・林 和男さん


2003年夏から7ヶ月半続いた福岡公演も、その前に1年以上のロングランになった京都公演も100%の登場となったのが、林アンドレです。私は最初の観劇からアンドレさんのファンになりました。
林さんも佐野正幸さん同様、1988年のオペラ座の怪人初演からアンサンブルとしてこの演目に携わり、1995年にアンドレ役初挑戦。それ以来この役をずっと演じていらっしゃいます。


毎回楽しみなのは登場シーン。「ハンニバル」リハーサルでカルロッタの手にするキスが思い入れたっぷりに、長く優しいのが好きです。 
リハーサル見学会などでお会いする限り、林さん素顔は眼鏡をかけない方のようですが、アンドレ役の眼鏡とグレーのカツラがよくお似合いでした。
おねだりして、カルロッタに歌ってもらえることになった時、オペラに興味のないフィルマンさんは「そんな時間ないんだよ」とふくれています。それをマイクに入らない声でなだめる
林アンドレ、その時々で演技もちょっとずつ違うんですね。
一番多いのは「ま、ま、ちょっとだけ、ちょっとだけ」でしたけど、片目をつぶって「頼む!」
って片手拝みしてることもありましたっけ☆



途方にくれることが多い役で、時折舞台で口をあけたまま立ってらっしゃるのが、
もう個人的にはおっかしくてツボでした(笑)
痩せていらっしゃるせいか、テールコートの立ち姿がすらっとしていて、ハッキリ言って
ファントムより綺麗。右往左往するシーンでは靴音もほとんどしなくて、動作が軽やかな
印象です。
ただ、登場はニコニコしているのに劇が進むにつれて、笑みがなくなっていくのがなんとなく残念。せめてカーテンコールのときは、もうちょっと笑顔をみせてほしいんですけどね〜。







                          役柄の見所&キャスト別感想に戻る
役柄の見所&キャスト別感想 オペラ座の怪人編

ムッシュー・アンドレ

フィルマンとともにオペラ座の新しい支配人を引き受けたのが、ムッシューアンドレ。
こちらのフルネームは「ジル・アンドレ」ですね。
舞台を通して単独行動はほとんどなく、つねに相棒のムッシュー・フィルマンと一緒なので、
コンビとしてのコントラストを意識したキャスティングがされているように思います。
過去の記録を見ると、色々な方がこの役に挑戦されているようですね。
市村ファントムCDは沢木順さん、今井ファントムCD・山口ファントムCDでは青山明さん。
それ以外にも喜納兼徳さん、古島肇さん等々。
ムッシューアンドレは、オペラ座のプリマドンナ・カルロッタの舞台をすべて観ているほどの
オペラ好き。商売第一主義のムッシュー・フィルマンに比べると芸術に理解がある、繊細な
紳士という設定なのでしょうか。
歌も演技も準主役として、それなりのレベルを期待されている役だと思います。

特に、支配人のオフィスでの「プリマ・ドンナ」七重唱は腕の見せどころですわね♪
で、もうひとつの見せどころは 「マスカレード」 ガイコツの仮装でしょうか(笑)