[プロフィール] [ 個展 ] [ 主な展覧会・グループ展 ] [ 受賞・その他 ]
 

 岐部 琢美(きべ たくみ)
 
1946
1965
1969
  
現在


静岡県志太郡岡部町に生まれる
静岡県立藤枝東高等学校卒業
武蔵野美術大学造形学部彫刻専攻卒業
武蔵野美術大学彫刻研究室副手
日本美術家連盟会員

 
[ 作者の紹介 ]
 若きころ、「存在にまとわりつく空虚を描け」と言ったジャコメッティに心酔し、サルトルに傾倒、セザンヌの絵を見て、ぬり残しの意味を考えつづけたという岐部氏。間・表面・接点・境界に意識を集中し、鉄を溶接することに魅力を感じているといいます。真鍮を張っていくことで空気を追い出した立体や、逆に、その中に自分をも含めて閉じ込めた鉄の立体、空気を漂わせることをテーマとした立体、金属を使いながら独自の世界を創りあげています。
 最近は表面と、間(隙間)と空と気にこだわっています。自然に相対しながら自然そのものを創ることは悪いことじゃないし、通り過ぎていくもの、あるいは、これから向かえるべきものも物を創っていく上では大切ですが、過去でも未来でもなく、今、存在することの意味が創り出せたら嬉しいです

[ 作品の特長 ]
 対や立方体をテーマとした近作を中心に、鉄やアルミなどの金属 さらには木を素材とした作品。多面体の魅力で圧倒する。
数学のような明確さが好き。金属を素材とするのも、図面を引くという過程、引かないまでも頭の中で計算され尽くされていないと仕上げられないという特性が合っているのかもしれない
という冷さを内包しながらも、見る人をほっとさせる優しさが漂うのは、素材への暖かい思いが根底にながれるからでしょう。