(オペラ座の怪人 高井治   クリスティーヌ 高木美果   ラウル子爵 佐野正幸)


  10月5日(水)、12日(水)、18日(火)、11月8日(火)、9日(水)、22日(水)


「オペラ座の怪人」東京公演が始まって早8ヶ月半。
10月に入ってから、リハーサル見学会が始まりました。
私が参加したのは、第2回目の12日です。 秋らしいお天気の1日でした。


受付は4時からということで3時半に到着したけど、劇場前の通路には誰もいません。
あれ?と思ったら、建物の外で50人以上並んでいらっしゃいました。
その後どんどん人数が増えて、最終的には300人以上集まったそうで、
劇場のスタッフさんも右往左往☆


4時から入場が始まり中に入ったら、ちょうど「ハンニバル」リハーサル場面。
フィナーレまでずっと通して見ることができました。


黒の上下がお稽古着の林さん、お久しぶりだなあ。
小林さんが濃い青のTシャツに黒いジャージ、増田さんは白のTシャツ姿だったかな。

斉藤翔さんの素顔は初めて見るような気がしますが、パンフの少年っぽいと印象と違い、
もみあげだけ長めにした短髪がワイルドな感じ。



それにしても舞台の上の人数が多いなあと思ったら、胸に青もしくは緑色のゼッケン
(氏名のマジック書き) をつけた方が10人ほどいらっしゃって、新人さんのお稽古中。
ゼッケンには「町塚」「田窪」「田中」という名字が見えたので、あとでパンフを見たら、
今年研究所に入った方々みたいですね。


全体に、黒っぽい服装の俳優さんが多い中で、クリス役の高木さんは水色のパーカーに
淡いグレーのパンツ。
ところで、高井さんは?と思ったのですが、客席にも舞台上にも姿はありません。

客席で指示を出している黒いTシャツの背中が佐野さんかな。
お隣の黒い半袖シャツを着た女性は、ダンスキャプテンの石野寛子さんだそうです。

赤い縁のメガネをかけて、ニコニコしながらのっそり立っている大柄な男性が
パッサリーノや 「イル・ムート」 のドン伯爵を演じている九條マーティンさんですね。
なんか妙に目立つな〜☆



これまでもリハーサル見学会に参加したことはあるのですが、ピアノ1本での伴奏は
初めてだったので、これはなかなか新鮮です。


佐野さんから全員に演技の指導。
「この場面は、派手なオーヴァチュアの後なので、アップした気持ちでいないと
負けちゃいます。そのアップした状態の中で『違う違う』と、レイエが割って入る面白さが
お客様に伝わるように。」



続いて「ドンファンの勝利」ピアノでのお稽古シーン。

短い前奏の間にイスをセッティングする場面、マンツーマンでイスを置く目印の
指示がありました。ホントに全く初めてなのね〜という雰囲気です。

しかし、こんなに初心者のお稽古を見せて良いの?・・・というか、これは
今日の本番にかけてのリハーサルというより、それ以前の勉強会レベルかも☆


後ろから歩いてくるコーラス隊も新人さんがチャレンジしましたが、
「傷つき汚れた騎士よ〜♪」 の声が、えらく自信なさげにヘロヘロ始まったので、
先輩達も思わず苦笑、なーんて場面もありましたっけ。
ピアノの片づけ方も、丁寧に指導があるんですね。
いったん前に押し出してから横に滑らせるように・・とか、そんな説明もあっていたようです。


さて、説明の後で音楽を入れて最初から始まりましたが、
イスが等間隔に置かれていません。 先輩さんが、正しく置き直してしまったので、
佐野さんから「何がダメかわかるように、直さないで。」と注意があって、これは納得。

もう一度繰り返して、新人さんのお稽古はおしまい。



次は「マスカレード」ですが、準備ができるまで、ということで改めて佐野さんから
ご挨拶がありました。

「今日はご参加下さいまして、ありがとうございます。
夜公演はほぼ毎日、リハーサルを行っています。
公演ごとに公演委員があって、俳優が運営をしているので・・あ、僕はラウルを
やります佐野正幸と申します(拍手)。」

