相対論の証拠の検証




メッセージ



著者 高田敞

1 相対論の証拠と言われているもの


@ マイケルソン・モーリの実験(光速度不変の原理)

A エディントンの観測(太陽のそばで光が曲がる現象)

B 重力レンズ

C 水星の軌道

D ミュー粒子の寿命

E カーナビの時間補正


2 考察


 相対論の証拠と言われているものは上に掲げたものだ。あれだけの理論にたったこれだけしかない。貧弱なものだ。相対論は普通の状態では現れない、という言い訳がまかり通っているからこれでも多い方なんでしょうね。以下にそれらについて検討していく。

 

(1)マイケルソン・モーリーの実験

 光は、何物にも、光速度であるという実験(光速度不変の原理)。

反証1

 検証実験は、これを肯定しているのと、否定するのとある。したがって、この実験の結果は確定していない。

反証2

光の光行差(光が観測装置に対して、観測装置の速度に合わせて斜めになる現象)が観測されている。これは、光と観測装置が相対速度を変えているから起る現象である。相対論に登場する思考実験(空想の実験)の光時計は、時計の速度にかかわらず、光は時計の床に直行することになっている。斜めにならない。思考実験と現実が矛盾する現象である。

反証3

地球の進行方向から来る宇宙背景放射(光)が地球の速度に対して青色変異し、後方から来る光が赤色変異している。これは、地球と宇宙背景放射の光が、相対速度を変えているという証拠である。

以上のことから、光速度不変の原理は、間違っているといえる。

 

(2)エディントンの観測(太陽のそばで、光が曲がる現象)

 これは観測されている。しかし、この現象が、太陽の重力で光が曲がった、あるいは、太陽の重力で空間が曲がったために光の進路も曲がった、ということにはならない。他の原因で光が曲がった可能性があるからである。

ア 重力で曲がったという理由

アインシュタインが予言したとおりである。

これが相対論者の理由である。この理由は科学ではない。単に権威主義である。
太陽のそばで光が曲がったら、それが重力のせいである、ということは言えない。それを言うためには、その理由と証拠を示さなければならない。しかし、相対論者はその理由も証拠も提出していない。権威に盲目的にすがっているだけである。

イ 光が曲がる他の理由と現象

 地球上では、星の光が地球の大気で曲がっているのが観測されている。したがって、太陽大気によっても星の光は必ず曲がるはずである。

例) 星のまたたき現象(大気による、屈折率の変化。風の強い日は、よくまたたく)実際の日没は計算日没より遅い。これは、大気により、太陽の光が屈折し、浮き上がる現象。日のでも同じ。星も同じように本来沈んでいるはずなのに、見えている。

これらは、エディントンの観測と同一現象であるにもかかわらず、地球重力が原因とは言われない。ところが、太陽では、太陽大気が原因とは言わず、太陽重力という。同じ現象なのに、原因が二つになっている。二重規律である。

ウ 

 地球上で重力によって星の光が曲がった現象が観測された例は存在しない。

エ 空間が曲がる仕組みと観測

 空間の曲がりは直接観測されていない。空間とはなにか、空間の構造はなにか、空間が曲がる仕組みはなにか、重力が空間のどこにどのように働きかけて、空間をどのように曲げているのか、ということは何一つ分かっていない。理論がないということである。それに対して、大気による光の屈折現象は、多数観測されている。その理論も存在する。

オ エディントンの観測の評価

 太陽近傍の星の光のエディントンの観測値はばらつきが大きかった。これは、地球上で観測されている星の光のまたたき現象(地球大気の密度の変動が屈折率の変動になり、星がまたたく現象)と同じである。太陽大気は、地球大気より大きく変動しているので、星の屈折率も大きく変わるから、観測値にばらつきができたと考えられる。

重力で光が曲がる現象ならこのようなことは起こらない。光の進路が変化するほど太陽重力が瞬時に大きく変動することはない。

エディントンの観測値が誤差とされているのはこのためである。誤差としなければ重力では説明できないからである。

 太陽のそばで、光が曲がる現象は、既存の理論と現象で過不足なく説明することができる。重力では、空間の曲がりの理論がない、また観測値のばらつきを誤差とするしかない、また、空間の曲がりは直接観測されていないなど、理論も実証もないとい言える。

以上から、太陽のそばで光が曲がる現象は、太陽大気による屈折現象といえる。

すなわち、重力によって光が曲がったということは言えない。

 

(3)重力レンズ

これも、(2)と同じである。銀河団は、水素を中心としたガスに満たされているのが観測されている。これは、宇宙に浮かぶレンズである。宇宙空間ガスによる屈折現象であるといえる。

