さよなら腰痛


私の長い長い腰痛との戦いは終わりました。 全国の腰痛で苦しむあなたにささげます。
これであなたも腰痛とお別れです。

私は腰痛とはかれこれ20年来の友人です。
いくつのときからかを言ってしまうと歳がばれるのでそれはおいといて、最初はマッサージや鍼灸に頼り、その場はしのげても、またぶりかえし、痛くて動けなくなったりするもんだから、整形外科でレントゲンを取ってみたり、牽引してみたり・・・。

医者によって言うことはまちまちで、

「何ともありませんよ。疲れでしょう。ゆっくりお風呂にでも入って疲れを取ってください。こういう腰痛体操がいいですよ。やわらかいベッドで寝ちゃだめですよ。姿勢をよくしてください」

とかなんとか言われるのが一般的。たまに、



「第三腰椎が曲がってますね。」

なーんて言われると、ああ、やっぱり、これが原因だったんだ・・・。なんてやたら納得しちゃって。

でもまあ、とにかくしょっちゅう腰を痛めるのです。痛みで動きづらいくらいならまだしも、歩けなくなるくらいひどいこともあります。

10年くらい前からカイロプラクティックに行くようになり、保険が効かないから高いんだけど(一回5000円くらい。医者によって治療時間はまちまち。青山では5000円で15分。練馬だと1時間。場所代か?)、何回か行くと必ずよくなります。

青山のカイロプラクターのところに通い始めたのはもう12年位前かなあ。その先生に診てもらうと、どんなにひどくても必ず治るので、痛めるたびに行ってました。それが、その先生が独立して、練馬に開業しちゃったんです。練馬は遠い〜!一度は別の先生にかえたりしたんですが、痛みが余計ひどくなったりして、結局、練馬の河野カイロプラクティック研究所まで通うようになりました。

その後、一年に一度か二度だったひどい腰痛、すなわち「ぎっくり腰」の頻度が高まり続け、去年はとうとう年に4回もぎっくり腰になりました。要するに対症療法しかとっていないから、いつまでも繰り返すわけ。

昨年の冬のぎっくり腰は、それはそれは大変でした。

実家に車で帰省してたんですが、そこでやっちゃいました。実家の近くの整体師にみてもらったものの、やっぱりだめ。私には練馬の先生が必要なのよ〜。車でなんか帰れるわけがない。でも仕事があるから帰らなきゃいけないし・・・。一緒に帰省していた妹の旦那さんに運転してもらい、パーキングエリアでトイレに行くときは、妹と妹の旦那さんに両脇を抱えてもらっていく始末ながら、なんとか帰京。

しかし、帰ってからもひどくなるばかり。いよいよ自力でトイレに行くのもきつくなってきた。

そのあげく、何と看病に来ていた妹も困り果て、救急車を呼んだのでありました。恥ずかしい・・・。

救急病院でレントゲンを撮るにも動けないから、寝たままで安心レントゲン室でレントゲン撮影。しかし、その病院にはベッドが空いてないらしく、結局、看護婦さんにキョーレツな痛み止めの座薬なんかを入れられ、何とか痛みを抑えて、帰って来ました。

もう私はこの腰とともに生きていくしかないんだわ、ベッドも固いのに買い換えて、姿勢も直して、無理な運動は止めて、ガーデニングなんてもってのほかなんだわ・・・。と暗い自分の残りの人生を思うのでした。

と、そんなとき、会社の同僚のKさんからある本をいただきました。その人はヘルニアを切る手術までしている腰痛の大先輩です。そして、その本は私の人生を変えることになるのです。

その本の名はなんと、「腰痛は<怒り>である」(長谷川淳史著 春秋社)です。

その本を読んで、更に、その元になったアメリカのベストセラー「サーノ博士のヒーリング・バックペイン 腰痛・肩こりの原因と治療」(ジョンサーノ著 長谷川淳史監訳 浅田仁子訳 春秋社)を読むと、なんと私の腰痛は去っていったのでした。とにかく、2〜3ヶ月に一度は大きなぎっくり腰になり、1ヶ月に一度は多少腰を痛めていた私が、これらの本を読んだこの冬から一度も腰痛になってませんから、とりあえずそこまでは実証済みです。

