志野織部 軍配文陶片
桃山時代
幅14,7cm 高さ6cm
志野織部は志野の次世代シリーズとして桃山時代に作られました。
この作品は美濃で最初の連房式登窯が作られた元屋敷窯で焼成
されたと思われます。近年京都の三条界隈で桃山-江戸初期の
器屋(有来新兵衛宅といわれている)があったとされる場所から
大量の桃山陶が発掘され,その中にこれと全く同じ陶片が含まれて
います。
ちなみにその場所は現在立体駐車場になっていて、以前個展を
させていただいていた同時代ギャラリーはその駐車場のすぐ隣りで、
全く知らずに会期中ずっと駐車していました。
これは窯跡からの発掘品であり、産地から一歩も出ることの
なかった作品です。高台は付け高台で、三角のピントチが二つついており、
4点で支えて焼成した事が解ります。