きみこむ日記
2009年1月〜6月
6・30
個人的に、予想以上に慌ただしかった6月も終わり。
ですが、来月は新しい仕事がはじまるので
ますます忙しくなりそうです。
さて今日はローカル限定の話題でごめんなさい。
ここ数年、福岡で小劇場系演劇をご覧になった方は
もしかしたら出会ったことがあるかもしれません、
劇団のチラシと一緒に折り込まれた
「漂流画報」 というタイトルのフリーペーパー。
これは、マヤ北島こと北島直樹さんという男性が
まったく個人的に手書きで執筆し、無料配布していた
演劇批評紙です。
どこかの団体に所属することもなく、あくまで一観客として
ときにマニアックな批評を展開する神出鬼没の存在は
福岡の演劇人にとって、決して無視できないものだったとか。
「漂流画報」 は通巻79号まで発行されましたが
残念ながら昨年春、北島さんは病気で急逝なさいました(享年43歳)。
私は地元の演劇を見るようになったのはつい最近のことなので
漂流画報に劇場で接したことはないのですが、
実は一昨年秋に参加した、扇田昭彦さんの 「劇評ワークショップ」 で
北島さんとご一緒させて頂きました。
ヒッピーみたいな長髪におヒゲ、よく笑いよくしゃべる北島さんに
「インターネットで公開しないんですか?」 と聞いた時
「劇場に足を運んだ人だけが見られるものにしたいから」 って
仰ってたのを思い出します。
その後舞台のDVDを貸し借りしたり、昨年のお正月には
独自キャラの猫イラストつき年賀メールを頂いたりしていたのですが
まさかわずか3ヶ月後に亡くなっていたとは・・・と、残念でなりません。
この夏、福岡演劇界の密かな有名人であった北島さんを偲んで、
ギンギラ太陽’sをはじめ、複数の地元劇団が発起人となり
1日かぎりの追悼イベントが開催されることになったそうです。
役者でも演出家でもなく、プロの批評家でもない
北島さん (ただ、新聞への劇評寄稿等はしていらっしゃいました) のために
こうして劇団合同の追悼公演が企画されるって珍しいことではないでしょうか。
私も当日は足を運んで、漂流画報の展示と舞台を拝見したいと思っています。
漂流画祭・公式サイト
http://hyoryugasai.mikosi.com/index.htm
6・27
昨日の夜、仕事から帰ってマイケル・ジャクソンさん死去の
ニュースを知りました。
特別大ファンというわけではなかったけど、
83年に発表された有名なミュージックビデオ 「スリラー」 は
やはり衝撃的でしたね。
レコード店の店頭で繰り返し流されていたのを
1時間くらい立ち見した記憶があります。
バックダンサーがボロボロのゾンビ扮装で踊るという
設定も面白かったし、なにしろ振付が新鮮で
何度見ても飽きなかったな〜。
「ダンス・オブ・ヴァンパイア」 で吸血鬼達が
踊る場面では絶対あれを思い出してしまうという方も
多いのではないでしょうか。
特別ファンではないと言いつつ、93年9月に開催された
福岡ドームのこけら落としコンサートは縁があって見に行きました。
当時勤めていた会社の社長がチケットを取って下さったのですが
肉眼では小指の先ほどにしか見えず、ずっとステージの左右に
建てられた巨大スクリーンばかりを見ていたような。
(当時、チケットが1万2000円ときいてすごくビックリしたのですが、
こうしてミュージカルファンになってみれば、1万円を越えるチケ代に
さほど驚かないんだから価値観って不思議なもんです)
そういえば、以前読んだ小説の中で、
アメリカ人男性が、歌って踊るマイケルを自宅のテレビで見ながら
「この男、いったいどうしちゃったんだ?」
と、独り言をいうシーンがありました。
どれほど一世を風靡したものも、それなりの時がたてば
陳腐に見えてしまうという、ずいぶんシニカルな描写ではあります。
たしかにここ十数年、奇行や裁判スキャンダルの影響もあって
80年代の熱狂は帰ってこなかったけれど、
独特の外見や歌い方、ムーンウォークなどのダンスが
今でも世界中でモノマネされるという事実が、いかに彼が
オリジナリティあふれる存在だったかを語っているんじゃないのかな。
しかし、単純に比べるのは不謹慎かもしれないけど
84年に 「ライク・ア・ヴァージン」 で大ヒットを飛ばして以来25年。
同じ50歳のマドンナさんが、幾多のスキャンダルにもめげず
美貌と体力を維持しながら、今もワールドツアーを敢行してるってのは
ホントに凄いことだと思ったニュースでもありました。
6・24
福岡シティ劇場の次の上演演目が
「ウェストサイド物語」 に決まったそうです。
9月21日、月曜が初日? と思ったら
ゴールデンウイーク並みの大型連休中なんですね。
ご存じの通り 「ウェストサイド物語」 は現在全国ツアー中。
福岡に来るのが8月に九州・沖縄を回った後というのは
集客的にちょっと心配ではあります。
でも、なかなか次回作が発表にならないので
もしかして福岡撤退か?と、ドキドキしてた九州の民としては
LK後にも四季の舞台を観劇できるのはホントに嬉しいです。
開幕の頃、ご近所の博多座は 「ダンス・オブ・ヴァンパイア」 の楽週ですし
どちらも仲良く盛り上がって欲しいな〜。
6・22
NHK・BSで映画 「プロデューサーズ」 を見ています。
これで4回目ですが、ホントに細かいところまで
よくできた面白い作品ですね。
(ただ、冒頭レオがヒステリーを起こすシーンは
どうしても必要なのかな、という気もしますが)
私のお気に入りはなんと言っても、会計事務所で
身体中に真珠をつけた幻のショーガールとレオが
「プロデューサーになりたい」 を踊るシーンと、
演出家ロジャー・デ・ブリーの館。
毎回ロジャーが登場するシーンの可愛らしさ、可憐さには思わず胸キュン(笑)です。
天啓を得て演出家魂に目覚めるシーン等、ロジャーとカルメン・ギアのふたりに
乙女ごころと愛があるのが良いんですよね〜。
今回の放映は劇場公開版とは日本語訳が違ってて
ウーラがオーディションを受けに来て、「すべて見せるわ」と
歌った後、二人に採用かどうかを尋ねるセリフ
「Okidoki?(OKかしら)」 の訳が 「ためしてガッテン?」 だったのには
さすがNHKと大笑い☆
ヒットラーでも刑務所でも、なんでもショーにしてしまう
商魂のたくましさと、ブロードウェイへの深い愛が
感じられる、ミュージカルの名作 「プロデューサーズ」。
エンドロールの歌も楽しくて最高です。
ところで、BSの番組予告、27日の 「華麗なるショーの世界」 として
シルクハットにステッキでフォーメーションを組んだ
「ソング&ダンス」 っぽい場面と 「キャッツ」 がちらりと映っていました。
井上さん&笹本さんのデュエットもあるようですし、ますます土曜日が待ち遠しいです♪
6・19
梅雨とは思えない晴天が続く今日この頃、
今年は紫外線対策を強化しようと、1級遮光生地を使った日傘を買いました。
太陽光カット率&UVカット率99.99%以上で値段は9450円。
傘に1000円以上かけない主義者としては破格のお買い物です。
「すぐ使いますから包装は結構です!」 と鼻息も荒く
おニューの日傘でさっそく外に出てみると、かんかん照りの
街中のお昼どきなのに、さほど暑くない! この程度の広さの布でも
遮光生地の体感ってこんなに違うものなんだーと、大感動でした。
さて話変わって。
映画化の話はどうなったのかなあ?と少し前から思っていた
ミュージカル 「ナイン NINE」。
ちゃんと作っていたんですね。 予告編が公開されたそうです。
↓英語版 yahoo映画紹介のページ (予告編を見ることができます)
http://movies.yahoo.com/movie/1810053986/info
さすがロブ・マーシャル氏が手がけただけあって、
「シカゴ」 を思わせるスタイリッシュな映像が格好いい☆
キャストも ダニエル・デイ・ルイス、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、
ニコール・キッドマン、ソフィア・ローレンとすごく豪華な顔ぶれです。
あちらでの公開が今年の11月ですから、
日本でも来年初めか春あたりには公開でしょうか。
今からホントに楽しみです♪
6・16
映画 「天使と悪魔」 を見てきました。
公開からもう1ヶ月たちますが、キャナルシティの映画館は
平日でもなかなかの客入り。
最近こういう雰囲気の大型作品は少ないし、
待ってました!って感じの映画ファンが多いのかも。
さて今作はカトリックの総本山であるヴァチカンを舞台に
秘密結社による枢機卿の誘拐と、研究所から盗み出された
エネルギー物質をめぐる謎にラングドン教授が挑むストーリー。
もちろん本物のヴァチカン内部で撮影するのは不可能なので
大部分はセットとCGみたいですけど、建物や装飾品、枢機卿たちの
服装から小物にいたるまで映像が豪華で楽しかったなあ。
ほんの数時間のうちに複数の殺人と街全体を吹き飛ばす大爆発が
迫っている関係で、謎解きがスピーディすぎるのはご愛敬。
でも前作の 「ダヴィンチ・コード」 よりわかりやすいし、
ドラマとしてはこちらの方が断然面白かったです。
ラングドン役のトム・ハンクス氏、もうすっかり板についた感じですね。
彼は寅さんタイプというべきか、あまりロマンスが似合わない方(失礼)なので
一緒に事件を追う女性科学者と、清らかな関係に
終始したのも良かったと思います。
このイタリア人科学者役の女優さんはイスラエル出身だそうですが
若すぎず甘すぎずの知的な風貌で、作品の雰囲気にピッタリ。
ユアン・マクレガー氏演じる、教皇付きの従者カメルレンゴは物語のカギを握る人物。
端正な顔に黒い司祭服がよく似合って素敵でした。
ファントムの燕尾服もそうですけど、ああいう服装には
独特のストイックな美しさがあって良いですね〜。
映画の序盤、ヴァチカン内にある資料室の入室許可を与えるかどうか、
カメルレンゴが教皇の執務室にラングドンを呼び、一対一で語り合うシーン。
「神を信じていますか?」 と真正面から尋ねられ、ラングドンは一瞬躊躇しながらも
正直に 「私は学者なので、頭では理解しようとしています」 と答えます。
この時 「では、心では?」 と、静かに問いかけるユアン・マクレガー氏の
表情のなんとも綺麗なこと。
つい主役そっちのけで(笑)見入ってしまいました。
最終的な結末に大きく関わってくるこの若き司祭、
彼がどうしてあんな手段に出たのか、やや説明不足に終わったのは残念でしたが
ヴァチカンしか知らない純粋培養ではなく、軍隊にいた経歴もある男性像として
絶妙のキャスティングだったのではないでしょうか。
眼光鋭いコワモテの衛兵隊長リヒターを演じたステラン・スカルスガルド氏、
内心 (なーんか見おぼえあるなあ)と思っていたのですが
帰宅してからやっとわかりました。
この方、先月観てきたばかりの映画 「マンマ・ミーア!」 に
ビル役で出演した俳優さんではありませんか☆
95%ヌードを披露してロージーを悩殺する自由気ままな冒険家と、
硬派なスイス衛兵隊長って、役としてはすごい振れ幅だよね(笑)。
主要な登場人物は1人をのぞいてすべて男性のこの作品、
他にも魅力的なキャラクターが一杯♪
オリベッティ警部を演じた俳優さん、尾崎紀世彦似の
濃いルックスが好みでしたし、
たぶん最高齢キャストであろう、シュトラウス枢機卿役
アーミン・ミューラー=スタール氏の演技も素晴らしかったです。
厳格な宗教者の中に見え隠れする人間の弱さと欠点、
しかしそれをまた潔く認める強さといいますか。
すべて解決した後、ラングドン教授に語りかける場面では
アクアマリンを思わせる瞳の美しさが印象に残りました。
タイトル 「天使と悪魔」 は原題そのままの訳ですが、
一人の人間の中に善と悪の両面が潜むのはもちろん、
天使の外見に悪魔の心が宿ることもあるし、その逆もあり得るというのが
作品テーマのひとつかなと思います。
でもたぶんそれだけじゃなくて、時代によって天使が悪魔の汚名を
着せられたり、悪魔が天使の到来と賞賛されたりする、皮肉な現実を
宗教と科学の攻防にからめて描いているのでしょう。
よくこの内容でヴァチカンやカトリック関係者から抗議されないなあと
不思議な気もしますが、(だって映画の中で、自社ビルがゴジラに踏みつぶされても
それはそれで宣伝になる、とかいうレベルじゃないし)
DVDが出たら、もう一度細かいところまでチェックして見たくなる
そんな作品でした。
(余談ですけどユアン・マクレガー氏って、ミュージカル経験あるし
あのままラウル子爵にスライドしてもいけそうだわ〜☆)
6・13
博多座から会員向けの小冊子が届きました。
今号の特集は 「ダンス・オブ・ヴァンパイア」。 山口祐一郎さんの
インタビューが掲載されています。
山口さんの服装は、ブルー系のストライプシャツに
こげ茶色のカジュアルなジャケット。 なんだかこのお洋服、出番が多いですね(笑)。
大まかな内容は帝劇インタビューとあまり変わらないと思いますが
山口さんらしい表現が面白いです。
「永遠の命は羨ましくないですか?」 の質問に
「寿命があることに感謝します。 寿命は、神様がプランニングした
いいシステムだと思います」 と山口さん。
ちょうど昨夜、テレビで手塚治虫特集を見て
「もっと長生きさせてあげたかったなあ」 とつくづく思ったし
ミュージカルに限らず、ご贔屓さんのいるファンにとっては
ヴァンパイアでもいいから(笑)永遠の生命をと
願う気持ちがあると思います。
でも、すべてに変化と終わりがあるのがこの世の常。
山口さんの仰るとおり 「限りがあるからこそ美しい」 のでしょうね。
クロロック伯爵のサラへの想いは 「一目惚れ」 だそうで、
サラの移ろいゆく若さ、はかない美しさへの憧れがその背景にあるのかも。
公演期間中、出演者等の詳細は未定ながら
アフタートークショーも予定されているとのこと。
山口さんのインタビューに
「皆さんが笑顔で家路につかれるためなら、どんなことでもやります(笑)」
とありましたし、地元ファンとしても 「ダンス・オブ・ヴァンパイア」 の
成功を心から願っています。
6・10
先週の日曜日、6月7日は亡くなった婚約者氏の一周忌でした。
「もう1年」 というべきか 「まだ1年」 というべきかは
複雑な心境ですが、家族や友達のおかげでなんとか無事に
平穏な毎日をおくれていることにいつも感謝しています。
昨年のクリスマス以来、スピリチュアル話は
ずっとお休みしていましたが、一周忌ということで
久しぶりに思い出話を書かせていただこうと思います。
(これまでの経緯は08年6月30日、7月25日、12月24日の日記にあります)
今日は理屈は説明できないながら、たしかに自分の目で見たもののお話を。
今から10年以上前、経緯は忘れたのですが
ある医学博士の講演会に彼と出かけたことがありました。
その先生は人間の 「気」 の存在について研究している人で
たしか壇上で気功術の実験などがあったように思います。
当時は、彼も私もそちら方面には中立的な立場だったかな。
で、その帰り道。
夜食を食べようとカウンターのあるラーメン店に入りました。
私の左隣に座った彼と講演の感想などを話しているうちに
ラーメンが来たので会話は一時中断。
さっそく食べ始めたのですが、3口目あたりからどうも変な感じが。
なにか黄金色に光る粉というか、粒子のようなものが目の前にちらちら降ってきて
視野を微妙にさえぎるんです。 粉といって塩とか胡椒みたいな物理的な
感じじゃなくて、ごく細かい火花みたいなものでしょうか。
時間にするとたぶん10秒かそこらだと思うのですが、
それが自分の左側から降ってきて、じゃまになるのが腹立たしくなり
反射的に彼を振り返って 「もう!なに?」 と文句を言ったら、
彼がビックリした顔で 「いまの、わかったの?」。
言われて初めて、彼が食べていないのに気づきました。
聞いてみると講演会の話がホントなのか、試しに
ラーメンを食べている私に向けて、気持ちを集中してみたんだそうです。
まさか即反応するとは思っていなかったので、彼も驚いたんだとか。
この時はビックリはしたものの
「へー気功ってまんざらウソじゃないのかも」 ぐらいで終わりましたが
その後、同じようなものを、もう1回だけ見たことがあります。
4年半ばかり前 「老師モード」 が始まってからすぐ、彼と一緒に
オープンしたばかりのカフェに入りました。
海外のデザイナーが設計したという、白を基調にした広くて明るい空間が
気に入ったようで、その日の彼がとても幸せそうだったのを覚えています。
おしゃべりの合間、私が店内を見まわして正面に視線をもどした一瞬
彼の目のあたりから、キラキラした粒子がこちらに向けて出ているのが見えました。
ライトのようにぴかっと光が射すというよりは、ラメ入りのマニキュアの瓶を
テーブルの上で倒したような、ややゆっくりめのスピード感だったかな。
あれっ?と思って見直したらもう何もなくて、
「今、目からなにか出てたよ」 と言ったら、彼はごく普通に 「そう?」 と
ニコニコしてましたっけ。
結局あれが何だったのか科学的な証明はできないし 「目のせい気のせい」 と
言われれば反論する材料もありません。
ただ一般に 「痛いほどの視線」 というような言葉もあるし、なにか
普通は見えない類のものが、たまたまそういう形で見えたのかも。
(そういえば畳に新聞を広げて読んでいると、不思議と飼い猫が来て
新聞の上に寝ころぶのは、集中している人間の視線はあったかいので
それを浴びたくなるから、という説もあるそうで)
老師モードの彼の 「想いの強さ(=愛?)がすべてのカギ」 という
言葉と共に、時折思い出すエピソードです。
6・6
5月10日の日記で話題にした 「10枚のカード」。
あれから4週間がたちましたが、今もぼちぼち続けています。
毎朝しっかりカードを混ぜてから1枚ひくんですけど
不思議なもので続くときは同じものが2回、3回と続くんですよね〜。
おかげで3日連続 「神社か寺にお参りする」 が出たときには
仕事帰りに季節はずれの三社参り(笑)をするハメになりましたが
毎日のおみくじ感覚で結構楽しいものです。
結果的に本にあったような奇跡がおこったかどうかは
正直言ってわかりません。
でも、毎朝小さなドキドキがあって、これから始まる1日は
昨日とは確実に違う 「喜びの場所」 なんだと感じられるようになりました。
仕事でも、家事でも普通の生活の中で
ちょっとマンネリ感が出てきたかな?という方にはこれオススメです。
ちなみに、公開するのがちょっと恥ずかしいのですが
私の10枚のカードはこんなメニューにしています。
やってみようかなという方の、ご参考になれば幸いです(^^)。
・月、星を見る
・ミュージカルの音楽を楽しむ
・ゆっくり自分自身と語り合う
・ファッション情報を手に入れる
・初めてのものを食べてみる
・花や緑を楽しむ
・神社か寺にお参りする
・初めての人の言葉にふれる
・イラストか詩をかく
・ネイルケアまたはヘアケアを楽しむ
6・4
現在、ニッポンハムの公式ページで
劇団四季のミュージカル・チケットを抽選で
プレゼントするキャンペーンが実施されています。
10月から12月にかけて、全国9カ所の舞台が
対象になるようですが、これって常設じゃなくて 「アンデルセン」 とか
「エルコスの祈り」 といったツアー公演なのかなあ。
福岡地区も12月が予定日になっているのですが、福岡シティ劇場での
公演を見越してのことなのか、色んな意味で気になるプレゼントです。
くわしくはこちら↓
「美味なる音を楽しもうキャンペーン」
http://www.nipponham.co.jp/seq/campaign/25th/index.html
6・1
週末、初めてデジカメを購入しました。
日頃は携帯電話のカメラもあまり使わないのですが
今後は仕事で必要になるかもってことで、ようやく重い腰を上げまして。
で、店員さんの
「動作はちょっと遅いけど他社よりバッテリーの持ちがよくて、
間違って消した画像も復活できます!」 という強いすすめで
購入したのは、同じ価格帯の中では一番薄くて小さいPENTAX製。
たしかに携帯より小さくて可愛いけど、うっかり色の綺麗さに
惹かれてディープ・ブルーを選んでしまったので
絶対バッグの底で 「♪捜しものはなんですかー♪」 状態になると思います(笑)。
さて話変わって。
今週末、井上芳雄さんが出演する 「ミューズの晩餐」 の
すぐ前に放映される 「美の巨人たち」。
画家のロバート・ハインデル氏が取り上げられるそうです。
「オペラ座の怪人」 「キャッツ」 ほか、バレエダンサーの絵画で知られる
