口説き方講座(工藤新一編)






 いつもの様に新一はリビングで本を読んでいて、その横では快斗がマジックの練習をしていた。
 と、突然新一が何か思いついたかのように顔を上げ快斗の名前を呼んだ。


「なあ快斗」
「なになに?」


 名前を呼べば語尾に音譜マークでもつけてきそうな勢いで、こちらを向く恋人に新一はそっと笑みを洩らす。


「お前の指って綺麗だよな」
「と、突然どうしたの新一…///」
「いや、ただそう思っただけ」


 新一の突然の発言に真っ赤になる快斗に新一はさらに追い討ちをかける。


「なんかさ…お前のその綺麗な指見てるとそれだけで魔法にかかったみたいな気がすんだよな…」

 例えそれがマジックの最中じゃなくても。
 ただ、何かを持っているだけでも。

 そんな感覚になるから不思議だよな。

「………///」


 真っ赤になってしまった快斗に気付くことなく、新一はまた本の世界へと戻って行く。


(ほんと…無自覚で口説いてくれるよね新一ってば…///)


 しかもいっつも不意打ちだし。

 結局、無意識に口説いてくれる恋人の為に赤くなった頬の熱はそれから数十分しても引いてくれる事はなかった。








END.



『講座』じゃねえし!(爆)
いや…なんとなくこんなんが出来あがってしまった…ι
こんなんで良かったらナイスネーミング雪花姉に捧げますVv(笑)




back