2011年5月15日(日)

緑と花 鈴鹿ブナ清水から国見岳

とある人づてに鈴鹿の山にブナの林と清水の湧き出る美しい場所があると聞いて、地図を手に入れNetでも検索し
調べてみた。Net上ではその場所は通称「ブナ清水」と呼ばれ、たどり着けるのはその場所を知ったごく限られた
登山者だけ・・・という噂である。地図から調べると、2010年1月10日に登った鈴鹿釈迦ヶ岳のすぐそばで、あの
朝明渓谷からのルートでもあり何となく懐かしい・・・そしてこのすぐそばにはあの時に入れなかった秘湯?三休の湯
がある!これはちょっと面白そうだ・・・と、職場の仲間4人と一緒に出かけることにした。(決して温泉に浸かるため
に山を登っている訳ではないのだが、秘湯!と聞くとどうしても入らざるを得ないのである)
鈴鹿の山並み
(鈴鹿の山々 左から御在所岳→国見岳→青岳→水晶岳)
6時半に名古屋を出発、名古屋高速から東名阪道を走り四日市ICから菰野町の道の駅で仲間と合流した。
ここから朝明渓谷へ向う途中の道路から、鈴鹿の山々を眺めることができる。水の張られた水田は渓谷へ向う
につれ、少しずつ高度を上げていく。
8時前に朝明渓谷の駐車場に到着、すでに駐車場は登山者でイッパイである。車の数は50台ではきかない。
ここからは、ブナ清水方面だけでなく釈迦ヶ岳(1092m)への登り口にもなっていて、それでこれだけ登山者も
多いのだろう・・・用意をして8時5分に駐車場をスタートした。すでに何組かのグループが先行して歩いている。
駐車場を歩き出すイワカガミ新緑が気持ちいい
朝明渓谷を林道に沿ってドンドン上流につめて行き、伊勢谷小屋から沢を横切って山の中へ入る。このあたりは、
ちょうど新緑と花がイッパイ咲いていて歩いていても気持ちがいい。登山道は根の平峠(803m)に向って
まっすぐ続いている。9時15分根の平峠の手前で「ブナ清水」と書かれた案内板を発見!ここから左へ入れば
ブナ清水へは容易にたどり着けそうだ・・・たまたま、先行のグループも同じブナ清水へ向うようでいい案内にもなる。
この分岐路から踏み跡を辿りブナ清水へと向うが新緑の中の道で実に気持ちがいい!道は作られた訳ではなく
多くの人が歩いたことによるまさしくケモノ道の人道版・・・と言ってもいい感じだが、迷うような場所はない。
新緑が眩しい
ブナ清水へ向う途中はしゃくなげの木がイッパイあったので、もう少し早い時期に来るときれいな花が見られた
のかも知れない・・・と思っていたら沢の近くで大きなしゃくなげの木があり、ピンク色の花がたくさん咲いている
のを見つけた。沢の近くということで気温が低かったのかどうかわからないがこの木のピンクの花は立派だった。
他にもアセビやツツジの花もあり、新緑と花がイッパイで実にリラックスできる癒しのルートである。
ドウダンツツジかと思ったがこれはアセビだろう石楠花
さて、踏み跡は沢伝いにつけられ所々ブナ清水へのルートを示す赤ペンキも見受けられる。道無き道・・・という
感じでもなく、自然と上のほうへと続いていて迷うことはない感じである。
ブナ清水への道かなり登って来た
9時50分ブナ清水に到着。ブナの林の中に大きな岩がいくつかあり、そこの岩の間から湧き水が流れだして
きていることからこの場所の名前がついたのか?ここでは同僚のT氏がラジオ番組の収音のため、我々は静
かにしていることにしたのだが、シ〜ンとした林の中に水の流れる音と鳥の鳴き声だけが聞こえ、心が洗われる
ような?新たな山の良さを知った気がした。どんな山でも一度静かにジッと耳を澄ましてみることを是非お勧めする。
収音するT氏清水の湧き出る美しい場所だった
この「ブナ清水」と呼ばれる場所、あまり目立たないところではあるが、美しい水と緑に囲まれ
鈴鹿の山の聖地・・・と言ってもいい場所なのかも知れない。
ブナ清水
10時10分 ブナ清水を後にして稜線を目指す。ブナ清水の上部はいろいろな踏み跡があり無数のルートが
存在しているようだが、一番確かそうな踏み跡を辿って見通しのきく稜線の道へ出た。この時期は草も伸びて
いないので歩きやすい。昨年1月に登った釈迦ヶ岳が正面によく見え出した。
釈迦ヶ岳1092m歩きやすい道になった
稜線の道に出ると、先行の登山者達が木に登って何か採っている・・・「何ですか?」と聞くとコシアブラを採って
いるのだそうだ。それを聞いて同行のI君がそのアブラはどうやって採るのですか?と。コシアブラというのは山菜
なのだが、どうもI君はナタネアブラ・・・のようなイメージを持っていたようで油が取れるものと思ったようだ。コシア
ブラは、山菜でイメージはタラノメと一緒。天ぷらなんぞにして食べるものなのだ・・・と説明しておいたが、なかなか
世代が違うと思ってもみないことを考えるものだ・・・と感じた次第。そうこうしているうちに10時35分腰越峠への
分岐に到着した。ここでうっかりすると道を間違えてしまうが、すぐに気が付いて県境稜線へと向かい歩き出す。
稜線ルート上はたくさんの人たちと出会った。天気も良くて、まさしくハイキング日和!花もイッパイ咲いている。
さらにこのあたり一帯は花崗岩の変わった形をした岩が多い。ちょっと登山道を外れて岩の上に上がり景色を眺め
ながら記念写真を撮ることとした。(キノコ岩と呼ぶそうだ)
花崗岩の奇岩が多い通称キノコ岩で記念撮影