ハインデル氏の生涯が紹介されるということで、こちらも要チェックですね♪
・6月6日(土) 22時〜 「美の巨人たち」 (テレビ東京系列)
5・29
水曜日の午後、外出から帰ってテレビをつけたら
ちょうど 「ミス・サイゴン」 の 「命をあげよう」 を
キムが歌う舞台映像が流れました。
あれ?っと思ったらこの日 「スタジオパークからこんにちは」 に
ソニンさんがご出演だったのですね。
舞台映像が終わって、カメラがスタジオに戻ったら
ソニンさんが涙をぽろぽろ。
「終わって2ヶ月以上たってるのに、見るとまだダメですね〜」。
映画やテレビドラマと違って、舞台は最初から最後まで
気持ちが途切れないので、特にキム役は自分の中に降りてきてしまって
抜けなかったというお話をしていらっしゃいました。
「これを撮影した帝劇初期は、まだうまく(自分と役の距離が)
コントロールできない頃だったのでなおさら・・・」
と、ちょっと恥ずかしそうなソニンさん。
博多座でソニンさんの憑依型キムにビックリした記憶がありますが
そっか、あれでも控えめな方だったのですね(笑)。
新妻さんや知念さんのブログでも、キムズの集まりがよく話題に上りますが
キムって身体の芯までしみついて抜けない不思議な役なんだろうなあ。
私も久しぶりにキムを見て、またサイゴンへの熱が復活してきました。
書きかけの観劇レポ、6月中には絶対アップするぞー、おー☆
5・26
地元の映画館で、今年初めに公開された 「マンマ・ミーア!」 の
再上映が始まったので観劇友達と行ってきました。
公開時は見るチャンスがなかったので、実は今回が初見。
監督は舞台版も手がけた女性だそうですが、なんといっても
景色や衣装の色合いがとっても綺麗で楽しかった☆
ドナ役のメリル・ストリープさんは60歳前とのことで
四季版のイメージからすると、やっぱり少し年上すぎるかな。
だけど、母親としての表情が細やかで
ウエディングドレスをソフィに着せる場面では、ほろりとしてしまいます。
ソフィ役のアマンダ・セイフライトさんは初めて知った女優さんですが
可愛いだけでなく、大きな瞳に様々な情感があふれる演技がとても良かったです。
ソフィが招待する3人のパパ候補、それぞれに個性豊かだけど
できればもう少し歌の上手な人をあてて欲しかったなあ。
サム役のピアーズ・ブロスナン氏は007時代から好きな俳優さんですが
かなり力任せ(笑)の歌唱でした。
それにしても、オリジナルCDを今も愛聴しているご本家アバ好きとしては
やっぱり英語の歌詞が一番しっくり来ますな〜。
一番有名な 「ダンシング・クイーン」 が使われる場面では、ドナたち3人に
島の女性達がどんどん加わって最後に大盛り上がり!という演出で
この曲の別格ぶりを実感。
30年以上前の曲だけど、ずっと愛され続けるだけのことはありますね。
ところで今回、字幕のおかげで 「恋のウォータールー」 が
ナポレオンの最後の戦い 「ワーテルロー」 のことだと初めて知りました。
本編の後、カテコ同様にドナ達がダイナモス衣装で歌い踊るのですが
最後にアバのオリジナルメンバーがちらりとご登場でビックリ。
一瞬のことで、私はベニー・アンダーソン氏しか確認できなかったけど
たぶんビョルン・ウルバース氏も映っていたんだろうなあ。
DVDを見る機会があったら、ここもう一度確認しなくては。
さてエンドロールまで全部見終わって、場内が明るくなり
立ち上がった観劇友達の第一声は
「サム、渡辺さんじゃなかったですね。」
はい、あり得ないはずなのに私もそう思いました(笑)。
5・23
あっという間に1週間たちましたが
「オペラ座の怪人」 大阪・前楽の感想を簡単に。
昨年4月の20周年記念日以来、オペラ座観劇は約1年ぶり、
新鮮な気持ちで楽しむことができました。
千秋楽直前ということもあって、皆さん気合いが入っていましたね〜。
半場ピアンジのハンニバル 「♪うたーーーーーえやーーー」 も長かったし
マダム・ジリーの謎めいた演技、支配人コンビの軽妙な掛け合いも
高値安定の素晴らしさでした。
荒井さんは、クリスに鼻がくっつきそうなくらい顔を近づけて話しかけたりして
仲良しぶりが伝わるメグ。 いつも世話好きで優しい荒井メグを見るとホッとします。
「シンク・オブ・ミー」 では、ちょっと声にお疲れが?と感じた苫田クリスですが
楽屋以降はさすが、上手にまとめて聞かせて下さいました。
この日、高井ファントムの声が好調だったのが
20周年でハラハラした自分としては一番嬉しかったです。
ご本人も観客の大きな期待に応えた達成感があったのではないでしょうか。
鏡の中で心なしか嬉しそうに歌っていらっしゃいましたね。
ただ、ひとつだけちょっぴり残念だったのがトラベレータでの移動シーン。
あくまで個人的な印象ですが、今回は本物お二人の動作が
やや段取りっぽく感じられました。
ファントムが振り返って顔を見たから、クリスが後ろに振り返って片手を挙げるのではなく
クリスが戸惑いと不安で今来た道に手を差し伸べるようにするから
それに気づいたファントムが振り返って、より力強く彼女を導いていく・・
という流れの方が自然じゃないのかなあ。
ここは幻想的で一番大好きなシーンなので、次回の観劇に期待です。
さて1幕最初の山場はオペラ座の地下。
天才を自覚しているプライドの高さ、美意識、支配欲に満ちあふれる
ファントムの歌声を堪能しました。
なにしろ自分の家を 「音楽の王国」 って言うんですものね。
普通なかなか言えませんよ、自分の部屋に誰かを招いて 「ようこそ私の王国へ」って(笑)。
身体を撫で上げる仕草も、マントを華やかにひるがえす様子も
ファントムの高揚感が伝わってとても良かったです。
いわゆる 「羽交い締めシーン」 での密着度も高かったなあ。
苫田クリスが小柄なのでなおさら、後ろから闇でしっとり包みこむように見えて。
あれはまだ、声の魔力でクリスが催眠状態にあるからこそできる、
不埒な所業ってヤツでしょうか(笑)。
鈴木ラウルもお久しぶりですが、さらに包容力を増した素敵な子爵さまに大感激。
屋上のシーンで 「約束して」 の言葉に微笑む様子や、クリスにそそぐ視線に
憧れや恋する気持ちの高ぶりが感じられます。 特にこの場面は、お二人とも
歌詞に心情をこめているのが伝わって良かったな〜。
デュエット最後の 「いま 君を 愛す」 も繊細で素敵でした。
対するエンジェル像のファントム、私の席からはお顔だけちらりと見えましたが、
怒りに燃えるというより、凍てつく風が吹き荒れるブリザードのような冷たい憤怒で
もう気分は一気にアラスカです(笑)。
2幕はいつ見ても綺麗さに感動するマスカレード。
アンサンブルさんもここ数ヶ月でかなり入れ替わっているようで、
私はほとんど把握できていませんが、お猿さんは新しい人でしょうか?
クリスの手からマスクを取り上げた後、二人の間で最後に 「?」 って
肩をすくめるジェスチャーがなかったような。
ドンファンお稽古シーンでは、斎藤レイエを見ながら
心の中にはずっと立岡レイエの面影が浮かんでいました。
会報誌の記事でしたか、ムッシューレイエはお気に入りの役と仰っていた立岡さん、
レイエ役としてのご出演は、たぶん08年1月27日が最後ではないかと思います。
大阪公演・開幕キャストでもあった立岡レイエが懐かしく思い出されます。
「墓場」 で素晴らしかったのは、ファントムとクリスのデュエット。
圧倒的なパワーで聴き応えがありました。
そしてお待ちかね 「ポイント・オブ・ノーリターン」 です。
相変わらず手だけの演技なのに、それが何とも
しなやかで官能的なイリュージョンになる高井ファントム。
そういえば、「絡みあい ひとつに」 のところ、扇を閉じるように
指を順に折り曲げていくのがクリス役の決まりなんだと思ってたけど
この日の苫田クリスは普通にぱっと手を組んでいましたっけ。
あっという間に来てしまった感じの終盤戦。
苫田クリスがファントムにキスをする直前、身体を強引に向かせるのではなく
まず自分が回り込むようにして、キスしながら優しく身体の向きを変えるのにビックリ。
うむむ、これってかなりの高等テクニックなのでは☆
2回目のキスで激しく手をふるわせ、身体を引きはがすようにクリスから逃れた
ファントムですが、ラウルのロープを切る時は全くジャンプせず。
(そんなに普通に切ったら、苦しそうにしてるラウルの立場が。。。)って
内心思っていたのですが、これは最近の定着パターンなのでしょうか。
それにしても、この場面の客席と舞台の集中力はすごかった。
「行ってくれ!お願いだ!!!」 は歌でなく絶叫バージョン。
絶叫した後は魂が抜けたように、高井ファントムが
どことなくふわ〜っとした動作でゆっくりベールを拾っていたのが印象深いです。
歌詞にもある通り、クリスを手放した瞬間がすべての終わりであり、
あれで彼は本物の 「Phantom(影)」 になっちゃったのかも。
悲しいけれど、静かな余韻も感じられるラストシーンでした。
簡単にと言いつつ、書き始めたら小さなことをあれこれ思い出した前楽プチレポ。
劇場にいらっしゃった方はもちろん、そうでなかった皆さまとも
あの日の雰囲気が少しでも共有できれば幸いです。
というわけで、明日からいよいよ先行チケット発売も始まりますし
名古屋公演の成功を心から祈りつつ。
(私はまだ遠征のめどが立たないので、明日の先行には参加しないつもりですが
気がついたら条件反射で10時前に携帯を握ってそうな気もします・笑)
5・20
遠征から帰ってきて4日。
新型インフルエンザがすっかり話題の中心になっていますね。
私の地元では、まださほど危機感も強くない気がしますが
日頃の備えはそれなりに必要かと思います。
通常のインフルエンザに比べ、60代以上の感染者が
少ないのは、年配者に何らかの抗体があるからでは?という
説もあるそうで。
それを聞いて、うちの母が言ってました。
「亀の甲より年の抗」
うーん、字がちょっと違ってるけどね。
新型ということで未知の部分も多いのかもしれません。
さてさて、大阪オペラ座話の続きです。
今日は東京公演同様、ざっとこの2年間を振り返ってみました。
(東京分の総括は2007年3月21日の日記にあります)
まずは主要キャスト3人の登板数。
2007年5月3日〜2009年5月17日の間、保守点検などで
公演が6日間に満たなかった週も1週と数えると
合計で107週になると思います。
その上で、週途中交代はどの曜日からでも0.5週として
数えた結果が以下の通りです。
まずはファントム。
高井さん 51.5週 村さん 30週 佐野さん 25.5週
全体の半分を高井ファントムが担当、残りを佐野さんと村さんで
分けるのは東京公演とほぼ一緒ですね。
ただ、佐野さんは08年6月1日を最後に、後半の1年はファントム登板ゼロ。
他演目のためというのはわかりますが、高井さんが 「ソング&ダンス」 に
ご出演の間、最年長の村さんが5ヶ月連続登板というタイトなスケジュールがありましたし
できればもう少しバランス良く登場して頂きたかった気もします。
お次はクリスティーヌ。
苫田さん 38.5週 沼尾さん 1.5週 佐渡さん 10週 西さん 8週 高木さん 9週
伊藤さん 10.5週 木村さん 15.5週 笠松さん 14週
ご当地出身の苫田さんが登場最多でした。 東京公演は回数でいうと沼尾クリス、西クリス、
苫田クリスの順でしたから、大阪公演での移り変わりもよくわかりますね。
沼尾さんは2008年5月、伊藤さんのクリスデビューのためにちょこっとだけお手本登板した模様。
西クリスの最終登板は2008年1月13日でした。 今年韓国でクリスティーヌを演じる西さん、
いずれまた四季オペラ座に戻ってきて下さると嬉しいんだけどなあ。
ラウルはこんな感じ。
鈴木さん 27.5週 北澤さん 40.5週 岸さん 33.5週 天野さん 5.5週
鈴木ラウルで開幕した大阪公演ですが、1年目は北澤ラウル中心。
2008年に入ってから岸さん、天野さんという新キャスト投入を経て
終盤戦をベテランの域に入った鈴木ラウルで締めくくることになりました。
そして、大阪公演から登場した新キャストはデビュー順に
木村クリス(07年11月17日)、 岸ラウル(08年1月19日)、 伊藤クリス(08年5月16日)
笠松クリス(08年10月3日)、 天野ラウル(08年10月23日)
と、こういうメンバーでした。 今期の新ファントムデビューはありませんでしたね。
ここ1、2年ベテラン中堅クラスの退団が相次いでいる四季さん、
名古屋公演ではあっと驚くキャスティングが待ちかまえているのか、
そのへんも気になるところです。
ごめんなさい、これだけで長くなってしまったので、前楽の感想はまた後ほど。
5・18
5月17日に千秋楽を迎えた 「オペラ座の怪人」 大阪公演。
私のマイ楽は16日ソワレ、1年ぶりの大阪遠征です。
遠征話・その1は特別カテコの様子を。
本編が終わって、通常通りキャストの皆さんが順々に出てくるカテコの後
オーバチュアの音楽が流れる中、下りた幕に白いマスクが映し出されました。
「24ヶ月 698回 65万人」 という数字に続いて 「ありがとう 大阪」 のオレンジ色の文字が。
幕が上がるとファントム以外のキャストが勢揃い。 踊るは 「マスカレード」です。
最後に後ろから高井さんが合流して全員揃ったところで
一歩前に歩み出た鈴木涼太さんから、「プリマドンナ」 の音楽をバックに
お客様へのご挨拶がありました。
内容はご来場の御礼と、東京公演につぐ2年のロングランが達成できたことへの御礼
明日が千秋楽だけど最後まで感動をお届けしますので、これからもご支援お願いします。
といった感じだったと思います。
役柄だから仕方ないけど、破れたシャツ姿のままでご挨拶って面白いよね(笑)。
この後は、いつも何度くり返されたかわからなくなるカーテンコール。
でも、今回こそはちゃんと記録してみようと思い、拍手しながらも
小さなメモを片手に、いったん幕が閉じるたびに線を引いて数えてみました。
題して 「めざせ!前楽カテコ・完全版」 です。
(ただ私の記憶違いもあるかもしれませんので、その際はご指摘いただければ幸いです)
まずは全員で手をつないでのお辞儀。
この段階から高井さんのにこやかな笑顔が見られただけでなく
鈴木さん、苫田さんと握った両手を高く掲げて、ぐっと強く握りしめるようにしてたのが珍しいな〜。
(スポーツの試合でチャンピオンを讃えるために、手を掲げるようなあの感じ)
苫田さん、鈴木さんも気がついて笑っていらっしゃいました。
ー幕ー
主役3人→キャストを袖から呼んでのお辞儀、客席も即スタンディング。
苫田さんがはしゃいだ様子で、ちょっと飛び跳ねるような動作が可愛かったです。
ー幕ー
幕の隙間から3人が出てくるいつものパターン。
ここは通常通り、あっさりめに退場だったような。
ー幕ー
全キャストが揃って、両手をつないで前に出てくるご挨拶。
客席から声がばんばんかかっていましたっけ。
高井さんが白い歯を見せる笑顔って珍しいなあ。
袖に手を振りながら去るのですが、高井さんが苫田さんの手を
なかなか放さなかったので、そのままエスコートしちゃうのかと思ったわ☆
ー幕ー
もう一度全キャストが揃ってのお辞儀です。
客席からは男性のかけ声もよく聞こえました。
ー幕ー
幕の隙間から3人が出てくるご挨拶ですが
高井さんが鈴木さん、苫田さんそれぞれの方を向いて
健闘をたたえるように両手握手していらっしゃいました。
(聞くところによると、前日マチネではラウルとクリスの腰を抱き寄せて
両手に花状態の瞬間もあったとか・笑)
ー幕ー
これまた珍しや、高井さんお一人が幕の隙間から登場。
客席に向かって両手を広げ、上手中央下手の三方向へお辞儀なさいました。
さらに濱田めぐみさんが 「アイーダ」 カテコでなさっていたように
自分の体を抱きしめるようなお辞儀もあってビックリ☆
このとき、左手にはめた高井ファントムの指輪がキラキラして綺麗でした。
ー幕ー
送り出しの音楽が流れはじめましたが、これで終われるはずもなく(笑)。
幕が上がって、全員が手をつなぐご挨拶。
ー幕ー
主要3人のみセンターに立つご挨拶。
鈴木さんは下手、高井さんと苫田さんは上手へお手振りしながらはけて行きます。
高井さんが袖に引っ込みながら、手だけ残すようなお手振りをなさったので
客席から笑いが。
ー幕ー
ずっと流れていたナンバーは 「All I ask of You」 から、1幕ラストのシャンデリア落下あたりまで。
音楽が終わっても拍手は鳴りやまず。
幕の隙間から、再度高井さんがお一人で登場して、両手を広げてのご挨拶でした。
通常の、あまり表情をあらわさないカテコに比べると笑顔もたっぷり、
余裕すら感じられる堂々とした高井さんのパフォーマンスに、いろんな意味で感慨深かったのは
私だけではありますまい(笑)。
ー幕ー
これで最後、全員でのご挨拶とお手振りでお開きです。
いやーこうして書いてみるとホントに長かったですね。 皆さんお疲れさまでした。
本編の感想はまた後日に譲りたいと思います。
・2009年5月16日(土)ソワレ 「オペラ座の怪人」 大阪公演 前楽キャスト
ファントム 高井 治 クリスティーヌ 苫田亜沙子 ラウル子爵 鈴木涼太
カルロッタ 種子島美樹 メグ・ジリー 荒井香織 マダム・ジリー 秋山知子
ムッシューアンドレ 林 和男 ムッシューフィルマン 青木 朗 ピアンジ 半場俊一郎
ムッシューレイエ 斎藤 譲 ムッシュールフェーブル 岡本隆生 ブケー 平良交一
【男性アンサンブル】
増田守人 小泉正紀 見付祐一 柏田雄史 佐藤季敦 枡本和久 奥田直樹
【女性アンサンブル】
小野さや香 倉斗絢子 諸 英希 鶴岡由佳子 畠山 馨 田窪万理子
松ヶ下晴美 ホン アヨン 吉岡和花 志村 円 児玉美乃里 河村 彩 (敬称略)
5・14
映画 「セブンティーン・アゲイン」 の試写会に行ってきました。
結論から言えば、「すべての道はザック・エフロン君の魅力に通ず」 という
感じの作品です。 だって冒頭からなぜか上半身裸でバスケ練習ですよ、
もうファンサービスよすぎ(笑)。
20年前、将来を嘱望されるバスケ部のスター選手だったのに、
恋人スカーレットの妊娠を理由に大学への進学をあきらめたマイク (マシュー・ペリー)。
37歳になった今、ビジネスマンとしての出世コースをはずれ、
スカーレットとは離婚寸前、ハイスクールに通う娘と息子からも無視されがちで
自分の選択をぐちぐちと悔やんでいます。
そんなマイクが母校で出会った謎の老人の力で、今の状況はそのままに
肉体だけ17歳の自分 (ザック・エフロン) に戻ってしまうというファンタジー。
ハッピーエンドとなればだいたい想像がつく、そしてまたその通りの結末ですが、
脇役として登場する人物のエピソードが細やかで良かったです。
とくに面白いのがマイクの高校時代からの親友ネッド(トーマス・レノン)。
ファンタジーやSF映画オタクの彼は、今はソフト会社を経営する大金持ちですが
「人生をやり直したいんだ!」 という親友の頼みに負けて
自分の息子と偽り、マイクが高校転入するのに手を貸すことになります。
で、手続きのために出かけた学校で、ネッドは女性校長にひと目惚れ☆
このフォーリンラブ・シーンも妙に妄想が入ってて可笑しいのですが、
変人のネッドらしい、一途だけど的をはずしまくりの熱烈アプローチに客席も大笑いでした。
と、脇の話が先になりましたが、もちろん本筋もしっかり楽しめます。
マイクの外見と内面のギャップから生まれる笑いは、パーティで女の子たちに
モーションをかけられる場面が最高でした。 なんたってザック・エフロン君の
あの魅惑的なブルー・アイから出てくるオジサンくさい説教が(笑)。
セックスへの興味が旺盛で、将来のために自分を大事にすることを
深く考えないハイティーンたちに、中身は二児の父であるマイクはあきれるやら腹立たしいやら。
クラスメートになった娘のマギーを心配するあまり、つい父親のつもりで抱きしめてしまい
勘違いされて逃げ回ったり、妻のスカーレットに近づきすぎて
「熟女マニアの変態」 と思われたり(笑)。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 でもありましたが、こういうタイムスリップ型の
コミカルシーンって、典型的だけど面白いですね。
ところで、マシュー・ペリー氏が演じた37歳という年齢について。
映画の中では、ストーリーの必要上ギャップがかなり大きく描かれているけど
よく考えてみれば実際にはさほどオジサンでもないような。
だって日本の芸能人でいえば木村拓哉さん、中居正広さん、谷原章介さん、藤木直人さん、
