2012年10月5日〜7日
錦秋の北アルプスを歩く
〜10年に1度の紅葉! 鏡平→双六→槍ヶ岳→南岳〜

昨年この時期に訪れた鏡平と双六岳であったが、今年は天気がいい時期に登って紅葉でも眺め生BEERでも飲もう・・・と思い10/5から3日間の
予定で新穂高温泉へと向かった。この時期このエリアはかなりの登山者数になる。小屋は満員、テント場も満杯・・・ということを考慮して、一日早く
休みをスタートさせ、初日は平日なので鏡平山荘(ここは幕営禁止)に泊まり2日目は槍ヶ岳のテント場でテント泊にしよう・・・と考え準備を進めた。
結果的に2日目は南岳のテント場に宿泊したが、天候や体調を考慮していい判断だったかもしれない。それにしても今年の紅葉は素晴らしかった。
槍ケ岳と紅葉

10月5日(金)福井→新穂高温泉→ワサビ平→鏡平 山荘泊
朝5時過ぎに福井を出発。R158大野市経由 白鳥から東海北陸自動車道で高山→新穂高温泉へと向かう。8時半頃に無料駐車場へ到着するが
満車の看板が・・・駐車場の警備員の人が、深山荘の駐車場の隅っこの方へ止めていい、と案内してくれ何とか駐車場所を確保。連休開始より
1日早いのでまだ駐車場は空いている・・・と思っていたがそう甘くはなかった。あの広い駐車場は日本中からこの地を目指して走ってきた車で
びっしりうまっていた。それにしてもこんなたくさんの登山者みんなどこへ登っているのだろうか?用意を済ませて9時に歩き出す。
ワサビ平山の上は紅葉が進んでいる芸術的な登山道2000mを越えるとグッと紅葉が進む
左俣林道をひたすら歩きワサビ平小屋(1400m)には10時10分到着。休まずずっと歩き続けたのでここで休憩。あとから登ってきた若者3人組が
ここで生BEERを注文している・・・オイオイ大丈夫か?いかにも初心者的な雰囲気の男2人女1人のグループで出で立ちが、どこかの雑誌のグラビアで
出てきそうなほど完璧な山Boy&山Girl風だ。そして若い!私も一口飲みたかったが、グッとこらえて10時25分歩き出し。ほどなくして林道から登山道へ
入ったのだが、下山してくる人の顔をどこかで見たことがある・・・と思っていたら、向こうも気が付き握手を求めてきた。何年か前に鏡平山荘へトイレの
メンテナンスに来ていたシルバータートル隊のM山さんであった。久しぶりの再会であった。今回もトイレのメンテに来ていて、それが終わり下山する
ところだったそうである。山へ来ると、いろいろな人に出会えるので面白い。幸先がいいので今回の山行はいいかも知れない・・・
この小池新道は登山道の整備が実に行き届いている。特に登り口からしばらく続く、あの芸術的感覚で並べられた石畳のような道は素晴らしい!昨年
登った時に比べてさらに進化しているところがすごい!秩父沢を11時10分に通過。あとで聞いた話だが、私のあとで登って来た人は、ここでクマに
遭遇したそうである。この秩父沢付近では紅葉はまだのようで、さらに上のシシウドガ原まで来ると少しずついい色合いになってくる。
13時40分鏡平山荘(2300m)に到着。逆さ槍を狙ったカメラマンはすでに鏡池のほとりでSTBYしていた。天気はまずまずのようである。
鏡池鏡平山荘生BEERは800円
とりあえず小屋の支配人大沢さんにご挨拶して生BEERをイッパイ飲む。これが実にウマイ!まさしく五臓六腑に染渡る・・・と言うか何と言うか?とにかく
おいしいの一言、あっという間に飲み干してしまった。落ち着いた後は、もう一度鏡池に向かい池に映る槍ヶ岳を狙うこととする。あいにくガスが出てきて
一時は槍ヶ岳も見えなくなった時もあったが、何とかカメラに収めることができた。私の横で写真を撮っていた男性は昨日槍ヶ岳の下にある「天狗池」に
映る逆さ槍を撮って、今日はここ鏡池に映る逆さ槍を撮って下山する・・・と言っていた。みんなそれぞれの目的があって、ここの池の前でSTBYしている。
みんな目線は同じ池に映る逆さ槍池の周辺は大賑わい
鏡池に映る通称「逆さ槍」は天気が悪いと当然ダメだが、風があって池面が波打ってもダメでそれらの条件が揃ったときに遭遇するのは、決してやさしい
ことではない・・・しかしこの日は日の入り近くなってこれらの条件が揃ったようで30〜40人くらいいた人たちは、満足げに山荘へ引き上げて行った。
賑わう鏡池周辺逆さ槍
夕食は18時半から。この日は70人くらいの宿泊者ということで2回に分けて夕食時間となったが、私は2回目の方で山荘の方と小屋の工事に見えた
建設会社の方といっしょのテーブルで頂くことになった。酒を飲みながら話をしていたら、この建設会社の方というのが、2010年8月御嶽山で仕事を
したときご協力頂いた会社の方とわかり、当時の話で盛り上がった。生BEERの後は焼酎が出てきてかなりの量を頂いてしまった。気付くと消灯・・・
豪華夕食中高年中心の宿泊者消灯まで飲んだ
真っ暗な中ヘッドライトを点けて歯磨きをしてもうバタンキュー・・・

