彼へのプレゼントを小脇に抱え
私は彼の待つアパートへ向かう。

多少時間としては遅れているから
思わず小走りになる。
一定のリズムで足音を刻み
脇目を振らずに彼の元へ。

今日が彼の誕生日だとは知っていたが
行くとは一言も言っていない。
だからこのサプライズは驚いてくれると思う。

それを考えるとクスリと笑みが零れる。
ああ、こんな風に笑える日が来るなんて
まるでユメの様。

ぎゅっと宝箱を抱き締めて思いを馳せる。
こんなに彼を思うと胸が熱くなる。
何とも言えずに穏やかなそれでいて熱く。

さぁ着いた。
目的地である彼のアパートの前に立ち
眼前の建物を見上げる。

何の変哲も無い
極々普通のアパート。

だけど
今はここは私の帰る場所であり
常在戦場な場所でもある。

そう。
常在戦場。

ここは常に激戦地でもあるのだ。
彼の周りには彼自身は気付いてないけど
敵が常にいる。
周囲の女性全てが私の敵と言っても過言ではない位。

そんな中
こう言うサプライズも必要な戦略と言える。

何分
相手はそれだけ私の敵を作って置いて
全くと言っていいほど無頓着なのだから。

ふぅ。
溜息を一つ付き
気合を入れ直す。

ここに踏み入れたらもうそこからは後戻り出来ない。
部屋に誰がいようが一人だろうが
関係無い。

もし
敵がいるなら薙ぎ払えばいい。
いえ。
本当にそんな事はしないけど。


トントン。
ドアを軽くノックする。
いるかな?


慌てて自分の服をチェックする。
何処もおかしくないか。
駆けて来て乱れてないか。
髪もバサバサになってないか。
お化粧は?
ドアが開くまでに自分のチェックを入念にする。

今日位は念には念を入れないと。
なにせ年に一度の一大イベントだし。
相手を出し抜くには多少お洒落をしたって。

中で人の気配が。
足音がして漸くドアが開く。

「!!式?」

「ええ、御機嫌よう幹也。
誕生日おめでとう」




















































『まるでそれは夢の様な』






















































にっこりと今まで練習をして来た笑みを早速ご披露する。
余りの事に幹也は硬直してる。

……よし
奇襲は成功したな。

「あ、ああ。
有難う式。
でもその格好は?」

地蔵から回復した幹也が私の服装を問う。

「そんなにおかしい?
私の格好?」
少しばかり俯き加減で聞いて見る。
この時、上目遣いとやらも忘れない。

幹也はボンと茹蛸の様に顔を真っ赤にして
首が千切れんばかりに大きく横に振る。

完璧ね。
秋隆有難う。
お前の言った事は間違いではなかった。
ぐっ、と心の中で親指を立てる。
心の風景では秋隆は大空でキラリと歯を煌かせて笑ってる。
うん、今日のお前の笑顔ほど輝いているものはないぞ。

「それで幹也。
いつまで私はここに立っていればいいのかしら?
それとも中に入れない理由でも?」
何気に玄関に幹也「以外」の靴が置いてあるのを目敏く見つける。
どうやら中には予想通り敵がいるらしい。

遅れて来たんだしそれは仕方無い。
問題は相手が誰かと言う事。
あの行けず後家か、それともブラコンか。
もしくは他の未知なる敵か。

だが
それでも私に敵う筈も無い。
私と幹也は「恋人」なのだし。

「あ、そ。
そんな事無いよ。
うん、上がって」
多少どもりながら私を招き入れる。
私も
幹也の後ろから静々と付いて行く。

この時私は失念していた。
相手が誰であれ負けるつもりは無かった。
だが

だが!!