って、なんか思いつきでお話してるみたいですね〜佐野さん☆


「今日は、ゼッケンを付けた人は9人いますが、ただいま勉強中の新人です。
今日から舞台に出るダンサーもいますので、その練習も兼ねています。」
と、そんな話をしているうちに、準備もできたようです。


マスカレード場面はフィルマンさんの 「あーこりゃ素敵なパーティ♪」 から
スタートですが、 「最初、音いただけますか。」 と、ピアノ伴奏の方に丁寧に
お願いした小林さん。うふふ。紳士だわ〜。


この場面では、佐野さんも舞台に上がって行かれました。
黒Tシャツの下はゆったりめのカーキ色の綿パンツ。服装がカジュアルなのに、靴は
いつもの黒いかっちりしたタイプなので、なんだか靴だけお出かけ風味(笑)。


「マスカレード」は、最初からレッドデス登場前まで。
歌もダンスもしっかり、ひととおり見れて良かったな〜♪


石野さんからダンスシーンのチェック。
「ウィスパーの3列に行って下さい」 と言われたので 「???」 となりましたが、
「マスカレード きらめく光♪」 からあと、下手側で3列になったみんなの間を、
ラウルとクリスがすり抜けていく、あの場面のことみたいです。


ここでは九條マーティンさんのポジションに関して、集中的にチェックが。
「マーティン、前をあけすぎてるようだけど?」
「いつものところでポーズとってみて下さい。」 はい、と立ってみたけれど。 「あれ?」


うーん、確かに後ろが詰まって、前が大きく空いてますね〜。
周りに立っている俳優さんも 「あれ?」 って感じなのに、ご本人だけが
ニコニコしながら、自信たっぷりにみんなと違う位置に立ってるのが妙に可笑しい。


「マーティン、もう半歩前だと思うんだけど。」
両手を上げて伸び上がる動作では 「マーティン、身体が横に向かないように」、
「マーティン、お腹を引っ込めて。」と名前連発で、俳優さんと客席から思わず
笑い声が漏れました。


キャスティングされて、何週間もたっているはずなのに、
新人さんより注意されてますよ。がんばれマーティン☆って感じでしょうか。



これで、本日のリハーサルは終了。
最後は俳優さんのご挨拶&質問コーナーです。
男女合わせて5人来て下さったのですが、佐野さんが紹介無しでトークを
始めてしまったので、私も含めてお客様は「誰がだーれか?」状態だったと思います。


実際には、最後に自己紹介がありましたので順番が前後しますが、ここでは
先にご紹介します。

この日の顔ぶれは小倉祐樹さん、大月悠さん、鈴木周さん、石川愛さん、佐野正幸さん。

以下、質問の順番はあっていると思いますが、細かいニュアンスは違うかもしれません。
ご了承下さいませ。


最初は 「ご質問はありませんか?」 と佐野さんが投げかけたのに、
誰も手を挙げなかったので、ニコニコしながら 「じゃ、今日はこれで(笑)」


早速、男性の方が質問して下さいました。


質問・「朝は、何時から準備をしているのですか?」

答え・石川さん「2時間半前から入ります。」
佐野さん「夜公演の時は1時半から入って・・・」 と、発声練習やリハーサルの
タイムスケジュールをおっしゃったのですが、ここ私にはよく聞き取れませんでした☆
つまり、6時半の開演なら5時間前から準備が始まっているということかな。


質問・「リハーサルをする場面はどのように選ぶのですか?」

答え・佐野さん「新しいキャストが入る場合は、いつ頃までに仕上げて欲しいという要望が
制作部(?)から来るので、それに合わせてリハーサルをします。」
デビュー日を先に決めてから、その目標に向かって仕上げていくということなのですね。


