自分に存在価値があるとするのなら
 それは唯一ソレだけで

 自分の中の
 唯一その一つの部分こそが

 この世に存在する事を赦された
 価値なのだと言われている気がした















 raison















 例えば自分が『探偵』でなかったとしたら。
 きっとソレはもう自分ではなく何かもっと別なモノだろう。

 例えば身体が酸素を欲するのと同じ様に。
 例えば身体が水を欲するのと同じ様に。

 それは極々自然に自分の中に馴染んでいた。

 そのぐらい自分にとって『探偵』というモノは当たり前であり、自分を構成する全てになっていた。




















 例えば自分が『怪盗』でなくなったとしたら。
 きっとソレはもう自分ではなく何かもっと別なモノだろう。

 例えば空気を吸うのと同じ様に。
 例えば水を飲み込むのと同じ様に。

 それはもう極々自然に自分の中に馴染んでしまっている。

 もう引き返せない程自分にとって『怪盗』というモノは、自分を構成する一部になってしまっていた。





















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