へんろ旅 24日目(晴れ)
39番延光寺
 (予定は30キロ。山の中。いよいよ高知県最後の札所。遠かった。)

 田に落ちる 水音軽く 朝の風
 木蓮も 芽吹きに押され 色あせて
 新緑の山 つつじ点々と ちりばめて
 一晩の 饗宴覚めぬ 蛙かな
 行く人も まだなく朝風 顔を過ぎ
 真下より 瀬を噛む水音 登り来る
 苔の上 椿二つ 鶯の鳴く
 今日ははや 山また山の 山の道
 ただ歩く ただ歩く道 菫草
 咲き遅れ 山肌に1本 桜花
 (太いタブの木の下で休憩。この少し前で、青年と遇う。私より足を痛めているようで、辛そうだった。追いついてくるかと思っていたが、来なかった。その後消息を聞かず。結願できただろうか。)
 ろうそくの芽 無数に吹き上げ タブの木静か

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