2011年9月24〜28日
秋晴れが続いた!北アルプス涸沢
〜秋山中継の仕事は晴天に恵まれた〜

今まで長い間かけて準備してきた北アルプスの仕事をようやく実行にうつす日がやってきた。ここまでが長かった・・・しかし、いざ山に入ってしまうと今まで不安だったこと
から徐々に解放され気分的には楽になってくる・・・そういうものである。が、23日名古屋へ行こうとしたらまたしても台風の影響でJRのダイヤが乱れ、かろうじて走っていた
「しらさぎ」は米原で新幹線との接続ができず、さらに定刻より1時間近く遅れて名古屋駅に到着した。今年は本当に天気には祟られっぱなしでうまく行けることの方が珍しい。

9月24日 名古屋→上高地→横尾山荘→涸沢ヒュッテ
昨日のうちに名古屋で機材のパッキングをしこの日は朝6時40分に名古屋を出発した。メンバーは名古屋だけではなく、東京からも山好きの連中を集め平均年齢は30歳代
前半くらいか?平湯温泉で福井山岳会のメンバー(ボッカをお願いしている)2人と合流、さらに山岳ガイドのU氏と合わせて18人で上高地入りする。私と山岳会のO氏そして
東京から来たS氏の3人は別行動で、今日のうちに涸沢ヒュッテまで向かわなければならない。その他のメンバーは今日は横尾山荘までの行程である。人数が多いのと機材が
あると歩くのに時間がかかるため、今回このような体制とし私たち3人だけ荷物をなるべく軽くしてひたすら先に進んだ。3連休の中日とあって上高地周辺を散策する人は多い。
上高地周辺を散策する人は多いいかにも上高地!徳沢のテント場14時本谷橋を渡る
10時15分に上高地バスターミナルをスタートして明神を11時に通過。徳沢には11時45分に到着、ここで昼食にした。3連休とあって徳沢にはたくさんのテントが張られ
実に気持ち良さそう・・・下見で来た時の雨の状況とは大きな違いである。しかし今回はスタート時間が遅くて涸沢ヒュッテまで向かわなければならないため、ゆっくり休む
こともできずひたすら奥を目指す。12時55分に横尾山荘に到着。上高地から昼食休憩を含んで2時間40分ならばまずまずの時間か!?横尾からは本格的な登山道に
入り本谷橋は14時通過。若い人達には負けないように頑張って歩く。(今回も私が最高齢メンバーである)
涸沢への登り涸沢ヒュッテのテラスは大賑わい紅葉には少し早い
頑張りの成果が出て15時35分涸沢ヒュッテに到着。すでにヒュッテのテラスでは名物おでんに生BEERでみんな山を眺めながら楽しくやっている。さらに!テント場がすごい!
小屋の方の話では昨日は400張あった・・・という話だが、今日は少なくなって300張ということだった。色とりどりで賑やか、さらに若い人が多い。さすが涸沢!!
涸沢のテント場
夜になるとテントの中に明かりがともりなかなか幻想的な光景がこの谷に繰り広げられた。
夜のテント場暗くなっても光の列が続く
我々は昨夜が遅かったのと、今朝早かったあおりを受けて21時の消灯前にはすでに爆睡状態・・・

