生命を支える化学平衡
化学平衡は地球規模でダイナミックに起きているんだ!!


@地球温暖化
 
   地球人口の増加に伴い。人間の活動が直接地球環境に影響を与えるようになってきた。
  各要素の年増加率は、次の通りである。
  地球人口…1.5%.エネルギー消費量・‥3%,二酸化炭素増加量…1.2ppm/年
  二酸化炭素の濃度は、ほぼ一定値を示していた産業革命前の約280ppmから上昇に転じ、
  現在では約350ppmに達している.その主たる原因は、石油や石炭などの化石燃料の消費で
  ある。温室効果ガスとしは二酸化炭素、メタン、水素、オゾンなどがあるが、急激に変動
  し環境への脅威とされるのが二酸化炭素なのである。

A二酸化炭素の化学平衡

   地球環境中で二酸化炭素がもっとも多く存在する場所は、大気ではなく海水の中である。
  大気中には、炭素換算で約7000億トンの二酸化炭素が存在しているが、海水中にはその約
  50倍の量が溶解している.二酸化炭素は大気成分中の割合としては小さいが、比較的水に
  溶けやすい気体であるため、このような大きな溶解量となっている。
     炭素挨算で年間50〜60鹿トン近くの二酸化炭素が大気中に放出されてきたが,大気中に
  蓄積されたのは約半分の量(約30〜35億トン)にとどまっている。この放出量と大気中の
  増加量の差のうち一部は、二酸化炭素濃度の増加による光合成速度の増加として植物圏に
  蓄積され.残りは海洋に蓄積されたと考えるのが一般的である。
    二酸化炭素の溶解量は「へンリーの法則」に従っている。つまり、海水と接する大気中
  の二酸化炭素の分庄によっているのである。海水の表層は.ほぼ大気中の気体と化学平衡
  の状態をとる.つまり.溶解量は,大気中の二酸化炭素が増えれば増加し,海水温が上が
  れば減少する.
   また.表層と異なり海の深層の水は、表層との循環により緩やかにしか行われない。このた
  め深層水は,産業革命以前の大気の二酸化炭素分庄との平衡状態の溶解量を維持している。
  深層水の年齢は.炭素同位体を用いた測定により太平洋で千〜数千年とされている。

   【参考文献】
    地球環境工学ハンドブック編集委員会編,地球工学ハンドブック,オーム社(1993)