空間膨張の矛盾


 ビッグバン宇宙論では、宇宙空間が膨張するということです。

 今の宇宙は1点から始まったということです。そのとき宇宙の空間もその1点にありました。空間はビッグバンと共に膨張し、空間の膨張にともなって物資も広がっていったというのがビッグバン宇宙論です。それがもっと超スピードで広がったというのが、インフレーションビッグバン説です。宇宙空間の始まりは1点に集まっていたというのは共通です。

問題1 膨張する空間はどこの中に広がっているのでしょう。

 答えは、もともと、真空という空間があったということらしいです。その空間の1点に、我われの宇宙のすべて(空間も)ができ、急激に広がっていったということです。

 したがって、われわれの空間は、元々あった空間の中に新たな空間ができ広がっていったと考えられます。

(1)どのようなことが起こるか

ア 空間同士の衝突

 われわれの膨張する宇宙の空間と、元々あった空間とは、激しくぶつかりあっているはずです。

 なぜなら、地球から遠く離れたところでは、光速度を越える速さで、地球から遠ざかっているといわれていますから、われわれの空間の最前線では、元からあった空間と、光速度以上の速度でぶつかり合っているはずです。そこではどのようなことが起こっているのでしょう。

・ 空間は何もないから衝突しても何も起こらない。

とはいえません。

 空間が膨張することで、巨大な質量の銀河団さえ動かされて超スピードで動いています。空間には得体の知れない力がありそうです。

・ 空間は衝突しない

 最初にあった空間が後退しなければ、われわれの銀河団は、そちらに進出していけません。いつまでも、1点から動けません。地球も、最初からあった空間をわれわれの空間が押しのけた結果、空間膨張に乗って、生まれたところから今の地点まで動いてこられたのですから。そしてこれだけの大きさを持っているのですから。

・ 空間が混ざると

 もし、元々の空間と、われわれの空間とが混ざり合ったら、膨張する部分(われわれの空間)と、膨張しない部分(元からあった空間)がまだら模様になり、空間はいびつになってしまいます。すると、間違って、元からあった空間に迷い込んだ銀河は、膨張から取り残されます。ジグソーパズルのように空間がまだら模様になったときは大変です。銀河は回転できなくなってしまいそうです。

・ 空間が重なり合う

 空間は重なり合うことができるというのでは困りものです。われわれの物質はふたつの空間の中にあり、膨張していいのか、そのままでいいのか分からなくなるからです。もし共に物質があれば、同じところに、物質が重なってしまいます。そして、膨張するわれわれの物質と、膨張しないでとどまる元々の空間の物質が混在してしまいます。元々の空間は物質はないから、気にしなくていいという問題ではありません。

 

 このように、ふたつの空間は、混ざり合うことはないはずです。すると、元々あった空間は、ものすごい勢いで圧縮されているはずです。

 われわれの空間は、おそらく真空のエネルギーを使い果たしています。なぜなら、針の先より小さな空間の真空のエネルギーで、全宇宙の物質と、エネルギーと、20倍ほどもあるダークマターと、ダークエネルギーを作り出してしまったのですからもう残っていないと思います。

 方や、元々の真空は、まだエネルギーを残しています。そのエネルギーや、針の先ほどの真空から、全宇宙のすべての物質と、エネルギーを造るほどのものすごいエネルギーです。それが超高速度で圧縮されています。よく爆発しないものです。

 これが、膨張空間の矛盾のひとつです。ビッグバン論者にはどうでもいいことでしょが。われわれの宇宙の外や、始まり以前のことはそれについて知ることはできないから、関係ない、というのが彼らの主張ですから。それは神様の領分だというわけです。

 空間とは何かとか、空間が膨張する仕組みとか、そのエネルギーとか、何一つ分かっていません。もちろん、空間が膨張するという現象は、地球上や、太陽系や、銀河系では観測されていません。これは地球や、太陽系や、銀河系では、少なくとも、空間膨張に伴う現象はは存在しないということです。ということはすべての銀河内部では空間膨張に伴う現象は存在しないということです。重力で結びついているから物質は膨張しないという言い訳は、言い訳にしかすぎません。銀河団は動かせても、髪の毛は1本も動かせないなんて理屈に合いません。月をつなぎとめている地球の引力は、銀河団は動かせないけれど、髪の毛はちゃんと下に引っ張っています。地球の引力が小さすぎるから、銀河団は動かせないのです。しかし、空間膨張は、その大きな銀河団を動かすのに、なぜ、小さな地球や、髪の毛を動かせないのでしょう。空間膨張が存在しないということの証拠です。

 

 アンチビッグバン論08年分