9月25日 涸沢ヒュッテ→穂高岳山荘
朝5時過ぎに起床。5時半からの朝食に備える。外に出ると気温ー2℃で周囲には霜が降りていた。結果的にこの日の朝が一番冷え込んだのかも知れない。
霜が降りた
朝食をとって荷物を整理、7時半に涸沢ヒュッテをスタートし穂高岳山荘に向かう。この時間まだ涸沢ヒュッテには朝日は当たらないのでちょっと寒い。
テント場朝の賑わい机の上 霜の落書きを見るのも楽しい今日も登らなければならない・・・
まだ紅葉には少し早い?登山者の列が続くザイテングラートの登り
今回の登りには展望コースを歩くことにした。
難所のザイテングラートを越えれば穂高岳山荘はもうすぐである。この日は上部も詰まっておらずスムーズに通過することができた。
穂高岳山荘9時半到着。涸沢ヒュッテは通過するだけで済んだが、この穂高岳山荘では重要な任務が待っている・・・しかし、少し時間があるのでその間に
涸沢岳(3103m)まで登ることとした。3000mを越える高度なので少しでも高いところへ上がって高度に体を慣らすこともかなり重要な作業である。
幸い奥穂高岳(3190m)へ登るよりもこの涸沢岳は山荘から15分程度で上がることができる。でも登る途中飛騨側からのかなり冷たい風が吹いてきて
それは一時雪となった・・・寒いわけである。雪はしばらくして止んだが3000mを超える高度の世界は下界では思いもよらない気象条件になるものである。
涸沢岳の頂上からは北穂高岳(3106m)から槍ヶ岳(3180m)まで見渡すことができた。こんな稜線を歩けるのか!?と思えるような道が続いている。
穂高岳山荘と奥穂高岳涸沢岳頂上にて右が北穂で左奥に槍が見える
涸沢岳を降りてから作業に取り掛かる。涸沢ヒュッテという場所はご存じの方も多いと思うが、盆地状のカールのほぼ真ん中に位置し3方を3000m級の
アルプスに囲まれていることもあって電波が飛ばないのである。そこでこの穂高岳山荘に電波の中継基地を設けて、涸沢からの映像+音声を放送局のある
受信基地まで中継しなければならない。そのための機材を山荘の敷地のはずれにある診療棟に組み立てることにした。この場所は前々回の下見で2階の
部屋の窓からすべてが見渡せることを確認してありすべて計算通り?である。
山荘室内最新?メッシュパラボラアンテナ涸沢向け
天候が悪化する中、周囲は真っ白となったがすべての作業は15時には終え翌日のOnAirを待つだけの体制となった。しかし、山荘の中でも我々の入っている
診療棟は暖房も何もなく(布団と毛布だけはたくさんあったのだが・・・)ちょっと寒い!

9月26日 穂高岳山荘→涸沢ヒュッテ
朝焼け
朝5時半起床、山荘で朝食をとる。今回もホウバ味噌の朝食がおいしかった。山小屋の朝食はどこで食べてもスタミナ・味・ボリュームともに大満足である。
朝食後は6時からのリハーサルに向けて準備を進める。気温は-5℃!表には氷も張っていたが、風がなかったせいか?それほど寒さは感じなかった。
8時のOnAirを無事に終わらせ、この中間点での仕事を昨日一緒に登って来たS君に引き継いで8時40分涸沢ヒュッテに向かい降りることとする。下りは一部機材の
荷下ろしもあり山岳会のO君と一緒だ。ザイテングラートを慎重に下り、今回は登りとは違う通常ルートで下山することとした。天気は曇りでガスがかかっていた。
穂高岳山荘前の広場 朝の体操草紅葉の中を涸沢ヒュッテに向かう秋は着実に近づいている
10時には涸沢ヒュッテに到着。ここで明日の放送に向けまた設営を始める。同じ現場から3日間も放送を出す・・・ということは楽なように見えて実は難しい。
一番の問題は放送ネタがそれだけあるのか?ということである。しかし、ヒュッテの方々の見事な協力により放送ネタはどんどん出てきた。一つのことでも
違う角度から見るとまた新たな面白さが見えてくるものである。また、山荘全体を映すカメラの位置もいろいろ歩いて探しだし3日間とも同じ場所で撮影する
ことは無いように、いろいろ変化をつけることとし見ている人に飽きないことを考えた。結果250mもケーブルを張ることになったが。あまり気づかないかも知れないが
見えないところで?我々もいろいろ努力はしているのである。それにしてもすべて人力でやらなければならない!昼食をたくさん頂いたがなぜかすぐに腹ペコ状態・・・
昼食は焼き飯みんなパクつく涸沢放送センター?すべて仮設で機材を組む
午後は再度カメラ位置の変更を行いベストポジションへと移動完了!
いい位置からの涸沢ヒュッテを眺める
仕事を終えたあとは、涸沢名物のおでんと生BEER(セット購入で100円安くなる)でイッパイやらせていただいた・・・山はウマイ!
Vロケ現地取材もあり涸沢名物おでんと生BEERだんだんと夜になってくる