要するに、ほとんどの腰痛は心因性だということを科学的に書いてあるのです。

サーノ博士と言う人はアメリカのお医者様で、他の病気だと医学書通りに治療すればその通りに患者が反応する(治っていく)のに、腰痛だけは医学書通りにならない。これは何かおかしい、と思って何十年も研究したんだそうです。

例えば、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が心因性だということは既に多くの人が知ってますよね。それが知られるようになるまでは潰瘍の患者はとても多かったのに、知られるようになって以来、患者数はだんだん減っている。心は自分の痛みを紛らわす・ごまかすために、無意識のうちに身体に症状を発生させることがあり、それが潰瘍と言う形になってたんだけど、潰瘍は心のせいで出来るということがばれてしまうと、効果が薄れてくるんだそうです。

腰痛の場合も、一部の本当に腰の骨やら神経やらの実物に問題があるケースを除いては、たいがい患者は西洋医学的には証明できない痛みを訴えています。こっちが痛くなったりあっちが痛くなったり、全く予想のつかない症状が続くんだそうです。

で、腰痛は心因性だから心配ない、腰そのものが悪いわけじゃない、人間のからだなんてほとんど左右非対称だから、曲がってるのが問題なわけじゃないし、二本足で立つようになってから腰痛が始まったと言うけど、腰痛がこんなに蔓延するようになったのは人間の歴史の中でもつい最近のこと、人間は二本足でもちゃんとやっていけるように設計されてるんだ、骨格のせいで痛みが出るのなら歳を取った患者の方が多いはず、でも実際は、働き盛りの人が一番多く、歳を取ると患者数は減っていく・・云々ということをしっかり学び、信じていれば、ひどい腰痛にはならないのです。あれもしちゃいけない、これもしちゃいけないって腰痛にばっかり気を取られ、そこにばっかり意識を向けると、心の方はしめしめうまくいったぞ、と思ってつけあがり、余計痛みを加えてくることになるのです。

そういえば、この前の冬のぎっくり腰がいつも以上にひどかったのは、周りに親や妹がいて、心配してくれるもんだからなおさら腰に意識が行ったせいかもしれません。

とにかく、ベッドを買い換えたり、活動を制限して残りの人生を生きていくより、サーノ博士を信じてみよう、と思い、その後、信じ続けています。

不思議なもので、ガーデニングをしたり、重い荷物を運んだら、そりゃちょっとは腰がだるくなったり痛くなったりはしますよ。でも、「あ、きたか、でも大丈夫。ひどくはならない」と思ってたら、知らないうちに痛みは去っていきます。ストレスが溜まってるときに腰が痛くなると、「ストレスのせいだな。発散すれば治るさ」なんて思ってると、腰痛は治り、かわりに膝が痛くなったり、足首が痛くなって階段の上り下りに支障を来たしたりするようになるんです。サーノ博士によると、心因性の痛みは、ここがだめならこっちはどうだとばかりに、あっちこっちに出るらしいので、「おお、今度はこっちに来たか。馬鹿め。だまされないぞ」と思ってると、また痛みは去っていきます。

とまあこんな感じで、痛みが継続することは全くなく、健康な日々を過ごすことが出来ています。

練馬のカイロプラクティックの先生にはもう12年もお世話になって、とても申し訳ないんだけど、きっともう行くことはないんだろうなと思います。

まあでも、カイロは気持ちいいし、α波が出てよだれも出てくるくらいなので、たまにはいいかも。

みなさんも腰痛に心覚えがあるのなら、だまされたと思って一度これらの本を読んでみてはいかがでしょう。
但し、信じやすい人じゃないとだめかもね。「そんなばかなことがあるわけない、やっぱり自分の腰には欠陥があるんだ」と、どこかで思ってしまってると、やっぱり心につけ狙われ続けるようですから。

それよりもストレスの少ない生活をした方がいいかもしれませんけどね。

おしまい。





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