質問・「本番中のハプニングがあれば・・」

答え・「どうぞ」と、急に振られた鈴木さん、ちょっと困ったような顔をして
「ハプニングがないように、日々練習を重ねて・・(笑)」

うーん、リピーターの多い会員イベントは、その答えじゃ許してもらえないかも☆

「地震のときは?」 「やめるわけにいかないので、結構揺れましたが、そのまま
やり続けました。」

ここで佐野さん 「揺れながらやりますけど、お客さんも揺れてますから(笑)」


以前、福岡公演のリハーサル見学会で深見さんもおっしゃっていましたが、
劇団四季では何があっても途中で芝居を止めないのです、と説明がありました。
過去には「キャッツ」公演中に停電して、懐中電灯を使って演じたこともあるとか。


質問・「『マーティン』は決まっている役名ですか?」

答え・佐野さん「えーと、あれは役名じゃなくて彼の芸名です。九條マーティンと
いいますのでよろしくお願いします(笑)」


質問・「体調が悪くなったときの代役は、どの時点で決まるのですか?」

大月さんに答えを振ろうとしたのですが、 「わたし知らない・・(笑)・」 ってことで、
再度佐野さんが。
答え・「開演前に代役が間に合う時間帯なら来てもらうけれど、無理ならそのまま
出ることもあります。」

ってことは、ケガや病気をおして出演されることもあるということでしょうか。

「代役の方には電話で連絡するのですか?」
「そうです、だから休みの日も安心していられないというか。開演時間が来ると
ホッとするんですけど。」

なるほど。 特に最近は、主役級の俳優さんをギリギリの人数で回している印象も
ありますし、たとえケガ人は1人でも各劇場に数珠つながりで影響が出ることもありそう。


質問・「演奏がテープの時に、合図はあるのですか?」

答え・「これは、あうんの呼吸というか。音響さんが音を出すボタンを押します。
歌い出しは微妙な手の動きなどを見て・・ですね。」
ボタンを押すことを「叩く」というお話もありました。


質問・「衣装が重そうですが、どのくらいですか?」

答え・大月さん「ダンサーはマスカレードが一番重いです。冬のコートくらい?」


質問・「健康管理の秘訣、スペシャルなドリンクなどはありますか?」

答え・小倉さん「血行がよくなるように、アミノ酸やビタミンを取り入れて・・血流が
よくなると栄養も行き渡るので、皆さんもどうぞ(笑)」

佐野さん「なんか、みのもんたみたいですね(笑)。 
彼は薬剤師なので、(へぇ〜という声)皆もアドバイスをもらっています。」


と、ここまでで質問コーナーは時間切れ。


ん〜せっかく出てきて下さったのに、ほとんど話す機会のなかった方もあり、
その点がちょっと残念だったかな。
今思えば、こういう部分は深見さんや林さんは司会慣れしてて上手でしたね〜。


「ではこれから、支度にかからせて頂きます。ありがとうございました。」
という、佐野さんのご挨拶でお開きになりました。




300人以上の参加者を集めた今回のリハーサル見学会、公演に対する期待度の
高さを感じさせますが、たぶんほとんどのお客様が楽しみにしていたであろう、
ファントム俳優さんの素顔は公開ならず。


聞いたところによれば、1週間前の第1回目では、高井さんが登場して
「映画のファントムはセクシーですね」 というスゴイ質問(?)に
「そうですね、反論できません・・」 と答えて場内大ウケだったとか☆


今回のご登場がなかったのは、単に順番制ゆえか、
それとも前回のトークに懲りたのか(笑)。


ともあれ、普通はなかなか見ることのできない場面の連続で
色々な話題を提供して下さるリハーサル見学会、1回行くとヤミツキになってしまいます♪



俳優およびスタッフの皆さん、今回は特にお世話が大変だったと思いますが
楽しいイベントを、ありがとうございました。






                                         銀色文字トップに戻る





2005年10月12日(水)イベント記録

オペラ座の怪人 リハーサル見学会

電通四季劇場「海」