Creative SoundBlaster AWE32 for PC-9800

Creativeが出していたSoundBlasterAWE32の98版です。
AWE32といえばSoundFont、これを利用してオンボードMIDIの音色を自由に差し換える事が
出来るのがウリですね。
オンボードのRAM容量は512Kbyteですが、30pin SIMMを挿してRAM容量を増やす事で大容量の
SoundFontを利用する事も可能です。
最大容量は16MbyteのSIMMを2枚挿した場合でも28Mbyte(AT機版と同様4Mbyteをシステムの
管理にとられる為)となります。
この30pin SIMMが割と厄介で、特に16Mbyteの物は結構な値段だったので最大まで増設した
人は少数だったのではないでしょうか。
あと、公表されていない機能ですがSPDIF端子(見づらくて申し訳ないですが、下の画像で
言うとEMU8000のチップの左です)を持ってます。
MIDIのみながらデジタル出力が可能で、SoundFontを使っている場合でもその音をデジタル
出力することが出来ます。PCMもデジタル出力出来ればもっと嬉しかったんですけどね。
アナログ出力の音声クオリティはそんなに悪いモノではないと思うのですが、デフォルトの
3D Stereo Enhancementを使った状態だと違和感のある音になるので、切って使う方が良い
でしょう。
それと、オンボードのMIDIと15pinゲームポートのMIDI出力は独立しています(WaveStar系
だとMIDI出力とWavetable端子は同一デバイスなので排他利用)。
これにより、オンボードMIDIと外部音源、更にOPL3のFM音源の計3個のMIDIデバイスの併用
が可能となっています。
多機能でもIRQの消費が118より少ない(但しI/Oポートはバカ食いですが)点は歓迎だったの
ですが、Win98非対応が致命的でした。
毎黒仮節渡万氏作のパッチを当てる事でWin98での動作は可能なのですが、DirectSoundへの
対応でボロが出る為にメインのサウンドカードとして使うのは難しいと思います。
WMPでPCMを再生するとストールしたりリセットが掛かるようでは使い物にならないです。

なお、製品は初期に発売していたEdutainment Packと後期に発売していたInternet Kitの
二種類が存在しており、価格や同梱ソフトに違いがありますので注意が必要です。

PCMチップ:Creative CT2502 + CT3615
FM音源チップ:YAMAHA YM289B
Wavetable端子:なし
オンボードMIDI:あり、E-MU EMU8000 512Kbyte(増設30pin SIMMとSoundFontによる増強可)
Joystic/MIDI:SB仕様15pinゲームポート x1

○画像


16Mbyteの30pin SIMMを2枚挿してみたところ



パネル



SIMMソケットが黒い物もあります


所有しているのはInternet Kit x2個ですが、出荷時期によって箱が少し異なります
左が初期の箱、正面から見ると、貼られているラベルの位置が違いますね


側面は違いが顕著で、対応機種が増えていたり、箱の下側のCREATIVEのロゴの下の文字が
初期はWWW.SOUNDBLASTER.COMだったものが後期はCREATIVE LABSに変わっています




カタログはEdutainment PackとInternet Kitの二種類が存在します

Edutainment Packのカタログ(表)


Edutainment Packのカタログ(裏)


Internet Kitのカタログ(表)


Internet Kitのカタログ(裏)