夢の!?28m高クランクアップタワー導入記

 長い間アマチュア無線を楽しんで来ていると、いつしか限界を感じることがある。特に外国の局(DX)と交信することを目的としている
私にとってアンテナはもう限界に近い。何といっても地上高が低すぎる。全長16.5mのコンクリート電柱にパンザーマストを1本
付け足して18.5m長となるが、そのうち3mくらいは地面の中に埋まってしまうため、実質地上高は15m程度しか確保できない。
これは短波帯を中心に運用する者にとって致命的である。そのため、自宅建て替えにあたってクランクアップタワーを導入する
ことで機種選定を2014年春頃から開始した。一番最初に選んだのがLUSOの28m高のものだったが、タワー基部があまりに大きく
駐車場が狭くなりそうなので断念。愛知タワー社のATK23も検討に入れたが、高さとコストパフォーマンスのことを考慮して結果的に
FTI社のFDX-528JPM(28m高)にした。同様な高さで愛知タワー社にはATK-27という機種があるが、FTI社の28mと比較すると
100万円ほど高価になる。2014年10月にFTI社に発注して自宅建設の終わる2015年4月に納入をお願いして基礎工事を行う。

基礎工事は穴掘りが大きな仕事であるが、今回は住宅工事の業者さんにお願いして追加工事でやって頂いた。もともと地盤があまり
強くない土地なので、地盤補強の工事業者さんにユンボで穴掘りをやってもらい鉄塔基礎下の地面についても地盤補強を実施。砕石
パイルを打ち込むという新しい工法での地盤強化で3本打ってもらった。(1本サービス)穴掘り、残土処理+地盤強化で12万円ほど
費用がかかったが、地元の業者さんで自宅工事のついでにお願いした工事なので安く施工していただけた・・・と思っている。

穴掘りした場所にFTI社から送ってもらったタワー基礎部分を埋め込む。こちらは毎度アンテナ工事でお世話になっている大野市の
SP電機さんにお願いした。このSP電機さんは放送局や電話会社の鉄塔工事、太陽光発電のパネル工事などを行っており、この手の
工事については手馴れたものでアース工事から生コンまですべてうまく施工して頂けた。

FTI社推奨の基礎工事穴寸法は1300〜1700mm角で深さ2000〜2500mmであるが、結果的に地盤強化のパイル打ちの
絡みもあり予定より少し大きくなってしまった。これは仕方ないのだが、ユンボで掘ると手掘りに比べどうしても大きくなる傾向だ。

結果的に生コンの量は6.5立米ほど必要になってしまったが、強度は万全のものとなった。また、アンカー基礎部分と鉄筋とは専門工事
業者に施工して頂いたので、すべて現場溶接処理ということもあってこちらも満足できる工事だった。コンクリート打ちは10月30日に実施。

長期優良住宅の手続きに時間がかかり、11月に入ってからようやく建物基礎工事にとりかかれたが、天気の悪い日が続いた。
2014年12月12日に上棟式、その後自宅は着々と出来上がっていくがタワー工事は自宅完成の後・・・という予定である。

年は明けて2015年4月13日 晴れて自宅引渡しとなったがタワーは納入が遅れていて自宅引渡し時には建たず・・・
FTI社によるとフィリピンでの製造が遅れていて未だ現地出荷できないとのこと。2月頃から納入時期について話を進めていたが
現地製作会社での都合が優先され日本のUserは後回し?になっている気がする。また、ある程度数をまとめて船便で送る方が
安く上がるのか?なかなか発送してくれない。6月中旬には納品できると思います・・・という話だったが、結果的にフィリピンから
なかなか船が出ず日本に到着したのが7月2日である。その後FTI社内にて動作チェックなど確認作業があって7月第2週に我が
家へ届くことになった。私の仕事の都合もあり工事日は7月8日に決定。しかし、アンテナの取り付け等もお願いしたこともあって
前日7日にタワーのみ設置工事を先行実施、翌8日にアンテナ工事を実施することとなった。7日は仕事のため立会いできずに
お任せ工事となり、帰宅した時間にはすでにタワーは基礎アンカー部分に乗っかったアトだった。聞けば15時頃に到着し2時間
ほどで建柱は終わったとのことであった。

