朝早く
2シーズンだけだったけど、ほうれん草取りのアルバイトをした。
4月の中旬から11月頃まで。
初めのうちは朝5時集合、大体7時には解散。
夜明けが早くなるにつれ、集合時間はどんどん早くなり、
夏は3時半頃なんてこともあった。
手広くやっている農家だったので、畑があちこちにあり、『山』だと畑に
着くまで車で15分はかかるので、真っ暗なうちに出た。
ハウスの中もまだ暗くて、見えない〜などと言いながら刈る。
作業や、あたりの景色も写真を撮りたいと思いつつも、とても口に出来ない厳しい雰囲気があって
ただ、その時々の景色を、風景を楽しんだ。
帰りに自分の車に戻ったら、石垣にでっかーいカタツムリがいた。
帰りに皆で分け合ってもらって来たプラム。
初めの年は慌てて買った男物の長靴で、500円かそこらの安物だけど
結構もった。翌年ついに穴があいたので、雨が降らないうちに、と気に入るのを探して買った。
一番初めはアウトドア用の膝下までの長靴だったけど、しゃがんで作業すると苦しくてたまらなかった。
通勤用のホントに短い丈のレインシューズは、かかとの高さがありすぎて、ズボズボ土にハマって歩きにくい。
ふくらはぎくらいまでのぺったんこ長靴にはそれなりの理由があったのだー!
10月中旬 帰ろうと自分の車に戻ったら、すっかりウインドウが曇ってた。
10月末の帰り道。霧が深くてすてきだった。
元々、捨てようと思っていたKのシャツ、木工をやる時の汚れていいシャツとして使っていた。
いよいよ捨てようと思った時に、ほうれん草取りでは、コンテナを運ぶ時にお腹のあたりが
汚れるし、エプロンは刈り取り時にしゃがむと広がってしまう。
丁度いいか!と、また使い始めた。毎日洗い、カンカン照りの太陽の下で干すから、
かなり鮮やかな色だったのに、ひどく色あせた。
裏は比較的元の色に近いので、表との対比を残しておきたかった。
案外穴はあかなくて、これだけ。
たいして物が良かった訳ではないのに、酷使に耐えて長持ちしたのには驚いた。