本のポケット


本が好きです。というより活字中毒の気がある、と言った方が正しいかもしれません。
好きな本、最近読んだ本、などのページです。
2004/12/19 『読みたい本』を追加しました。
アフリカの日々 砂糖とダイヤモンド 12ヵ月花づくり庭しごと クラウド・コレクター
雲をつかむような話
およね平吉時穴道行
(ときあなのみちゆき)
誰か
somebody
庭仕事の愉しみ 遠い朝の本たち
言いまつがい あやめ 鰈 ひかがみ 人間動物園 半身
荊の城 クライマーズ ハイ 日暮らし 博士の愛した数式
虫姫 車宿 深紅 ユーコン漂流
孤宿の人 樋口一葉 『いやだ!』と云ふ ナルニア国物語 おしゃれにうつつ
アムリタ  13階段 海峡を渡るバイオリン



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海峡を渡る
バイオリン
陳 昌鉉 著  河出書房  本より先に、以前TVで草剪君と菅野美穂が出演したドラマを見ていた。ドラマはこの本の中の本の一部で、二人に焦点を当ててたけど、ずいぶん長い読み物だった。
アムリタ 吉本 ばなな 著  福武書店  仕事場の本箱にあって借りてきた。帯がついてなかったので、どんなのかわからず読み始めた。始まりが何となくたら〜っとしてて、これ、読み終わるかな・・・・とちょっと不安になった。上巻の5分の1ぐらいから、あらららら。下巻まだ借りてきてなかったのを後悔する羽目に。読み終わったけど手元に欲しくてnetフリマで探して手に入れた。2冊で400円なり!帯がついてたけど、これは要らない。よくわからないままにあの世界に入り込んでいくのが良いです。久々に暖かい涙が湧いてきました。
13階段 高野 和明 著  講談社  怖かった怖かった・・・・・ホラーでなく罪の重さが怖い。読んでると、何だか、おかしいなあ、これ、もうTVでやったっけ?似たようなのを読んだ? 横山秀明氏の短編でシチュエーションが似てるのを読んだのかも。
おしゃれにうつつ 大橋 歩 著 幻冬舎  おお!懐かしの平凡パンチの表紙が・・・・久しぶりの図書館で見つけた。高校生の頃、背の高いおしゃれに敏感な クラスの友人があの表紙を切り取ってセロテープで強度をつけて札入れを作ってちゃんと使ってたのを思い出した。流行ってたんだよね。今ならカバーフィルムも売ってるけど、セロテープっていうのが泣かせたね。なんか、おしゃれするのに力が入っていたなあ・・・・・あの頃は。  
ナルニア国物語 C.S.ルイス 著  瀬田貞二 訳  岩波書店  今、この時にナルニア、ナルニアと騒ぐのはちょっと悔しいんだけど・・・・・・映画の子役はなかなかいい感じだし、タムナスさんもイメージ壊さない雰囲気なのでまあ、良し?私が最初に読んだのは、38年前!学校の図書館で面白いものはないかな?と探して『魔術師のおい』というタイトルの本を選んだ。おお!?続き物だったのか?・・・と次々読破。『ライオンと魔女』の りんごの木から作られた衣装ダンスの向こうに広がる雪の森はなんという楽しさかと感動し、この衣装ダンスの不思議な力は 『魔術師のおい』の最後に明かされる話で納得できる、話の作り方の妙にも感動。スターウォ-ズの映画の作り方は絶対これを参考にしたに違いないと、私はひそかに思っている。ナルニアのシリーズは、発表された順番と、現実世界の流れと、ナルニアの盛衰とは一緒ではない。初めに不思議だなと思った事が、後の本で あ、こっちの方がナルニアでは早い時代なのか!?とわかる仕組みになっている。
樋口一葉 『いやだ!』と云ふ 田中 優子 著   集英社新書   書名で気に入って図書館から借りてきた。なかなか面白く、もう一度じっくり『たけくらべ』や『大つごもり』など読んでみよーっと。江戸の風情を書いてあるところなど、特に飴屋についての箇所は笑った。飴屋というのはお笑い芸人なんだって。 一葉作品の登場人物たちは、じっとうつむいてがまんしたりしない。「いやだ!」と叫んで次へ行く。彼らは一葉自身である。幾度も現実を拒否し、しかし現実にとどまり、格闘する魂・・・・とある。(私の魂がこの本に引っ張られたのかな?)この本は買って手元に置きたい。
孤宿の人 宮部みゆき 著  新人物往来社  待望の・・・・・・・・。まだ上巻の途中。じっくり読みたくて、音読してみたりしている。焦ってあっという間に読んでしまうのがもったいなくて・・・なんだか、正体の見えない、訳のわからない怖さがじわじわやってくる感じ。この人の、『天狗風』も怖くて怖くて、読んだ当時は観音様の顔を想像しただけで怖くてたまらなかった・・・。観音様が怖いってことがあるなんて思ってもいなかったので自分に驚いた気がする。