ミュージカル関連なら泉見洋平さんに武田真治さん、みーんな37歳ですよ。
もちろん環境とか仕事内容で個人差も出てくるとは思うのですが、
実年齢が近い男性の観客にとって、20年後のマイクの姿はちょっぴりショックかも。
それはさておき、映画の後半ではマイクの内面に起こる変化がじっくり描かれます。
過去の栄光にしがみつき、いつも不機嫌でいた自分の視野の狭さにも気づくんですね。
スカーレットへの愛情を見つめ直したマイク (17歳の方) が
離婚調停の裁判所で、涙を浮かべて手紙を読む演技は素晴らしかったです。
(この手紙にもちょっとした仕掛けがあって、思わずホロリ。。)
ザック・エフロン君はこの作品の撮影中に盲腸で入院手術して
大変だったそうですが、ミュージカル映画の枠にとどまらない
魅力をたっぷり味わえる、楽しくて良い作品だと思います。
20年前、人生の選択を迫られた 「あの瞬間」 にふたたび遭遇したとき
マイクがどういう行動に出るのか。
親友ネッドの恋の結末と共に、心がほっと温かくなるラストでした。
公開が始まったら、もう一回見に行こうかなあ♪
映画 「セブンティーン・アゲイン」 公式サイト
(音が出ます)
http://wwws.warnerbros.co.jp/17again/
5・12
今年の夏、鳳蘭さん主演の 「COCO」 と、大地真央さん主演の
「ガブリエル・シャネル」 で舞台化が続くシャネルの物語ですが、
洋画も新しく2本公開されるそうです。
まずは、オドレイ・トトゥ主演で9月に公開されるフランス映画 「ココ・アヴァン・シャネル」。
お針子からスタートしてデザイナーとして見いだされる若き日の
シャネルを描いた作品とのこと。
それより前、夏に公開予定なのがシャーリー・マクレーン版 「ココ・シャネル」。
こちらは15年間ファッション界を離れた後、70代を迎えた彼女の視点を
中心に組み立てた伝記映画だそうです。
たしか有名なシャネル・スーツはこの頃生まれたんですよね。
15年も現場を離れていたのに、いまだにその名を残す大ヒットを飛ばした
ココ・シャネル、やっぱり凄いな〜。
シャネル製品はお土産で頂いた口紅と香水くらいしか持っていませんが
女性を窮屈な服装から解放し、他のデザイナーにも多大な影響を与えた
彼女の人生を知る映画はとっても楽しみです♪
ところで、先日の日記で話題にした10枚のカード。
昨日の朝引いたカードは前日と同じ 「月や星を見る」でした。
2夜連続で夜空の月を仰ぎつつ、
(目玉焼き2個に見えるってことは、たぶん乱視があるんだな自分)
と、思うのも一種の気づきなんでしょか☆
5・10
週末、図書館で 「夢がかなう10枚のカードの使いかた」 (室伏順子・著)
という本を読みました。
人材教育会社を設立した室伏さんが、営業や資金繰りその他が
うまくいかず悩んでいた時に、ある先輩女性のアドバイスをもとに実行して、
つらい時期に変化を起こした方法だそうです。
用意するのは10枚の無地の紙(カード)とペン。
1枚ずつに、「日頃やりたくても、なかなか実行しないでいる
心がフフッと微笑むようなこと」 を書きます。
ポイントは 「やろうと思ったら簡単にできること」 「お金がかからないこと」
「基本的にひとりでできること」。
(ただ、お金については多少かかっても自分が納得するなら可)
室伏さんが設定したのは 「一人でゆっくり朝日、夕陽、星、月を見る」
「自分に似合う髪型にする」 「映画を見に行く」 「自分のために花を飾る」
「アロマテラピーなど、人の施術をうける」 「ゆっくり眠る」 「手を使って何かを作る」
と、こんな感じ。
で、このメニューを10日間順番に実行する・・・のではなく、朝起きたら
トランプのようによく混ぜてから1枚引いて、出てきた項目を
その日のうちに自分のために心をこめてやるのだそうです。
(どうしても無理な時は、映画を見に行くかわりに映画を観た気分になること、
たとえば映画の情報誌を読むような 「もどき」 をやればOK)
心がけとして大事なのは 「必ず変化が起こると信じる」 こと。
翌日はまた10枚のうちから1枚を引くわけで、偶然同じ項目が
続く可能性もあるってことですね。
室伏さんは3週間続けると奇跡が起こるのだと教えられ、
半信半疑ながら取り組むうちに、数週間後には
自然と苦しい時期を脱していたのだとか。
この結果について、メニューの内容自体が問題なのではなく、自分の心の声を
大事にすることで、気がつかないうちに心境の変化や視点の変化が起こり
仕事の流れも変わったのではないかと、室伏さんは書いていらっしゃいました。
簡単にできて、なかなか面白い方法だなあと思ったので、
私もさっそく試しにやってみることにしました。
10枚のカードを作って、1枚目として引いたのは 「月や星を見る」。
ちょうどお天気も良いし今日は大潮みたいなので
夜になったら満月をゆっくり楽しんでみようと思っています。
5・7
GW最終日に映画 「グラン・トリノ」 を観てきました。
レディスデーということもあって、キャナルシティの上映館は全席完売。
ぎゅうぎゅうの座席で映画を観たのはずいぶん久しぶりです。
俳優としてはもちろん、監督としても評価の高いクリント・イーストウッド氏最後の
主演作という話も耳にしますが、いやー噂にたがわず凄い映画でした。
今作はアメリカ中西部の住宅街を舞台に、妻に先立たれた偏屈な老人ウォルトと
隣家に住む東洋系アメリカ人青年タオの交流とその結末を描いたもの。
前半は、イエローとか米食い虫と呼んで隣の家族を毛嫌いしていたウォルトが
同じモン族のチンピラからタオ達を助けた (実際には自分の家の芝生に
入られるのがイヤで追い払っただけのつもり) ことがキッカケで
彼らと心を通わせていく様子が丁寧なエピソードと共に描かれます。
ちょっとした会話になんともいえないユーモアがあり、同時に後半への伏線が
たくみに張られている脚本がとにかく素晴らしい。
一度助けてもらっただけで、翌日からウォルトの家の玄関に
花やご馳走を沢山届けたり、ホームパーティでモン族の女性達が
ウォルトのお皿にどんどん料理をついでやる、言葉は通じなくても
愛情や感謝の気持ちが伝わるシーンは良かったな〜。
ウォルトが男同士の会話のやり方を教えると言って
タオを行きつけの理髪店に連れて行く場面は、汚い言葉を駆使したキツイ冗談、
その場にいないヤツの悪口を言うコツなど、逆説的な教育が面白かったです。
父親のいないタオにとって、これはウォルトがいないと絶対に学べない
「生きた教え」 なんですね。
おとなしいけれど真面目で気骨のあるタオと、ちょっぴり気が強くて利発な姉スーを
いつしか誰よりも身近に感じ、大切に思うようになるウォルト。
フォードの工員だったウォルトが誇りにして、今も車庫でぴかぴかに手入れをしている
72年型のクラシック・カー、グラン・トリノが彼らの信頼の証になっていきます。
しかし後半はモン族のチンピラグループからの嫌がらせや暴力が
エスカレート。 ついに、スーの身に大変なことが起きてしまった時
ウォルトがとった行動とは・・・。
まだ公開2週目なので、結末の詳細は書きませんが
ウォルトがつけた立派な 「おとしまえ」 、ぜひ多くの方に観て頂きたいと思います。
満席の映画館がもう涙、涙のラストでした。
5・6
今朝のワイドショーで、5月4日に生誕80年を迎えた
オードリー・ヘップバーンさんの特集が放映されていました。
1953年に 「ローマの休日」 でスクリーンデビューして以来、
根強い人気を誇る女優さんですが、晩年彼女が情熱を傾けた
ユニセフ親善大使としての仕事も有名ですね。
貧しい子供時代を経て女優の道へ。 2度の結婚で2人の息子に
恵まれながらも、夫の女性問題からいずれも離婚。
華やかなスターとしての栄光の陰で
私生活はヘップバーンさんにとってつらいことも
多かったようですが、彼女の瞳に宿る意志のきらめき、
人間としての魅力はいつまでも色あせないと思います。
ところでユニセフへの支援活動と聞いて、数日前に見かけた記事を思い出しました。
サーティワンアイスクリームの全国のお店で、5月9日(アイスクリームの日)に来店して
ユニセフ募金をしたお客様に、アイスクリームをプレゼントする
「フリースクープ」 というチャリティキャンペーンが実施されるそうです。
約100円の寄付で世界の子供達にノート1冊、鉛筆1本が
届けられるとのことで、ヘップバーンさんほどの規模はないにしても
身の回りで参加できることって色々あるんだなあと思った次第です。
↓31アイスクリーム・ユニセフ支援チャリティイベント・フリースクープ
http://www.31ice.co.jp/contents/campaign/limited/090509_01.html
日本ユニセフ協会
http://www.unicef.or.jp/
5・4
雨模様の月曜日です。
たまった用事を連休中に片づけておこうと思いつつ
こういうお天気だとすぐ眠たくなっちゃうんですよね〜猫と一緒で(笑)。
さて、掲示板にも少し書きましたが
6月のトニー賞シーズンに合わせて、NHKBSでミュージカル関連の放映が
映画も含めて、いくつか予定されているようです。 JCSにジェラルドバトラー版
「オペラ座の怪人」 も再放映されるのですね♪
自分の備忘録も兼ねてまとめておきます。
まずは映画から。
・衛星映画劇場 「プロデューサーズ」 2005年・アメリカ
6月22日(月) 午後9:00〜午後11:16
・衛星映画劇場 「ジーザス・クライスト・スーパースター」 1973年・アメリカ
6月23日(火) 午後9:00〜午後10:49
・衛星映画劇場 「アニー」 1982年・アメリカ
6月24日(水) 午後9:00〜午後11:10
・衛星映画劇場 「オペラ座の怪人」 2004年・アメリカ/イギリス
6月25日(木) 午後9:00〜午後11:23
井上芳雄さん、笹本玲奈さん、劇団四季の皆さんが登場する番組
・BSエンターテインメント 華麗なるショーの世界
6月27日(土) 午後8:00〜9:30
トニー賞に関連した舞台中継など
・ブロードウェイの日 「カンパニー」&「シラノ・ド・ベルジュラック」
6月28日(日) 午後1:00〜5:59
・トニー賞授賞式2009
6月28日(日) 午後7:30〜9:59
こうしてみるとほぼ1週間放映が続くわけですね。
さっそく満杯すれすれのDVDレコーダーを整理するでありますっ☆
5・2
映画館で舞台映像を楽しめる企画、Livespire。
演劇集団キャラメルボックスの 「嵐になるまで待って」 の
上映期間がまもなく終了ってことで、友達と行ってきました。
(結末にふれていますので、未見の方はご注意)
実はキャラメルボックスのお芝居を観るのはこれが初めてです。
地方公演はもちろん、テレビ放映を含めて色々チャンスはあったのに
なぜか機会を逃すことが多くて。
「嵐になるまで待って」 は、何度か再演されている作品だそうで
声優になったばかりの女の子ユーリが、作曲家・波多野の
不思議な 「もうひとつの声」 に気づいたところから始まる物語。
波多野の美しい姉・雪絵が聾者であることから、全編を通して
手話が多用されています。
冒頭、ニック・カーショウの懐かしいヒット曲 「The Riddle」 をバックに
俳優さん達が手話を交えて踊るダンスが、なんとも官能的な印象でした。
たしかRiddleって、なぞなぞという意味ですよね。
映像処理のおかげか照明がとっても綺麗だったな〜。
セリフと手話と演技をあんなになめらかに見せるために、どれほどの
練習が必要だったかを想像すると気が遠くなりそうですが
俳優さん達の演技はいずれも素晴らしかったです。
とくに波多野役の細見大輔さんは、すらりとした長身に
よく通る声、翳りと険しさのある目力が人並みはずれた
パワーの持ち主という役柄にぴったりでした。
でも、記録を見ると細見さんは過去の公演では
ユーリを助けて波多野と闘う青年・幸吉役だったそうで
正直これにはビックリ☆
波多野はユーリ以外には聞こえない声を発することで
相手の心を操ることができ、「死んでしまえ!」 と命令された
俳優の高杉は車で崖から落ちて大けがを負い、ユーリは
大事な声を奪われてしまいます。
医者である広瀬教授やBFの幸吉、仕事仲間の力を借りて
声を取り戻すために波多野の謎を追うユーリ。
休憩無しの約2時間、ムダのない脚本とスピーディな展開で
ぐいぐい観客を引き込む流れはスゴイです。
嵐が到来した真っ暗な部屋の中、ユーリと幸吉が波多野と対決する終盤は
映画としての緊迫したカット割りが、サスペンスの効果を
さらに高めていたのではないでしょうか。
幸吉が窓ガラスを割り、暴風雨の音で波多野の声を封じこめる場面で
タイトルの必然性もよーくわかりました。
聾者である姉を守ろうとする一心で、雪絵を傷つけようとする人間への
憎悪と殺意の暴走が止められなくなってしまった波多野。
ラストで最愛の姉に拒否されて、「姉さん!!」って絶叫する
波多野の悲しきモンスターぶりが切なくて。
こときれた弟にすがる雪絵の泣き声が (劇中で彼女が声を出すのはここだけ)
胸に重苦しく迫りました。
ただ、シロウト考えで恐縮なのですが、よく練られた物語の中
ひとつだけ注文をつけるとすれば、この波多野の最期でしょうか。
彼がもうひとつの声によって犯した罪を清算するのなら、自分の声で自分を殺すという
結末にすべきだったんじゃないのかなあ。
(傘で胸を突いた瞬間雷にうたれるのも、天罰を感じる衝撃的な最期ではありますが)
ともあれ、私の初キャラメルボックスは、魅力的な俳優さんと
わかりやすい物語、適材適所のキャスティングで大満足の体験になりました。
劇団☆新感線もそうですが、多くの人に支持されている団体には
それを納得させてくれる大きな魅力がありますね。
また機会があれば別の作品も見てみたいと思っています。
【Livespire 嵐になるまで待って・出演者】
渡邊 安理 (ユーリ) 土屋 裕一 (幸吉) 細見 大輔 (波多野)
温井 摩耶 (雪絵) 久松 信美 (滝島) 三浦 剛 (勝本)
小林 千恵 (アベチカコ) 阿部 丈二 (津田) 石原 善暢 (高杉)
西川 浩幸 (広瀬教授)
4・29
GWに入り、ほっと一息ついています。
しかし世間は新型インフルエンザの登場で
急に慌ただしくなってきましたね。
まずは基礎体力と免疫力が落ちないように、自分はもちろん
家族の健康管理に気をつけねば。
さて昨夜は 「Triangle〜ルームシェアのすすめ」
(出演・井上芳雄さん、新納慎也さん、彩乃かなみさん) を見てきました。
福岡公演は1日だけですが、ツアーの大千秋楽ってことで
約1700席の福岡市民会館はほぼ満席。
この舞台は、小説家志望の青年ナツメの部屋に、ひょんなことから
ロック歌手志望の青年村野と、村野を追いかける幼なじみのOL芽衣が
住みつくというストーリーに音楽がからむショーステージです。
スタンドマイクを立てて歌ったり、登場人物が客席に語りかけるところは
ショー的だけど、想像以上にシリアスなお芝居が多くて、
個人的には小規模ミュージカルという印象を受けました。
使われる楽曲は、エルトン・ジョン 「Your Song」、バグルズ 「ラジオスターの悲劇」、
ザ・ナック 「マイ・シャローナ」 など、懐かしい洋楽の数々。
前半はコメディ色が強くて、歌を交えつつテンポよく進みます。
とつぜん転がり込んできた村野と芽衣にナツメがすごく抵抗していたのに
暗転して再び照明がつくと、3人が仲良くちゃぶ台を囲んでご飯を食べているので客席も大笑い。
この公演には日替わりネタがあったそうで、
ナツメの父親 (有名な小説家の沢渡タカアキという設定) の名前を
聞き間違えるところ、この日の新納さんのギャグは
「佐賀牛高い?」 ってなっていました。 井上さんのツッコミは
「そりゃ少しは高いかもしれないけど、美味しいからいいんです!」
やがて芽衣への恋心を自覚したナツメが、村野の後押しのもとで
アプローチするんですけど、ここでも日替わりネタの登場でした。
博学な人が好きという芽衣に、豆知識を披露するナツメくん。
「博多どんたくの由来は、オランダ語で日曜日という意味のゾンタークがなまったもの」
やっぱり福岡バージョンで来ましたね。 そのうえ
「ね、知っとった? 役に立ったろうが? どげんね?」 って
博多弁丸出しで芽衣に迫っていたので、舞台後方のバンドの人も笑ってましたっけ。
さてこの後、村野の歌手デビュー決定、ナツメの小説は落選という知らせが
届いてから徐々にシビアな展開に。
有名小説家の息子であるナツメはそのプレッシャーと村野への嫉妬に苦しみます。
仕事もだけど、恋も村野の存在ゆえに実らないんだもの、そりゃあツライよね〜。
ナツメはお酒を飲むことが多くなり、3人の奇妙ながらも楽しい同居生活に亀裂が生じて。
曲名はわからないけど、このあたりで井上さんが涙で目を濡らしながら歌うソロが
胸にしみました。
終盤は二転三転。
ナツメは書き置きを残していったん実家に帰ったものの、小説入選の知らせが入って
また村野と芽衣が待つ自分の部屋に帰ります。
これでハッピーエンドかと思ったら、そうは問屋がおろさない流れが
やっぱりショー的な作品じゃないと感じた所以でしょうか。
実はナツメの入選作は父親の机からアイディアのメモを盗んで
小説に仕上げたものだったこと、いつも明るくて食欲旺盛な芽衣が
過食症という心の病気を抱えて苦しんでいることがわかり。
結局3人はそのアパートを出て行くことになります。
決してケンカ別れというわけではなく、発展的解消というニュアンスかな。
3人で明るく歌いながら荷物を片づけ、それぞれにカバンを抱えて
ドアを閉めて・・・。
で、暗転するとナツメのナレーションが入って、
結局2ブロック先のアパートにまた3人で住んでますってオチ(笑)。
「あそこを出るってことが大事だったんですよ」と
ナツメが言ってましたが、正直言ってここはやっぱり3人とも
住む場所については自立して、それぞれの道を歩き始めたという
設定にした方が爽やかで良かったなあ。
そうしないと、また単純にルームシェアしてる3人に戻る・・・じゃあ
恋愛問題にもカタがつかないし。
それに、過食症を克服するために 「芽衣はオレから離れた方がいいんだ」 と
言ってた村野のセリフも活かされないですよね。
いっそあの暗転で3年ぐらい経過させて、作家と音楽家と女社長として
合同事務所を作って仕事してるって結末にしたら、芽衣の成長も感じられて良かったかも。
というわけで、細かいところは色々ありましたが
ラストは3人で楽しく歌いながら踊って盛り上がりました。
カテコの後は新納さんと井上さんのざっくばらんトークです。
最初に新納さんが大暴露。
「今日は1700名の会場ですが、そのうち240人が井上くんの親戚です。
ファンクラブじゃなくて、それ以外にですよ (えーっと驚く客席)。」
井上さん 「はい、お母さんが手売りしてくれました。 そのへんのチケット売場よりスゴイです(笑)」
新納さん 「もう父兄参観状態で、僕たちはどんな顔してここに立てばいいのか(笑)」
楽を迎えても、「終わる気がしない」 と新納さん。
なぜか 「村野とナツメどっちが好み?」 って彩乃さんに聞いていましたが
彩乃さんの答えは 「続編があるかもしれないから言いません(拍手)」
「オレは芽衣とナツメなら、芽衣が好みかな」 って、聞かれていないのに答える
新納さんに、井上さんが 「そりゃそうでしょう。 こっちを選ばれても困ります(笑)。」
ふたりはホントに仲が良さそうですよね〜。
挨拶の後、もう一度3人でフィナーレの曲を歌って踊り
ラストに金色のテープが、両サイドからどーん打ち出されて歓声が上がりました。
それと同時に、井上さんたち3人+バンドのメンバーさん5人が立つ舞台上に
金色の紙吹雪が降り始めたのですが、それがもう尋常じゃない量で(笑)。
キラキラしすぎて人物が見えなくなるくらいの土砂降りに
お客様も舞台上も思わず笑いだしていました。
少人数で、ゼロから作り上げたという話を井上さんもしていらっしゃいましたが
たしかにこの3人の組合せでないと生まれない笑いや、空気感、リズムが
魅力の作品だったと思います。 カテコでの二人の去り際挨拶が印象的でした。
新納さん 「ありがとう福岡ドーム!」
井上さん 「いやここ、市民会館だから(笑)」
4・26
寒さが少し戻ってきて、またセーターを引っ張りだした週末です。
お昼ごはんの後、ゆっくりお友達からのメールを読んでいたら
「今日は福岡LKの先行発売日でしたが、参戦なさいました?」 の文字が。
・・・え、先行発売って今日だっけ?