「ではお邪魔致しますね。幹也」
勝手知ったる何とやら。
玄関から幹也の部屋へ入る。

「!何でお前がいる!」

「あら酷い言い草ね。式。
兄の誕生日に妹の私がいる事なんて何の不思議でもないでしょ?」
いや十分不思議だ。

確かに誕生日を祝うだけなら構わないが。
何でその為に

「メイド服着てるんだよ、オマエ」
そう。
鮮花はこれ見よがしにメイド服を着用して今回に望んでいた。

「余りに狙いすぎだろ、それは」

「貴方に言われたくないわ」
プイとソッポを向く。
ああ、やっぱり自分でも多少はそう思ってるんだな。
なら初めから止めとけ。

「そうだな、式。
オマエもその格好をしている以上鮮花を非難は出来ないな。
最も、鮮花も随分とあざといがな」
クックックと底意地の悪い笑みを零しながら
煙草を燻らせる行けず後家。

「ハン。真逆なトーコ。お前も来てるとは思わなかった」

「何故さ?
折角こんな愉しいイベント見逃す筈もあるまい?
現にもうこれだけ愉しませてくれているんだ」

お前、素直に祝うつもりないのか?


「祝うさ。
只な、私は「魔女」らしいからな。
魔女からの贈り物と言うのもどうかね?」

「素直に金払えば誰も文句言わんさ」
つっけんどんに冷たく言い放つ。

「ま、お前はいいや。
敵にもならんし。
まかり間違って幹也が年増に目覚めない限りな」

「言ってくれる。
まだ私の魅了と言う物に多少の恐れがある訳だ」

「歌ってろ。
それよりも目下の敵は……」
そう言って幹也の横に座っているもう一人をねめつける。
私の目を見て殊更に怯える。
えぃ、むかつく。
お前の方が凶暴じゃないか。

「あ、あの。
今日は先輩の誕生日だって鮮花から聞いて。
それでお祝いを……」

「ああ、分かった。
分かったからそう怯えるなよ。
何も取って喰いやしない」

はぁ〜〜〜〜
先程とは質の違う溜息を大きく。
あーもー
確かにこの娘の可能性を考えていなかった訳じゃないが。
そうあからさまに「怯えた小動物」みたいな態度を取るなよ。
見ろ、幹也が庇ってる。