キノコ岩から滋賀・三重県境はもうすぐそば。今度は県境稜線を国見岳に向って歩き出す。途中のピークから
眺めた国見岳の斜面はピンク色の花がイッパイ咲いていた。(ちなみに国見岳や国見山という名前の山は全国
津々浦々至る所に存在するが、きっと自分の領土がよく見える所なのでこの名前がつけられているのだろう)
国見岳を望むアカヤシオの花国見岳山頂
山頂からは国見峠を挟んですぐ手の届きそうなところに御在所岳(1212m)が見える。
御在所岳はすぐそば
標高1175mの国見岳頂上には11時20分に到着。ここは人気の山なのか?家族連れやグループの登山者が
次々とやってきて狭い頂上では弁当は広げられそうもない・・・ということで山頂から下ったところでランチにした。
N氏の愛妻弁当にはオドロキでした
昼食にはいろいろなサプライズ?もあったが、素晴らしい景色を眺めながら楽しい仲間との時間は最高だった。
12時20分 楽しいランチを終えて歩き出すが、帰りは登って来た道とは違うルートから下ることにする。
地図を見ると、このあたり一帯はものすごくたくさんの登山道がありバリエーションルートをいくらでもとれしかも
容易にスタート地点である朝明渓谷の駐車場に戻ることができるのである。そこで、残り時間から計算して
根の平峠から下るのではなく、もう少し先の水晶岳(954m)へ登頂してからもうひとつ先の中峠まで足を伸ばして
朝明渓谷に戻ることにした。
根の平峠水晶岳頂上三角点タッチ
根の平峠13時到着。峠は北陸の山々で経験する幅の狭い尾根上ではなくだだっ広い感じの明るいところだった。
ここから少し登り返せば水晶岳であるが、尾根上の登山道は雨水で大きくえぐれ所々迂回ルートも見受けられる。
昼すぎで暑くなってきたが、13時40分水晶岳の山頂に到着した。この山頂は無人の雨量観測所が設置されていて
やはり雨の多いところなのか?ところで、水晶岳には今回のコース上で唯一三角点が設置されている頂上である。
みんなで三角点タッチをして記念撮影、すぐに中峠へ向って下ることとした。
中峠には14時着。ここも広い峠で朝明渓谷への道もわかりやすい。しかし進めば進むほど急な斜面である。
広い中峠凄い斜面もあるガレ場の登山道
昔はこんなひどくなかったのだろうが、大雨のせいか?登山道に大量の水が流れかなり土がえぐりとられて
しまったようで、歩くところをかなり吟味しないと危ない。所々で登山道が壊れ廃道では?と思わせるところも
あったが、時々道標が現れるのでホッとする。最後の谷に下りるところではトラロープも用意されていて助かった。
数年前の豪雨でこのルートはかなり荒廃したようだが、谷から先は堰堤工事用の林道があり(廃道)歩きやすく
なった。最後には見事な滝もあり涼感満点!夏の暑い時期の登山には持って来いだろう・・・
谷を降りてくるとこの滝に出会うソール張替えの登山靴N氏のはがれたソール
滝からは林道に沿って歩き15時5分に朝、車を止めた駐車場に到着した。駐車場はすでに車の数は朝の半分
くらい?に減っていたが、それでもかなりの賑わいぶりであった。実は、今回先日ソールを張り替えたばかりの
登山靴の初使用だったのだが、さすが新しいソール!今までと比べて格段にグリップがよく何の不安もなく
本日の登山を終えることができた。
ところが!一緒に登った豪華愛妻弁当を持ったN氏のトレッキングシューズのソールが見事にぺラッとはがれて
しまったのである。これはもう見事!としか言いようがない!もう片方も少しはがれかけてきているようだが
かろうじて降りてくるまで持ちこたえたようだ。登山靴などは使用しないで長い間しまっておき、突然使用しようと
思って引っ張りだしてくると、よくこのような事態に遭遇する。皆様も時々登山靴のチェックをしてください。
今回歩いたGPS-DATA
最後に気になるのが温泉である。いつも山を登ったあとは温泉に浸かって汗を流し疲れを癒して帰宅する
ことが必須の条件になっている。増して私のような単身赴任者は帰ってもシャワーを浴びるくらいしかないので
広い浴室で足を伸ばしてゆっくりお湯に浸かることができる・・・というのは山歩き以上の楽しみでもある。
昨年冬に入り損ねた三休の湯ようやく!今回入ることができた。(ちなみに入浴料は600円と良心的です)
三休の湯
前回来たときにたまたま発見したのだが、こんな何も無い山奥に温泉があるのか!?と思うような場所にある。
未舗装の道を少し上がると一軒だけポツンと建物が見える。このあたりでは唯一の温泉なので、観光バスなどで
団体さんなんかが来たらひとたまりも無いだろう・・・と思って入ったら、早い時間だったせいかまだ空いていた。
しかし、ゆっくりしていたら次から次へと新たなお客さんが入ってきて、もうイモを洗うような状態!
洗い場の数が少ないので、かなり混み合う。我々は早めに入って早めに上がってきたのでよかったが、
後からかなりたくさんのお客さんがやってきたので、大変な状態になったのではないか・・・と想像する。
この温泉、ロケーションもさることながらいろいろなストーリーもあるようで一度ご覧下さい。
新緑と花がイッパイの山を登ってリラックス、麓の温泉で疲れを癒す・・・
お金もそんなにかからず結構贅沢な楽しみと言えるのではないでしょうか。

途中の登山道ではアカヤシオの花が咲き乱れていました・・・

山とOutDoorのページに戻る
Homeに戻る