「あー、寿ってば春菊はじいてる」

「…コレだけは勘弁…」

「ね、コレは?大根のサラダ。あたしが作ったの!おいしい?おいしい?」

「サラダって…材料がうまけりゃ、もれなくうめーんじゃねーのか?」

「…そーとも言う…」

「はっはっは!でもうめーよ。頑張ったんじゃねーの?」

「へへ。ありがとう」



















「彩ちゃ〜ん、ビールは??」

「お、気が利くじゃないリョータ。よし、注げ」

「…酒強い彩ちゃんもイイ…」

「あ?なんか言った?」

「なんでもないよ彩ちゃん。ささ、飲んで飲んで」





















「…おいしい?」

「ん。…卵オカワリ…」

「はいどーぞ」

「…割ってくれ…」

「あんた…タマゴも割れないの?」

「オレ今日たんじょーび…。だから割って…」

「はいはいはいはい…」

「…む…」

















おいしい料理に美味い酒…

某CMのキャッチコピーがぴったりなこの状況。

食べたり飲んだり、皆さん楽しそうに時間を過ごしておられます。

お酒を飲むことだし…というさんの案で多くは作らなかった食事は程なくなくなり、メインはお酒に移行。

お酒飲むと人が変る…ってタイプもいますけど…彼らはどうなんでしょうね?

































「…暑いわ…」















先ほどから高校生にしてはイイ飲みっぷりを披露していた彩子サン。

ダンッ!!

っと、威勢良くグラスを座卓に戻した彼女は…いきなり立ち上がって…



















「あ、彩ちゃん…?」













声を発した宮城と…みんな不思議そうに彩子サンを見つめます。

みんなの視線を受けた彩子サン。

一瞬にやりと笑ったかと思うと…

















「1番彩子!脱ぎますッ!!」

「「「「えぇッ!?」」」」

















挙手までして宣言した彩子サンは、着ていたハイネックのセーターの裾に手をかけて一気にガバっと…。

てか彩子サン…1番てナニ?

誰かあとに続くんですか…?













「うわ〜!!あ、彩ちゃん、やめてくれ〜!!!」

「離せリョータ!ジャマよあんた」

「ダメ!ダメったらダメ!!!!」

「うっさい!あっち行け」

「あああ彩ちゃーん…!!」











彩子のストリップショー…さすがに宮城が焦って止めに入りましたが…

彩子サンに蹴飛ばされた宮城が床に転がっているうちに、彩子サンは潔くセーターを脱ぎ捨てました。

といっても…キャミ姿になっただけですがね…















「いや〜ん、彩子ってば大胆!!素敵〜!」

「そーお?」

「うんうん!がキスしてあげる〜」

「あらうれしー」

「「んーっ」」

「うわぁ〜彩ちゃん!ちゃんっ!!」

「あっはっはっはっ!」

「…はキス魔だものねぇ…」













自分のことを名前で呼んでしまうぐらいに程よくデキあがってしまっているさんは

あからさまに彩子さんにキスを迫って…焦るのはやっぱり宮城。

その様子を三井は笑って、さんは冷静に見ています。













「三井サン!笑ってないでちゃん止めてくれー!」

「んぁ?いーんじゃねーの別に。女同士だしよぉ」

「そういう問題じゃねぇダロ!!」

「寿ってばココロがひろ〜い!そんなところも好き〜。

寿にもちゅうする?する?」

「おう、しろ。倍返ししてやるぞ?」

「わーい!!」















酔っているのは三井も同じ。

宮城のSOSもむなしく、三井はとバカップルぶりを発揮するだけ…。

















「…むぅ……」

「流川?」

「……ぁ…?」

「…大丈夫?なんか涙目よ?」

「…も…ねみぃーんだ…」

「あらら…あんたお酒弱かったのね。あまり飲んでないのに…」

「…ねみぃ…」













盛り上がるほかのメンバーを尻目にずっと飲み食いを続けていた流川。

ここにきてようやく自己主張…?