あわてて手帳をみたら、5月の
一般発売日に印をつけてました、なんという大ボケの私。
時計を見たらもう2時でしたが、前楽も1階センターブロック以外なら
まだまだ余裕で、ほっとするやらちょっと寂しいやら。
千秋楽の抽選は残念ながらはずれたので、29日マチネを
マイ楽にしようかと思っとります。
村さんのスカー、楽までにちょこっとでいいから
福岡にお里帰りして下さらないかなあ。。。
(首を長〜〜くしたついでに、くちばしもバナナにしてお待ちしてマス)
4・23
今月も下旬に入り、もう少しで仕事の山場を
無事に越えられそうです。
さてドラマ 「臨場」 第2回の話。
録画もしてるしちょこっとだけ・・と思ったのに、引き込まれて
つい最後まで見てしまいました。
今回は事件と顛末がなかなか面白かったです。
女の子の心情が最後に明らかになる展開に泣けました。
それにしても一ノ瀬くん、コワイ先輩に囲まれてびしびし鍛えられとるなー。
内野さんは鉢植えの花に向かって優しく微笑みながら
「きれいだよ、何度も言わせるなよ、ふふ♪」 って
甘くささやいてたのが一番のヒット(笑)。
ただ、あくまで現時点でですが
どうも今回の倉石役は、個人的に物足りないんですよね〜。
なにが物足りないのかと考えてみるに
倉石が飄々として物事に動じない達人、一種の天才キャラで
苦悩らしきものが見えないところじゃないかと思います。
被害者の無念の思いや隠された真実を
検視で 「根こそぎ拾ってやる」 という倉石の信念は理解できるものの
それをじゃまする勢力が今のところ登場していないので
ドラマとしての構成要素に欠けるといいますか。
もっと平たく言えば、内野さんは苦悩や抑えきれない激情があってこそ
男の色気を発揮する俳優さんなんじゃないでしょうか。
(「ゴンゾウ」 はもちろん 「風林火山」 で見せたコンプレックス
野望、忠誠心、ひそかな恋心とか)
原作本を読んでいないし、結末がどうなるのか全くわかりませんが
今後、もっとファンの煩悩を刺激してくれるような(笑)熱ーい展開を
心から期待しております。
4・21
映画ニュースサイトのシネマトゥデイさんで、
ジェラルド・バトラー主演映画 「オペラ座の怪人」 が日本人キャストによる
吹き替え版として、新たに劇場公開されるという記事を読みました。
一番気になるのは、ファントム役のボイスキャストですが、
「人気実力俳優」 ってあまりにも漠然としてますね。
ミュージカルファンとしては、ファントム俳優さんを中心にミュージカル俳優さんの
お名前があれこれ浮かびますが、集客と話題作りのためには
一般的な知名度がやっぱり優先されるのかなあ。
テレビや映画で名の知れた俳優さんで、歌も吹き替えられそうな方といえば・・・・
まず浮かんだのは鹿賀さんと市村さんだけど、ジェラルド・バトラー氏の年代からすると
ちょっと年上すぎるかな。
オペラ出身にこだわらず、ロック系の歌い方を踏襲するなら
三上博史さん、山本耕史さん、別所哲也さん、内野聖陽さん、高嶋政宏さんあたりが
年代と知名度、ミュージカル経験で想定の範囲内にインって感じでしょうか。
個人的にはもし諸々のしがらみで現四季俳優さん、元四季さんが無理なら
ファントムに石川さん、橋本さん、岸さん、ラウルに井上さん、泉見さん、岡田さんあたりを
候補に挙げて頂きたいなあ・・・・って、もちろん単なる願望ですハイ(笑)。
今年の秋からロンドンで上演されるオペラ座続編の映像も
公開されるようですし、時期は未定ながら新しい楽しみが増えそうです。
記事はこちら↓シネマトゥデイ
http://cinematoday.jp/page/N0017770
4・20
今週末にNHK・BSで放映される 「魅惑のスタンダード・ポップス」。
鈴木綜馬さん、山崎育三郎さんらのご出演で楽しみにしていますが、
5月の同番組には、石川禅さんが登場だそうです。
昨年秋でしたか、NHKFMラジオ 「今日は一日ミュージカル三昧」 で
たっぷりと美声を披露して下さった石川さん、もしかしてあの番組で
NHKさんにご縁ができたのかなあ。
新妻さんのブログでも紹介されていますが、入絵加奈子さんは
初代のキム女優さんなのですね。
まだ1ヶ月以上先の話ですけど、今からわくわく楽しみです☆
・NHK BS2 「魅惑のスタンダード・ポップス」
5月31日(日) 午後19時30分〜21時
(ゲスト) ペギー葉山さん、中西保志さん、石川禅さん、
森口博子さん、入絵加奈子さん他
4・18
今日の地元新聞を見ていたら、イギリスのタレント発掘番組で
47歳のスーザン・ボイルさんという女性が、レ・ミゼラブル 「夢やぶれて」 を
超美声で歌って話題になっているという記事が出ていました。
番組の模様が動画サイトのユーチューブに投稿されたことで、
世界中で注目されているんだそうです。
相変わらずナローバンドの私、動画サイトはあまり見ないのですが
ミュージカルと聞けばそうも言っておれず、ユーチューブで探して見てきました。
なるほど、明るくて気さくだけど素人っぽい雰囲気のスーザンさんが、
歌い始めた途端にスタンディング・オーベイションが起こる様子はスゴイな〜。
携帯電話のセールスマンだったポール・ポッツさんが
「誰も寝てはならぬ」 を歌って見いだされた時もこんな感じでしたっけ。
記事によれば、スーザンさんのおかげで現在 「夢やぶれて」 がイギリスの
ヒットチャートを上昇中とか。
もし日本に同じような番組があったとして、こんなに 「夢やぶれて」 で
盛り上がれるだろうか?と考えると、やっぱりあちらはミュージカルファンが圧倒的に
多いんだなあと感心してしまいます。
(日本ならキャッツ 「メモリー」 の方が、まだ一般には知られているような気も。)
それにしても、某ファントム俳優さんもそうですが、外見の普通さと
華麗な歌声のギャップってのは、人の心をぐっと掴んじゃうものなのですね♪
4・17
沖縄出張から帰って来ました。
出発日の朝、用意しながら見たニュースで 「ストライキ突入」 の文字が出て
一瞬えぇ〜っとなりましたが、ストはANAだけ。
私はたまたまJAL便を予約していたので影響はありませんでしたが
空港カウンターは手続をする人で混雑していたようです。
行きの飛行機では中学生の修学旅行団体と一緒になりまして
先生や添乗員さんのご指導のおかげで、皆おとなしく後方座席におさまっていましたが
離陸の瞬間だけは後ろの方から 「うわー」 「きゃー」 と声が(笑)。
初めて飛行機に乗る子もいたんでしょうねえきっと。
滞在中はずっと仕事で自由時間はあまりなかったけど、せめて沖縄らしいものを
食べて帰ろうと、飛行機に乗る前にソーキそばを頂きました。
ソーキとは豚の軟骨と肉を柔らかく煮た固まりのこと。
麺の材料は小麦粉とかんすいだそうで、そばというより細いきしめんって感じかな。
とんこつスープに慣れている博多の民としては、上に乗っている紅ショウガとネギも合わせて
外国で親戚に会ったような懐かしさ(笑)。
案外さっぱりしてて疲れた身体にも優しく、なかなかの美味でした。
ところで内野聖陽さんの新ドラマ 「臨場」 、皆様ご覧になりました?
私も帰ってから録画を見ましたが、「ゴンゾウ」 からさほど日にちがたってないせいか
あれに比べるとインパクトは若干弱めでしょうか。
見終わって真っ先に思ったのは 「朝採れキュウリをかじりたい(笑)」。
犯人捜査で動きまわれる刑事と違い、検視官は基本的に死体の
検視だけが担当なので、ドラマ作りが難しそうですね〜。
でもまだ初回だし、登場人物の紹介と設定の説明としては
次回に期待を残せるまずまずの内容だったかも。
ラストで一ノ瀬くんが灯りを消したとたんに、殺人事件の当事者(生前の姿)と
同じ次元に存在する映像は、ちょっと幻想的で面白いと思いました。
仕事の性質上、死体役の俳優さん達が最も重要な登場人物になりそうですし
「古畑任三郎」 みたいに、毎回あっと驚くようなゲストが登場・・・ってのはどうかなあ☆
4・15
今日から1泊で久々の沖縄出張に行ってきます。
ゆっくり観光やリゾートする時間は全然ないのですが
せめて南国の空気だけでも味わってこようと思っています。
先日、観劇友達から元四季の吉原光夫さんが
最近ブログを開設されたと教えて頂きました。
ここ数年、俳優さんのブログが沢山できて、ちょっとした裏話や日常エピソードを
読むのも楽しいけど、こういう真正面から芝居に向き合った
硬派なブログも読みごたえがあって良いですね。
吉原さんが 「ひかりごけ」 を観に行って日下さんの演技に感銘を受けているくだりなんて
あまりにも率直で微笑ましいなあ。
(脇坂さんがいつのまにか退団なさってて、ダンススタジオを
オープンするという話にはビックリ☆)
「美女と野獣」福岡公演では、明るいちゃら男ぶりが最高に魅力的なガストンを
見せて下さった吉原さん、舞台復帰はいつ?と思っていたら
「響人」 という新しい団体での旗揚げ公演が決まったそうです。
響人のサイトを見ると、四季の大先輩である広瀬彰勇さんや
ひのあらたさんのお名前もあり、なんだか懐かしいやら嬉しいやら。
響人ブログには広瀬さんと吉原さんとの偶然 (というより必然?) の再会から
団体設立に至った経緯が書かれていて、こちらも興味深いところです。
春は色々なスタートにふさわしい時期。
今後の皆さんのご活躍を心から楽しみにしております♪
吉原光夫さんのブログ「芝居の黙示録」
http://actmitsuo.exblog.jp/
Artist Company響人・公式サイト
http://hibikibito.cocolog-nifty.com/
4・14
かぶりモノを使った演劇で知られ、地元福岡では
すっかり人気が定着している劇団ギンギラ太陽’s。
今月NHK・BSで東京公演の様子が放映されるそうです。
ギンギラといえば、お菓子のひよ子を題材にした時代劇 「ひよ子侍」 や
三越や大丸がドレスを着て登場する、商業ビルの盛衰を描いた作品が
知られていますが、今回放送されるのは
昨年引退した初代0系新幹線を扱った舞台です。
かぶりモノというと怪獣や戦隊シリーズ、またはパペットのように
子供向けのイメージが強いけど、こちらの劇団はあくまで大人向け。
人間は一切出てこないのに、笑いあり涙ありのヒューマニティあふれる
あったかい視線が持ち味で私も大好きです。
(以前、福岡の商業激戦区・天神にある13の商業施設が、
ギンギラのかぶりモノ俳優さんの集合写真を使って
合同で新聞広告を出したのはちょっと感動したな〜☆)
ずっと前からギンギラの活動を知っている地元の民として
ローカル劇団であっても、他に類を見ない個性的な演劇が
注目されるのはとても嬉しいことです。
未見の皆さま、良かったらこの機会にぜひご覧下さいませ。
多少はローカルな話題も登場しますが、きちんとした取材を元に構成された脚本は
地域に関係なく、多彩なメッセージを伝えてくれると思います。
・4月24日(金) 深夜0:45〜2:34
BS2 ミッドナイトステージ館 劇団ギンギラ太陽’s
『BORN TO RUN さよなら初代0系新幹線〜引退記念スペシャルバージョン』
※こちらは九州沖縄ローカル限定ですが、テレビの特集番組も予定されています。
・4月26日(日) NHK総合 九州沖縄ブロック 13:05〜14:00
ギンギラ太陽’s 新たなる挑戦〜モバイルドラマ「走れ、ひかり侍!」
4・12
土曜日の夜9時、出張から帰ったら玄関でいきなりうちの母が
「おかえり。 明日、博多座に行きたいんだけど。」
「うん、ただい・・・え、明日???」
てなわけで、ふってわいたような母の動員にあい
姉も一緒に竜巻に巻きこまれて 「博多座陽春特別公演」 に当日券で行ってきました。
日曜日ということもあって客入りは上々、比較的高齢の
ご婦人が多いせいか、売店の活気もミュージカルの上演日とは違いますね。
フロア全体に 「かうぞー」 「うるぞー」 の気合いが満ち満ちておりました。
(もちろんうちのご婦人がたも、豆菓子にモナカにかりんとうに飴ちゃんをお買いあげです)
本編の第一部は前川清さんと藤山直美さん共演の
お芝居 「三次とお玉の恋物語」。
「義経千本桜」 をかけている大阪の芝居小屋で
役者を務める男やもめの三次郎 (前川さん) の元に
日頃信心していたお稲荷さんから、キツネのお玉 (藤山さん) が
百日間だけ人間の姿でつかわされて来る・・というお話です。
もとがキツネだけに、お玉の得意料理はいなり寿司にきつねうどん(笑)。
白狐の頃、ケガの手当をしてもらった三次郎の手ぬぐいに
お玉が嬉しそうに頬ずりするなど、可愛らしいシーンも多く
藤山さんの演技のうまさが光るお芝居でした。
子供の頃テレビの松竹新喜劇でおなじみだった
小島秀哉さん、小島慶四郎さんのお姿を見ることが
できたのも嬉しかったなあ。 お二人とも70代後半だそうですが
誰よりもセリフの通りがよく、安定した演技はさすがのひと言です。
ただ、三次郎に想いを寄せる娘が他に2人いたり、役者仲間の関係も
色々ありそうな導入だったわりには、後半はほとんど人物が三次郎にからまず
藤山さんの面白さも、100%発揮とはいかない展開はもったいなかったかな。
前川さんと藤山さんが両方の顔を立てようと、互いに遠慮し合っているような
印象を受けました。
うまくいけば前川さんのボケに藤山さんがツッコんで、もっと笑いがとれそうなのに
お芝居の雰囲気がそれを許さないといいますか。
そうそう、四季ファンには嬉しい再会がもうひとつありました。
三次郎の息子役で登場した子役さん、見たことのある
お顔だなあと思ったら、約1年前の福岡ライオンキングで
ヤングシンバだった竹内将人くんじゃないですか。
竹内くんももう14歳。まーすっかり大きくなって、おばちゃんビックリしたわー(笑)。
さてさて休憩をはさんで
第二部は前川清&クールファイブに藤山さんも登場する歌謡ショーです。
歌手・前川さんの本領発揮で、MCに歌にグッズ宣伝の口上まで
イメージとは違う早口の面白トークで客席を沸かせて下さいました。
「私は動きが少ないので、一坪歌手と言われておりまして(笑)
そのうえ、どの歌も暗うございます(笑)。 せめて今日はお客様に楽しんでいただけるように
前川清ファッションショーをご用意しました。」
という前置き後、歌いながらゆっくり袖に向かって歩き、
短い間奏の間にスーツの上着と蝶ネクタイの色を変えて再登場する前川さん。
ただ舞台を横切っていくだけなんですけど
歩き方がなんともユーモラスでしかも、最後に早変わりの
仕掛けがオチとして用意されてたので客席爆笑、なんて場面も。
「長崎は今日も雨だった」 「東京砂漠」 「せめて今夜だけは」 「そして神戸」 など
新旧取り混ぜて10曲近くは歌って下さったのでしょうか。 ナマで見る前川さんは
上背があってスーツ姿が絵になるし、ホントに歌のうまい方だなあと
つくづく感心しました。
それにしても、25日間の上演期間中に休演日はゼロ。 休憩を入れて
3時間30分の舞台を1週間に12回こなすって、かなり過酷ですね〜。
しかも前川さんは第二部の8割位は一人で歌ってますし、踊りがないとはいえ
いやはやスゴイもんです。
ショーのフィナーレは、前川さんと黒いロングドレス姿の藤山さんのデュエット。
歌う直前、すごく緊張してる様子の藤山さんがちょっぴり意外でしたが
本職の歌手の方と一緒に歌うのって、やっぱりお芝居の共演とは違うのかも。
博多のお花見はほぼ終わりましたが、舞台上では吉野山の桜が満開。
人情芝居にほろりとしたり、歌謡ショーで笑いころげたり
母が呼んださくら色の竜巻を、しっかり楽しんだ一日でした。
4・8
NHK教育で先週から始まった 「スタイルアップ」 の録画を見ました。
アメリカのファッションコンサルタント、ティム・ガン氏が
視聴者のファッションチェックとアドバイスをするという番組です。
ドラマっぽいスピーディな展開に、声優さんの吹き替えトークが
CSチャンネルの番組みたいで面白いけど、魅力はそれだけにとどまらず。
日本の番組でも時々見かける外面的な変身企画じゃなくて
内面にも踏み込んでコーチング・セッションまでやっちゃうところが
ちょっと新しいんじゃないかな。
第1回のゲストは41歳・既婚・女の子1人ありのビジネスウーマン、カレン。
「セクシーに若々しく」 をモットーに彼女自身が選ぶ服は
黒のタンクトップに銀のドラゴンの絵がついているとか、
胸やお腹も露わな、ピチピチすけすけの奔放なものばかり。
子供や夫も内心彼女の服装を (ちょっと恥ずかしいことがある) と思っているとかで
アドバイスも 「それじゃあストリッパーにしか見えない」 と、ばっさり辛口。
人生で一番楽しかったという、21歳の時のカラフルなカクテルドレスが
捨てられないカレンに対して、ティム・ガン達が与えるアドバイスは
「20代に戻りたい」 という過去への執着を手放すこと。
同じ女性として、ずっと若々しくありたいとか男性に求められるような
存在でありたいという気持ちはよーくわかるんだけどな〜。
色々と理由をつけては抵抗しつつも
20代、30代、40代の自分へのイメージを分析するセッションを経て、
カレンはどうにか新しい基準で服を買いに出かけるのですが、
あれこれ試着している途中、ティム・ガン氏達の前で
「今までの自分を否定されて、着たことがないものを押しつけられるのはイヤ!」って
泣き出してしまいます。