10月6日(土)鏡平→双六小屋→槍ケ岳→南岳 テント泊
朝5時半朝食。今日の行程は長い・・・少しでも早く出ようと思うがなかなかそうはいかないし、おまけに昨夜ちょっと飲み過ぎで、朝食を食べようにも
胸が悪くなってきてご飯は2杯食べるのが精一杯だった。一部の方はもう暗いうちからスタートしているようでまったく頭の下がる思いである・・・
豪華朝食お世話になった鏡平山荘を後にする朝の槍ヶ岳
昨夜ともに酒を酌み交わしたK工業の方たちと堅い握手を交わして6時10分鏡平山荘を歩き出す。山荘からは弓折乗越まで一気に400mほどの標高差を
登らなければならない。汗が体中から吹き出てきて、昨夜のアルコール分が抜けていくのがわかる。6時50分ようやく弓折乗越到着。思っていたより早い!
眼下に昨夜泊まった鏡平が見える秋
弓折乗越を過ぎればあとは平地を歩くも同然・・・と思っていたが、なかなかそうはいかない。UP-Downの続く道をひたすら歩き続ける。双六小屋に向かって
左側の双六谷の紅葉は素晴らしい!色鮮やかで山にパッと花が咲いたように見える。陽が差し込んでくればもっと素晴らしく見えてくるだろう・・・
双六小屋後ろ鷲羽岳双六谷の紅葉双六小屋
7時50分 双六小屋(2600m)に到着。久しぶりにオーナーの小池さんにお会いし話をする。小屋に備え付けの温度計を見ると3℃!かなり寒い・・・
あまり長居はせずに話もそこそこに小屋を出て、次のピーク樅沢岳へと向かうことにする。樅沢岳は槍ヶ岳へと続く西鎌尾根にある2755mのピークである。
小屋から一気に登りかえす。本当は双六岳(2860m)の頂上へ行って双六から見る槍の写真を撮りたかったのだが、どうも雲行きと気温から考えると
これから先の天候は下り坂?なのかもしれない・・・そう思って少し先を急いで、今日はできれば(体力が続けば)次のキャンプ地のある南岳まで足を
伸ばせれば・・・と考えたのである。西鎌尾根から槍ヶ岳には、お昼から13時くらいには着くだろう・・・もし13時に着かなければ槍ヶ岳でテント泊にし
それより早く到着すれば次の南岳の幕営地まで足を延ばそう・・・そう考えて少しピッチを上げて歩くことを意識した。
登り途中から見た双六小屋紅葉の鷲羽岳
樅沢岳頂上へは意外にも早く8時40分到着。そのまま通過して槍ヶ岳へと目指して歩くが、これがなかなか近くならない。そしてこの西鎌尾根を
歩く登山者は決して多くなく30分に1組出会う程度で、いいコースなのにちょっともったいない気がする。やはり人気は槍〜穂高ルートのようだ。
槍ケ岳遥か一見山Girl・・・と思いきや?
この西鎌尾根上から眺める紅葉は素晴らしく、特に北側の千丈沢方面は色とりどりで進んでいくたびにその見え方が変化して面白い。
右側の飛騨沢(槍平)方面はたくさんの登山者がジグザグに登っているのが細かく見える。こちらの紅葉も美しく西鎌尾根の両側は賑やかだ。
途中で2人組の登山者に出会ったのだが、後ろを歩く男性は白髪頭の初老の方で、前を歩く女性は上下ピンク色でバッチリと決めた完ぺきな
までの山ガールスタイル!気になったので通り過ぎる時にチラッと顔をのぞいたら、やっぱりこちらも初老の方だった。外見で判断してはいけない。
千丈沢と槍ヶ岳千丈沢の紅葉こちら飛騨沢方面 中央奥丸山2440m
10時50分 千丈乗越(2734m)に到着。もう槍の頂上は目の前である。標準コースタイムよりも早くついたこともありここで昼食をとることにする。
鏡平山荘で作ってもらったおにぎり弁当を食べる・・・山小屋の弁当というのはうまく作られていて、おにぎり3ヶだが中に入っているものが、昆布、
梅干し、貝とそれぞれ濃いめの味付けでおいしくシンプル、さらに横に添えられているにんにくのきいたカラ揚げと絶妙にマッチしている。
槍平からの登りルート千丈乗越おにぎり弁当槍ケ岳はすぐそこ
11時55分 槍ケ岳山荘に到着。千丈乗越からは急な登りが続いたが1時間もかからずに登ることができた。小屋の前で槍ヶ岳山荘オーナーの
穂苅さんにお会いしたので挨拶を済ませる。最近の山の状況を聞いたら、先日行われたTransAlpsJapanRaceのことを話されて”大変なレース”であったと。
体調不良者が続出して、槍ヶ岳山荘の隣にある診療所にかなり多くの方がお世話になったらしい・・・あまりゆっくりしている訳にもいかず、挨拶をすませて
今度は槍ヶ岳の頂上を目指す。幸い今日はそれほど登山者も多くなく頂上往復はそれほど時間もかからないだろう・・・
槍ケ岳山荘山頂頂上へのルートは梯子狭い頂上には数人いただけ
自分の歩いてきた西鎌尾根山頂祠にて槍ケ岳山荘と笠ヶ岳
槍ケ岳山頂(3180m)には12時30分に到着。久しぶりの山頂からの眺めは素晴らしかった!この日歩いてきた鏡平からのルートそして双六からの
西鎌尾根・・・すべてが見通せる。そしてこれから向かう南岳への稜線・・・まだまだ先は長い。頂上は10人ほどの人がいたのでその中の一人にお願い
して写真を撮ってもらい、早々に下山する。これから先も3000m級の山並みが続き、見たところUP-Downもかなりありそうだ・・・山頂から下って一息入れ
山荘前から13時再び歩き出す。今日の槍ヶ岳山頂は順番待ちがなかったこともあり往復30分と快調であった。
これから進む南岳方向・・・まだかなりある槍ケ岳と山荘大喰岳山頂
飛騨乗越まで下って大喰岳(おおばみだけ)への登り返しはなかなか厳しかったが山頂(3101m)には13時25分到着。次の中岳へはまた下って登り返し。
しかも山頂近くは鎖場と梯子でほぼ垂直に近い登りとなる。ここまでの急登でかなり疲れてきたが何としても南岳まで行かないことにはテントが張れない。
中岳への登り南岳への遥かなる道南岳山頂にて 後方に槍ヶ岳
中岳(3084m)は14時に通過。南岳へはかなり距離があるが大きなUP-Downが無さそうなのがせめてもの救いである。だらだらした中岳を下って
南岳の山頂(3033m)に到着したのは15時ちょうどだった。山頂から小屋まではすぐなので小屋から手ぶらで上がってきた人達が景色を楽しんでいた。
南岳山頂から眺めるキレットの向こう北穂方面南岳テント場
南岳小屋は宿泊定員80人の小さな山小屋である。この日は気温が低く0℃だったためか?狭い小屋の中は登山者であふれかえっていた。
とりあえず幕営の手続きをして缶BEERを2本購入、テントを張る段取りにかかる。テントを張り終わると同時くらいに雪がパラついてきた。寒いわけだ。
テントの中に入ってコンロを焚き、持ってきたメザシを炙りながら缶BEERを飲むが、寒くて2本目を飲む気がしない・・・仕方ないのでシュラフに入って
うたた寝をし、再び目を覚ましたところで再度もう一本の缶BEERの栓を開けた。この頃にはテントの数もかなり増え30張を越えていた。
寝るにはあまりに時間があり、外に出るとたまらなく寒い・・・小屋でワンカップワインを買ってきてコンロで温めホットワインにして寝酒とする。
深夜ふと目を覚ますと雪の降る音と、テントから積もった雪が滑り落ちる音が聞こえる。雪の量はどれくらいだろうか?気になる。
南岳テント場