「ああ、式。
その藤乃ちゃんにはそう冷たくしないで欲しいな。
折角来てくれたんだしさ。
皆で楽しくしようよ」

おまぃが言うな、おまぃが。
全ての元凶が。

「ハハン。
優等生の鑑だな黒桐。
全てはお前の責任だと言うのに」
何本目かの煙草に火を点けてトーコが呟く。

「?何でですか?
皆でワイワイやった方がいいじゃないですか?」
自覚ゼロ男め。

「それにしてもさ、式。
今日来るだなんて言ってなかったけど」

「ああ、そうだっけ?」
空恍ける。

「うん確か事務所では何も言ってなかったし。
今日来ないのかと持ったよ」

そんな訳あるか。
このイベントを見逃すなんて出来るかよ。

「来なければ良かったのに。
そうすれば幹也は私の……」
横で鮮花がプチプチ言ってるが無視。
少なくともお前にはやれん。
だからってそこの年増にもやらんが。

「でさ、式。
その格好って」
今頃気付いたのか?
それとも今まで聞けなかったのか。
漸く私の格好に気付いてくれた。

「何かおかしい?」

「ぜ、ぜぜん!!」
うん、これは成功ね。

「何よ貴女だって狙ってるんじゃないのよ」
それは認める。
狙ったからこの時間に来たんだし、この服装だし。
藤乃が来てるとは思わなかったけど。

「それって礼園の制服だよね。
前に着てって頼んだらあれほど嫌がっていたのに」

「うん……」
ちょっと顔を赤らめる。
幹也も同じ様に赤面。

「フン、甘々だなお前たち。
門外漢は早々にお暇しましょうかね」
厭味たらしくそんな事を言ってくる。

「そんな事させません、橙子師。
このまま二人だけにするだなんて!」
なにやら一人気を吐く鮮花。
やっぱこいつがネックか。

「あの、そろそろ始めませんか?」
藤乃が優等生発言を。

「そうだね、じゃ御免藤乃ちゃん。
用意手伝って。
鮮花はグラスの用意を」
幹也が二人に指示を。

「おい、幹也。私は?」

「え?式は座ってていいよ」

「で、私には頼みもしないと」

「何で橙子さんに頼むんですか、それこそおかしいでしょ?」

「一応私も客だしな。
出来る限りの事はするさ」

そうですか、と幹也も神妙になる。

おい。
真に受けるなよ。
こいつは魔女だからな。

「では一つ」
真顔で言う。

「何だね?」

「何もしないで下さい」
キッパリと言い放つ。
ある意味男らしいぞ、お前。
トーコも唖然としてる。

「……そうか」

「ハイ。橙子さんは何もせずにいて下さい。
幾らお客とは言え所長で上司の橙子さんに頼み事だなんて」

……ああ、そうだったな。
こいつはそんな駆け引きとかそんな事は度外視して。
純粋にトーコには頼めないか。
トーコも毒気が抜かれた様な顔をしてる。

「式も。
式のその姿、もっと見ていたいし」

そう言う事を真顔で言うな、莫迦。
聞いてるこっちが恥ずかしくなる。

「幹也。用意出来たわよ」
チッ。
折角いい雰囲気になったってのに。
見計らった様に戻って来やがって。

「見計らったのよ」
グラスを配りながら私の横でポツリとそんな事を言う。

「な、に」

「ホラ、怒らない。
珍しくお化粧までして。
ちょっと口惜しいから、いぢわるしたかったの」
そう言って皆に配る。

そう素直に言われるとこっちも怒れない。
そうこうして
グラスが行き渡り、今度は藤乃がグラスに飲み物を満たす。

「一つ聞いて置くが
この飲み物、アルコールか?」
トーコが注がれたグラスをまじまじと見詰める。

「何で未成年がいるのにアルコール出すんです?
普通のジュースですよ」

トーコはそれでも、フンと鼻を鳴らす。

「ま、それは不問にしといてやろう。
誰が仕組んだかはしらないが」
なんて物騒な事を言う。

「それでは、皆さん行き渡ったみたいなので始めます。
幹也挨拶」

鮮花が幹也を呼ぶ。
幹也も呼ばれて照れながらも立ち上がる。

「えーと。
その態々僕の為に集まって貰いまして有難う御座います。
余り長いのもなんなんで乾杯、行きます」
ホラ持って、と鮮花が私を促す。

「では乾杯!」
かんぱーい!
チン、とガラスの澄んだ音が響く。
皆それぞれ思い思いにグラスを打ち付ける。

そして一気に中身を飲み干す。

「!」
飲み干して気が付いた。
これ
「!鮮花、これワインじゃないか。
僕にはそんな事言ってなかったろう」

ケホケホ咳き込みながら幹也が問い詰める。
だが
相手もさる者。
しれっと
「ええ、ワインですが。
だってお祝いですよ、お祝い。
そんな席に子供だましみたいな飲み物出せる筈ないじゃないですか幹也」

言うなぁ鮮花。

「橙子さんも。
知ってたなら先に言って下さいよ。
直ぐに他のと差し替えたのに」

「何を馬鹿な事を。
折角の妹からの心遣いを無にする筈なかろう。
しかも鮮花は私の弟子でもある。
その想いを無碍に出来る師はいないよ、黒桐」
ニヤリと笑う性悪魔術師。