つまり、ファッションは問題のひとつの側面であって、これは自己のアイデンティティを
一度壊して新しく立て直す番組なんですね。
その後、髪のカットやメイクを洗練されたものに変え、注文服のサロンを体験して
装うことの楽しさを思い出すカレン。 最後に家族の前で新しい自分を披露する
流れは定石通りだけど、これまでNHK教育番組でやっていた
上品なファッション講座とは一線を画する雰囲気で、なかなか面白そうです♪
・NHK教育テレビ 「スタイルアップ」
毎週木曜日 11時30分〜11時55分 (通常の再放送は同日21時30分〜21時55分)
※第1回 「カレンの場合」 は4月11日(土) 16時〜16時24分の時間帯でも
再放送されるそうです。
4・7
先日、宝塚歌劇団の 「夢まつり宝塚'94」 というビデオを
見る機会がありました。
歌劇団80周年を記念して開催されたイベントで、月雪花星組の
トップスターが一堂に会して歌ありパロディ芝居あり、ショーありの
豪華な舞台を繰り広げるという内容です。
この時期の宝塚舞台はほとんど見ていないので、
退団後の活動しか知らない一路真輝さん、真矢みきさん等の男役姿が珍しい〜。
冒頭で一路さん、安寿ミラさん、天海祐希さん、紫苑ゆうさんの
ご挨拶があるのですが、のっけからセリフを噛んで笑い出してるし
男役さんといってもトークはあんがい素のままで会話するんだなあとか
色々と新鮮で面白かったです。
パロディ競作の題材は 「風と共に去りぬ」。
私は大地真央さん&今井清隆さんの東宝版のみで、宝塚版の本舞台は未見ですが、
パロディ部分は4組通して見るうちに、だいたいわかりました。
スカーレットがなぜか8人もいるので、アシュレ(一路さん)が
8本のサッシュを身体中に巻きつけられちゃう(笑)雪組 「スカーレット編」 に、
現代に生きる子孫が恋模様に悩んでいると、スカーレット達ご先祖様が
天から降りてきて、さらに大混乱になる花組 「霊界編」。
どれも笑えて楽しかったのですが、出色は星組の 「私とあなたは裏表」 編じゃないかな。
実はアシュレとレットは密かに愛し合っており、酒に酔ったスカーレットが嫉妬に燃えて
レットの首をしめる・・という逆転劇です。
スカーレットの心の葛藤を2人で表現するのが宝塚版オリジナルの
演出だそうで、こちらではレット・バトラーTとU(紫苑ゆうさん、麻路さきさん)が
「私とあなたは裏表」 を歌って踊ります。 この振付が可愛くて好き。
初めて拝見しましたが、紫苑さんのレットは上品さと風格があって素敵ですね。
ドS美人の飲んだくれスカーレット(白城あやかさん)に引き倒されるわ、
階段落ちしながら着地を10点で華麗に決めるわ(笑)、パロディはレット受難の巻って感じですが
紫苑さんのレット・バトラー見てみたかったな〜。
それからレットと禁断のラブシーンを演じるアシュレ(稔幸さん)、妙にくねくねして
いかにも男心を惑わせそうな(笑)お色気たっぷり美青年ぶりが最高で、
大ウケしてしまいました☆
よく考えると男女のラブシーンも男同志のラブシーンも
中味は女性二人がやってることに変わりないはず。
でも、宝塚フィルターを通して観客も自然に男性女性を分けてるから
レットとアシュレのキスシーンでは
「きゃー見てはいけないものを見てしまったわー」 というドキドキ気分(☆)に
なるんしょうねえ多分。
月組は 「風と共に去りぬ」 日本編。 薪を背負ったアシュレ(久世星佳さん)が
年貢の多さを嘆く 「むがしはいがった〜」 や、泥棒ヒゲに着物姿のレット・バトラー(天海さん)が
ベコ牛を引きながらタラを去っていく場面も面白かったけど、こちらは大階段でのデュエットダンスを
足袋姿で踊る、和風 「ナイト・アンド・デイ」 がとても良かったです。
(そういや昔、ビートルズを邦訳カバーした 「イエローサブマリン音頭」 ってのが
あったのを思い出しました)
フィナーレは出演者全員、白ドレスに黒燕尾服でタカラヅカの歌を存分に。
宝塚メドレーのコーナーでも 「タカラジェンヌに栄光あれ」 「ハロー・タカラヅカ」
「ああ宝塚わが宝塚」 「レインボー宝塚」 「パレード・タカラヅカ」と、その多さに
ビックリしますが、それだけこの特殊な場所への愛着も格別ってことなのでしょうね。
宝塚大劇場の独特の華やかさや、あったかい雰囲気がとっても恋しくなる
ビデオ鑑賞のひとときでした。 機会があればまた宝塚行きたいなあ♪
4・4
4月に入り、仕事の繁忙期を迎えています。
先日、某所の研修でお世話した技術系の新入社員さん、名前を尋ねたら
「やまぐち ゆういちろう です!」 だそうで内心ほー(笑)。
ミュージカル俳優の山口さんとはユウの字が違うみたいでしたが、
きっと彼は、舞台で堂々たる美声を響かせているオジサマのことは全然知らないんだろうな〜。
こっそり同姓同名の新人くん、ぜひお仕事がんばって下さいませ。
私もミーハー心フルスロットルで応援しております。
そういえば、学生時代別のクラスに 「ホンダ タクト君」 という子がいましたっけ。
有名人はともかく、原付バイクと同姓同名ってのは珍しいよね☆
4・2
外出から帰ったら、四季の会報誌 「ラ・アルプ」 が届いていました。
今号の表紙は、オペラ座の地下で誘惑活動にいそしむ(笑)高井ファントムの図。
なかなか素敵な写真ですが、これって名古屋公演の先発予告なのでしょうか。
開幕が8月上旬予定の為、会員予約日は大阪楽のすぐ次の週末だそうで
ブランクの寂しさを感じるヒマもなさそうです。
他にはジーザスで兄弟共演を果たした、飯田達郎さん (飯田洋輔さんの弟さん) の
インタビュー記事もありました。 兄はクラシック、弟はポップスと志向する音楽は
違ったものの、結局同じミュージカル俳優の道を歩み出したというのが面白いですね。
飯田さん、歌手活動は入団前から経験していたけど、今は芝居的な発声で
歌うことに苦心なさっているとか。
いずれまた兄弟共演をってことで
「お兄さんのファントム、弟のあなたがラウルとか?」
と、インタビュアーさんに話題をふられていますが、考えてみると
ファントムとラウルが実は兄弟で同じ女性を愛してしまうという
ストーリーも、光と闇の対照が韓ドラぽくてちょっと面白そう♪
しかしビジュアルのそっくり衝撃度からすれば (実現不可能だけど)
佐野ファントム & 外部で歌手としてご活躍の、佐野お兄さんラウルの
組合せが最高だと思うな〜☆
3・30
週末、3月末で大学を退職になる恩師の
最終講義と、ゼミのOB会に出かけてきました。
十数年ぶりにお会いしたM教授、俳優の山崎努さんに似た
ダンディな風貌は変わらず、声も70歳とは思えない張りとパワーで
かすかに混じる関西弁がとっても懐かしかったです。
先生の開口一番は 「正真正銘の実物でございます」。
はい、私達もそれなりに歳をとりましたが、正真正銘の実物です(笑)。
同級生とも再会し、あれこれ当時の思い出話が楽しかったのですが
皆が口を揃えて 「あれはびっくりしたよねー」 と振り返るのはゼミ旅行での話です。
たしか京都と大阪に観光と勉強を兼ねて行ったのですが、
なにしろ日頃から気が短いM先生、大阪の空港で
荷物 (旅先で買った絵画) の扱いがぞんざいだと
検査場の大柄な男性職員を叱りつけたことから、なんと大口論に☆
私たち学生も全員その場に足留めになり
「もし先生が留置場に入れられたら、博多に帰れないかも・・・」 と、
どきどきしながら見守ったのを思い出すな〜。
(もちろんそこまでの事態にはならず、一同ホッとひと安心)
最終講義は福岡の大学に赴任後39年間の歩みや、専門分野における
イギリスと日本の法律の違い、業界の変化などに触れながら進み、
終わりにM先生は二つのことを仰いました。
「年々、若い人たちの考え方が小さくなっているように思う。
他人と同じ事をしていても進歩はない。 新しい試みをする時はダイナミックに大きく考え、
その上で詳細で緻密な現状分析をして行動すること。 」
「権利と義務は同時にあるものだということを忘れないように。
人間は社会的動物であり、複数の人間がうまく暮らす為には
権利と義務の調和が欠かせない。
まず社会に貢献することが、自分のベネフィット(利益・恩恵)につながる。」
授業で 「権利」 や 「義務」 の文字をなんとなく眺めていたあの頃じゃなく
社会に出て相応の年数を過ごした今だからこそ、ずしんと響く言葉です。
同期の友と満開の桜を見上げつつ、学ぶことのすがすがしさを思い出した一日でした。
3・27
突然ですが、ファミレスのパンケーキはお好きですか?
もちろん私もお好きです(笑)。 どのお店を選ぶかは人それぞれだと思いますが、
個人的には老舗 「ロイヤルホスト」 のパンケーキが一番のおなじみさん。
バターとメープルシロップだけのシンプルなスタイルながら
しっとりふんわりした生地は、時々むしょうに食べたくなってしまいます。
そのロイヤルホストの自家用パンケーキミックスが、本日(27日)から
全店舗で発売開始になったそうです。
お値段は250グラム(約9枚分)で200円。 これって結構安いのかな?
生地は同じでも、あんな風にまんべんなく黄金色に焼くのは
むずかしそうですが、近いうちに自宅で挑戦してみようと思っています。
ぶきっちょな私でも挑戦できそうな、トッピングにオススメの食材をご存じの方
いらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さいませ(^^)。
3・26
地元では早ばやと桜が咲いてとても綺麗ですが、
ここ2日ほど寒の戻りで朝夕ぷるぷるしております。
さて、遅ればせながらWBC日本優勝おめでとうございます☆
いつもは野球観戦をほとんどしないうちの母も、今週はずっとテレビの前で
打っただの打たれただのイチロー細いだの岩隈かわいいだの(笑)と賑やかでした。
ちょうど1ヶ月前はアカデミー賞受賞のニュースで盛り上がっていましたし、
こういう明るい話題を皆で共有できるのは嬉しいことですね。
ところで、先週末から東京でサラ・ブライトマンさんが
初出演した音楽映画が公開されているそうです。
タイトルは 「REPO! レポ」。
主演のアレクサ・ヴェガさんはブロードウェイで 「ヘアスプレー」 の
舞台に立ったこともある女優さん。 でも 「スパイキッズ」 の
子役出身という方がわかりやすいのかな。
サラ・ブライトマンさんの役は盲目のオペラ歌手だそうで、
公式サイトを見ると、ゴシックオペラ・ファンタジーって感じでしょうか。
なかなか面白そうなのに、今のところ公開館は東京と大阪のみなんですよね〜。
DVDがレンタル解禁になったら、ぜひチェックしてみたいな♪
映画 「REPO! レポ」 公式サイト
http://www.repo-movie.jp/pc/
3・23
2004年に岸田國士賞を受賞した舞台 「鈍獣」 が
映画化され、5月から全国公開されることを知りました。
私も当時、福岡公演の舞台を見に行きまして
初めて見るナマの古田新太さん、生瀬勝久さん、池田成志さんに
感激しつつ、伏線がきっちり収束する脚本に感心し、
同時にラストのグロさに辟易した、色んな意味で思い出深い(☆)作品です。
途中、3人が歌って踊るシーンがあったのですが、古田さんの
やる気なさそうな雰囲気にもかかわらず、誰よりもフリが完璧で
すごく綺麗なのも印象的だったな〜。
映画版では主役3人を北村一輝さん、ユースケ・サンタマリアさん、浅野忠信さんが
演じるそうで、独特のクドカンワールドがどんな映画になっているのか
コワイもの見たさで、ちょっと楽しみです。
映画 「鈍獣」 公式サイト
http://donju.gyao.jp/
3・20
先週の話になりますが、「ミス・サイゴン」 楽の前に
以前参加した劇評ワークショップのお友達と
福岡の劇団 「万能グローブ ガラパゴスダイナモス」 による
「ボスがイエスマン」 というお芝居を観てきました。
昨年10月に見た、前回公演の 「ひとんちで騒ぐな」 が
コメディとして、とてもよく出来ていたので期待がふくらむところ。
今回の作品はドラマドクター(DD)、つまり他劇団の先輩演出家から
アドバイスを受けながら制作した点に大きなチャレンジがあるのだとか。
DDを担当したのは京都の劇団MONO代表の土田英生氏。
テレビドラマ 「斎藤さん」 や映画 「東京タワー」 「約三十の嘘」 等の
脚本を担当した方だそうです。
舞台は半地下の倉庫のような小さな部屋で、若い男女3人がパーティの準備を
しているところから始まります。
ぼちぼちと仲間4人が加わりながらわかってくるのは、彼らが陰で 「カネゴン」 と呼ぶ
けちんぼ社長のタレント事務所から、マネージャーの大和田ともどもこっそり独立して
新しい事務所を始めようとしていること。
今日はその事務所びらきの日なのですが、新社長に就任するはずの
大和田はなかなか現れず、その代わりに独立メンバーとは仲の悪い
カネゴンお気に入りの女の子・水川が “招かれざる客” として登場。
そのうち、大和田から 「申し訳ないが自分は独立はしない。 あと一人だけなら
事務所に戻れるから連絡して欲しい」 という手紙が届いて
全員の心は揺れ始める・・・・という筋立てのコメディでした。
場面の転換は全くなく、男女8人のキャラクターと会話の魅力で
観客を飽きさせず引っ張っていく力量は大したものだと思います。
ブックオフで毎日立ち読みして腰を痛めた(笑)という、妙に折り目正しい
メガネ男子くんが良いスパイスになって生まれる、絶妙のテンポが楽しい♪
エピソードの中では無愛想な反骨のロッカーが、実はこっそり事務所のグッピー(熱帯魚)に餌をやる
心優しくてまじめな青年だったとわかるくだりが一番良かった。
(本人が照れ隠しに、「あれはグッピーを太らせて踊りぐいするためだ」 と
ワルぶるのが可笑しいし、仲間の青年が優しく言う 「・・・無理するなよ」 って
愛のある言葉にはちょっとホロリと来たな〜)
ただ、単純に 「量」 で比べるなら、客席の笑いは前回公演の方が多かったかな。
前回やや弱いかなと思った女優さん二人が、水川役の客演女優さんの勢いに負けず
しっかり応戦してて良かったものの、あまりに女の子同士の喧嘩がリアルで
コメディとしては息がつまった感じといいますか。
それに、確執からの解放がラストシーンにつながるのに、確執の原因が納得しにくく
事務所に戻りたいはずの青年達の気持ちが行方不明になっちゃうのも
カタルシスが少なかった理由のような気がします。
今回得たDDのアドバイスは、きっと制作した皆さんの内面に肥料としての
刺激を与え、いずれ花になり実を結ぶ助けになると思います。
でも一番大事なのは、すべての種はすでにあるってことじゃないでしょうか。
素人の私がこんなことを言うのはおこがましいですが、
前回感じた、からりとしてあったかい笑いはぜひ大事にして欲しいな〜。
まだまだ色んな可能性を秘めた万能グローブ ガラパゴスダイナモス。
次回はどんな作品に出会えるのか、心から楽しみです。
・万能グローブ ガラパゴスダイナモス 公式サイト
http://www.galapagos-dynamos.com/index.html
3・19
まだ 「ミス・サイゴン」 ナンバーがぐるぐるしてます。
観劇日記も早く書きたいけど、出張続きで作成はひと休み。
なので、今日は少し前に見かけた小ネタを。
先日ある方のご好意で読む機会を得た、昔のミュージカル雑誌。
「ミス・サイゴン」 初演が千秋楽を迎えて2ヶ月すぎた1993年11月号の
読者コーナーに、へえーと思うような投稿がありました。
演劇評論家の萩尾瞳さんが書いた劇評への感想なのですが
それによれば萩尾さんの観た 「ミス・サイゴン」 千秋楽で、山形ユキオさん演じるトゥイが
なんと死ぬ直前、キム(本田美奈子さん)にキスしたのだとか。
読者さんの投稿は、楽の2日前に観劇した時はキスはなかったから
楽日のみのアドリブだったのだろうかというような内容なのですが、
これって、ちょっと面白い話ですね〜。
もし今期キャストの泉見さん×新妻さん、笹本さん、知念さんがやれば
もう完全にマリウス×エポニーヌの逆バージョンですよ。
アジア人男性のトゥイにはあまり似つかわしくないかもしれないけど、
せめて最後ぐらいは、キムとの甘い夢をトゥイの記憶にとどめてあげたかったなあ。
と、ついそんな空想をしてしまう記事のお話でした。
(でもよく相手を選ばないと、ソニンキムならもう一発とどめに撃たれそうな気も・・・☆)
3・15
博多座 「ミス・サイゴン」 千秋楽公演に行ってきました。
本編についてはまた後ほどに譲りまして、今日はカーテンコールの様子を。
いつも通り全員でのコールがひととおり終わり、センターに立つ市村さんから最初に
「ご観劇まことにありがとうございました」 のご挨拶。
まずはアンサンブルを代表して・・ということで挨拶のトップバッターは
ハンドマイクを持ったアンサンブルの小森創介さんでした。
以下、メモを参考にしてるので順番はあってると思いますが、中味は概要ということで
雰囲気だけでもお伝えできればと思います。
・小森さん 「本日はありがとうございました。 この感謝の気持ちを焼きつけて、
次の仕事に生かすよう努力します。 どこかの舞台でアンサンブルの何人かでも
お会いできれば幸せです。」
次は女性アンサンブルのリーダーの水野里香さんと、ダンスキャプテンの櫻井太郎さんから。
水野さんは簡単に感謝の言葉と、今後に向けて精進しますというような内容だったと思います。