7月8日は朝からSteppIRの取り付け作業である。まずブームを取り付け、それからエレメントの取り付け、6mの7エレを先に上げてから
SteppIRのラジエター部分を取り付けていく。FTIの方々はSteppIRの工事はかなり施工されているようで段取りはひじょうによく進んだ。


建柱とアンテナ取り付けは比較的簡単に作業は進むが、一番ややこしいのはケーブルの処理のようである。これはタワーの
UP/Down時にケーブルがどこかに引っかかる・・・というトラブルが多発しており、なかなか一筋縄ではいかない現状らしい。
今回はケーブルがU字を上下2ヶ所に描くようにしてまとめてもらった。それでもケーブルが引っかかってしまう事故は多いらしく
風の強い時などの上げ下げは特に注意してほしい・・・ということだった。今のところいつもシャックの窓から眺めて作業している。


アンテナタワーの工事と合わせて新しいTRCVRも届き、両方の整理で慌ただしい日々が続いたが晴れて7月8日からアマチュア
無線活動を再開することができた。昨年9月19日にQRTしてから長い間の沈黙だった。アンテナを上げてから気がついたのだが
28mもの高さにアンテナを上げると、アンテナ本来の持つ性能がひじょうによくわかる・・・ということである。今までは地上から15m
ほどしか上がっていなかったので大地の影響を無視できなかった?と思われるが、今度はビームのキレがひじょうにシャープになり
F/B比もひじょうに向上している。ちょっとフロントから離れると3エレと言えどすぐに聞こえなくなってしまう。今まで使っていた3エレ
とは全く別物!という印象である。またノイズもひじょうに少なくなった感じでBand内が静かである。これでDXも一段と楽しめる!!

今回のアンテナ工事関連Blog
SteppIRトラブルシューティング
本日ようやくアンテナが上がりました!
SteppIRアンテナ工事後処理
6mは開かず・・・

2015年12月 CrankUP Tower トラブル対応
順調に動作していたクランクアップタワーであるが、12月中旬くらいの朝クランクアップしているといつもより音が大きい・・・しかもバンバン!
という結構な音量で、深夜早朝にでも動かそうものなら近所から苦情が来てもおかしくないような音量である。動作を止めて外観を点検して
見るが特段おかしいところは無い・・・今度は外に出て直接、配電盤からコントロールして見ると、バン!という音の出るたびに、一番下にある
プーリーが上下に動いている!これは明らかにおかしい。そして音が出るたびに、プーリーの付近から細かい粉のようなものがパラパラと下に
落ちてくるではないか!よく見ると、タワーの基部には細かい金属片が粉々になって溜まっている。しかも、プーリーも左右2個付いているが
微妙に位置が異なっている・・・これは通常ではない!と思い、クランクアップダウンの動作を止めて即FTI社に電話した。

FTI社の対応は早かった。すぐに社長のF氏から連絡があり、年末も押し迫った12/26に点検に来てくれるという。交換用のワイヤーが前日
送られてきて、26日は朝9時前から作業は始まった。この日は北陸特有の雨が降ったり晴れてきたりというコロコロと変わる天候であったが
原因がわかっているため、プーリーとワイヤーの交換は順調に進んだ。まずNGと思われるプーリーを取り外す。(写真右上 左側のプーリーが
右のプーリーより僅か上に上がって来ているのがわかる 本来ならば同一位置である)

取外したプーリーは真ん中のベアリングがすっかり無くなっていて、アルミでできた(鍛造?)プーリーが削られて無くなっていた。この状況から
推測するとベアリングが壊れてからも気づかずに、そこそこ長い間使用してきた感じである。結局、一番下の段のタワーで荷重がかかるプーリー
3ヶを新品交換し、恐らくダメージを受けたであろうと思われるワイヤー28.8m長のものも合わせて交換して頂いた。