そ。
気付かなかったお前が悪い、コクトー。
その後、何だかんだ言いながらそれなりに和やかな中で宴は進んで行く。

最も幹也が肴になりトーコにからかわれるだけだが。
それに鮮花が割り込み、引っ掻き回す。

「ふぅー。
それにしても鮮花。
随分と強いんじゃないのか、このワイン」

幾分顔を赤らめ、幹也が呟く。
顔が赤いのはお酒だけでなく、一通りオモチャにされたからだろう。

「そんな事無いですよ、幹也。
礼園ではこれくらい普通です」
ね?と藤乃に同意を求める鮮花。
お前ら普段から飲んでるのか。

藤乃は焦点の定まらない眼差しで虚空を見てる。
ある意味怖ろしいぞ、お前。

「藤乃ちゃん酔っちゃった?」
幹也がそんな藤乃を心配する。
藤乃は幹也に肩を揺すられて漸く自分が注目されていると分かったらしい。

「あ……なんですかー?」

「何ですか、じゃないよ、藤乃ちゃん。
お酒弱いならそう言ってくれないと。
もう飲んじゃダメだよ」

そう言って目の前のグラスをジュースの入ったグラスと差し替える。

「ダメ、です先輩。
私これ飲みます」
そう言うや幹也からワインの入ったグラスを奪い取ると
んぐんぐ言いながら綺麗に飲み干す。
幹也が止める隙すらない。

おい、そんなに一気に飲むなよ。
お前弱いんだろ?
飲み干した後、見る見る内に顔が上気していく。

「……ひっく」
…………出来上がりやがった。

「せん、ぱぁい」
あー、ベロンベロンだ。

「ちょっと藤乃。貴女大丈夫?
そんなに一気に飲んで」
鮮花も不安げに見詰める。
そんな中ニヤニヤと笑ってるのは只一人。

「確かにこれだけ呑めば泥酔するよな」
後ろから空になったワインのビンを取り出す。
引っ繰り返しても一滴も出て来ない。
何時の間に、そんなに飲んだんだよ、お前。

「済みません、ちょっと藤乃ちゃん横にさせて来ます」
ぐでんぐでんになった藤乃を立ち上がらせ隣の部屋へ連れて行こうとする。

「やぁーーーー。
ここにいますぅーーーーひっく」
だって言うのに暴れる藤乃。
力無くイヤイヤする。

「ああもう。
暴れないの藤乃ちゃん。
そんなに酔ってるんだから少し酔い覚まししないと」
そんな藤乃を宥めるが

「せんぱいはぁー
こんな女の子きらいですかぁー?
酔ってる女の子はぁー、いやですかぁー」
まるで聞いてねぇ。

「幹也。私も手伝います。
普段はここまでベロベロになるなんて事無いんですが」
鮮花も幹也と二人ががりで立ち上がらせる。
それでも藤乃は言う事を聞かない。
イヤイヤと駄々っ子の様に頭を振る。
ええぃ、往生際が悪いな。

「自らが蒔いた種だ。
責任持って何とかするんだな」
冷たく突き放す雇い主。
そう言うとテーブルに並んでる食事を黙々と食べ始める。
「一週間ぶりのにくー」
とか聞こえたのはこの際聞かなかった事に。
お前自身が餓えててどうする。
幹也なら話が分からなくも無いが。

藤乃は正体不明でもないが
完全に酔っ払いと化してる。
幹也も鮮花も持て余し始めてる。

「……ひっく。
せんぱいはわたしのこときらいなんですね。
だからそうやってわたしをおいだそうとして。
わたし、せんぱいしか、いないのに……」
今まで楽しそうにしていたのが一転。
涙目になりぐずぐずと泣き始める。

「あああああ!!
そんな事ある筈無いじゃないか。
藤乃ちゃんの事何で追い出したりとか嫌いになったりとか。
藤乃ちゃんはここにいていいんだよ」
必死になって説得を開始する幹也。

「だって、せんぱい、いまもわたしをおいだそうとしてるじゃないですかー
わたしのこときらいなんですよね。
あのときささやいてくれたことばはうそだったんですねー」
わーーーーーん、と子供みたく泣き出す。
何やら後で問い詰めないといけない単語が数個混じっていたが
今はこの「大きな子供」な藤乃を何とかしないと。
このままだと「能力」が甦って大変な気がする。

わんわん泣いてる藤乃を幹也は優しく抱き締める。
「いいんだよ藤乃ちゃんはここにいていいんだ。
誰ももう君の事を責めやしないよ。
その為には僕は君の楯になる」
優しく諭しながら髪を梳いてやる。
あれだけ手の付けられなかった藤乃も
今はしゃくり上げるだけで大人しくなる。