櫻井さんは 「傾斜舞台は体にとても負荷がかかるので心配だったけど、ケガもなくて良かったです。」
続いて小森さんから 「彼のおかげで皆に色々言えました。 恩人です」 と紹介された藤田光之さん。
毎公演録音して、全部聞き直していたそうです (聞くだけで2時間半かかりますよね)
藤田さんは 「レミゼ」 のユーモラスなぽっちゃり型ブリジョンでお顔を覚えた俳優さん。
初めて素の声を聞きましたが、柔らかいテノールで丁寧な話しぶりが印象的でした。
・藤田さん 「青組は個性が豊かでまとまるのは難しかったけど(笑)まとまった時は
世界一だと思っています。 この組でまたミス・サイゴンやりたいです」
(すかさず客席から 「やってー!」 の声が・笑)
小森さんの音頭で、全員での 「We Love Miss Saigon!」 コールもありました。
橋本さんの楽でも、お客様全員でコールしたそうですね。愛のある良い言葉です。
ここから先は着席の合図があって、プリンシパルからご挨拶。
・菅谷さん 「サイゴンスクールが始まって1年2ヶ月、沢山の出会いがありました。
初舞台で、大きなカンパニーも初めてで皆さんに助けてもらいました。」
次は泉見さんですが、今日は泉見さんのお誕生日だそうで、まずは市村さんが
胸の内ポケットから小さな花束を取り出してプレゼントしていました。
・泉見さん 「ありがとうございました。 最初から数えて219回殺されたわけですが(笑)、
究極の愛をつらぬくことを自問しながら演じました。 登場人物の愛の色々な形を見て
愛について考えて頂けると嬉しい。 トゥイという青年とは今日で別れますが、
終わりがあれば始まりがあります。 ミスサイゴンを愛して下さった皆様に感謝します」
・鈴木さん 「年末に博多入りして、初雪、節分、お雛様もここにおりました。 風邪もひかずケガもせず
花粉症にも負けず(笑)務められました。 初演キャストとして市村さんの背中を
追ってきました。 今回はエレンが少し理解できたかなと思っています。」
・岸さん 「岸祐二です。名前だけでも覚えて帰って下さい(笑)。作品に関わった全ての方に感謝です。
前回の 「レ・ミゼラブル」 でアンジョルラスを100回、ジョンは今日で99回。
あと1回足りないんで(笑)、皆さんの力でぜひ再演を(大拍手)。」
・藤岡さん 「クリス役のためにベトナム戦争やGIについての本を何冊も読みました。
調べまくってわからなくなって、いまだに考えているような気がします。
もうちょっとやりたいですねー」
最初は 「えーと・・・・・」 と悩みながらでしたが、最後は 「ミス・サイゴン最高!」 ってバンザイして
いらっしゃいました。
キム役のソニンさんは涙で言葉につまりながら、とぎれとぎれのご挨拶だったので
思わず大丈夫?って、心配になりましたが。
・ソニンさん 「想いがあふれすぎてなんて言ったらいいのか・・オーディションの時はミスサイゴンを知らず
がむしゃらに頑張ってきました。 最後まで駆け抜けられたのは支えてくれた多くの
人のおかげだと思います。」
リアルを伝えようとキム役に入りこみむあまり、この1年は自分でもソニンとキムの区別が
つかなくなったというようなお話もありましたっけ。
うーん確かに、なんというか憑依型のキムでしたね〜。
残るは本日のタム役だった渡美唯ちゃんです。 でも、ここでさすが気配り上手の市村さんが
「袖にいるタムもおいで」 と声をかけたので、舞台に三戸兄弟も出てきて3タム状態(笑)。
まず中央の美唯ちゃんから 「拍手をいっぱいありがとうございました」 と、しっかりしたご挨拶がありました。
で、可笑しかったのはお兄ちゃんタムの三戸宗雅くん。
市村さんが 「いつかエンジニアになりたい」 と言わせようと耳元で囁いているらしく
困ったように後ろを振り返る宗雅くん。
藤岡さんも 「クリスだよね」 って身振りでアピールしてたけど
彼の口から出た答は 「ジョンになりたい」 だったので、思いがけないどんでん返しに客席大爆笑☆
岸さんはおおーって感じで笑顔のガッツポーズ(笑)、とっても嬉しそうでした。
弟タムくんは最年少の3歳。 小さい声で市村さんに話していたところを
通訳すると 「将来はドラゴンダンサーになりたい」 だそうです。
最後は市村さんから締めのご挨拶。
まずは東京のスタッフ、博多座のスタッフ、オケピ、ロビーのスタッフさんとすみずみまで
「お疲れさまでした!」 のコールと拍手がありまして。
・市村さん 「17年前の初演時、最初はひとりで週10回やっていましたが、
今はエンジニアが4人になってずいぶん楽になりました。
新しいキャストも登場してるけど、足腰がしっかりしてるうちはエンジニアをやれと言われてます。
私がある劇団をやめまして(笑)、オーディションでミュージカル界のアメリカンドリームを
実現した作品です。 スクワットをちゃんとして森光子さんを超えるぐらい(笑)頑張ります。
またいずれ、博多座でミスサイゴンでお会いできますように、
本日はありがとうございました!」
その後、何度もくり返されるコールでは、アンサンブルさんを前に出したり、3タムちゃんを前に出したり。
最後の最後は幕の前に市村さんとソニンさんが登場して、おちゃめなお手振りでさようなら。
キャスト全員の達成感が伝わる笑顔が爽やかな、楽しいカテコでした。
見るたびに深くハマッて抜け出せなくなる、ふしぎな中毒性を実感した 「ミス・サイゴン」、
今日の本編も熱かったです。
本編レポは少し落ちついてから書きたいと思います。
まずはキャストとスタッフの皆さん、ホントにお疲れさまでした。 素晴らしい舞台に感謝です。
当日のキャスト (3月15日マチネ・千秋楽)
エンジニア 市村正親 キム ソニン クリス 藤岡正明 ジョン 岸 祐二
エレン 鈴木ほのか トゥイ 泉見洋平 ジジ 菅谷真理恵 タム 渡 美唯
3・13
橋本エンジニアと知念キムにもう一度会いたくて
予定変更して3回目の 「ミス・サイゴン」 行ってきました。
いくら地元とはいえ、こんなはずじゃなかったんだけどなー(笑)。
この日お初だったのは、藤岡クリス。
マリウス役で2年ほど前に拝見したきりですが、藤岡さん記憶よりも
ぽっちゃりされて、やんちゃな健康優良児のクリスでした。
他のクリス俳優さんに比べるとかなり衝動的というか
何も考えずに、勢いではまっちゃった恋という感じでしょうか。
うーん綺麗な声は良いけど、個人的には
クリスはもう少し繊細な人物であって欲しいような。
岸ジョンは藤岡クリスとの組合せだと、親友というよりはやっぱり兄弟っぽい
印象が強くなりますね。
正義感が強くて、危なっかしい弟分の面倒を見ずにはいられないジョン。
鈴木ほのかエレンもお姉さん風だし、なんだかずっと皆に守られてる
軟弱クリスで、母親として強くなっていく (というか、ならざるを得ない)
知念キムの変化が際だって感じられました。
「レ・ミゼラブル」 エポニーヌ、「ルドルフ・ザ・ラストキス」 のステファニー役ときて
今回キムで見た知念さん、この役が知念さんの良さを一番活かしてくれるように思います。
キムは激しく叫ぶ場面も多くて、歌声を維持するのが大変だと思いますが
儚くて透明感のある知念キムがとっても好きになりました。
さて他のトゥイも見たいと思いながら、どうしても泉見トゥイから逃れられない私(笑)。
いつもながら 「きっと会えると 信じてた」 の優しい声が切ないです。
前回は結婚式の歌を口ずさむキムの姿に即動揺していたトゥイでしたが、今回は
同じ場面で 「あ、この歌はあの時の・・・」 って、思い出す瞬間があってから
激しい嫉妬に胸をつかれて目を閉じるという演技でした。
タムを殺そうとしてキムに撃たれる場面も大迫力でしたが、
亡霊になって出てくるとき、泉見さんの前髪がひとすじ目のあたりにかかってたのが
よけいに悲壮感が漂って怖かった〜。
泉見さんはカテコの時、とっても穏やかな笑顔で手を振って下さるので
あれでずいぶん救われます。 ジーザスの復活カテコと一緒で、助かりますよホント。
そして、前楽にふさわしい盛り上げっぷりだったのが、橋本さとしエンジニア。
クラブオーナーとのやりとりで可笑しかったのは
「おまえ、フランスに里帰りしようと思ってるんじゃないだろうな?」 と、
近くなったレミゼのバルジャン復帰を持ち出され
「いえ、あと2回は頑張ろうかと・・(笑)」 って、博多座の登板回数を答えていたこと。
カテコでは、自分を避けて走ってくる三戸タムくんをつかまえようとして
橋本さんがコケ、知念さんが本気でビックリしてましたっけ。
追い出し音楽後はもちろん、お待ちかね橋本さんのサービスタイムです。
「いやぁ最高ですよ! 皆さんの明太子パワーを見せて下さい!」 と
観客の拍手を盛り上げたら、オケピからも和太鼓とドラを 「ジャーーン」 と
鳴らして大サービス。 仲間から愛されてるお人柄が伝わりますね〜。
ここでお話を聞くまで気がつきませんでしたが、この日で橋本さんは
知念キム、藤岡クリス、菅谷ジジと組むのは最後だったそうです。
「いやー危なかったですよ」 と仰っていたのは、本編中に知念キムと感極まって
泣きそうになったという意味かな?
組合せラストという話の続き、おとといの公演が始まる前に
藤岡さんから 「今日で最後です、よろしくお願いします」 って挨拶されたそうで、
橋本さん 「フタをあけてみたら今日も一緒でしたー(笑)。」
ほかにも勢いにまかせて裏話が続出、
「最近気がつくと鼻歌がレミゼなんですよ。 こないだ散歩してたんですけど
信号待ちの時にマスクしてるのを良いことに 「♪神よー我が主ーよー♪」 って
歌ってたら、隣に立ってたアベックから思いきり引かれました(笑)。」
(この 「彼を帰して」、ワンフレーズだけど高音がとても綺麗で、私たちも得した気分☆)
最後は、エンジニとしての千秋楽まで全力で駆け抜けますってことで
しっかり5分以上の爆笑トークを炸裂させた橋本エンジニア前楽公演の巻でした。
悲しい結末の 「ミス・サイゴン」 だけど、こうして最後に皆であったかい一体感を
味わうのも良いものですね。
次は千秋楽観劇、初のソニンキムはどんな感じか楽しみです♪
当日のキャスト (3月12日マチネ)
エンジニア 橋本さとし キム 知念里奈 クリス 藤岡正明 ジョン 岸 祐二
エレン 鈴木ほのか トゥイ 泉見洋平 ジジ 菅谷真理恵 タム 三戸葵裕
3・11
風邪のお見舞いをメールその他で下さった
皆さま、ありがとうございます。
まだノドがかさこそしててあともう少しって感じです。 木の芽どきは
体調管理が難しいですね、皆さまもどうぞお気をつけて。
さて、遅ればせながら先月関西で放映された
テレビ番組 「ちちんぷいぷい」 オペラ座特集を見ることができました。
(Mさん、心から感謝です)
通常の作品紹介に加えて、女性陣の楽屋訪問もとても楽しかったし
これはなかなか充実した内容ですね。
もうずいぶん沢山取材経験されて、そろそろ慣れてもよさそうなのに
あいかわらず借りてきたチワワのように人見知りしてる高井さんが
まんまと2回 「アイ・ラブ・ユー」 を言わされる場面にもう大ウケ☆
それにしても、コメンテーターやタレントさんは当然としても
こういう番組では女子アナ(この日は八木さん)も
しっかり関西弁なんだなあと妙に感心してしまいます。
最初のストーリー&登場人物の説明でも
「オペラ座の怪人、地下に住んではります」 って、すごく庶民的な感じで良いわ(笑)。
VTRでは、案内役の鈴木涼太さんが舞台に立つ八木さんを
シャンデリア落下から救うという体験シーンがあったのですが
助けた直後の手の取り方とか、鈴木さんが私服のままでもちゃーんとレディを守る
子爵様になってて、とても素敵でした。
テレビといえば、今日の 「相棒」 最終回予告編で及川光博さんが
ちょこっと登場してましたね。
髪型も雰囲気もいつものミッチーのままに見えたけど、どんな相棒になるのかなあ。
しかし登場したとたんに最終回、続きは次シーズンをお楽しみに・・だなんて
ホントにもうテレビ朝日ってば商売上手すぎ(笑)。
「相棒」 の後に予定されている内野聖陽さん主演のドラマ 「臨場」 は
4月15日スタートだそうです。
黒っぽい服装でにやりと笑ってる内野さんがちらりと映ってましたが
こちらもセクシーかつ熱い演技に期待したいな〜♪
3・8
「ミス・サイゴン」 観劇日にあたった小雨のせいか、ノド風邪をひいたみたいで
朝起きたら怪獣みたいな声になっていました。
外出予定のない日曜日で誰もびっくりさせられなかったのが残念です。がお。
さて、昨日テレビドラマ 「白洲次郎」 2回目を見ました。
石丸幹二さんは、「異国の丘」 の雰囲気そのままの外見だったので
違和感がなくて良かったといえば良かったけど、もう少し意外性も欲しかったかな。
そのへんは今後に期待って感じでしょうか。
最近には珍しく、すごくお金がかかった雰囲気のドラマで
映画なみのロケや凝った照明、クラシックな衣装や小道具は楽しめました。
吉田茂や近衛文麿役のメイクは、ご本人の写真によく似てるし
正子を演じた中谷さんも、セリフの発声からすごく研究なさったんだろうなあと感心。
ただ、ドラマとして見ると説明不足の感もあり、雰囲気で流してる
印象が強かったような気がします。
それでも、伊勢谷友介さんの白洲次郎は独特の迫力と魅力がありましたね。
実物の白洲氏とはかなり違うんだと思うけど、伊勢谷さんの次郎を
いかに美しくシャープに撮るかという部分に、制作者のこだわりがあったとすれば
その点では大成功だったんじゃないでしょうか。
1回目の放送で、海辺でタバコを吸おうとする正子のために
次郎が黙って自分のコートの胸元を開けて風除けになる場面なんて
上背のある伊勢谷さんの立ち姿の美あってこその絵になるシーンでしたし。
目力の強さはもちろん、現代人からすると痩せすぎかな、というぐらいの野性味と
音楽的なイントネーションで聞かせる英語を武器に
この方、いずれ渡辺謙さんみたいに海外映画に進出しちゃうのかもしれません。
東京芸大の美術出身ということで歌は専門外かもしれないけど
もしあれで歌が堪能なら、挑戦してほしいミュージカルの役柄も
あれこれ浮かんじゃいますね♪
あっと、それからローカル情報で恐縮ですが、今週から福岡アジア美術館で
「白洲次郎と正子の世界展」 が始まりました。 「ミス・サイゴン」上演中の
博多座からすぐですので、ご参考までに。
3・6
ようやく 「ミス・サイゴン」 2回目観劇に行ってきました。
今回は前から2列目という前方席だったので、ヘリコプターの爆音が
客席の床や椅子をびりびり振動させてすごい迫力。
キムとクリスが一夜を過ごす部屋の外、舞台の奥にベトナムの物売りが
いたんだーとか、新しい発見も多くて楽しめました。
キャストは泉見トゥイを除いて前回とは総入れ替え、アンサンブルさんも
青組は初見です。
まずは主役の二人。
知念キムは 「蓮の花」 っていう表現がピッタリきそうな綺麗な女の子。
エポニーヌとはまた違う芯の強さや可憐さがあって良かったです。
知念さん、後半タムと行動する場面は結構ずっと泣いてるんですね。
タムに絵を描かせる前、暗い中でタムを抱いて座ってる間も涙をぬぐってて
「命をあげるよ」 も前半はまだ少し涙声。
タムに顔を寄せたり頭を撫でる回数が多くて、知念さんご自身現役ママだし
色々感じるところもあるのかなあ、なんて。
照井さんは舞台そのものを拝見するのが初めてでしたが、
優しい爽やかなテノールが素敵です。 歌の技巧としては前回見た
井上クリスの方が上回っている気がしましたが、ほんわか笑顔に癒されるわ〜。
照井さんは最初、ガンベルトに両手親指をひっかけて立つ場面が多くて、なんとなく
マカロニウエスタン映画に出てくる、痩身のガンマンみたいだなあと思いました。
動作全般がキムに対して優しいのは良いけど、同じくらいエレンにも優しいし
戦争の後遺症で言葉を失うほど神経を病んだように見えない大らかさが
個人的に、クリスとしては物足りない気もします。
(このへんの病みっぷりはやっぱり井上さんうまかったんだなあ・・)
次はテレビや映画でおなじみの筧さん。 愛想笑いも板についた様子で
ちょこまかと動き回る筧エンジニアは、なんというか頭の良い子ギツネって感じで可愛い☆
もっとアドリブ続出の自由な雰囲気かと思ったら、歌も演技も丁寧に
几帳面にこなしていらっしゃるんですね。
「客はどうした?」と、バンコクのクラブオーナーにどやされるやり取りは
「(客席を指さして) ほら、テラスに一杯ですよ」
「あっち側の客はうちの店に入れねえんだよ(笑)!」 と、こんな感じ。
博多弁サービスもちょっぴり、バンコクの冒頭
「うざいけん髪切りました」 って、筧さんなぜか小さい声で(笑)。
ジョン役の岸さんは 「ルドルフ・ザ・ラストキス」 以来のお久しぶり。
相変わらず目をひく雰囲気がある方ですね〜。 もしかしてちょっぴり太られました?
胸板が厚くなって声にも深みが増し、ますます男らしさアップのGI・ジョンです。
こうしてみるとアメリカ兵としてのリアリティは、岸ジョンが一番あるのかも。
いつも笑顔でクリスに接して、最初からあまり悪友っぽくないジョンなので
2幕で救援運動に身を投じてるのが自然に感じられます。
ただラストシーンで皆が立ちつくす中、ジョンが前屈みになって
頭を抱えているというのはどうなんでしょう。 他のジョン俳優さんもこうでしたっけ?
