今日は日曜、部活もなし。

こんな日は、普段かまってやれないに付き合ってやるか。

んとこの家族がみんな出かけるってんで、

今日はのうちでまったりデート。

見逃した映画をレンタルしてきて、リビングの大型テレビで映画鑑賞の真っ最中。

親御さんがいないってんで、オレは遠慮なくソファに寝そべる。













しかし…

ずっと観たかったアクション映画なんだけどよぉ…眠気が…

日ごろのハードな部活のせいか?

疲れてるなんて意識はねーけど…カラダは正直ってヤツだ。

オレと一緒に観たいって、ずっとこの映画観るの待っててくれたコイツにはわりーけど

ダメだ…もう耐えらんねぇ。

が映画に釘付けなのをいいことに、オレは目を閉じた。















































「…ふう…おもしろかったね、寿」

「…………」

「…ありゃ、寝てるし…。」
































テレビでもそうなんだけど、一緒に観てるとあーだこーだうるさい寿が

今日は途中からとっても静かだった。

面白い映画だし、珍しく寿も集中してるのかなーって思ってたら…寝てたのね。

疲れてんのかな?やっぱ。

まあいいや、とりあえずビデオ止めなきゃ。

…リモコン…どこ行った?

テーブルの上には見あたらない。そういえば寿が持ってなかったっけ?

そう思ってあたりを見回せば、リモコンは寿の頭の下にあった。

寿が枕がわりにしているクッションの下に埋まってるじゃん。











































「よいしょ。ちょっとごめんね〜」






































同じソファの、寿の足元に座ってたあたしは

リモコンを取るべく手を伸ばす。

んー…もうちょい…
















…なんだ…?

急に胸を圧迫されるような感覚でオレの意識は浮上した。

ぼんやりと目を開けて…視界に飛び込んできたのはの顔。しかもドアップ。
























「…ッ…!!」































オレに覆い被さるように上体を倒してる

何事だ?

オレ…犯されんのか…?








































「…お、おい…何してんだよ…」

「あ、起した?ごめんね〜。リモコン取りたいのー」

「リモコンって…ちょ、マテってッ!」

























オレの重みがかかったクッションの下からリモコンを引っ張り出そうと、

はさらに腕を伸ばす。

その体勢は結果的に、オレとがますます密着するカタチになって…

む、胸とか顔とか…

ちーとばかしヤベぇかもしんねぇ…。































『耐えろオレッ!!男だろぉ!!!』















































「おいッ、まだなのかよ!」

「もうちょい…あ、取れたぁ!」

「よっしゃ、どけッ」

「なにそれ、ヒドイなぁ。さては、あたしが重いって言いたいんでしょ!?」

「そ、そうそう。重くてかなわねーから、早くどけって!」

「い・や!寿なんか潰してやる!」

「うおッ!!」


























それまでかろうじて体を手で支えていたが、

オレの上にモロ乗っかった。

押しつぶされてるってか…押し倒されてるってか…

コイツの体重なんかどーってことねぇけど…感触がッ!!!
















「どうだ!降参する??」

「お、おう!ギブギブ!!!」

「やった!あたしの勝ち〜」






















ようやくオレは解放された。

それにしても…マジびびった…

よく考えればオイシイ体勢だったんだろーけど

いきなりってのはどーも…調子でねぇもんだな…。

まだ心臓が落ちかねぇ。



















オレも起き上がって…をみる。

けどあいつはオレの心境なんかわかっちゃいねぇみてーだ。

手にしたリモコンでテレビのチャンネルを次々に変えている。

女に上乗っかられたぐれぇで動揺してるなんて…バレてなくて助かったぜ。













 



モヤモヤした気持ちを誤魔化すために派手に頭を掻いて

とりあえず「次こそはオレが!」と心に誓ってみた。













後書き

オチは…?



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