多くの重力レンズによるといわれている現象は、原因になった銀河や銀河団の重力が足りないといわれている。光が曲がりすぎているのである。これは、ガスによる屈折なら一致する。重力より、ガスの方が光をよく曲げるからである。ガスによる屈折なら、銀河や銀河団の質量不足は無くなる。

これも既存の理論と現象で説明できる。重力レンズと言われているものは、重力が原因ではなく宇宙間ガスであるといえる。

よってこの現象も新しい理論の証拠にはならない。

 

(4)水星の軌道

太陽が楕円球であれば説明が付く。太陽は楕円球であることが観測から分かっている。相対性理論の証明には使えない。

 

(5)ミュー粒子の寿命

 ミュー粒子が地上に到達できるのは、相対論効果により、ミュー粒子の寿命が延びたため、という考え方である。

 ミュー粒子の寿命が延びたのは、光速に近い速度でで飛ぶために、ミュー粒子の時間が遅くなり、そのために、ミュー粒子の寿命が延び、到達距離が長くなり、本来上空で消えなくてはならないはずなのに地上に到達したという説明である。

検討してみよう。

 ミュー粒子の時間の進み方が遅くなると、ミュー粒子の到達距離は長くなるということだが、相対論効果で、時間の進み方が遅くなっても、1秒は1秒である。距離=時間×速度である。ゆっくり進んだ1秒も、早く進んだ1秒も、1秒は1秒であるから、到達距離は上の式を適用する限り変わらないはずである。

 光は1秒間に30万km進む。しかし、60万kmは進めない。60万km進むためには2秒の時間がいる、ということである。

相対論では、時間の進み方が遅くなると速度も遅くなるといっている。相対論では、ブラックホールに近づくと、時間が遅くなるとともに、速度も遅くなると説明されている。(ただし、この現象は観測されてはいない)

 したがって、ミュー粒子の時間が遅くなっても、ミュー粒子の速度も遅くなり、ミュー粒子の到達距離は変化しないといえる。

では、この現象はどう説明する、ということになる。簡単である、宇宙線が地球上空で大気に衝突してミュー粒子を発生させる場所がばらついているだけである。数パーセントのばらつきで十分地上に到達する。だから、地表近くまで到達しているにすぎない。相対論とは関係のない現象である。

 

(6)カーナビの時間補正

 カーナビの人工衛星、GPS衛星は、相対論効果で時間の進み方が速くなっているという。そこで、速くなる分遅く進む時計を積んで、地上の時間と合うようにしてあるという。

 GPS衛星は相対論効果で時間が速く進んでいるので、ほっておくとどんどん未来に進んでいくという説だ。これを、時計を遅らせることで現在にとどめているということである。

 時計を遅らせると、時間も遅れるという主張である。そんなことは現実世界では起こっていない。その証拠に、腕時計の針を遅らせてみよう。時間がゆっくりになり、腕時計をした人の時間がゆっくりになり、過去に行けるだろうか。反対に、針を速く進めると、時間が早くなり、未来に行けるだろうか。時計の針の進み方を速くしようが遅くしようが、時間が早くなったり遅くなったりすることはない。実際、ほとんどの人の腕時計は、速かったり遅かったりする。みんな、その時間の速度に合わせて生きているのだろうか。そんなことはない。時計はタイムマシーンではない。タイムマシーンがあるのは、漫画の世界か、SF小説の世界だけである。

 相対論効果=時計の遅速、ということなのだろうが、時計には時間を早めたり遅らせたりする力はないのが現実である。GPS衛星の電子時計が如何に素晴らしい時計かは知らないが、タイムマシーになれるわけはない。いくら時計の時間を遅くしても、本当の時間を遅らせることはできない。

 これも間違いであるといえる。

 ではなぜ、狂わないのか。簡単である。GPS衛星とカーナビの時計は電波で合うようにしてある。したがって、時計の時間は同じである。地球に対するGPS衛星の位置も常に同じである。だから、狂いはないことになる。指す時刻が普通の時計と違うだけである。それも、10000分の1秒ほどである。普通の時計など、1秒どころか、数分の違いは普通である。ひとには違いは分からない。

 

3 結論

相対論の証拠といわれているものは、すべて、相対性理論以外の既存の理論と現象で説明がつく。そしてその方が矛盾がない。相対性理論とすると、矛盾だらけである。GPS衛星の時計など、タイムマシーンにさえなっている。漫画の世界である。

 これらは、相対論の証拠だといわれているが、証拠にはならないということである。