズムとなっています。4年間の21日がもう1日増えて、すべて21日となっていました。
春分の日付の変動は128年周期
このように、1928年から2088年の期間では、32年毎に、4年間の21日の数が1日ずつ減って行きます。
従って、32年の4倍の128年の周期で、全体として、ちょうど1日(24時間)のずれが起きることになります。
もし、この期間の前後に、今のグレゴリオ暦が行っているような補正が無ければ、つまり、ユリウス暦のままだったなら、次に示すように、32年毎に、春分の日付の配列が、下がって行きます。
そして、128年の周期で、ちょうど、1日(24時間)のずれが起きることになります。
22 22 22 22
21 22 22 22
21
21 22 22
21
21 21 22
21
21 21 21
20 21
21 21
20 20 21
21
20 20 20 21
20 20 20 20
19 20 20 20
ユリウス暦では、4年に1度うるう年があります。ユリウス暦では、1年の長さは、平均すると、365.25日となります。
しかし、実際の平均太陽年の長さは、365.2422日であるので、ユリウス暦では、それより、0.0078日長いことになります。これは、ほぼ128年で1日の狂いとなります。
グレゴリオ暦による春分の日付の補正
このような春分の日付のずれを補正するために、16世紀末に、ローマ法王・グレゴリオ十三世は、グレゴリオ暦を制定しました。 それによって、1700年、1800年、1900年を、うるう年から平年に補正しました。
しかし、春分の日付のずれは、128年に1日(24時間)の周期なので、100年に1度では、補正され過ぎるのです。それで、2000年は、補正を行わないままになっています。
このため、次の図に示すように、1900年から2100年までの、200年間もの長い間にわたって、補正が行われず、前述のように、春分の日付が大きくずれて行くことになってしまいます。

うるう年における春分の日付の偏差
(上のグラフはグレゴリオ暦;下のグラフはキノシタ暦)
グレゴリオ暦では、○ 印で示すように、1700年、1800年、1900年;
2100年、2200年、2300年に補正
キノシタ暦では、2020年、2140年、2260年、2380年、2520年、2640年に補正 偏差(deviations)の値(day)は、2000年を基準としている
上の方のグラフは、グレゴリオ暦の場合を示しています。2000年を基準として、うるう年における春分の時点のずれを示しています。
ユリウス暦のままで、○印に示すような補正が行わなければ、グラフは、次第に下降して行きます。つまり、春分の日付が21日から20日、19日と下がっていきます。
1700年、1800年、1900年のように、○印で示す時点では、うるう年でなく平年とするために、春分の時点が1日(24時間)、上の方にもどって補正されています。
「キノシタ暦」
このようなグレゴリオ暦の欠陥を改正するために、次のような「キノシタ暦」を提案します。
5の倍数でない数の世紀では、
5で割った剰余×20の年を、うるう年としない。
5の倍数の数の世紀では、このような補正をしない。
つまり、21、22、23、24世紀では、それぞれ、20年、40年、60年、80年をうるう年としない。20、25世紀では、このような補正をしない。
3月21日春分を守る暦
前述のように、ユリウス暦のままで、補正が行わなければ、次に示すように、32年毎に、春分の4年間配列が1つずつ下に降りて行きます。
22 22 22 22
21 22 22 22
21
21 22 22
21
21 21 22
21
21 21 21
20 21
21 21
20 20 21
21
20 20 20 21
20 20 20 20
19 20 20 20
そこで、うるう年を平年にする補正を行うと、前述のように、128年分、つまり、上の配列で、4段階、前にもどることになります。
従って、春分の日付を、できるだけ多く、21に保つためには、20 20 2121の配列の期間にある1つのうるう年を平年に補正し、21 21 22 22の配列にもどすことが良いことが分かります。
ただし、天文学上の僅かの誤差や、春分を決めるための細かい規則によって、32年周期の、最後の4年間が1つ早く次に移行する可能性があります。
また、32年周期の最初の4年間が、まだ、その前の配列のままである可能性があります。
例えば、1924年から1927年の4年間では、上述の予定より1つ早く、次に移行しているようです。
また、1896年から1899年の4年間では、上述の予定より、1つ遅く移行しているようです。
従って、20 20 21 21の4年周期を示すと期待される32年の中で、最初と最後の4年は除いて、24年間の6つの4年周期の間で、補正を行うことが望ましいと考えられます。
初めに述べたように、現在の春分の日付は、20
20 21
21の周期で、2024年まで続く予定です。
春分の日付をできるだけ一定に保つためには、その4年前の2020年を、うるう年でなく平年として補正することが最も望ましいと考えられます。
キノシタ暦の次の補正年は、まさしく2020年となっているのです。
3月21日春分が最も多いキノシタ暦
前述の考察に従って、3月21日の春分が最も多くなる範囲を示してみました。次の図は、前に示したのと同じものです。

二本の赤線の間にある範囲が、3月21日春分が最も多くなるところです。図の下の方に示すように、キノシタ暦は、まさに、理想的に、この範囲に入っています。
(キノシタ暦のグラフの最初の破線で表わした部分は、キノシタ暦に改正する前のグレゴリオ暦の期間の変動を示しています。)
一方、グレゴリオ暦では、青色の部分で示したように、この範囲から、大きく外れるところが多くなっています。
とくに,今世紀の中ごろからは、大きく,3月21日を逸脱するところが多く、2056年からは、3月21日の春分が
まったく無くなってしまうことが、予期されています。
このことは、3月21日に春分の日付を、できるだけ近づけるために改正した、グレゴリオ暦の所期の目的に、まったく反することとなります。
2020年に、グレゴリオ暦を改正して、永続的で、最も合理的なキノシタ暦を採用することが望ましいと考えます。
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参考資料
「二十一世紀の暦を考える」
「21世紀以後の暦を考える」
「キノシタ暦について」
「Kinoshita Calendar」
「2月4日の節分は2104年まで戻って来ない」
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