Echo AudioFire 12

EchoのIEEE1394音源最上位モデル。
端子構成はTRSバランスのアナログ入出力12chとMIDI入出力、WordClock入出力のみ。
ライン入出力に特化した形になっており、デジタル入出力やヘッドホン出力の端子も
ありません。
入力端子の多彩さは下位モデルのAudioFire 8に任せる、といったところでしょうか。
その代わり、下位モデルが全て24bit 96KHzまでの対応であるのに対してAudioFire 12
だけは24bit 192KHzに対応します。

入手は2011年5月。特価品を29,800円で購入しました。
Phase24 FW以来、結構久しぶりのIEEE1394音源の入手でした。

AudioFire 12は前期と後期で使用するCodecが異なり、前期はCirrus LogicのCS4272、
後期は旭化成マイクロのAK4620Bを使用しています。前期、後期の見分け方はEcho社の
ホームページに掲載されているとおり、IEEE1394端子の尖った側の向きで見分けます。
前期型は尖った側が上向き、後期型は尖った側が下向きになるので、一目でどちらか
分かる訳ですね。
因みに、私が入手したのはAK4620Bを使用した後期型でした。

買ったまでは良かったものの、動かすまでは一苦労。
最新ドライバーを入れただけでは、動作しないのです。
EchoのIEEE1394音源はドライバーのインストール時にファームウェアを更新する仕様
なのですが、購入時点で最新だった5.5をインストールしても、ファームウェアが更新
されなかったのです。
どうも、ドライバーやファームウェアのバージョンは厳密にチェックを実施していて、
ファームウェアは順番ににしかアップデート出来ないようになっているようです。
私が動作させている環境はWindows 7 Ultimate 64bitなのですが、本来はWindows 7に
対応しないバージョン4.8のドライバーをインストールしてファームウェアを書き換え、
その後に5.5をインストールしてファームウェアを更新、これでやっと動作するように
なりました。
購入時点で書き込まれているファームウェアが最新とは限らないので、ドライバーを
インストールする際は4.8から順に入れていくのが安全です。
音質は良好で、Layla 3Gとライン出力の音を比較した限りではAudioFire 12の方が上と
感じました。

なお、EchoのIEEE1394音源はホストと接続しなくても単体で動作が可能です。
AudioFire 12の場合は12inのミキサーとして利用可能です(当然ながら、ボリュームの
調整が出来ませんが)。複数のデバイスから入力してミックスして出力してみるとか、
アンプやスピーカーへの入力をAudioFire 12に一本化する、というような使い方をする
ことが出来ます。