目的の為なら

誰に何を言われようと

どう思われようと平気だと思っていたのに

どうして貴方だけは違ったんだろう


唯独り惹かれた人が

唯独り好きになった人が『探偵』なんて

それはまるで自分の罪に対する罰の様


怪盗と探偵


永遠に相容れる事のない存在

けれど気持ちは変わる事無く

想いは色褪せる事無く自分の中を侵食していく


だから願うのは

せめて貴方を傷付けない事

(04/04/22)






安らぎを

温もりを

要らない振りをして

けれど心の底では求め続けてきた嘗ての闇の中

救い出してくれたのは他でもない貴方


だから…


右手に薔薇を

左手に銃を

そして…貴方に私を

(04/04/23)






たっぷりのお砂糖と

たっぷりのミルクを入れる


貴方はそこまでしなければ飲めないなら

他のものにすればいいって言うけれど

俺にとってはこれだから意味がある


貴方と少しでも同じものを共有したいから

だからたっぷりのお砂糖とミルクを入れる


何時かまったく同じ物を一緒に飲めたら素敵だよね♪

(04/04/24)






真っ暗な闇の中

灯る小さな小さな灯

それは小さいけれど確かな道標


何時か目的を見失う日が来るかもしれない

何時か何もかも投げ出して

逃げ出したくなる日が来るかもしれない


それでもきっとその小さな小さな灯だけは

俺をあるべき場所へと導いてくれるだろう

(04/04/25)






迷いを持ったのは何時からか

戸惑い始めたのはどうしてか


解り切った筈の現実は無常にも夢を切り裂き

零れ落ちた涙は失った筈の感情を

俺に最も辛い方法で蘇らせた


俺が苦しむ筈だった咎を誘い

壊れたのは君

それを見詰めていたのに

救えなかったのは俺


切り裂かれた夢幻(あい)を歪みを含めて縫い上げる

それはきっと世界で一番綺麗な恋物語(ラブストーリー)

(04/04/26)






零れ出る言葉はまやかし

抱き締める腕は幻


有り得ない逢瀬

有り得ない関係

有ってはならない想い


それは互いに解っている事

だからこれは

有り得る筈のない一時の蜃気楼

(04/04/27)






終わりの見えない戦い

運が良ければ次で

運が悪ければ永遠に

戦いはそれこそ信じてもいない神頼みで

狂いそうになる事も

泣き出しそうになる事もあったのに

貴方が来てくれる様になってからそれは変わった


見付からなくても貴方が来てくれるなら良いと思い始めたのは何時だったか

求める物が紅ではなく蒼に変わってしまった

けれどそれはきっと、希望への第一歩…

(04/04/28)






全てが終わったら

お互いが柵(しがらみ)から解放されたら

共に歩もうと約束したのに


今貴方は冷たい冷たい石の下


何を支えにすれば良いのか解らないまま

その石の冷たさに透明な雫を零す


こんな冷たさじゃなく

貴方の温もりが欲しかったのに…

(04/04/29)






出逢った頃のお前は

鋭利な刃物を心の奥に隠して

何事にも表面だけで、愛想笑いだけで対応していた


その瞳は綺麗だけれど余りにも冷え切っていて


だから思ったんだ

その刃物の切っ先を向けて貰える人間になりたいと

(04/04/30)






この胸に閉じ込めたのは大切な想い

それは解放する事も

抹消する事も出来ないモノ


けれどそれは何よりも大切で

何よりも温かいモノ


捨て去る事も壊す事も出来ないから

だから溢れて零れてしまわない様に

鍵を掛けて大切に大切に仕舞い込む

(04/05/01)




top詩再録第五段。
04/26の読み方は気にしないで下さい(爆)

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