F社長の話によれば、このプーリーの破損事故はこれまでに1件あっただけ・・・という話だったが、早いうちに気がついてよかった。

クランクアップタワーというのは便利なようであるが、常に気をつけて使用することが大事である。UP-Down時は当然のことながら
基部にも注意して金属片などは落ちていないか?ワイヤーの状態はどうか?日頃の点検を怠らないように運用するのが重要である。
今回はたまたま早期発見でき、FTI社の素早い対応で事なきを得たがメーカー任せではなく、常に運用者である自分の目と耳で
チェックをしていかなければいけない・・・と痛感した次第。この一件以降タワーの基部はいつもキレイにして毎日見ている。

2016年7月 CrankUP Tower トラブル対応 その2
2015年12月のプーリー破損トラブル以降、何の問題もなく快調に動作していたクランクアップタワーだったが、UPするときにまた
パキッという異音が聞こえる時があった。おかしい・・・と思うが、特に動作上は問題もなくきしみ音か何か?かと思っていた。しかし
数日後またしても異音発生!恐らく前回同様のトラブルではないかと思い、タワーに上がって調査してみた。すると、前回壊れた
プーリーと同じ場所のプーリーがまた調子が良くない?ようだ。またしてもベアリングが壊れたようだ。周囲をよく観察すると、アルミや
ベアリングの一部のような金属片が僅かながら見受けられる。これは、どうも前回壊れたプーリーで取り付け部分が歪んだ鉄板に
無理がかかり、またしてもプーリーが破損したのではないか?急いでFTI社に連絡を取り修理をお願いした。連絡をとってから10日
ほど後に関西方面で工事があり、その帰途に立ち寄って頂いて修理対応してもらうこととなった。

修理の日は平日で、結果的に立ち会えなかったがプーリーとプーリー取り付け部の鉄板交換(昨年のトラブルで歪んだもの)をして頂き
さらにはタワーの摺動部分グリス塗布、SteppIRの保守整備もサービスで対応してもえらえた。これで再び元通り動作良好になったが
タワーの上下動作中は常に注意を怠らない、また、基部も掃除してキレイにしておくことが重要である。すでに保証期間は過ぎてはいるが
今回は昨年12月に発生したトラブルの続き?ということで格安の料金にて対応して頂いた。

2017年11月 CrankUP Tower トラブル対応 その3
2015年5月に導入したFTI社のクランクアップタワーFDX-528JPMであるが、またしてもトラブル発生・・・
今度は一番下に下ろしてから上がらなくなった。これまでにも、プーリーが壊れるという障害があり、2015年12月と
2016年7月にも修理をしてもらっている。どうも、このTower当りが悪かったのか?トラブル続きである。
今回のトラブルは最初にいつもと違う音がしているのに気が付いて、下ろして点検してみた。
よく見ると前にも壊れたプーリーの片側がすり減っているようだ。


写真を見るとわかるように、鉄塔側のプーリーの肉厚が薄くなっている。これまでずっと順調に動作していたこのクランクアップタワーだったが、
上下するたびにこの一番力のかかる部分のプーリーが擦れて徐々に薄くなっていった?のではないかと考えられる。
この時はまだ上下することはできたのだが、一週間の旅行から帰って様子を見てみると、もうほとんど動かなくなっている。
原因はプーリー取り付け部分の調整不良?もしくはまたしても部品の不良なのか?11/11に現象を確認してFTI社に連絡

対応を依頼したが、秋の追い込みシーズンなのか?今回はFTI社も即対応という訳にはいかず12/8に修理に来るという連絡が
あり朝から修理対応に立ち会った。

結果的には予想通り、前回と同じ一番力のかかるプーリー(滑車)のベアリング破損である。ワイヤーの当たる場所が
正規でないため、違う個所の滑車の面がすり減り片減りし力のかかり方が一定でないためベアリングが破損したようで
上部2ヶのベアリング破損。下部の動滑車も念のため2ヶのうち1ヶ交換、トータル3ヶのプーリー(滑車)を交換した。
合わせてワイヤーも交換、ワイヤー交換はこれで2度目であるが万が一切れた時のことを想像するだけでも恐ろしい
ので交換が正解だと思われる。それなりにワイヤーもダメージを受けていると考えられる。