ユーコン漂流 野田 知佑 著  『新・放浪記』に続いてフクちゃんお勧めの本。両方ともかなりよく読んでいるような汚れがある。野田氏を知ってはいても今まで読んだ事がなくて、ちょっとイメージを変えさせられた。というより、ハマッタと言えるか?何しろ、ディック・フランシスの本の事が(時には書名のみ)あちこちに出てきて、それが嬉しかった。それだけで『野田さん、最高!』アラスカを自転車で一周している父子、冒険好きの親を持つと子供も苦労する。というコメントつきの写真がおかしい。自転車の後ろにくっつけてある、細いパイプと板と布で作った子供の乗ってる箱。どう見てもリヤカーより小さい。子供も、『一緒に』と言えるのかどうか、3歳にもなっていないんじゃないかと思われる・・・・まるでカッコよくないスタイルなんだけど妙に笑える。この本を読んでると、どこかに行きたくなるし、しょっちゅう見ていたくなって、汚れているのが頷けた。川旅したくなるなあ。
深紅 野沢 尚 著  図書館に返してしまったので、出版社不明。TVで映画のCMをやってて面白そうだなと借りた。たしか、何かに連載してた小説だったような。ちょっと終盤で力が抜けてしまった。ううーん。ありがちな脱力感。えーと、あれは、どうなったのかな?あの気になるセリフはなんだったの?あの人はなんだったの?・・・みたいな。  あの子は、何にも知らないで、終わり?おーい
車宿 出久根達郎 著  潮出版社  本当のタイトルは人偏に車。人力車のこと。この字は尾崎紅葉が考え出したらしい。人が人を乗せて引く車だから・・・・とのこと。これも図書館で借りてきた本。おんな飛脚と似たような設定の、おんな車引きが主人公。
虫姫 出久根達郎 著  講談社  御書物同心日記  図書館で読みやすそうなのを借りてきた。ハズレはないので安心して読める。書物に関しての、色々な商売屋が出てきて面白い。
博士の愛した数式 小川洋子 著   新潮社  読みたいとは思っていたけど、いざ妹から送られてきた沢山の本の中にこれがあったのに、なかなか読み出せなかった。時々こんな感覚の本がある。絶対虜になるぞ・・・・と思わせる本。面白かった。泣いちゃったよ。実は私も数学者とまではいかないが、数にすごく引き寄せられる事がある。いたって俗っぽいものだけど・・・・8月18日に出合った人に9月9日に再会。それは22日目の事だったりすると何だか『ほ、ほう!』と思ってしまう。親の誕生日が1月11日、3月13日、妹が26年1月16日、29年10月29日、私だけがちょっとずれて24年7月23日。24日だったら言う事無しだったのにね。でも23というのは素数で、何だか昔から好きな数だ。父方のお祖父ちゃんというのが、駅からこの家まで何歩あった、とか数えてる人だったというから、遺伝か?車のナンバーに同じ数がある確率はどのくらいだろう?全部違う数よりよく目にするよなあ、といろんな人に聞いたけど興味がないとか、気のせいだよと言う人や、ヨシダくんに至っては、『確率って、センスなんですよ。こうじゃないかって推理してそれを確かめるんですよ。僕には確率のセンスって無いんですよ・・・・』どうも別の方向に話が逸れていったし・・・・・で、ある時じいいっと考えていたら『あれ?こういうことじゃないのか?』と自分で気がついた。小学生の時、さいころの反対側にある目の数を足すと7になると発見した時は嬉しかったね。・・・・・という事などはともかく、面白かったと言うより他にない。
日暮らし 宮部みゆき 著   講談社  読みかけ。『ぼんくら』の続編。以前、小説現代でいくつか読んだものの、単行本化されたもの。いちばんはじめの『おまんま』を読んだ。これは以前読んだ事があるけど、いいねえ。『おでこ』というある種とんでもない才能をもった小さい男の子がでてきて、この子が好きだなあ。 『ええと・・・』おでこはふたつの目を寄せて、額にしわを刻んだ。黒目も鼻筋の方に近寄る。小さな拳骨を握ってそれを胸の前に構えている。駆け足でもするようだ。こうやっておでこはその頭の中にしまいこんであるいろんな情報をテープを巻き戻すように探して見つけ出すのだ。読み終わったけど、『ぼんくら』をもう一度読まないと、色々忘れてて残念。  
クライマーズ ハイ 横山 秀夫著 文藝春秋社  読んでいる最中  読み終わった。日航機墜落事故当時に、友人と一緒に山に登ろうと約束しながら、新聞記者の主人公は事故の報道の渦に巻き込まれて・・・・・新聞記者の出てくる話にはよくあるけど、こんなにどろどろとした男同士の確執って普通なのかね?
