著者 高田敞
(以下、{ }内は上記本よりの引用)
1 宇宙背景放射の源
(1)
{天の川銀河(の中にある地球)を中心とした半径137億光年の球面のそれぞれの場所から,宇宙背景放射が発せられた}
その光が今地球に届いているという。
このことから、137億年前にはすでに、宇宙は、地球を中心とした半径137億光年の球状に広がっていたことが分かる。
(2)
{137億光年より向こうにも宇宙は広がっている}
として、半径が137億光年の何倍もある宇宙が描かれている。
そのとき{高温だったため、宇宙のあらゆる場所が輝いており,四方八方に向かって宇宙背景放射が発せられた}
2 宇宙背景放射の起った時
{宇宙誕生のころ,宇宙全体が灼熱の“火の玉”となる「ビッグバン」がおき,宇宙全体が高温で輝いていた。宇宙背景放射は、ビッグバンから約40万年後に発せられたビッグバンの残光だ。}
考察
1と2から、宇宙背景放射が発せられたとき{ビッグバンから約40万年後}には、宇宙は、すでに半径数百億光年の大きさにまで広がっていたということが分かる。
疑問1
この大きさでも火の玉になりえるのだろうか。もしそうなら、今の宇宙も火の玉になっていてもおかしくないのではないだろうか。
ビッグバン宇宙論は、宇宙の全物質が1点に集まっていたから、火の玉であったという説である。こんなに散らばっていては、火の玉にはなりえないはずである。実際、今観測できる半径100億年長の宇宙空間には、宇宙全体が火の玉になっているという現象は何一つ観測されていない。
だから、特恵数百億光年の宇宙が日のためになっていたという主張はおかしいことになる。
疑問2
ハッブル定数というのがある。遠い銀河ほど、速い速度で遠ざかっているという説である。その速度から、逆算すると、137億年前にすべての物質は1点に集まるから、宇宙は火の玉のビッグバンで始まったという説である。
しかし上の説では、宇宙は40万年で、すでに、今観測されている宇宙より大きく広がっている。136億9960万年前には、宇宙は今観測されているのより大きいのである、それから40万年で、すべてが1点に集まることになる。
ハッブル定数や、その法則に完全に反している。
疑問3
宇宙は、ビッグバン後40万年で、すでに半径数百億光年の範囲に広がっているのであるから、その広がる速度は、光速の数万倍になる。たとえば、半径400億光年に40万年で広がるには、宇宙は光速の10万倍の速度(30万キロ×10万=300億km秒)で広がらなくてはならない。この速度は、今のハッブル定数の速度とはあまりにも乖離しすぎている。
ハッブル定数は、距離に比例して速度が速くなるということだ。離れていく銀河同士は、離れれば離れるほど、速度を増していかなければならない。するとビッグバン後40万年でこれだけ離れたのだから、その後はもっと速度を上げて宇宙は広がっているということだ。
光速の10万倍の速度というのは、銀河系の端から端までを1秒で移動する速度である。今はこれより速い速度で、多くの銀河や銀河団がすっ飛んでいるということである。
ところが、多くの銀河の速度は、宇宙背景放射に対してせいぜい数百km秒くらいである。あまりにも桁が違いすぎる。
結論
これらから分かること。
・ ビッグバン理論そのものの根源である、ハッブル定数を否定することになる。
・ 今の観測とは相容れない現象である。
・ 現代の物理学ではありえない現象である。
宇宙背景放射がビッグバンの名残の光とすると、矛盾以外のなにも出てこない。
宇宙背景放射が、ビッグバン以前の理論である、宇宙の塵の温度とすると、これらの矛盾はすべて解決する。
もちろんビッグバンはなかったことになるが