さんが異変に気づいてくれたからよかったようなものの、

半分閉じかかった目をして…その頭も前へ後ろへふらふらと…。

















「ねえ、?楓はだいじょうぶ?」

「……………」

「ダメみたいね。もう寝なさい?向こうに布団敷くからちょっと待ってて…」

「……ココがイー…」

「あら…」

「やっだ流川ってば、膝枕??」

「…オレこーゆー流川って初めて見るカモ…」

「オレもっす…。流川も女に甘えたりすんだ…」















流川は畳の上に転がると、頭をさんのヒザの上に乗せちゃいました。

三井や宮城に見られてようが知ったこっちゃありません。















「なんか寝てる楓ってちょっとカワイイね〜。楓にもキスしたーい!」

「あ、じゃああたしも」

「っだー!ちょっと待て。流川はダメだ!それはオレにしとけ!!」

「彩ちゃんもオレにぃ!!」

「楓がイイ」

「流川でいい」

「「……なんでだ………」」













あらら…三井と宮城…すっかりヘコんでしまいました…。















「てことで、流川借りるわよ!」

「楓〜」













にんまり笑った彩子サンとさんが流川に接近…。

しかし…それはさんによって止められてしましました。













「コレ私のだから触らないでちょうだい」

「「えぇ〜」」

「あなたたちにも自分のがあるでしょ」

















…まあアレです。

さんも酔っているということですな。

男どもをすっかりモノ扱いしてます…















「むう…イイもん。あたしには寿がいるから!ね〜寿」

「お?お前もようやくオレのミリョクに気づいたか。しょうがねえからお酌させてやる」

「あ〜い」













切り替えの早いさんはビール瓶片手に三井の隣へ戻っていきました。

こちらは何の心配もなさそうです。

問題は彩子サンですね。

さんの言葉に非常に不満そうです…

















「…コレ、あたしのじゃないから」

「そ、そんなぁ〜。オレはいつだって彩ちゃんのモノに!!」

「っ!コラ、離れなさい!くっつくな!!」

「彩ちゃん〜」















ここぞとばかりに彩子に急接近する宮城を、彩子サンは引き離そうと必死に抵抗…

この2人は相変わらずのようです。















































深夜零時をまわりました。

新年会会場では…皆さん畳の上で眠ってしまったようです。























三井の隣に寄り添うように眠るさんはとっても幸せそう。

腕枕ですか?

いいですねぇ〜。























彩子サンは…足に絡みつくようにして眠る宮城のせいでしょうか?

なんだかうなされています…。

逆に宮城はとっても満足そうな顔で寝ていますがね…

このまま朝を迎えたら…なんだか恐ろしいことにもなりそうですよ…































流川は相変わらず、さんの膝を枕に眠っているので、

さんは座ったままうつらうつらしていますね…。



































あ、さんが目を覚ましたようですよ?

ぼんやりと部屋を見回しています。













































「…片付けなきゃ…」

「…いってぇ…」































寝ぼけているんでしょうか…

目の前にあった食器を掴むといきなり立ち上がってキッチンへ行ってしまいました。

当然、膝に乗せていた流川の頭は畳の上に…。

流川が何か言ったようですが…?

…本人…どうやら起きてないのでいいんですけどね…?

































キッチンへ向かったはずのさんは、使用済みの食器を持ったまま…なぜか寝室にいます。

テーブルに食器を乗せると、そのままベッドに入ってしまいました。

やっぱり寝ぼけていたんですね…。

































そして次の日





























目を覚ましたさんが昨夜のことを思い出して和室に急行するまで、

他の皆さんは一度も目を覚ますことなく爆睡していたらしいです。































楽しい新年会の翌日

みんなを迎えたのは大量のゴミと洗い物。

そして、なぜか男性陣にだけ訪れた激しい二日酔いでしたとさ。












おしまい。





















後書き

やらなきゃよかった…。
ドリっていうよりは…宴会の実況中継じゃないか…
萌えはどこにいった!?



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