荊の城 サラ・ウォーターズ 著 創元推理文庫   読んでいる最中   相変らず怖い。今度はきちがい病院や後見人などの大人無しにはまったく自由がない、どこにも逃げられない貴婦人予備軍の子供。映画を見ているような気がする。ワシャワシャした汚れたスカートをたくし上げてロンドンの薄汚れた道を行く女たち。ディケンズの世界を意識して書かれているらしいけど、よくできている・・・・すごい2004/11/26   読み終わった。映画で見てみたい!
半身 サラ・ウォーターズ 著 創元推理文庫     妹から送ってきたたくさんの本から色々読み始めて今はこれを読んでる最中・・・・・早く読みたいんだけど・・・怖い     読み終わった。!!!!なんてこった。あの時代の暗くて汚い英国の監獄に、私まで閉じ込められるんじゃないかと 怖くてたまらなかった。そういえば、この時代、貴婦人が自分の財産であろうと、お金を自分で管理するということはほとんど無かったんだよね・・・・と思う。
人間動物園 連城三紀彦 著   双葉社
あやめ 鰈 
ひかがみ
松浦寿輝 著   講談社
言いまつがい ほぼ日刊イトイ新聞のメールマガジン「ほぼ日デリバリー版」から生まれた超人気企画・・・を本にしたもの。糸井氏のお子さんが小さい時「○子ちゃん、まつがえた」と言った事に端を発しているらしい。書店で『なんじゃコリャ?』と思ったのが運のつき。HPにも『言いまつがい』のコーナーはあって、毎日更新されているけど、本もすごい。製本から形から、可笑しいけど中身は、電車とか人前で読まないように。いちど『言いまつがい』にはまると抜け出せない・・・・
遠い朝の本たち 須賀敦子著
須賀さんの本は表紙がいつも大好き。これは船越桂氏の木彫りの人形。須賀さんという人を知ったのは本当につい最近。なぜだろう。確か、亡くなった時の新聞記事で私はどうしてこの人の本に未だ巡りあってないんだろう?と不思議な気がした。読んでもいないのに、とても好きな人で、好きな本だとわかっていた。図書館で借りてみて、やっぱり期待を裏切らなかった。今少しづつ古書のフリマを通じて買っている。これは、未だ読んでいなかったけど、注文。肉体の一部となり、精神の羅針盤となった、と帯にあるように須賀さんの、出逢った本と人の物語。須賀さんの本を読むと、このイタリアに行きたくなる。
庭仕事の愉しみ ヘルマン・ヘッセ著
ヘルマン・ヘッセは、「車輪の下」しか知らなかったけれど(読んでもいない・・・・「名作」で、読まなくてはいけないと、強制されたような本は極力避けてきた私なので)この1年くらいの間に、図書館で何冊か読んで好きになっています。昔ヘッセを読んでいたら、多分今頃になって読んではいないだろうな、と思う。読みたくない時は読まなくても良いのだろう。いつか、その時が来れば、向こうから飛び込んでくる。今、自分が庭仕事が楽しくて仕方ないので、わずかな行間にも共感してしまう事が多いのです。
誰か
somebody
宮部みゆき著
この人のは、新刊が出たら読まずにいられない。「火車」というのも好きな本。
事件は小さいけれど、悩みは深い。という帯のキャプションがその通りで、こういうのがうまい作家だなあ。ミステリというととかく固定されたイメージを持つ人がいるけど、市井の人々のささやかな生活にも、あらゆるミステリが存在していると常々思っている私としては、しみじみ嬉しい。中に出てくる、昔の玩具メーカーの社長の家のお嫁さんがいい。親戚にこんな人(昔お嫁に来た人)がいて、あっけらかんと楽しい人で、好きだなあ。ストーリーに関係ないんだけど、でてくる人の存在感があるのがいいのです。
およね平吉
時穴道行

(ときあなのみちゆき)
半村良作
SF・・・なんだろうな。ふとした事で手に入れた古い和綴本を読んでいるうちに、妙な事に気がつく。大富町の平吉という個人の日記だが、始まりから終わりまでの日数が、110年余もある。ふざけた書き方でもない。・・・・・・という書き出し。私は昔この本で、山東京伝という粋人を知りました。日本の文様という本に、京伝の考案した図案が載っていたりして、本と現実がごっちゃになるような錯覚を覚えたものです。NHKでドラマ化され、寺尾聡が主演しました。山東京伝を西沢利明が演じて、あまりにはまっていて嬉しかった思い出があります。ちなみに、およねは由美かおる(!)
