「…えで…楓…」

「……ん……」



















名前…呼ばれて目ぇ覚めた。

ここは…んち…か?

んちの居間のソファ…オレはすげーいいカンショクのマクラに頭のっけて…

そのまま寝てたのか…?





















「寝ちゃってたのね。そんなに気持ちよかった?」

「…あ…?」

「あ!ダメよ動いちゃ。まだ終わってないんだから」

「……?……」



















ナニ言ってんのかわかんねー…って思ってたら、耳ン中でなんか動いた…

…耳カキ…?

マクラだと思ってたのはのヒザ。

どうやらオレは…に膝枕してもらって耳カキされてる…らしい…。

…どーりで…いいカンショク…























「…はい、おしまい。もう起きていいわよ?」

「…ヤダ…」

「やだ?」

「…コレ…気持ちー…」

「やッ…ちょっと…動いたらくすぐったいってば」

「…ん…」























仰向けンなってを見上げれば…すぐに目ぇ合った。

…すげー優しいカオしてる…。

こんなカオ…オレしか見たことねぇぞ…?たぶん…。























「……」

「なに?」

「……なんでもねぇ……」



























なんとなく…のナマエ…呼びたくなった。

こえーぐれぇキレイなカオしてるくせに…笑えばちょっとだけ幼く見えんだ…。

そこがまたイーんだけど。



























膝枕のまま腕だけ上げて…の頭に伸ばす。

オレがナニしてーかなんて…ちゃんとわかんだな。

がカラダ倒してくれるから、オレもちょっとだけ起き上がってキスした。

何回やっても足りねーぐれぇ…のキスはキモチイ…

キスしたままをソファーに押し倒して…押さえつけるぐれぇのイキオイで深くキスしたって

もっとしてぇって…思うだけだ。



























「…ッはぁ…ね…楓…」

「…あ…?」

「…私のこと好き?好きって…言って?」

「…スキダ…」

「…ありがと…私も楓が好き…」

























スキかって聞くからスキだって答えた。

たったそんだけのことなのに…はすげー嬉しそうに笑う。

ちょっと目ぇ細めて…眩しそうにオレを見上げて。

ンなカオされたら…もう止まンねぇぞ…



























「…ンな目で見んな…」

「…え?」

「…誘ったのはソッチだかんな」

「あッ…」























思いっきり抱きしめてキスして…そのままのカラダ中に触った。

どこ触ってもすげぇやわらけー…。

なにしても全然抵抗しねぇがすげーカワイイような気がした。

けどナンか…モノ足りねぇ…?

オレの下でじっとしてるが…ホントにそこにいんのかどーかも不安になって…

はやくを確かめたくて…を脱がすのと同時に、オレも一気にシャツを脱ぐ。

























「…わり…一回…ここでヤんぞ…?」

「……………」

「…いーのか…?」

「……………」

「…ナンとか言えよ…」













































PiPiPiPiPiPiPiPiPiPi…









ガンッッ!!!



















































耳障りな目覚ましを、叩き潰してしまいそうな勢いで止めた流川くんは、

目覚し時計に手を伸ばしたままの姿で目を覚ましました。

頭だけ上げて周りを見渡せば…そこは見慣れた自分の部屋。





















































「……?」









































…いるわけないですよね…

だんだん意識もはっきりとしてきて…アレは全部夢だったと悟った流川くん。

うつ伏せの姿勢で眠っていた彼の下にあったのはただの枕。

ベッドのすぐ下には、寝ぼけて脱ぎ捨てられたパジャマの上着が床に落ちていました。





























「…チッ…どーりでミョーだと思った…」





































考えてみれば…今の段階で、さんが流川くんをあんなに甘やかすワケがありません。

呼び方だって当然、 「流川」 「センパイ」 のまま…。

だけどあんな夢を見てしまった流川くんは、ちょっとそれに味を占めてしまいました。

近いうち、さんに名前で呼んでもいいかと…お伺いを立てる計画…。































「む…やべぇ…」





























起き上がろうとした流川くんの動きが止まりました。

夢とはいえ…大好きなさんと、コトにおよぶ寸前までいっちゃったんですから?

若くて健康な男子には当然の反応が、流川くんにも起こったみたい。











こんなことをさんが知ったら…すごく怒られるか鼻で笑い飛ばされるか…。

それでも流川くんにとっては深刻な問題なんです。

流川くんがソレをどうしたかは…聞かないであげましょうね。















後書き

久しぶりに「一真的流川」を書こうと思ったらこの始末…。
無謀にも前半部分は流川視点で書こうと思ったのがそもそもの間違いですね…
偽者率がまた上がったみたいです。
流川の名前をかたったほかの誰かだと思ってください…(謝)



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