その点だけが終演後、疑問に残りました。
そして、今回も大ハマリしながら見たのが泉見さんのトゥイ。
ひとつひとつの表情がトゥイの憧れ、悲しみ、怒り、愛、嫉妬をくっきりと
浮き立たせる演技で目が離せません。
キムを追って結婚式に乱入するトゥイ、「サイゴン!」 「陥落!」 のあたり、
細かい歌詞は覚えていませんが、怒鳴っているようでちゃんと音楽になってるのにも感心。
しかし見どころはなんと言っても、3年後に出世したトゥイがキムと再会する場面。
キムがクリスとの思い出にひたって結婚式の歌を口ずさむと
少し離れて立つトゥイは、めまいを起こしたように目を閉じて内面の動揺に耐えます。
自分の顔に浮かぶ悲しみを見られまいとキムから視線をそらし
涙をこらえるように、目を数度しばたたく泉見トゥイ。
権力をかさにきた暴力で無理じいしてるようでいながら、
目を閉じて祈るようにキムの手を握りしめる場面など、泉見さんの
激しさと切なさの表現がもうたまりません☆
「闘いながら見たよ 嫁いでくる夢を」 なんて、あの熱い眼差しでいわれたひには
三角関係の負け組にとことん甘いオペラ座ファンとしては
陥落はサイゴンより簡単です(笑)。
銃で撃たれたトゥイ、今回は目を開けたまま死ぬパターンでした。
最後に震えながらキムの頬にふれようとするんだけど、
かなわずに終わるのが、またさらなる涙を誘うところです。
まだまだ泉見トゥイに関しても語りたいのですが、止まらなくなりそうなので
観劇話は次回に譲りたいと思います。
今回は席が舞台に近かったこともあって、生オケも含め
「ミス・サイゴン」 の世界にたっぷり浸れた、まさに夢の3時間でした。
今キャストのCD化、なんとか実現して欲しいな〜♪
当日のキャスト (3月5日マチネ)
エンジニア 筧 利夫 キム 知念里奈 クリス 照井裕隆 ジョン 岸 祐二
エレン 鈴木ほのか トゥイ 泉見洋平 ジジ 菅谷真理恵 タム 三戸葵裕
アンサンブル(青組)
赤座浩彦 菊地まさはる 杉野俊太郎 野島直人 麻田キョウヤ
五大輝一 鈴木雄太 羽山隆次 板垣辰治 小森創介 高原紳輔
藤田光之 猪原光浩 櫻井太郎 高山光乗 星 潤 植木達也 佐野信輔
土屋研二 片根暢宏 島田邦人 土倉有貴
安藤由紀 水野里香 唐沢美帆 佐々木由布 園田弥生 浜田順子
青木真由子 穂積由香
3・3
3月になりました。
先月は予想以上に忙しくて身動きできなかったけど、今月は確定申告をすませたら
「ミス・サイゴン」 と地元劇団の新作観劇に行って、大学のゼミ同窓会もあるし
できれば映画も見に行きたいなと思っています。
映画といえば、「おくりびと」 周辺はスゴイことになってますね。
先週末で公開から25週目にして興行収入1位を達成、
本木さんと滝田監督には県民栄誉賞が贈られるとか。
興行収入40億円目前ってことは、昨年の 「ザ・マジックアワー」 や
「20世紀少年」 を超えてるわけで、公開館の少なさを考えると
やっぱり大したものだなあとつくづく感心。
NHK 「クローズアップ現代」 でも取り上げられていましたが
世情と人々の心が求めるタイミングに、色んな意味でぴったり合った
作品なんだろうなあと思います。
てなわけで、私の周囲でもアカデミー賞効果がちらほら。
うちの母の友人はここ数日、幼稚園児の孫たちから
「おばあちゃん、『おくりびと』 に連れてってー」 と
せがまれてるらしい(笑)。
2・27
月曜から出張続きだったので、週末が近づいて
ようやく一息ついています。
今週はアカデミー賞受賞の話題でマスコミは賑やかでしたね〜。
インタビューも沢山放送されましたが、「つみきのいえ」 の加藤久仁生監督って
シャイな雰囲気なのに、実は結構大胆そうでもあり
ぼそっと言ったひとことで笑いをさらっちゃうところが
なんだか高井さんに似てるような。
たしか受賞後すぐの現地インタビューだったと思うのですが、
日本テレビ 「ズームインSUPER」 の取材にこたえる加藤監督、
例の雰囲気で受賞感想を語りおえ、数秒の沈黙・・と思ったら
「ズームイン!」 って、きっちり指差しの決めポーズ(笑)。
テレビタレントさんでもないのに
まさか自主的にやって下さるとは思わなかったらしく
羽鳥アナウンサーも大ウケしてましたっけ☆
歌詞をもじった 「ドウモアリガトウ、ミスターロボット」 のユーモアといい
やっぱりすごいサービス精神の持ち主なんだなあと
朝から思わずフキ出しつつも、感心したことでした。
「おくりびと」 についてはまた後ほど、この日記で語らせて頂きます♪
さて話題変わりまして。
来月始まるNHKのシリーズ番組に、人形師の辻村寿三郎さんが登場だそうです。
辻村さんは(ジュサブロー)名義で担当したNHK人形劇 「新・里見八犬伝」 で
世に広く知られるようになりました。
現在はどのような人形を作っていらっしゃるのか、これまでの
歩みと共にじっくり拝見したいと思っています。
・3月4日(水) 22時25分〜22時50分
NHK教育 「知るを楽しむ・人生の歩き方」
2・23
映画 「おくりびと」 がアカデミー賞・外国語映画賞を受賞しましたね。
日本作品では初めての受賞とのこと、おめでとうございます☆
仕事で1日外出していたのですが、帰ってNHKニュースでスピーチの様子を見たら
あーホントにもらったんだあと、なんだか胸が熱くなりました。
私は公開前の試写会でこの作品を見たのですが
(感想は9月6日付の当日記にあります)
題材は地味ながら良い映画だと感じたものの、
まさかここまで来るとは思いもよらず。
個人的に、親しい人を亡くして3ヶ月もたたないタイミングだったので
どんな受け止め方をするのか、観る前はちょっぴり怖いような気持ちもありました。
でも実際は悲しみではなく、もっと大きな暖かい愛情を感じることができたかな。
とくに印象に残っているのが、山崎努さん演じる先輩納棺師がフグの白子を食べながら
「これもご遺体だよ」 と、大悟(本木さん)に言うシーン。
私たちは動物や植物のご遺体を食べることで生き、いつかは誰でもご遺体になる。
「死」 そのものは決して残酷なものではなく (それまでの経緯には様々な感情を持ちますが)
自然の一部なんだと素直に感じられるエピソードでした。
できれば山崎努さんにもアカデミー賞のレッドカーペットを味わって
頂きたかったけど、これは色んな事情で仕方のないことなのでしょうね。
主要な登場人物はもちろん、ご遺体役をつとめた俳優の皆さんにも
「お疲れさま」 と 「おめでとう」 を伝えたい気持ちです。
(聞くところによれば、動かないようにじっと死んでいる演技が一番大変だったとか)
タブー視されがちな難しい分野を、厳粛さと優しさとユーモアで
うまく包んで表現した 「おくりびと」。
日本の映画ファンに素敵な1日を下さったことにも、心から感謝です。
2・20
毎年、この時期になるとマスコミと映画ファンを賑わせる
アカデミー賞授賞式。
今回、司会を担当するヒュー・ジャックマン氏とビヨンセさんが
ミュージカル風のスペシャルパフォーマンスを用意していることが
発表になりました。
記事をよく見ると、「ハイスクール・ミュージカル」 「マンマ・ミーア!」 の
出演者も登場ってことで、これはかなり本格的なものになりそうですね☆
ノミネートされた日本映画 「おくりびと」 の結果も気になるし
ミュージカル好きとしては、これは絶対要チェック!でございます。
うちではWOWWOWは見られないので、NHKBSで3月に放映される
総集編を楽しみに待ちたいと思っています♪
NHK・BS2 「第81回 アカデミー賞授賞式のすべて」
3月7日(土) 21時〜23時29分
2・17
今月放映されるテレビドラマ 「白洲次郎」 の
公式ホームページが更新されました。
キャスト表も出ていますが、石丸幹二さんは
白洲次郎の親友・牛場友彦役とのこと。
昨年末に山口祐一郎さんが民放ドラマで演じた
近衛文麿役を今回演じるのは岸部一徳さんなのですね。
主役の伊勢谷友介さんは、私はあまりよく知らない俳優さんでしたが
いかにも近代人らしいシャープな雰囲気があってなかなか素敵です。
「プレマップ」の予告動画も見られるようになって、
2月28日の本放送が楽しみになってきました♪
2・16
東京では 「ジーザス・ジャポネスクバージョン」 が開幕、
地元博多座では 「ミス・サイゴン」 が盛り上がってるし
大阪オペラ座は高井ファントム好調の噂+イベント盛り沢山ということで
なんだか、そわそわしています。
さて、今週末ブロードウェイの舞台を支える技術者を扱った
ミニ番組が放映されるそうです。
・NHK・BS1 「ニューヨーク街物語 舞台転換の魔術師」
2月21日(土)18時30分〜18時50分
「コーラスライン」 「ライオンキング」 「シュレック」等を担当し、コンピュータで動きを制御する
セット作りの第一人者ニール・マゼラさん。
物語の流れを止めず、セットを転換するテクニックがどのように生み出されるのか。
巨大なセット工場にもカメラが入ったそうで、普通は見ることのできない珍しい光景が楽しみです。
※再放送・・・NHK・BS1 2月22日(日)23時35分〜
2・13
去年上演された宝塚歌劇団・星組の
「スカーレット・ピンパーネル」 DVDを観ました。
「マダム・ギロチン」 「炎の中へ」 「ひとかけらの勇気」等
CDやラジオで聞いて知ってる曲もあったので、オーヴァチュアからもうわくわく♪
フランスとイギリスを行ったり来たり、市内に劇場、王宮に庭にタンプル塔・・・と
場数もかなり多いストーリーなのですが、煩雑さは感じられず
演出もよく工夫されていたと思います。
特に 「炎の中へ」 をパーシーと仲間達が歌いながら
パーシー邸から船上へ、そのまま変装してパリの市内へ乗りこむ
スムーズで心躍るような転換はとても良くできてるな〜。
主役パーシー・ブレイクニー役は安蘭けいさん。
宝塚の舞台にはまったく詳しくないのですが、4年ほど前に
専門チャンネルで偶然安蘭さんのインタビューを観たことがあったので
お顔に見覚えがありました。
男役としては小柄な方だと思うのですが、笑顔に温かさと愛嬌があるし
とにかく歌がうまいのが素晴らしい☆
それに新妻マルグリットを愛しつつ、革命派の手先かと疑いを持つ苦悩の表情が良かった。
疑いが晴れないうちは真実の顔は見せられず、わざと愛情生活に怠惰で
キツネ狩りに夢中なイギリス人の夫をきどるシーンなんて、セリフは冷たいのに
パーシーの痛みがひりひり伝わってくるようで。
でもその苦悩があるからこそ、後半マルグリットがパーシーの信念を象徴する
「ひとかけらの勇気」 を歌うのを聞く、半ば茫然とした彼の表情が
生きてくるわけで、この場面はじーんと胸が熱くなってしまいます。
ブロードウェイ版はどんな感じなのかわからないけど、
この作品は正義の味方が敵と戦う冒険活劇というより
愛する二人が信頼を取り戻す過程が、大きな主題なんですね。
宝塚をあまり観てない私がこういうのもおこがましいのですが
安蘭さんの演技は端正な二枚目じゃない、ふっと見せる濁りとか翳りに
男くささのリアル感があるような気がします (リアルではなく、あくまでリアル感)。
うまく説明できないけど、たとえるなら機械で合成された声と人のナマ声の違いみたいな
感じといいますか。
マルグリット役の遠野あすかさんも初めて拝見したのですが
こちらも安蘭さんに負けず歌が上手で、情感もたっぷり。
娘役トップさんというと清純で無垢なヒロインというイメージでしたが
マルグリットは一種の風格さえある大人っぽい女性で
ちょっと意外でした。
公安委員ショーヴランを演じた柚希礼音さんは、まさにクールビューティ。
あまり男っぽくない中性的な綺麗さで、大きな瞳に色気がありますね。
「きっと人気あるんだろうなー」 と思いながら見終わって後で
知りましたが、柚希さんは安蘭さんの次の星組トップに決定してるそうで
なるほど納得って感じ。
革命運動の初期に、マルグリットとは恋人同士だったショーヴラン。
「君に俺が忘れられるものか」 とか強がりを言いつつ、未練たっぷりなのは彼の方だよね(笑)。
マルグリットから 「あれは若気の至りで、愛じゃなかった」 と
きっぱり言われちゃうのは可哀想だけど、ショーヴランが
ひとりマルグリットの面影を追う 「君はどこに」 というナンバーが
幻想的なメロディラインで素敵でした。
(ただ、ため息混じりに歌うとすごくセクシーな雰囲気の出る曲だと思うし
マルグリットの影として踊るのは一人だけにして、ショーヴランの孤独を
もっと強調して欲しかった気も)
全体的にはロベスピエールによる恐怖政治時代を扱った
シリアスな物語なのですが、ミュージカルとしては適度に明るい場面も欲しいところ。
途中、ショーヴランとの会話でパーシーがとぼけてみせる場面がありまして、
聞くところによれば安蘭さんの日替わりアドリブで、客席を沸かせたそうです。
役柄的に笑うわけにはいかないし、柚希さん大変だっただろうな〜。
加えてショーヴランのセリフ 「君はあの男のどこに惚れたんだ」 とか
「夫婦の会話は家でやれ」 なんて、期せずして絶妙なツッコミになってる
シーンもあって、思わず笑えるのがちょっと楽しい♪
パーシーが変装した怪しいベルギー人グラパン、コミカルなセリフ声や
動作をしっかり変えてて 「安蘭さんうまいなー」 と感心しました。
でも紋章入りの指輪はずっと同じものをしてるのに、
ショーヴランてば気がつかないんだね(笑)。
ラストは明るく、船上でのパーシーとマルグリットのキスで大団円。
宝塚DVDのキスシーンはぎりぎりのところで必ず遠景に
画面チェンジなんだなあとか、四季や東宝の舞台とは違う部分も
あれこれあって面白かったです。
「スカーレット・ピンパーネル」 という素晴らしい代表作に出会えたことは、
退団が決まった安蘭さんだけでなく、出演者の皆さんにとって、
また作品自体にとっても大きな幸運だったのでしょう。
再演でパーシー役を引き受けるトップさんは大変だと思うけど
ぜひ「エリザベート」や「ミーマイ」同様大事に育てて頂きたい作品だと思いました。
(「炎の中へ」 と 「ひとかけらの勇気」、いずれも名曲ですわホント♪)
2・9
少し前に知ったのですが、オペラ界出身の男性4人からなる
新ユニットがこの春アルバムデビューするそうです。
名前は 「The JADE」 (ヒスイの意味)。
これって 「イル・ディーヴォ」 日本版とか 「エスコルタ」 のお兄さん版
というイメージなのでしょうか。
顔ぶれを見ると、以前 「レミゼ」 で司教役を務めていた
高野二郎さんのお名前もありまして、ちょっと気になるところです。
四季もオペラ出身者多いんだし、期間限定でも
良いからこういうユニット作ってみてもらえないかなあ。
考えてみれば、ファントム&ラウル俳優さんだけでも
4人ぐらいすぐ集まっちゃいますね。
(役柄イメージのせいか結束はやや弱そうだけど(笑)、歌唱力は最強どす☆)
「The JADE」 公式サイト
http://thejade.jp/index.html
2・5
今週に入ってからちょっと暖かい日が続いています。
昨日、花屋の店先でこぼれんばかりにしている
ピンク色のスイートピーを見かけて少し買ってきました。
甘い香りと、女の子達のおしゃべりや笑い声が聞こえそうな
華やいだ色合いが早春にはピッタリ。
さて今年、開局50周年を迎えたNHK教育テレビ。
年明けからいくつか記念番組が放映されていましたが、
新たに始まる人形劇の記事を見てわくわくしています。
10月から始まる連続人形活劇 「新☆三銃士」 の脚本を
三谷幸喜さんが担当なさるそうです。
NHKの人形劇といえば、「ひょっこりひょうたん島」 「新里見八犬伝」
「プリンプリン物語」 「三国志」 等、いくつも有名な作品がありますね。
人形劇と 「三銃士」 という昔からある素材を
三谷さんがどんな風に料理して見せて下さるのか
人形のアテレコに舞台俳優さんの登場も期待できそうだし
今から詳細発表がとても楽しみです♪
2・2
先週の話になりますが、宮藤官九郎さん監督脚本の
映画 「少年メリケンサック」 の試写会に行ってきました。
(公開前なので、結末のネタバレは無しです)
宮崎あおいさん演じるレコード会社のOL・栗田かんなが
ある日ネット上で見つけた動画は、パンクバンド 「少年メリケンサック」 の
刺激的で過激なライブ。
これは有望な新人だと勇んで会いに行ってみると、出てきたのは
酔っぱらって下品な暴言を吐く50歳のオジサン(佐藤浩市さん)で
動画は25年前のものだと発覚します。
しかしすでに全国ライブハウスツアーが決定しており、あとにはひけず・・という物語。
まずは、なんといっても宮崎あおいさんの弾けた演技が楽しい♪
「篤姫」で毎日のように膨大なセリフを覚えて撮影しつつ、平行して
この映画も撮ってたなんて宮崎さんスゴイな〜。 大奥は綺麗な衣装の女性ばかりですが
こちらは男性密度95%で、まーむさ苦しいこと。
三宅弘城さんがムダにお尻を出したり(笑)、佐藤さんが下ネタ連発したりと、
かんながキレそうになるのもよーくわかるって感じ。
物語は、ライブツアーのロードムービー的な雰囲気を背景に、
少年メリケンサックのメンバーでもある兄弟の確執や
かんなと同棲相手マサルの関係をからめて進んでいきます。
マサルを演じるのは 「篤姫」 では爽やかなジョン万次郎役だった勝地涼さん。
才能のないミュージシャン志望の青年ってことで、ヘタレっぷりが良かったです。
それから田辺誠一さんがビジュアル系バンドのボーカルに扮してらして
宇宙人なみの強烈なキャラが笑えました。
とくに彼の持ち歌 「アンドロメダおまえ」 のミュージック・クリップはファン必見☆
とまあ、楽しめる小ネタは多いものの、全体からすると
個人的には100点満点とは言い難い部分もあります。
不快感ギリギリのきわどいギャグや暴力的なシーンが結構あるし、
かんなを除くと登場人物への共感はかなりしにくいのがその理由かな。
ただ、これは観る人の性別、年代やパンクへの興味度合いによっても違うと思います。
(往年のパンクバンド・メンバーのカメオ出演は、パンク好きにはたまらないのでは?)
