合気
 すべての人に気を合わせるのは無理である。

 合気になるには、お互いが同じものを望むことにより成り立つ。
 では、気の合わない人には、どのようにお付き合いすれば良いかということになる。

 医院を訪れる患者さんは様々。こちらは、全ての患者さんにベストを尽くし、満足して帰って頂きたいという願望がある。これが無理なところ。
 時間や約束にルーズでも、こちらの指導を無視しても、お礼の代わりに文句が出ても気にしなければ良いのです。そういう人で済ませればなんでもありません。こちらが満足する見返りを求めないということです。

 うちの医院は予約制ですが、自分と合わない人には予約はしません。いつでもどうぞです。こうすると相手がほんとに望んだ時だけ来ることになりますから、その分少しは対処し易い状態になっています。

 剣道において、気の合う相手には非常にすがすがしい稽古後の満足感が得られます。相手は、今、メン一本で勝負している。こちらも堂々とメン勝負。あうんの呼吸。だから気持ちがよい。

 果たして、こんな気持ちで稽古が体験できるようになるには何年かかるのであろう。自分の場合、二十年くらいだったかな。