10月7日(日)南岳→槍平→新穂高温泉→福井
朝は4時過ぎから周囲のテントは騒がしかったが、こちらは今日は下るのみなのでテントの中でゆっくりさせて頂いた。外の話を聞いていると
「ワァ〜雪だ!」と言っているのと、「これじゃキレットを行くのは止めようか」というような声が聞こえてくる。明るくなるのを待ってテントから顔を
出して周囲を眺めると、一面の銀世界!しかも晴天である。これはチョー気持ちいい!6時前にテントを出て周囲の様子を見に出ることにする。
5時45分写す小屋前テント場と南岳頂上+小屋
南岳では今年最初の積雪だったようだが、雪の日の晴れはいい景色が見れる。
参考までに南岳のBlogに私のテントと後姿が写っています。(ライトグリーンのテントです)
笠ヶ岳キレット方向
テント場から見る笠ヶ岳空がきれい紅葉と雪の季節
6時30分に朝食を済ませテントをたたみ始める。今日は3連休の中日なので、これから上へ行こうとする人は圧倒的に多いが下る人もポツポツ見られる。
隣のテントの人たちは奥穂高方面へ行く予定だったらしいが、この雪でキレット越えをあきらめ槍ヶ岳へと向かうらしい。こっちはもう下るだけです・・・
と言うと、昨日頑張って正解でしたね、と。確かに昨日頑張っておいてよかった。あとはもうのんびり雪の道を下るだけ。7時30分下山開始。
早くも登ってくる人とすれ違う狭い尾根につけられた道南沢を横切って作られた南岳新道
下り始めたら早くも登ってくる人とすれ違う。よほど早く槍平を出発したに違いない。槍平からの標準登山所要時間は4時間であるから恐らく4時頃スタート!?
ところでこの南岳新道というのがなかなかの曲者である。最初は普通の道だったのだが、徐々に険しいルートへと変わっていく。鎖場と梯子ルートが多い。
昔通ったことがあるはずだがこんな険しくなかった気がする・・・途中で気が付いたのだが、尾根ではなく谷筋にも道がついている。昔はここを歩いたのか?
狭い尾根道を過ぎると一気に下りになるのだが、ここがまた濡れていて石がゴロゴロしていてよく滑る。さらに急なところは梯子の連続である。このルート登りに
使うのはいいかも知れないが、下りは結構ハードに感じる。8時30分眼下に槍平小屋(1991m)が見えてきたが、本当に急斜面でこの先も思いやられる・・・
上から眺める槍平小屋久々の槍平小屋あとは林道をまっしぐらに歩く
槍平小屋9時30分に到着。槍平小屋はこの日の宿泊で小屋閉めとなるので、その準備に慌ただしそうだった。これから登る人たちもいるが、こちらは下り。
ここからの登山道は今までの道に比べれば快適な道である。ひたすら新穂高温泉へ向かって進むのみ。温泉が待っている・・・と思うと足が自然と進む。
9時50分に槍平小屋を出発して滝谷出合に10時25分、白出沢出合に11時20分、そして新穂高温泉には12時35分に到着した。標準コースタイム
3時間30分のところを2時間45分なのでテント背負って重い荷物の割には早いスピードだった。温泉の魅力につられてスピードアップできた・・・
新穂高温泉では駐車場の目の前にある深山荘の温泉に入ることにした。露天風呂は石鹸が使用できないため内風呂へ入ることにし、3日間の汗を流す。