うう
私でさえああも優しくされた事無いって言うのに。
なんか、ムカムカしてきた。
でも
これで嫉妬心に駆られ藤乃を弾劾するのも大人気無いし。
むぅ、と静観するしかない、か。

横を見ると
鮮花も苦虫を噛み潰した顔で二人を見てる。

何か鮮花が何時もどういう目で私たちを見てるか分かった気がする。
御免、鮮花。
今度からはもう少し人目を気にする。

やがて泣き疲れたのか藤乃はそのまま幹也の胸の中で寝息を立て始める。
「あー、藤乃ちゃん?」
それに気付いた幹也の呼び掛けにも答えず。

「……寝ちゃった」

「見れば分かる、それ位」

「どうするつもりですか幹也」

私たち二人に問い詰められてアタフタする。
別にお前が藤乃をどうこうするとは思えないが。

「兎に角寝かせてくるよ。このままって訳にもいかないし」
至極真っ当な、それでもって男性としては紳士的な発言。

よいしょ、と藤乃を起こさないようにそっと抱き抱えようとする。

「……好き」
藤乃がそんな一言を発する。
そして

「ちゅっ」

!!!!!!!!

オイ、イマコイツハナニヲシタ?
余りの瞬間的な出来事に皆色を失う。

「ふふふふふふふふ藤乃ちゃん!!」
当の本人もかなり動揺してる。
けど
藤乃自身はいまだ寝てる。
どうやら無意識でしたらしい。


ユルセン。

「ハッハッハ。
そうか、成る程。
浅上も中々強かな策を練るものだ。
そうすれば誰からも文句は出ないしな」
カラカラと高笑いをする年増。

五月蝿い。少し黙れ。

「では私も参戦させてもらうか」
そう言うや否や。
どっかから引っ張って来た「ドンペリ(しかもピンクだ)」を
一気にラッパしやがる。

「……ぷっはぁ〜〜」
おやぢ臭いぞトーコ。
一気に飲み干してこちらを向く。
うわ、酔眼朦朧としてるぞ、お前。

「フフフフ。幹也クン?」
濡れた瞳で幹也を見詰める。

うわ、こうして見ると同性でも色っぽく見える。
当然人畜無害なこいつにはたまらないだろう。

「ちょ、ちょっと橙子さん。
いきなりどうしたんですか!」

おお、焦ってる焦ってる。
いい気味だ。

トーコはそれには答えず
いきなり幹也の頭を掴むと
有無を言わさず

「ンフフフフ」
と艶っぽく笑い

「!」
おおディープ!!
かなり濃厚なキスを又。

「って式!
貴女何をそんなに呑気に構えているの!
橙子師にまでされているのよ!」
ハタと現実に立ち戻った鮮花が吼える。

ああ、すっかり忘れてた。
余りの衝撃に一瞬意識が涅槃へ。

「橙子師!ずるいですよそんな!」

今だキスをしてるトーコを引っぺがし
猛烈に講義する鮮花。
だが相手はあの魔女だ。
そう簡単に論破は出来ないだろう。

…………

「幹也」
余りの進行の突飛さに呆けている幹也を呼ぶ。

「?何、式」
こっちも最初から奇襲だったんだし。
振り向いた幹也にすかさず軽いフレンチ・キス。
触れたと思ったら直ぐに離れる。

「えええええええ??」
頭上に?マークが飛んでるぞ、お前。

「えっと、その」
何とか二の句を継ごうとしてるが中々出て来ないらしい。
そんな幹也を見ているのもそれはそれで面白いが。
やっぱりチャンと言わないと。

「ハッピーバースデー。幹也」
ちゃんとしたプレゼントはあるけどこう言うプレゼントもいよね?

「ありがとう、式。
ステキなプレゼントだったよ」







































































FIN?

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