タワー1段目上部の大型プーリー2ヶの取り付けられている鉄板に、ワッシャーをかませてやや角度をつけて取り付け
ワイヤーとプーリーの接する角度が深くならないように調整した。引き上げる2段目のタワーのプーリーが1段目の
取り付け位置よりも内側にあるため、角度を内側に向けることにより余計な負荷がかからないよう対策を実施して頂いた。


作業は朝10時頃から始まって、15時頃には終了。毎回工事に来ていただいているFTI社のA氏によれば、クランクアップ
タワーに関してアルミ製のプーリーやワイヤーは消耗品なのだそうである。
ワイヤーとプーリーは必ず擦れる関係にある。
プーリーがすり減らなければワイヤーがすり減って切れてしまうので、やはりプーリーが摩耗する方がいいのは当然の話
であるが、拙宅のプーリーは摩耗が異様に激しい。前回のトラブルからタワーの上下動作にはかなり気を使い使用して
きたが、今回はまあ早く気が付いた方かもしれない。結局ワイヤーの張り角度とプーリーの向きが少しずれていると今回の
ように摩擦が生じ、異様に早くアルミ製のプーリーは削られ早く消耗してしまう。これは上部に伸ばせば伸ばすほどプーリー
とワイヤーの角度が深くなる傾向にあるので、より顕著に出やすい・・・と言えそうだ。
今回はプーリーとワイヤーの交換の
他に根本的に問題となっているプーリーとワイヤー当り角度の調節も行ってもらい、これで様子を見ることとした。
クランクアップタワーは容易に高度が稼げDXには非常に優位に立てる素晴らしい道具である。しかし、常に運用には気を
使って、異音は無いか?タワーの動き具合はどうか?基礎の周囲には何か落ちていないか?注意を払う必要がある。
これからもかなり神経質になってタワー周りのチェックは怠らないようにしなければ・・・またしても教訓でした。

FTI社の方々には遠路来ていただいて、毎回修理対応してもらい感謝である。FTI社のタワーは私の所のような
トラブルはかなり珍しい・・・とのことだったが、クランクアップタワーを使用の皆様、時にはタワーへ上がって点検あれ。


2018年8月 CrankUP Tower トラブル対応 その4
我が家のCrankUp-Towerはなぜかトラブルが多い。ひと月前ほどからTowerTowerをUPする際、異音が出ることがあった。
このTowerに関してはこれまでの経緯を読まれた方はわかってい頂けると思うが、トラブルが多く毎回UP-Down時には
窓を開けて観察し、さらに異音が出ていないか?万全の注意を払っている。そのおかげもあって
今回の異常は早期発見!
Towerに登って見てみると今までトラブルの原因となっていた1段目上部の(一番力のかかる)
プーリーは全くと言っていいほど
すり減っていない。異音は別の所から発生していて2段目タワーの下部プーリー(徐々に上へ上がっていく動滑車)から発生
しているようだ。観察してみると2つあるうち片方のプーリーのベアリングが壊れているようで、僅かだが高さが違っている。
FTI社に原因を伝えて、こちらに回ってきた時に修理に立ち寄ってもらうようにお願いした。

8/24 FTI社が石川県での仕事の際、こちらに立ち寄ってもらって不良プーリーの交換をして頂いた。取り外したプーリーは
ベアリング部分が壊れ中の球がこぼれて落ちてきていた。これまでのプーリのトラブルの中では軽めの症状?なのかも知れないが
このプーリー1ヶが8500円!もするので、毎回手痛い出費である。

この巨大なTowerに対してこのプーリーのベアリングでは荷重に耐えきれないのではないのか?と思うのだが
他のUserの皆様はいかがでしょうか?プーリーはアルミ製なので消耗品であるが、やや消耗期間が早すぎる。
これまでプーリー交換を何度か行い、ワイヤーも2回交換(無償)してもらっているのであまり文句は言えないが
これ以上トラブルが続かないことを祈るのみである。いやはやCrankUP-Towerというのは維持費のかかるものである。