9月27日 涸沢ヒュッテから3本の番組放送
6時過ぎの涸沢
朝5時半起床で7時50分からの番組に向け準備を進める。天気は昨日よりずっと晴天である。
放送終了後の朝食では納豆!が出てかなりうれしい(やや大げさか?)朝食後は天気もよかったこともあり、山荘への荷上げ(荷下げもあり)のヘリが
かなり頻繁に飛び回っており次の連休に向け多くの食料や燃料などを上げているようであった。小屋の人たちもその荷物整理が大変みたいだった。
朝食に納豆が出た一段と紅葉が進んだ気がするヘリコでの荷上げもあり昼食はカレー!うまい
この日の昼食はカレー!前にもBlogに書いたように山小屋のカレーはかなりうまい!朝早いこともあり全員おかわりをして満腹状態。
この日は夕方5時台に約7分間の全国放送+東海3県向けにも夕方6時台の番組でも放送枠がありリハーサル後すぐ放送と、慌ただしい時間帯もあったが
中継現場=宿泊場所ということもあり実にスムーズに仕事は進んだ。夕方の全国放送の時間帯はちょうど山荘宿泊客の夕食の時間帯にあたり、タイムリー!
のりのいいお客さんが多くひじょうに楽しく放送を終えることができた。明日は朝早くから全国放送、しかも連日早朝からの仕事でもあり夜は早々に寝てしまった。

9月28日 涸沢ヒュッテ最終日→上高地→福井
朝5時撮影
今日の放送は7時15分くらいの全国放送がある。そのため5時起床・・・外はまだ暗い。ヘッドライトを点けて準備にかかる。一番大変な作業はベストポジションに
設置するカメラへのケーブル布線である。250mもの長さの光ケーブルを登山道に沿って張らなければならない。少し明るくなった頃を見計らって準備を進める。
宿泊者みんな朝のグルコサミン?体操私の座っている前の卓放送前
放送直前には、「何事もなくうまく放送できますように・・・」画面に向かって思わず手を合わせる・・・7分もの時間の全国放送となるとかなり神経を使う。
素晴らしいことに天気はこの3日間では最高である!雲ひとつない青空に恵まれこれまでの苦労がすべて報われた気がした。全国放送が終わった後
東海北陸向けに4分半の放送を行って8時にはすべて無事終了。全員やり終えた感いっぱいの気持ちで朝食の食卓につけることができた。
撤収開始ケーブル撤収山荘恒例の布団干し
朝食後は下山のための撤収+パッキングを行わなければならない。かなり多くの機材量でありまた担いで降ろすもの、ヘリで降ろすものそれらのパッキング
作業はかなり時間を要する。結局、予定時間を少しオーバーして10時30分頃には何とか終了。山荘の方たちと記念写真を撮って下山と相成った。
日増しに紅葉が進んでいた景色山荘の皆さんは若い!私は最高齢
10時45分涸沢ヒュッテから下山開始。振り返って北アルプスの山々を見直すと、この数日の間に結構紅葉も進んでいる。全員何枚も写真を撮って下山。
大きな仕事をやり終えた充実感でみんなの表情は実に明るい。その後は横尾山荘に13時45分到着→徳沢14時30分→上高地16時20分着。
名残おしくなってくる帰り道徳沢ではソフトクリーム!
上高地から岐阜県平湯温泉につかりそのまま福井まで帰ってきたが、福井到着は23時30分・・・長い一日だったが半年前から準備してきた今回の仕事を
無事に終えることができ、肩にずっしりとあった重みがスッと軽くなった思いだった。それにしても晴天に恵まれた素晴らしい3日間だった。来年はあるのか?

2011年9月4〜7日 雨のち晴れ 涸沢から奥穂高岳
2011年7月22〜23日 上高地から涸沢そして奥穂高岳へ
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