クラウド・コレクター
雲をつかむような話
ラフト・エヴィング商會著
1997年に『どこかにいってしまったものたち』を出版した時に各地で同名の展示会を開催し、新宿紀伊国屋画廊でこれを見た私はすっかりクラフトエヴィング商會のとりこになってしまいました。その場で本も買ったのに、誰かに見せたくて、そのまま行方知れず。あの、不思議な人たちとその世界は、同じ時代に生きていると思うだけで嬉しかったので、あまり気にせず、記憶にあるだけで、満足していました。その後、『じつは、わたくしこういうものです』の展示会も偶然、出かけたらやっていて、相変わらずの不思議さにニヤニヤしていた自分を覚えています。最近、ネットで本を買ったりしているうち、ふと思いついて検索。あったよあったよ、と今次々に本を買っています。前述の『どこかに・・・・』も手に入れました。もうすぐ『すぐそこの遠い場所』も届く予定。これまでの3冊は古本。後は古本ではないので新品をそのうち注文する予定。この世にないものや人、どこにもないもの、の記憶の記録とでも言ったらいいのか?・・・・・・・・・そこにあるだけで嬉しい本。
12ヵ月花づくり
庭しごと
庭しごとの事を書いた本を図書館でいくつか借りて、これはすごいと思って買いました。あまり写真は入ってなく、地味本なんですが、内容も量もしっかりとあって庭しごと初心者の私には心強いお助けグッズ。庭しごとの始まりというべき3月からのいろいろな予定などが書いてあります。山田幸子さん著、講談社から出ています。amazonで探しても無く、直接講談社に注文しました。
砂糖とダイヤモンド コーネル・ウールリッチ著
生誕100年記念出版。ウィリアム・アイリッシュという名前で書いた「幻の女」を、ずいぶん昔出張の新幹線で読み始めて東京から京都まで、全身固まって読み続けた出会いがあります。ひところ、読み漁っていたので懐かしくて買いました。
読んでいて、場面が浮かんでくる・・・これはなんだろうと気になっていたら、夜中に見たアメリカのテレビ映画だった。そのくらい映像になっている作品が多い作家で、有名なのは「裏窓」
アフリカの日々 アイザック・ディネーセン著
映画「愛と哀しみの果て」の原作。映画はいかにも風な題名のためにちょっと見たいなあ・・・と思いつつ見逃していました。先月、図書館でこの本を発見。原作は、ちっとも「愛と哀しみの果て」じゃない淡々とした語り口。
苦しい半生にもかかわらず、ペンネームをアイザック(男名で、笑う人という意味)にしたというところに、いたく感動してしまいました。


   読みたい本   
黙って行かせて ヘルガ・シュナイダー 著 新潮社   新聞の書評欄に載っていた。母親が元ナチス親衛隊員で強制収容所の看守だった人の書いた物。
おいしくてかわいい 伊藤まさこ 渡辺有子 著 主婦と生活社  1365円  読みたいというより、たぶん見て楽しみたい。食べた後、空き瓶や缶を利用できる商品がかなりページを占めているらしい。 
ザンスカール
ヒマラヤ、峠越えの異郷へ
山田正文 著  山と渓谷社  3780円   凍てついた地を歩く、たぶん父と子の写真を見ただけで惹かれた。子供は、どう見たって自分の大きさより大きい荷物を背負っている。袋の口からはみ出ているものを見るともしかして一緒に歩いているヤクの餌用の草かもしれない。彼らが向かっているのはベユル(隠れ里)なのだという。   ヤマケイのHPを見びっくり。山田は、ヤマダではなく『ヨウダ』と読むらしい!!以前、Fちゃんに借りた事がある山のいろいろな仕事と人についての本、あれもこの人だったような・・・・調べたけどみつからない。  
スティング スティング 著  PHP研究所  2100円  自分に付いて書かれたゴシップ的なものでなく自分の言葉で自分の人生を語っている。らしい
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