こちらはかすがさんの所の「秋隆祭」に投稿したものです

る〜るるっるるるる〜るるっるるるる〜る〜る〜る〜る〜〜♪





軽快な音楽が流れながら、番組が始まろうとしています。



少しの緊張とか色々な感情が入り混じった顔でON AIRを待ちます。



「さて。今日も始まってしまいました。」



司会の方の声が響きます。


「本日の生け贄・・・もといお客様は萌えるお嬢様こと
黒桐鮮花さんです。どうぞ、よろしく」


私のどこがどう萌えなんだろう。
別の意味では燃えだろうけど。



「えー。鮮花さんは私の主人である式様の旦那様(内定)の妹君で御座いまして。
決して許されない恋に燃えてしまう、ちょっとお茶目な女子高性ですね?」


「色々、突っ込みたい所がありますが一つ。
何ですか、その女子高性って」





「では、今までの活躍の数々を順を追って見て行きましょう。」
「人の話を聞きなさい」




(がさがさ)


「ああ、ありました。
これは式様が初めて黒桐様の家に行った時の写真ですね。

鮮花様の
驚いた顔がクッキリハッキリ写ってます」

「ちょっと。どこでそんなもの持って来たのよ。
それに何時撮ったの?」


「次です」
「あっさり進むな」


これは・・・橙子さんに弟子入りした時のですね。
決意の表情がいい顔しています」

「この時は、式には負けたくないって・・・・・何言わせるんですか」





「いえいえ、それでいいんです。
いじらしいじゃ、ありませんか。
決して
報われない恋の炎に身を焦がしつつ。


けれども諦めずに、一途に想い人の為に
突進する


自分の恋の為になら
ライバルを千尋の谷へ蹴落とす位の勢い。





・・・・・・・・・いえ、滅相もない。
私は別にあなたの事を








変態だとか、









ブラコンとか、



言うつもりは
まったくないんです。ハイ。






えー。
何と言いますか。


こう言葉の綾ですな、綾。





え?


そんなもの認めない。

結構です。

ですが、世間一般ではそう言うものをこう呼ぶんです。





ああ。


しかし。

おしいですなあ。





どっかの
丘の上の妹さんはお兄様に対しての恋心を
しっかりと
成就させ、尚且つ自分専用のシナリオさえあり。





きちんと
ラブラブなお話になっていらっしゃると言うのに。


(ちらり)






更にそのお嬢様は
ナ・イ・ム・ネでも、しっかりとお兄様をゲットできたとか。

いや麗しいお話ですねえ。










(ちらり)










おや。
どうなさいました?




先程から一言も仰りませんが。






それに何やら体が震えていらっしゃる。

寒いですか?


では、少し空調を控えましょうか?



ここに来て風邪をひかれてはいけませんから。


え?

結構ですなどと仰らずに。






万事私にお任せ下さい。














(ぷちん)
「任せられるかあ!!」
ぐわあ!!






「ああ、淑女がそんな大声をお出しになってはいけません」






「ンなこと構ってられるか。あなた、よくも私を散々コケにしてくれたわね。
その償い、しっかりと償ってもらうわよ」






「はて。一体何のことやら」


「しらばっくれるな。このこんこんちきが。
そう言えば、この前の、一件も片つけてないわね。



フフフフフフフフフフフ。


ここであったが、百年目。さあさ、年貢の納め時よお」










「ああ、何のことか判りませんが。

あなたがなさろうとしている事はいけませんよ。




れでぃはその様な事はしません。





ええ。しませんから。







ええ、れでぃは火の玉なぞ飛ばしませんし、




セットをバッキバキにも壊しません。




これを作るのにどれ位の費用がかかったとお思いですか?




?知ったこっちゃない。



正論です。





ですがこちらと致しましてはこのセットがないと次回が出来ませんので。


せめて、椅子位は残して頂けないかと。




うるさいですか。




判りました。




あなたがそこまで言うのでしたら
私はもはやなにも言いますまい。






では、又次回、お目にかかりましょう。











燃え盛る炎をバックに微笑む秋隆さん。
その背後で縦横無尽に暴れまくる鮮花。

る〜るるっるるるる〜るるっるるるる〜る〜る〜る〜る〜〜♪

軽快な音楽が番組を閉めていく。

















「こんな、番組放送していいのか?」

「なあ、最後には画面一杯に炎があったぞ」

「鮮花の奴、何も生放送で、暴走しなくても」

「いや。なかなかに面白い出し物だったな。うん」

「そう思うのは橙子さんだけです」

「秋隆の奴、何時の間にこんなバイトを」

「ねえ、式。疑問なんだけど」

「色々な疑問があるが、何だ?」

「これ、次回もあるのかな」

「あるだろうさ。この世からSS書きがいなくならない限りは」

「と言う事は、まだこの惨劇が続くと?」

「惨劇かどうかは、ゲスト次第だな」











惨劇はまだ終わらない。




























嘘です。














終わり。


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えー。
月詠です。

すいません。
こんなもんで宜しいですか?

と言われても、直しようがないですが。

ハア、仕方ないですか。
そう言って下さい、イヤマジデ。

では、これからも、見捨てないで下さい。






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