途中電池切れで途絶えたGPS-DATA
(今回歩いたルートのGPS-DATAだが途中の電池切れに気づかず槍ヶ岳〜南岳の間が切れている)

上は今回歩いたルートのGPSマップだが、途中が電池切れで途切れている。が、槍ヶ岳から南岳の間はほぼ尾根上を歩いていると考えてもらって
間違いない。今回は2日目をいつも使用している充電式のニッケル水素電池(NiMH通称エネループ)ではなくアルカリ電池を使用した。アルカリ電池の
容量はこのエネループよりも少ないようでエネループの半分少々が限界のようだ。経験値ではマンガン電池だとエネループの3分の1以下である。

さて温泉から上がった後は新平湯温泉にある鰻屋さんうな亭でうな丼!ここは並が1000円、中が1500円、上が2000円と良心的料金でうまい。
こちらの方へ来るといつも寄るのだが、この日は連休中とあってか?14時前に入ったのに結構なお客さんでにぎわっていた。さらに、高山市では
毎回立ち寄る坂本酒店でベルギーBEERを購入!このお店、福井では絶対手に入らない珍しいBEERが冷蔵庫で唸っている!今回は店主の
勧めてくれた3本をチョイス。1本1000円以上するが、何かうれしいことがあった時やお祝いの席などで開けることにしている・・・絶対にウマイ!
頑張った自分へのご褒美?と思っているが、多すぎるご褒美かも?
中に肝吸いをつけたベルギービールも大渋滞!
14時30分頃、新平湯温泉のうな亭を出たのだが高山市からの東海北陸道は大渋滞!ひるがの高原のSAは毎回混むので予想はしていたのだが
それ以外のICがものすごい大渋滞!途中で我慢できなくなって高鷲ICでR156に降りて白鳥経由福井の自宅に着いたのは20時。
山歩きよりも車の運転の方が疲れる・・・でも山は良かったし、おいしいBEERも手に入った。あとはいつこれを開けるか?

2011年10月14〜15日 日本の秋を歩く 北アルプス鏡平〜双六岳
2010年9月26〜29日 今日も荷物が重い!北アルプス鏡平〜双六岳登山
2009年10月3〜4日 ヘシコ登山隊 鏡平へ行く


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