★観瀾斎先生(仏版画家)
京都・東寺 (食堂じきどう) 作品展会場で
(平成二十一年九月二十日〜十一月二十五日)

【会場の様子】
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京都・東寺へ行って来ました。
今年で“4回目の作品展”だそうですが、私が観瀾斎先生に御世話になるようになってからは、 3回目の東寺作品展となります。
昨年は掛け軸を数点表装し、その一つが観智院に納められ大変興奮しました。
しかし、今年の作品展は世界最大級の版画を屏風にして展示するまでの、大変な仕事を受けました。
その完成した会場の様子が次の写真です。

作品展会場の食堂(じきどう)に入って右に目を移すと、 頭上およそ2mの所に幅28m、29枚の『大百観音屏風』がずらりと並び、その様子は圧巻の 一言!
しばらく何も考えずに見入ってしまいます。

原画を版画用の板に張り込み、乾燥すると一堀り一堀り 小さな彫刻刀で彫って行かれます。
版板の数は116枚にもなり、気の遠くなる作業です。
まだ原画の張っていない物には原画を張る作業を少しお手伝いしました。紙を張るのは本業なので上手く張れたと思います。
この時、サンテレビのカメラが入っていたのですごく緊張してましたね。

アトリエでは全体を一度にチェック出来ないので、小学校の体育館を 借りて手直しされています。

やっと刷り上がった作品、版板の枚数と同じ116枚の版画を丁寧につなぎ合わせて行きます。
また、最後に出来上がった屏風を、6mの高さの梁から吊り下げて展示する予定のため襖の下地でテストしています。
5枚目の写真は、屏風下地に四枚一組につないだ版画を裏打ちして補強した物を張っているところです。
百観音の一部分を、風炉先屏風に仕上げてみました。
これなら自分の家にでも置けそうです。
屏風の完成!!
やっと、屏風が完成しました。丹波市青垣町のアリーナで関係者にお披露目です。
地元の各新聞社数社に取材されました。

出来上がった屏風をいよいよ京都東寺へ搬入の日が来ました。
取付には、足立実工務店の奏一さんにお願いして取付をしていただきました。
初めての作業にも関わらず、丁寧で綺麗な展示をしていただいたので、観瀾斎先生を初めスタッフの方々や 東寺の関係者の方に誉めていただいてたそうで、とても嬉しく奏一さんにお願いして良かったと思っています。
本当に助けてもらいました。「ありがとう!」

大きな百観音の下で、一部分を使った風炉先屏風 が展示されています。
ここで問題!この風炉先屏風に使った部分は、大百観音のどの部分でしょうか?
会場へ行かれた方は、是非探してみてください。
百観音の下では、額装の作品が可愛らしく見えてしまいます。
今年は百観音を初め今までの作品を集めた 作品集が発売され、東寺の会場で初めて拝見しました。
たくさんの作品が所狭しと並んでいます。
「こじぞうさん」、「四国八十八ヶ所巡り」等の作品が並んでいます。
サインを書かれている先生。二ヶ月間の長丁場の作品展。ファイトです。
東寺のシンボル「五重の塔」。角度によって色々な表情に見えますね!
観瀾斎公式ホームページ