CANDY☆ 【始まり編】
──某月・某日。阿笠邸、灰原 哀の地下研究室…
「貴女、ナニか特技持ってるの?」
「そうですなぁ…忍びこんだり、盗撮したり…あ。足には自信有りまっせ?」
「それじゃ、コレを…持ってきてくれるかしら?」
そう言って差し出されたリストを受け取り、試されている女──雪花はそれを暫く見つめる。
そして顔を上げにっこりと、
「……了解致しましたぁ♪」
と、返事を返した。
その返事に哀は面白そうに目を細める。
「時間は?」
「1時間お待ちを☆」
そう言い残し、雪花は地下室を飛び出して行った…。
──1時間後。
「……哀ちゃ〜ぁんv へい、お待ちぃ!」
大きな音を立てて地下室の扉が開く。
「あら。本当に1時間で戻って来たわね」
「ご所望のモノはこれでいいですかぁ?」
「凄いわね…これ、1時間で手に入るモノじゃないでしょうに…」
「あは〜ん♪ そこはオレのツテでv」
公約通り(笑)1時間でリストのモノを持って帰ってきた雪花に、哀は満足そうな笑みを浮かべる。
「…色々使えそうね(妖笑)」
「好きなだけ使ってくださぁいv」
「それじゃあ、これから色々と頼むと思うわ」
「はい♪ あ。コレ携帯ナンバー」
雪花がナンバーの書かれたメモ用紙を机に置くと…
「…ここに住めば?」
「良いのぉ?」
「その方が私が助かるの。いつでも呼べば出てくるでしょ?」
「もっちろぉん♪」
「博士には言っておくし…」
「それじゃ、ご厄介になりまぁすv」
…そうして、阿笠邸に居候が1人増える事になる…