あれこれ細かいことは言わず、中学生男子みたいなギャグシーンや
登場人物のドタバタぶりを刹那的に笑うのが
クドカンさんの狙いというか、この映画の純粋な楽しみ方なのでしょうね。
宮崎あおいさんの主役パワーにいちばん感服した試写会鑑賞でした。
1・30
久しぶりのぽかぽかお天気に恵まれた28日、
博多座 「ミス・サイゴン」 ソワレ観劇に行ってきました。
チケ売れ行き苦戦中・・と聞いて覚悟していましたが、
平日ソワレにもかかわらず、この日は1階でも8割以上は
お客様が入っていたんじゃないでしょうか。
ベトナム雑貨のお店や天然酵母クロワッサンのお店も賑わっておりました。
ロビーで購入したずっしり重たいプログラムは2000円。
2008年帝劇分の舞台写真が44ページにわたっててなかなか豪華です。
加えて3500人に及ぶ 「博サイ会」 名簿も掲載されていまして、
ブログに書かれていた通り、しっかり2011番に岡幸二郎さんの
お名前がありました。
さて本編について。
2004年8月に帝国劇場で観た時は、アメリカ目線のセリフや
暗い結末がやりきれなくて、この演目はリピートしにくいなと思ったのですが
今回は音楽の魅力や全体の演技バランスに大感動☆
泉見さんを除く主要キャストが全員初見だった新鮮さもありますが
なんだか 「ミス・サイゴン」 という作品そのものを
見くびってましたごめんなさいって感じです。
まず良かった一番の理由は橋本エンジニア。
前回は、エンジニアのずるがしこさが前面に出てたというか
コミカルな動作も計算ずくの人物という印象を受けて
どうもキムの周囲に救いがない気がしていたんです。
でも橋本エンジニアは、もちろん野心もあるけど案外まぬけなところや
お人好しな面もありそう。
立派なガタイにちゃらけた態度で、コワモテ外見なのに
ビザがないのを思い出す 「あれ?」 とか
どこの場面だったか、押しのけられて吉本新喜劇風にドテっとこけたり
可愛い三枚目っぷりが目立つからかも。
キムやタムのことも口では 「金づる」 と言いながら、兄妹を演じているうちに
いつしかホントの身内みたいに思ってたんじゃないかなあ。
橋本エンジニアはそんな想像の余地を残してくれる気がします。
それから、井上クリスが想像以上に誠実に感じられたのも
印象が好転した原因でしょうか。
クリスは女性の目からすると、なんとも身勝手で優柔不断に見える人物ですが
バンコクのホテルで絞り出すように苦しみを語り、涙をこぼす井上クリスを見たら
少なくともキムと過ごした時間は真実だったんだと思えました。
ラスト、キムとの再会の瞬間が永遠の別れになったことが
信じられない混乱の表情で子供みたいに泣き叫ぶクリス。
エレンには気の毒だけど、そのままキムの後を追っちゃいそうな演技に
こういうクリスもアリかなと思いました。
シルビア・グラブさん演じるエレンの印象は情の深い姉さん女房。
ホテルでキムとショッキングな対面をしたあと、涙ぐみながらも愛情を胸に
クリスと向き合う場面で、私も思わずもらい泣き。。。
エレンが一人になって心情を歌うソロも圧巻でした。
キムの笹本玲奈さんは今期1回目観劇で、他のキム女優さんとの比較ができないけど
期待通りの可愛らしさ、素朴さ、一途さを発揮してとても良かったです。
すっかり忘れてましたがキムもすごいビキニシーンがあるんですね〜。
女性アンサンブルさん達も、文字通り体を張った演技とダンスが素晴らしかったし
2幕冒頭、男性コーラスの美しさにはもうウットリ♪
そして、一番楽しみにしていたのが泉見さんのトゥイ。
キムへの執着と嫉妬が燃え上がるような役作りが最高です。
でも大きな目と撫でつけたオールバック、せっぱ詰まって焦げつきそうな熱い眼差しが
どうしても佐野ファントムとかぶってしまい、私の内心は
(あれは佐野さん・・いやそんな、でも似てる、いや違う・・)と、まるで大混乱のスカー状態(笑)。
キムに他の男との子供がいると知った時、泉見トゥイが衝撃のあまり
へたり込んで片手を口にあてる表情や、嫉妬で半狂乱になる様子には
ホントに鬼気迫るものがあります。
(座り方とか仕草がちょっぴり可愛くて乙女入ってるのもツボ☆)
親が決めた許嫁とはいえもともと二人は従兄弟だし、彼はきっと子供の頃から
キムのこと好きだったんでしょうね。
タムを殺そうとしてキムに撃たれたトゥイは、目をあけたまま壮絶に死ぬという話を聞いていたのですが
この日のトゥイは笹本キムの胸に抱きしめられて、目を閉じる静かな最期。
先日の日記で紹介した、トゥイには 「愛する人の子を殺さずにすんだ安堵感」 があるという
泉見さんのインタビュー記事を思い出しました。
ジョンも初見の坂元さん。 アンジョルラスにも共通してるけど坂元さんは
日頃のつき合いはさっぱりしていながら、いざというとき頼りになる。
そんな男同志の友情を強く感じさせるジョンでした。
意志の強そうな眼差しで、決然と歌う 「ブイ・ドイ」 はいかにも
アメリカ人の演説好きが感じられて良かったと思います。
この日は全体に歌のうまい人揃いで、どのナンバーも安心して聴ける上
装置の故障もなかったし(☆)、演技がとにかく熱かった。
橋本さんのおまけのカテコ・トークまで全然気がつかなかったのですが、1月末でキャストが
結構変わるので、この主要キャストの組合せは今期最終日だったようです。
だからなおさら今日は思い入れたっぷりにお届けしましたーと橋本さんの弁。
そういわれれば通常のカーテンコールでも、橋本さんみんなとハグハグしまくり(笑)。
苦労を共にしてきたカンパニーの結束ぶりがしっかり伝わる 「ミス・サイゴン」 観劇、
最後まで大満足の巻でした。
次の手持ちチケは3月なんですけど、それまで待てないぞこりゃ☆
当日のキャスト (1月28日ソワレ)
エンジニア 橋本さとし キム 笹本玲奈 クリス 井上芳雄 ジョン 坂元健児
エレン シルビア・グラブ トゥイ 泉見洋平 ジジ 池谷祐子
【アンサンブル ・ 赤組】
石川剛 鎌田誠樹 SINGO 水越友紀 上野聖太 川口竜也 田ア悠人
港幸樹 大津裕哉 栗栖裕之 橋本好弘 横田裕市 奥山寛 近藤大介
深堀景介 吉丸修一朗 海宝直人 四宮貴久 細見昌己 梶雅人
清水裕明 本多剛幸 穴田有里 伊藤麻美 宇都宮愛 金城尚美 杉本朝陽
中野祥子 藤咲みどり 安田貴和子
(敬称略)
1・25
今日でサイトオープンから丸5年になりました。
もうそんなにたったのかと不思議な気もしますが
「オペラ座の怪人」 をはじめとするミュージカルのおかげで
今もファンの皆さんと楽しいご縁が続いていることに
心から感謝申し上げます(^^)。
さて昨日は仕事関係の試験を受けるため、大阪に行ってきました。
朝は自宅の回りにうっすら雪が積もっていましたが
JRへの影響はなく、大阪も寒いけどまずますのお天気。
無事に試験が終わり、お友達と少しだけ
お茶して19時すぎの新幹線に乗りました。
途中、山口付近の雪で20分ほど遅れながら
到着してみると、博多駅前は真っ白☆。
ここ数年で街中にこれほど積もったことある?って
感じの積雪量に驚きましたが、そろそろざくざくと駅前の大通りまで歩き
どうにかタクシーをつかまえて、無事に帰り着きました。
ホントは途中からでもオペラ座ソワレを見て
最終の新幹線で帰ろうかと思っていたのですが
もしそうしていたらたぶん博多到着が0時前。
バスは当然ないし、タクシーの運転手さんも
「危ないからもう会社に戻れと無線が入ってます」 って
仰ってたので、駅から自宅に帰るのに苦労したかも。
せっかく大阪まで行くのに、村ファントム観劇の誘惑に
逆らうのは辛かったけど、結果的には
今回はそれで良かったんだよね?と
思わず雪空に聞いてみたくなるような1日でした。
1・23
朝7時まえ、携帯電話が鳴らす受信メールのお知らせに
飛び起きました。 寝ぼけ頭で見ると受け取ったのは
綺麗な四つ葉のクローバーの写真。
中学時代の友人からのもので、「倖運がありますように」の
タイトルがついていました。 あービックリした。
オペラ座千秋楽の抽選は 「残念ながら」 でしたが
この幸運は試験のために取っておけってことだと
良い方に解釈して、明日は前向きに行ってこようっと。
あっと、ところで映画 「おくりびと」 がアカデミー賞外国語映画賞に
ノミネートされましたね。 おめでとうございます♪
CGや派手なアクションもなく、ごく地味な題材を扱っても
観客の心をうつ作品になりうるという好例を、ぜひ世界中に
発信して欲しいものです。
ここまで来たんですもの、幸せな結果をお祈りしております(^^)。
1・22
ここ数日、出張仕事で朝が早かったのでやや寝不足。
でも今週末に試験があるので、ゆっくりもしていられません。
来週の 「ミス・サイゴン」 観劇を楽しみに何とか頑張らねば。
さて 「ミス・サイゴン」 といえば、地元の某フリーペーパーに
トゥイ役・泉見洋平さんのミニインタビュー記事が掲載されていました。
相変わらずうるうる大きな黒い瞳が印象的な泉見さん。
2月22日には福岡での単独ライブも予定されているそうです。
愛するキムの息子タムを殺そうとして、キムに銃で撃たれる瞬間について
「タムに剣を向けたときに心の底では 『(自分を)殺してくれ』 と叫んでるんじゃないか」
だからトゥイは死ぬ時に 「これで (愛する人の子供を殺さずに)終われる」 安堵感みたいな
ものがあるのでは、という解釈はなかなか興味深いです。
通常の意味合いとはちょっと違うけど、愛のために死んだ
トゥイに比べると、「クリスは軟弱・・(笑)」 という泉見さんのコメントもありました。
後に亡霊となって現れるトゥイについて、あれはキムの中の罪悪感なので、
「本当のトゥイは成仏しているかもしれないんです。」
なるほど 「成仏」 って表現がさすが我々アジア人ですよね〜泉見さん♪
2月24日の公演で200回目の登板を数えるそうで
ますます役に深みを増してきたと聞く、泉見さんのトゥイに会えるのが楽しみです。
1・18
ミュージカル映画 「マンマ・ミーア!」 封切まであと10日あまり。
地元の試写会情報を探しては応募してるのですが、
なかなか当たりません。やっぱり希望者が多いのかな〜。
試写会チェックしている中で、地域を限定しない劇場鑑賞券の
プレゼント企画がいくつかありましたので、ご紹介させて頂きます。
(無料会員登録が必要な場合もありますので、詳細は
各サイトでご確認下さい)
第一三共ヘルスケア・劇場鑑賞券プレゼント(締切 1月19日)
http://www.healthing-club.com/cine/index.html
ファミマ・ドットコム 鑑賞券とオリジナル手帳プレゼント(締切 1月27日)
http://www.famima.com/contents/sp/pre/mamma/index.html
ディノス 劇場鑑賞券プレゼント(締切 1月19日)
http://www.dinos.co.jp/hotdinos/present/081209/index.html
1・15
「ラ・カージュ・オ・フォール」 観劇話その2。
ジョルジュとアルバンが大事に育てた息子、ジャン・ミッシェル役の山崎育三郎さん。
私がレミゼで拝見した日は、岸アンジョルラスに隠れちゃった印象の
マリウスでしたが、今回は甘えん坊のキャラクターがマッチして良かったです。
登場してすぐ父親と会話する場面では、服装のせいもあるのでしょうが
24歳というより16、7歳?って感じの子供っぽさ。
えくぼのできる笑顔や困ったような表情も可愛いくて、ジャクリーヌの店でジョルジュに
頭をはたかれる場面が最高でした。 (鹿賀さんが容赦ないんだ、これがまた・笑)
ダンドン夫人は初演から森公美子さんが演じていらっしゃるそうで
フィナーレであれほどの大爆笑を巻き起こせるのは
森クミさんしかいない!って感じです。
ただ、この物語でのダンドン夫人の役割を考えると
お堅い女性なのか結構くだけた人なのか、どの程度夫に
同調してるのか、人物像はちょっとわかりにくいかな。
たぶんこれも森さんのサービス精神ゆえなのでしょうが、
個人的にはアンヌへの心配や愛情、ジョルジュ一家への視線の変化を
もう少し感じさせてほしかった気もいたします。
というわけで、ジャン・ミッシェルたちのカタキ役として
孤軍奮闘の印象だったのが今井清隆さん演じるダンドン議員。
少しだけ白髪まじりのスーツ姿で、歌になると美声は相変わらず♪
ソロが少なくてもったいなかったけど、久しぶりのナマ今井さんに
お会いできて嬉しかったです。
それにしても、フィナーレで登場するダンドン氏のお姿はスゴイ☆
もしもDVDが出たら、とりあえずあの場面からリピートしちゃいそう(笑)。
カジェルさんたちは、中盤の華やかでハードなフレンチカンカンに大拍手。
新納さんのソプラノボイスに真島さんの鞭打ちダンス、いずれも
倒錯的かつ綺麗で良かったし、フェードラの 「それだけ」 感もツボでした。
ザザの付き人、ジャコブ役の花井京乃助さんはセリフが聞き取りづらかったのですが、
表情がキュートで魅力的。
ジョルジュ 「俺が雇ったのはボーイだ」 ジャコブ 「雇われたのはメイドよぉ〜♪」 には笑いました。
あと、細かいところだけど演出的に惜しい!って思ったのが
アルバンがジョルジュに甘えてアンクレットをつけてもらうシーンです。
「自分でつけられるのに」 って、ぶつぶつ言いながらも床に片膝をつくジョルジュ。
で、ジョルジュの膝の上に、アルバンがパンプスを脱いで片足ずつ載せるのですが
あそこは絶対に体重をかけず、バレリーナみたいに気取って爪先だけ載せて欲しかったな〜。
見た目がどうあれ、愛する男性には自分の体重なんてあって無きがごとく
羽根のようにふるまいたい、ってのが女心だと思うのですが、いかがでしょ。
・・と、思いつくままに書き連ねてきましたが
全体を通してみればこれぞミュージカルの醍醐味、愛と歌と踊りと
笑いにあふれたとっても楽しい舞台でした。 新年の観劇初めとしても大満足です。
今回市村ザザ・ファイナルとなったこの演目、大阪公演後はしばらく封印なのでしょうか。
もしいずれ新キャストで再登場の折には、ザザは七色の声とメイク映えに期待して石川禅さん、
ジョルジュはまさかの山口祐一郎さんで観てみたいな♪
1・12
観劇話の途中ですが。
連休中、去年録画したまま忘れていた
映画 「地下鉄に乗って」 (堤真一さん主演) を観ました。
ホントはちょっとだけのつもりだったのに、どんどんストーリーに
引き込まれて、つい終わりまで観ちゃいましたよ。
浅田次郎さんの原作は未読ですが、色々と考えさせられる話ですね。
現代を生きるサラリーマンの男が、地下鉄を使ううちに
父親の若い頃にタイムスリップするという導入は知っていたので
自分が知らなかった真実を目の当たりにして
父を理解し、和解するといういわゆる 「ほのぼの親子愛復活」 ストーリーを
想像していたら、良い意味で裏切られました。
東京の映画館で現在再上映中の音楽座ミュージカル 「メトロに乗って」 、
より原作に近い仕上がりになってるそうですし、やっぱり観たかったな〜。
関東在住の皆さま、これはかなりお勧めです。
1月16日まで丸の内TOEI2で上映中ですので、まだご覧になってない方は
ぜひぜひ滑りこみ鑑賞を♪
(内容を語りたいのですが、終盤で最大のネタバレがあるので今日は自粛いたします)
1・10
9日、今年の観劇初めに 「ラ・カージュ・オ・フォール」 を観てきました。
北九州芸術劇場に行くのはずいぶん久しぶり。 なにしろ井上芳雄さんの
「ファンタスティックス」 以来なので約4年ぶりでしょうか。
当日券も若干ありでしたが、ほぼ満席に近かったようです。
ストーリーは映画でよく知っていますが、なんといっても
この演目はショーの華やかさにゲイという特徴が生み出す笑い、
愛情物語のあたたかさが魅力ですね。
市村正親さんは、予想通りのチャーミングなアルバン=ザザが最高でした。
お客様もまだまだ卒業してほしくないって思ったんじゃないでしょうか。
それにザザがショーで着るピンクのふわふわ羽ドレスに、紫の総スパンコールが
この世のものとは思えないぐらいきらめくロングドレス(重さ20キロだとか)、
白いスーツで男性姿になる場面もとびきりお洒落で、いやー目の正月とはこのことだ☆
他の俳優さんがゲイの作り声のせいか、聞き取りにくいセリフが多かったのに
比べると、市村さんのセリフはいずれもクリアで 「さすが元四季(笑)」。
メイクしながら歌う 「マスカラ」 や、男なのに男らしさを練習する場面など
見せ場も多くて、演じてるご本人もきっとすごく面白いんだろうな〜。
鹿賀丈史さんのジョルジュは上背があるのでスーツ姿がどれも素敵。
これまでジキル&ハイドとかジャベールのような厳しい役ばかり拝見していたせいか
ダンディな甘さのある役が新鮮で良かったです。
ジョルジュは20年連れ添った恋女房 (男性だけど) に、今でもメロメロなんですね。
ジャン・ミッシェルの恋人一家が訪ねてくるのに、同席できないことに
ショックを受けるアルバンをジョルジュが散歩しながらなぐさめる場面。
息子のことを 「あいつは何もわかっちゃいない、恋に夢中で」 とぼやいた後が良いんです。
アルバンに 「じゃあ、あなたは?」 と聞かれて
ジョルジュ 「何もわかっちゃいない、同じく恋に夢中で」。
そのまま甘くラブソングを歌いかけるのですが、アコーディオン弾きがあまりにタイミングよく通るので
ピンときたアルバン 「あの人をいくらで雇ったの?」 (会場大笑い)
いくつになっても、恋にマメなところがフランス男性っぽくて楽しいです♪
他にもあれこれ感想があるのですが、
今日は市村さんと鹿賀さんの話だけになってしまいました。
続きはまた後日、観劇話その2に譲りたいと思います。
1・6
正月休み中、映画 「ラースと、その彼女」 を観てきました。
小さな田舎町を舞台に、心優しいけれど人と接するのが苦手な
青年ラース(ライアン・ゴズリング)が、リアルドールを
自分の恋人だと、同じ敷地内に住む兄夫婦に
紹介するところから始まる物語です。
黒っぽいロングヘアに濃いメイク、黒メッシュとラメでバストを強調した
ブラウスにミニスカートと黒ブーツ。
「プリティ・ウーマン」 ばりの娼婦風ルックの人形に
ラースが優しく話しかけ、「ビアンカは元宣教師で遠くから来たんだけど、
スーツケースと車椅子を盗まれて困ってるんだ」
信心深い彼女と同棲するわけにはいかないから、兄夫婦の家に
ビアンカを泊めて欲しいと頼みます。
つまり、ラースにとっては純粋にプラトニックな恋愛なんですね。
「弟がとうとうイカレちまった!」とショックを受ける兄のガスですが
妻カリンになだめられ、優秀な女医バーマンに相談します。
彼女の処方箋は 「ラースに合わせてビアンカを人間として扱うこと」
弟のためなら、とガスたちが町の人々を説き伏せ、ビアンカが
受け入れられていく過程がユーモラスでとっても楽しいです。
まずはカリンに服を借りて美容院でヘアカット、日曜日は教会に行くし、
洋服店でのアルバイトに病院のボランティアも引き受けてビアンカ大忙し(笑)。
しかしこれは単なるコメディではありません。
ガスの 「いつまで弟の妄想は続くんですか?」 という問いに 「彼が必要とするまで。」
「ビアンカは理由があって現れたのよ。」 と答えたバーマン医師の言葉通り
ラースが心に抱えているものや、彼を囲む人々の心情の変化が
徐々に伝わる脚本がよく出来ていると思います。
それに、なんと言っても町の女性たちの柔軟な感性や、あたたかい愛情が
描かれるシーンがとっても良かった。
ラースがビアンカのスケジュールの多さに文句を言う場面で、老婦人が
「ビアンカには彼女自身の人生があるのよ!」 とラースを一喝、
そのあとビアンカに向かい
「男って大きな赤ん坊ね、うちの主人と一緒だわ」 って、女同士の会話を
するところなんて、可笑しいやら楽しいやら(笑)。
材料はキワモノ的なのに、上品な味わいのヒューマンドラマに仕上がっている
この作品、昨年度アカデミー賞の脚本賞にもノミネートされていたそうですし
もっと上映館を増やして欲しかったなあ。
ラース役の男優さんの魅力的な演技も含め、じんわりほっこり楽しめる映画で
これはなかなかのお勧めです。
(オペラ座ファンとしては等身大の人形を愛でる男性に、いささか心当たりもありますしね☆)
1・3
静かなお正月を家でのんびり過ごしています。
元日が雪であまりに寒かったので、初詣は2日午後に
歩いて10分ほどの住吉神社へ両親と行って来ました。
家に戻ると、父が
「ストーブの灯油がなくなりそうだから、買ってきてくれ。」
はいよってんで車にポリタンクを2つ積んで
近所のガソリンスタンドまで行ってみると、これがあいにく正月休み。
まいいや、どっか1軒ぐらい開いてるだろうと、近くで
思いつくところを回ったのですが連続4軒休みでして。
やっと見つけた営業中のガソリンスタンドに入ったら、お客さんが一杯。
寒風に耳を赤くした従業員のお兄さんが申し訳なさそうに
「すみません、灯油売り切れなんですー。」
えー困ったなあ、範囲を広げてまた放浪の旅かぁ・・・と思ったら、
「あの、この道まっすぐ行った先の○○町に、うちの系列店が
開いてるので行ってみられたらどうですか?」 と教えて下さいました。
さっそく教えてもらった店まで車を走らせると、引っ込んだ場所にあるせいか
こちらはお客様も少なくて、無事に灯油を買うことができました。
うろうろした後でホントにありがたかったので、せめてものお礼にと
コンビニであつあつの肉まんとカレーまんをいくつか買って、帰る道すがらさっきのお店へ。
袋を差し出したら 「え、いいんですか? ありがとうございますー」 って
喜んで下さって私も嬉しかったです。
で、自宅に帰ったら、車を降りたところで50円玉を拾いました。
緑青がふいてて、かなり前からあったみたいなのに、
どうして今まで気づかなかったのか不思議ではありますが
お兄さんの笑顔もセットで神様からお年玉をもらったような
ちょっとほんわかした出来事でした。
1・1
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日年賀状と一緒に、四季から会報誌が届きました。
インタビュー 「煌めきの瞬間」 は、ラウル役でおなじみ北澤裕輔さん。
中堅俳優として後輩の指導にあたるようになり
自分がいかに変わったかというお話がなかなか面白かったです。
以前は、声を大事にするためノドを休ませることを第一に考えていたけど、
「(ノドを守る)という発想は自分で天井を決めて、その中でしかやらないこと」 だと
大先輩にもらったアドバイスが、最近よくわかるようになってきたそうです。
つまり、いかに天井をやぶって可能性を伸ばし、自身を鍛えるかが
一番大事ってことなのですね。
こんな北澤さんのコメントもありました。
「30代半ばになって、声と体に関しては休めば衰えると実感します」
過酷な話ではありますが、先日のイベントで披露された
最年長ファントム俳優・村さんの自己管理術が思い出されるところです。
これは歌う筋肉を維持する話ですが、私たちの日常の生活や仕事への姿勢
(たとえば文章を書くとか初対面の人と話す、おしゃれするなど) にも
言えることなんじゃないのかなあ。
使わない筋肉が退化するように、感覚も磨き続けないと
衰えてしまうんだなあと、私もここ1年ほど痛感しています。
そんなわけで、2009年の個人的なテーマは
「自分の感覚を休ませず、各方面から刺激する」 にしようと
北澤さんのインタビューを読んで、あらためて思いました。
ところで、記事の最後に北澤さんが御大から新役を打診されたような
話が出ていますが、これってどの演目の何の役なんでしょう?
ファントム俳優さん出ずっぱりが続いている昨今、クラシック畑出身を
活かせるアノ役? それともストレートプレイへのチャレンジかなあ。
キャスティングされたものの結局出演はなかった 「壁抜け男」 への再挑戦、
はたまた名古屋公演が決まったJCSなのでしょうか。
ついあれこれと空想が広がってしまいますが、写真だとちょっぴり痩せ具合が
気になる北澤さん、どうぞお身体に気をつけて、フレッシュな新役で
四季ファンをあっと言わせて頂きたいものです♪