ブラックホールと相対性理論の矛盾

著者 高田敞
相対論2012年表紙

 

(以下{ }内は「Newtonブラックホールホワイトホール」株式会社ニュートンプレスよりの引用)


1 巨大ブラックホールと相対性理論との関係

条件1

 一般相対性理論では、ブラックホールでは、その重力のために時間が止まるということになっている。

条件2

{ほとんどの銀河の中心には巨大ブラックホールが存在することが明らかになってきました。}

条件3

すべての銀河は宇宙空間を動いている。

 

考察

条件1から

 ブラックホールは時間が止まっているから物質は動くことが出来ないはずである。なぜならば、世界最高速といわれている光は1秒間に30万km進むが、その光も0秒間に進むことができる距離は0kmである。特殊相対性理論では物質はそれ以下の速度しか出せないことになっているから、ブラックホールが0秒間に進むことができる距離は0kmになるはずである。

 したがってブラックホールは時間が止まっているので、永遠に(時間が止まっているのに永遠ということがあるならばではあるが)0秒が続くことになるから、ブラックホールは永遠に動くことができないことになるはずである。

 

 銀河はおそらくできてから、100億年は立っていると思われる。その間、ブラックホールは銀河の中心にあり続けていたことが類推できる。もし銀河形成の後から出来たとしても、数十億年は銀河の中心にあったことと思われる。

 条件2,3から、ブラックホールは、銀河の移動と共に銀河と完全に連動して動いているということが分かる。そうでなければ、銀河とブラックホールは別々の位置に存在しているはずであるからである。

 条件1から、時間が止まって動くことのできないはずのブラックホールが、通常の時間の速度の中で動いている銀河内の他の恒星や星間ガスと共に同じ速度で宇宙空間を移動しているということになる。

(注;もちろん他の星もその重力は千差万別であるから、その時間の速度も千差万別であるはずであるが)

 

結論

 時間が止まっても通常の速度で動くことが出来るのが巨大ブラックホールの神秘であるといえる。時間を止め、しかも、止まった時間の中で、周りの通常の物質と同じ速度で仲良く動いている。速くもなく遅くもなくである。

 

2 ブラックホール候補「はくちょう座]−1」

条件

 「はくちょう座]−1」は連星系である、と上記本にある。

{「連星」とは,二つの恒星が共通の重心の周りをまわっている天体です。}

考察

 このことから、やはり、重力のために時間が止まっているはずの、ブラックホールが、他の星の周りを回っているということになる。0秒間に、数百km動くという離れ業を行っているのである。これは、0秒間では0kmしか進めない光より速いことになる。光より早い物質が存在するというのは特殊相対性理論の、光より速いものはないという理論にも反する。

(注;光も光速度で移動するが、光の時間も地球時間と同じ速さで進んでいるようである。例;銀河系中心のブラックホールについての同本の記述{ブラックホールから放たれた光が,300光年先のいて座B2に到達するのには300年かかります。}とあるから、地球時間で測っていることになる。光速度不変の原理の根本である光が、光速度になっても時間が止まらないということである)

結論

 これも明らかな矛盾である。単に矛盾しているというばかりではなく。特殊相対性理論の原理とも一致していないという、大きな矛盾でもある。

 

3 結論

 銀河と巨大ブラックホールが連動して動いている、また、ブラックホールと連星が、互いに公転しているという観測事実から、ブラックホールは動いているということがわかる。ブラックホールが動いているという事実は、ブラックホールの時間は止まっていないということを証明している。一般相対性理論は、少なくともこの部分では破綻しているといえる。

2012,4,12  高田 敞