NECのExpressサーバ用のオプションカードとして発売された、INIC-1060P採用SCSIカード。
カード背面に記載されたINI-A101U2Wの型番どおり、initio製のSCSIカードである。
オンボードSCSIを持たないエントリークラスのサーバで使用することを目的とした製品で、
バックアップ用のテープドライブ（DDS-4ドライブ等）を内蔵して接続するのが主な用途
となり、外部接続はあまり想定していない（外部端子はVHDCI 68pinとなっている）。
SCSI HDDを接続することもあまり無かった筈だ。私自身、仕事で数回セットアップを実施
したことがあるが、SCSI HDDを接続したことは無かった。
1U及び2Uサイズのラックマウントモデルにも対応可能なようカードはLow Profile対応の
サイズで設計され、製品にはLow Profile用のブラケットも添付されていた。
定価は25,000円となっていたが、IOI-A100U2Wの登場時の店頭販売価格が23,800円だった
ことを考えれば、妥当なところではないだろうか。

性能面は他のINIC-1060P採用SCSIカードと差はないが、Boot BIOSは実質このカード専用
となる1.06が搭載されている（InitioのWebサイトで入手出来るのは1.04まで）。
BIOSは2001年には出来ていたようだが、私が入手したカードは2003年製、出荷は2004年と
なっていた。2006年前半のモデルまではオプションとして使用可能との情報があるので、
恐らくは出荷も2006年3月程度までは行われていたものと思われる（この頃、私は異動が
あったのでExpressと関わりのある仕事をしていない為、詳細は不明）。
他のINIC-1060P採用カードと同様、このカードも９８対応BIOSに書き換えることで９８で
使用可能である。なお、BIOSは最新の1.06になっても９８の起動を阻害をすることは無い。
従って９８にさしてそのままDOS起動すれば、BIOSの書き換えは可能である。
ジャンク屋などでは500円程度で確保出来るので、IOI-A100U2Wの代用として確保するのも
一興だろう。

○画像
表

裏