髪の毛の構造

髪の内側にあるたんぱく質や水分を守るキューティクル

頭皮の構造は、皮膚の構造とほぼ同じです。髪の毛の皮膚の中にある部分を毛根といい、これは生きている細胞でつくられています。頭皮から出ている部分(毛幹)、つまり髪は、死んだ細胞でできているのです。髪が伸びるというメカニズムを簡単に説明すると、毛根の元の部分(毛母)で細胞分裂が行われて髪が形成され、それが伸びて頭皮の外に出ていくということになります。
髪の毛は、大きく3つの層になっています。いちばん外側がキューティクル(毛皮)、真ん中がコルテックス(毛皮質)、そしていちばん内側の芯にあたるところがメデュラ(毛髄質)です。あとの2つは知らなくても、キューティクルという言葉は、一度は聞いたことがあるでしょう。キューテクルは単に外側の皮というだけでなく、髪の内側を守る役割をしています。その構造は、かたいウロコ状のものが重なって形成されており、ふだんは閉じていて、コルテックスに含まれる水分やたんぱく質が流れ出ないように守っています。しかし、キューティクルの性質には、かたいけれども摩擦には弱いという特徴があり、たとえば強いブラッシングなどすると、すぐはがれてしまうものなのです。
キューティクルが傷んだり、はがれていまうと、髪の内部からたんぱく質や水分が流れ出したり、はがれた部分から枝分かれしてしまいます。これが、枝毛でこの状態が進むと切れ毛になります。
一度はがれたキューティクルは二度と戻りません。キューティクルがはがれると髪の保水力は落ち、水分がどんどん流出してしまいます。そうなると、髪はパサつき、枝毛もふえ同時にたんぱく質も減るので、うるおいや張りもなくなるのです。キューティクルを大切にというのは、こういう理由からいわれるのですが、もちろんキューティクルがはがれても髪は伸び続けますし一定のサイクルで髪の毛は生え変わっていきますから心配しすぎることはありません。ただし、ケアを怠っていれば、それだけ髪は痛み、頭皮にも悪影響が出ることは間違いないでしょう。
美しい張りとつやのある健康的な髪を保つためにキューティクルうをいたわるというのは、最も基本的な髪のケアなのです。


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