日常的日記


2004年3月27日(土)
カレイドスター

オリジナルで一年かけて成長物語を描ききった、近年稀に見る幸福な作品だった。
あたりまえのことをあたりまえにやるだけでこれだけのものができるのだ。

しかし、これが少年少女でなくヲタクの中で消費されきっているのが実に現代的。
現行パラダイムの中での最高水準ではあるが、新しいパラダイムを生み出すことはない、というのが職人的と評される佐藤順一氏ならではのところか。

2004年3月25日(木)
マリみて チャンピオン17号

マリア様がみてる

3千円か…アニメでは徹底して生活感を排除するつもりかと思ったが、こればかりはごまかしきれなかったか。

チャンピオン17号

酢めし疑獄


なんということもない最終回。
この作者が持つ言語感覚と演出力はやはり稀有なものだった。
次回作は「クロ高」的なキャラ重視の不条理劇になるのだろうか。

キャラクターに、というより他者に対する信頼や愛情がまるで感じられない作風なので、コメディは難しいのでないか。
むしろ思い切りクールなピカレスクロマンのほうが面白そうだ。

サムライジ

斬られたか。
新展開になってからは面白味も出てきたのだが。
ハードな展開にはそれを支える母性原理や日常感覚が必要なものだが、トップギアなバトルの連続だったからなぁ。
特に狂姫の母性の欠如というのは、少年漫画のヒロインとしてはかなり特異なものではないか。

2004年3月22日(月)
ジャンプ17号
少年守護神

死臭漂う新連載だが、悪役だけは望みがある。
ハドラー的な成長する悪役になれば化けるかも……
そこまで連載をもたせるのは至難だが。

2004年3月20日(土)
カレイドスター
レオンの観客嫌いはこれで決着か…
レオンのキャラは最初は「観客」を軸に立てていたはずだが、いつの間にか「パートナー」にすりかわってしまった。

そらの今期の動機は一貫して「観客」だったので、レオンの「パートナー」という動機とはもともとズレがあった。
その意味ではメイをもっと本筋に持ってくるべきではなかったか。

2004年3月15日(月)
ジャンプ16号
銀魂

こういうキャラは普段はいいかげんでも非常時には頼りになるとか、口は悪くても行動で示すとかのタイプなんだろうが、連載初期ではそのへんが曖昧だった。
仲間が危機の時に帰って、脈絡なく助けに戻ってみたり。
過去の経験から、仲間を持ちたくない気持ちと助けたい気持ちの間で葛藤していたというなら筋は通るが、キャラ立てという面からはこういう見せ方はいかにもまずい。
「人との関わりを拒否する」というキャラを一旦立てた上で、その心情の変化を描く必要があった。

ヘンテコな

いかにもなジャンプのファンタジーフォーマット。
作者は何を描きたかったのか、全く漫画家としての意志を感じなかった。
題材、設定、絵柄、キャラ、その他なんでもいいから「描きたいモノ」を見せてほしい。

ごっちゃんです

「嘘」や「秘密」というのは物語の構造としてはかなり強力な部類に入るが、この作品では結局うやむやのうちに霧散してしまった。
スタート段階と中期安定段階とで路線変更するのはジャンプでは珍しくないが、キャラ人気の確立がなくては成功は難しいのだろう。

2004年3月11日(木)
イノセンス 追記
実際の所、私も終わったとき「これで終わり?」と思ったのは事実。何かまだ仕掛けがあると思ってた。
元になっている原作自体がスケールの小さな話なので、器としての小さな物語に過剰に押井的内容を盛っているというアンバランスさはある。

最近知ったが、監督はもう映画を映画館で観るものだとは思ってなくて、部屋で流しっぱなしにしてトイレに行ったり、風呂入ったり、うたた寝したりしながら観るもんだと認識してるそうだ。
それなら確かに全体を統括する物語は必要ではないだろう。
それでもなお器としての物語を捨てていないのは前世紀の人間の限界だろうか?

2004年3月10日(水)
イノセンス
人形は人の意志によって作られたものだが、できたものはそれ自体としての意味を持つ。
人形でも、子供でも、映画でも、被造物は創造主の手を離れるもの。というお話。

逆に言えば、世界に出るということは所与の意味を持たないカオスの中に投げ込まれるということ。
映画なんてどう見たっていいのだ。

2004年3月8日(月)
ジャンプ15号

ゲドー

読切と同様、設定の紹介に終わった。
連載初回で突き抜けた面白さを出さないと若い読者はついてこないと思うが。

この主人公とヒロインは「生き物を救う」という行動原理が同じなので対立することはありえない。
今後は異形のライバルを出すか、下の人にキャラクター性を持たせるか、主人公がボケ倒してヒロインがツッコむか、いずれかだろう。
まぁ オカルトヲタクは出るだろーなー。

主人公がホモサピエンスじゃないってことはヒロインと恋愛関係にはならないということか…
主人公と恋をしても孕むのは下の人の子だったりすると複雑すぎるしなぁ。
すると上下それぞれとヒロインの相手で都合3人新キャラを出すのか?

武装錬金

同じ設定の説明でもこっちにはドラマがある。
「関係」「対立」「動機」等のキャラクターの本質にかかわる過去だからなんだろう。

いちご

彼の恋人は増える一方だ。

2004年3月5日(金)
ビッグコミックオリジナル
義理のバカンス

誤解もすれ違いも何一つ解決してはいないのだが、力技で強引に感動させてしまう。
いや、むしろディスコミュニケーションを超越した共感が高橋留美子の本質なのか。

2004年3月1日(月)
プリキュア 感想
襲ってくる敵を場当たり的に撃退するだけで、
反撃への長期的展望がまるでないというのはどうなんだろう。

せらむんも、ぴっちですら一応はあるのに。